STRATOS4

『夢』から『目標』へ・・・

 

 

『色の無い世界』

そこに、、、私は今までいた。

ただ、周りに合わせ、流されるだけの日々。

昔、『なりたい』と思った夢に引きずられ、なる事になった『パイロット候補生』

それも、『コメットブラスター候補生』

下地島での日々も、私には『現実感』がなく、ぼんやりとすごしていた。

静羽や彩雲には、色々言われたけど、、、

集中する事なんてできなかった。

『やればできる』

皆、そう言うけど、、、

私には、本気になる理由が無かった、、、

そう、本気でなろうと、、、心からなろうと思っていなかったから。

家族全員がパイロットと言う環境。

周りからは『パイロットになるのが当たり前』

そう思われていたからかもしれない。

自分の意思を持たずに、、、

周りに言われるままに、候補生になって、、、

惰性で、授業を受けて。

そんな環境に流されて、ここまで来ていた。

あの時まで、、、

『メテオスイーパー』としての、始めての迎撃任務。

事の重大さに私は逃げ出したかった。

最後の線(ライン)を越すことに、おびえる私。

でも、誰かが私の背を押した。

風が、私を前に進ませた。

そして、、、私は見た。

『色のある世界』を

空の色が、『青』から『蒼』へと変わり、『藍』が、私の目の前に広がる世界に、、、

その時、私は思った。

『この世界に行きたい』と、、、

だから、訓練で上がった時、ただ見てみたくなった。

高度18万ftオーバー

記録とかは関係なしに、ただあの世界を見ていたかった、、、

だからかな、香鈴が『色は見えた』って聞いてきた時、嬉しくなった。

あの世界を分かってもらえる人がいた事に、、、

私は決めた。

あの世界に行く事を。

『夢』ではなく、『目標』として!

あの『藍』色の世界へ。

自分の意思で、自分の想いで、つかみに行く。

『色の無い世界』から『色のある世界』へ、、、

私は、、、なってみせる!

『コメットブラスター』に!!

 

 

 

周りに流されていた少女

当たり前の日常、、、

当たり前の毎日、、、

『夢』を『現実』にすると言う『目標』を持たずに、

『夢』は『夢』と思っていた少女。

だが彼女は変わった

『色』が見えたから、、、

成層圏の先にある、『藍』く広がる世界。

そして、、、

彼女は見つける。

『目標』と言う、『色』を。

そして、進んでいく、、、

『目標』に向けて、、、

自らの意思で。

自らの想いで。