がんばれ乙女達!

局面45 「開く道」

 

 

「分からねえけど、俺は行く」

そう、告げると『ガングロ』は自分の機体へと、向かう。

「なんでだよ!!なんでなんだよ!!!」

彼の言葉に納得できない『オカッパ』の叫びが、響く。

その声に『オカッパ』の方を振り向き足を止めるが、、、

しかし、その言葉は彼をつなぎ止める言葉には、、、ならない。

なぜなら、、、

彼は知ってしまったから。

戦いの裏に潜む、悲しみを、、、

彼は分かってしまったから。

戦争の悲劇を、、、

彼は見つけたから。

護るべきモノを、、、

だから、、、彼は、進む。

自分が信じた道を。

「あの子の泣くところは、、、もう、見たくねえからな、、、、、、」

「、、、お前、、、?」

間近で見た、悲しみ、、、憎しみ、、、苦しみ、、、

それは戦争で起きた、出来事。

だが、、、

自分へと向けられた、その想いは、、、

友を亡くした時とは違う衝撃を、彼に与えた。

忘れていた事。いや、知ろうとしなかった事。

敵にも、悲しむ人がいると言う事。

「俺は、、、あの船に乗っている女の子に、、、殺されかけた。普通の子にな、、、」

「なっ?!」

「でもな、それは、、、俺がバカだったんだ。人の悲しみなんか気にせず、、、

アイツらだって、仲間が死ねば悲しいのに、俺は、、、」

「、、、」

「アイツらをバカにするような行動を取って、、、な」

「、、、それなら、、、なんで、アイツらと!!」

「人が死ぬ。考えて見れば、戦争なんだから、、、当たり前なんだよな」

「、、、ああ」

「でもな、、、俺が見たのは殺戮だ。大儀の無いな、、、

それを見て、、、俺は思った。本当の戦う理由って、、、別なんじゃないかって、、、

で、俺なりの考えで、、、今は戦っている。

今はせめて、、、彼女の居場所を護るために、、、

そして、戦争を終わらす為に。今のままじゃ、、、ただ互いに滅ぼしあうだけだからな。

それ以上は、、、分からねえけど、、、」

ワイヤータラップを掴み、コクピットへと上がる『ガングロ』

その時、思い出したように『オカッパ』の方を向き、彼へと話しかける。

「できりゃ、、お前とは戦いたく無いがな」

そう、言い残してコクピットへと入る『ガングロ』に、『オカッパ』は、無言の視線を向けるだけだった。

『そうそう、あの船の艦長な、お前の好きな巨乳だぜ』

そして外部スピーカーを使用して、一言告げると、彼は飛び去って行った。

銃を向けた姿勢のままの、『オカッパ』を残して、、、

彼は、、、どう捉えるのだろう、、、

『ガングロ』の想いを聞いて、この戦争について、、、

それは、、、彼次第。

「、、、なんでそれを早く言わねえんだよ!!くっそう〜、隊長からの呼び出しが無けりゃ!!!

だぁぁぁぁぁぁぁ!そう言うことは早くいえよな!!」

、、、バカ?

 

そんな男達の語らいのがあった頃、二つの艦の間では、、、

「でね、私は、、、たま〜〜〜にで、良いから彼をちょこっとだけ貸して欲しいんだ。ダメかな?

なんだったら、彼の学校の時の、写真や動画データのコピーを挙げるわよ♪

結構レアものもあるんだから。水着姿とか、入浴シーンとか」

『たまにで、良いのですね?』

「うん、もちろん!アナタが正妻なんだから、私はたまにでかまわないわよ」

『、、、分かりましたわ。その代わり、、、写真はプリントしたものと、デジタルの無圧縮でお願いしますね♪

できれば動画の方も、ディスクに落としたのと、データでお願いします』

「まっかせて!後でデータの方は送るね!!」

『はい、それではお願いしますね、二号さん』

「うんそれじゃ後でね!」

と、他人へとばれない様に、わざわざメールでやり取りをしていた少女達がいた。

キミ達、、、敵が来ているんだからさ、まじめにやろうよ(汗)

つか、二号決定かい、『女友達』?!