おね*2 ラジオドラマ外伝

真昼の決闘

 

 

ある日の昼下がり。

「のっ!」

バスッ!バスッ!

時間が止まったかのような、ある街の

「くっ!」

バ!バ!バ!バ!バ!バ!バ!バ!

ある家で起こった銃撃戦。

「ふっ、なかなかやるわね、諜報員S3号(ニヤリ)」

SWATの都市迷彩服を着た苺は、部屋の入り口の陰に隠れながら、

その手に持った、UZI SMGのマガジンを代えながら、微笑んだ。

「あの、、、」

「でも、私を敵に回した事を、必ず後悔させてあげるわよ」

「そんなことより、、、」

そんな苺に、話しかける者が一人。

「、、、なに、神城君」

「いや、なんで俺の家で、サバゲーなんてするんですか!」

そう、そこは神城家の1F室内。

「そうですよ!それになんで、、、」

「まりえさんと戦っているんですか?」

姿勢を低くし、頭を座布団で防御した深衣奈と樺恋も、苺に問いかける。

「それはね、、、!!!」

バ!バ!バ!バ!バ!バ!バ!バ!バ!バ!バ!バ!

「の!の!の!の!の!」

バスッ!バスッ!

前触れもなく、廊下へと乱射する苺。

その先には、M1934を構えたまりえがいたが、マト○クスばりのアクションで、全弾回避し、反撃をする。

しかし、苺は撃ち終わるとすぐに隠れたので当たらなかったが。

「私に、、、逆らったからよ(ニヤソ!)」

「「「、、、(ゾクッ!)」」」

笑みを浮かべながら言う苺。その笑みを見た三人は、、、背筋が寒くなるのだった。

「ふっ、ばら撒いてもダメね。となれば、コッチを使うだけだわ」

そう言うと背中のリュックから、ワルサーP99を腰に、デザ−トイーグル.50Eを手にもち、

予備マガジンを、太もものマガジンケースへと入れる。

「さあ、行くわよ!」

セーフティーをはずすと彼女は廊下へ、とかけだして行った。

ちなみに靴は脱いでいた。

そこら辺は、、、考えているらしい、、、

「ま、麻郁、、、どうするの、、、」

「襖や、障子が穴だらけです、、、」

「俺だって、どうにかしたいよ、、、」

「「「、、、はあ、、、(涙)」」」

すでに、かなりの被害が発生している、神城家。

その修理代の事を考えると、涙が出てくる三人であった。

「こうなったら、樺恋!」

「は、はい麻郁さん!」

「まりえを、どうにか説得するんだ!良いな?」

「はい分かりました!がんばります!!」

「そして深衣奈!」

「な、なに麻郁?」

「お前は、樺恋の説得が失敗した時のために、おびき出す用意をしてくれ」

「分かったわ。樺恋、プリッチ借りるわよ」

「はい、お願いします」

「俺は、、、森野会長を説得してみる、、、」

「無理だと思うけど、、、」

「、、、、、、がんばってくださいね」

「、、、おう、、、」

 

「森野会長」

「なに、神城君?」

右手にDE、左手にP99を持ち、ヤル気満々の苺の背後から声をかける麻郁。

「あの、、、ココでやるのは、やめて貰えませんか?」

額に冷汗を浮かべながら、言う姿は、、、おびえていた。

「ダメよ。私にケンカを売ったらどうなるか、きちんと教え込まなくてはいけないから」

「そ、、、そう言うことは、よそでやって貰えませんか?(滝汗)」

「、、、決着は、速くつけなくてはいけないのよ」

「、、、、、、」

麻郁、説得失敗。

 

