牙を休める獣

 

 

俺は疲れた、、、

もう、背負いきれねえ、、、

なあ、君島、、、人の命ってのは、、、重いな、、、

俺は、、、かなみを守る、、、つもりだった

守れると思っていた。

どんな事でも背負って、、、それでもかなみを守れると思っていた!

でもよ、、、

お前一人の命、背負っただけででも、、、これだ、、、

情けねえよな、、、俺

クーガーの言うとおりだったかもな、、、

力だけの俺には、、、

『おいおいおい、どうしたんだよカズマ?お前らしくないぜ??』

ばかやろう、、、俺だって疲れる時はあるんだよ、、、

『そっか。ま、人間たまには休むのも良いんじゃねえか。

お前はいろんな物を、背負い込んで走り続けてたから、なおさらさ』

君島、、、

『でもよ、、、かなみちゃんは多分お前を待ってるぜ、、、いつまでもな

だから、、、必ずまた前に進めよ。まっ、今はそのために力を溜めとけや』

すまねえ、君島、、、

 

 

 

私は、、、誰なんだ、、、

かなみさんは『カズマ』という男が私と戦ったという。

『カズマ』と私は、雰囲気が似ているという。

『カズマ』、、、なんなんだ、、、この名前を聞くと、心が揺さぶられる、、、熱くなる

かなみさんの大事な人、『カズマ』

私が生きているんだから、『カズマ』も生きているとかなみさんは言う。

前向きな人だ、、、かなみさんは、、、

戦った私に、、、やさしくしてくれる、、、

記憶のない私にここの人たちは、居場所をくれる、、、

なんて、、、やさしい人達なんだ、、、

そのみんなの居場所を、、、私は守る。

この拳にかけて、、、

 

 

 

傷ついた心を、さらに傷つけ、それでもすべてを捨てられない『カズマ』

すべてを失い、無垢のまま、かつてとは逆の立場で、、、

『カズマ』と同じ立場で、拳を振るう決意を固める『劉鳳』

二人の獣は、牙を休める。

いずれ激突する時までの束の間の間でも、、、