「まりえさん、まりえさん」

「の?」

台所でまりえを発見した樺恋。

そのまま姿勢を低くして、近づいて行った。

「あの、、、なんで生徒会長さんとこんな事しているんですか?」

「のっ!のののっ!!の〜〜っのっ!!」

「え、『ただ自分が見た、真実を言っただけ』なんですか?」

「の!」

「その真実って、、、?」

「ののの、のっの!のの〜〜〜の!」

「『見た目小学生の、23歳女子高校生のアンニュイな姿』、、、ですか??」

「のの!」

 

「ふう、これで良いわね」

廊下に仕掛けられた罠。

まるで鳥を捕まえる時のように、籠を紐の付いたつっかえ棒で固定し、その下にプリッチの箱をおいた罠。

「これで、後は呼べば飛んでくるだろうから、大丈夫だと思うけど、、、樺恋達の方は大丈夫かな?」

そして、樺恋のいる台所へと向かう深衣奈。

しかし、彼女はその入り口の光景を見て大声を挙げた。

「樺恋!!」

 

「あの、、、まりえさん、『23歳女子高校生』って、、、誰の事ですか??」

樺恋がそう言った時、深衣奈の声が響く。

「樺恋!!」

「にゅ?」

「の?」

その声に驚き、入り口の方を向いた彼女は、、、

「にゅ〜〜〜〜(パタン)」

その正体の、あまりの恐ろしさに気絶した。

 

「『見た目小学生の、23歳女子高校生のアンニュイな姿』、、、ですか??」

「のの!」

「!」

台所入り口の影で立ち止まる苺。

その表情は、背後にいる麻郁には窺えなかったが、、、

「会長、、、?」

「くっくっくっ、、、」

「、、、、、、(汗)」

声を押し殺して笑う彼女に恐怖した。

「あの、、、まりえさん、『23歳女子高校生』って、、、誰の事ですか??」

そして、、、樺恋のその言葉を聞いた時、彼女は躍り出た。

 

その時、台所で起こった事は、麻郁も深衣奈も語ろうとはしなかった。

その、、、あまりの光景のために、、、目を覚ました樺恋共々、苺には逆らわないようにしよう、と固く誓ったという。

追記として、、、台所には、ボロボロになったまりえが、白目を剥いて気絶していた事を記しておく。

 

 

翌日の朝、、、

「すみません先生。襖張りとか手伝ってもらって。しかも旦那さんまで、、、」

「別にいいよ、そんな事」

「そうよ、神城君。私達のことは気にしないで」

どこで聞いてきたのか、神城家の修復を手伝うバカップル。

そんな二人に、すまなさそうに言う麻郁。

だが二人とも笑みを浮かべて、そう言うのだった。

「でも、、修理費の一部、出してもらったし、、、」

「き、気にしないでいいのよ。教え子が困っているんですもの、当然よ(汗)」

「う、うん、先生は優しいから、これくらいは当たり前だよ(汗)」

しかし、更なる麻郁の言葉に、今度は焦りながら言う二人。

、、、まあ、片方の関係者だからな、、、責任感じるわな。

「麻郁〜〜!障子は終わったよ!!」

「台所の掃除も終わりました、麻郁さん」

昼も過ぎた頃、やっと破れた所の修復や、散らかった台所の片付けが終わり、

深衣奈と樺恋が、麻郁へと声をかける。

「じゃあ、ちょっと遅いけど昼にするか。先生達はどうしますか?」

「それなら、私、お弁当持ってきたから、それを皆で食べない?」

「先生、作りすぎたみたいでたくさんあるんだ、皆で食べても大丈夫だよ」

そう、にこやかに言う二人。

だが本当は、まりえが迷惑をかけたお詫び、と言う意味合いが強かったのは、、、言うまでも無い。

「じゃあ、それをいただきましょうよ麻郁」

「そうですね、これから作ったら時間かかりますし、、、」

「そうだな、それじゃ、いただきます。みずほ先生」

「ええ、遠慮しなくて良いわよ」

こうして神城家に訪れた、『ハリケーン』による被害は納まった。

だが、、、今後も訪れないとは限らない。

また、、、いつの日か、、、