プロローグ 〜始まりの刻〜



(『約束の刻』、『使命を持つ光』、『異世界からの訪問者』、『運命の矢』。その始まりは、間違いなく、ソロモン攻略戦のときだろう)

 暗い自室で、イングラム・プリスケンはコンピューターに向き合っていた。蒼い髪を背中まで伸ばしている。肩には連邦軍少佐の階級証がついていた。画面には、象形文字とも、甲骨文字とも取れる不気味な画像が表示されている。
 それを一つ一つ、パターンにしたがって復号化していった。

「だが、解せない。『使命を持つ光』と、『約束の刻』。何を意味しているのだ・・・」

「桜田栄二郎博士という方をご存知無いですか?」

「・・・シラカワ博士か。相変わらずの登場の仕方だな」

 いつの間にか、紫色の髪の青年・シラカワ博士が壁に寄りかかっていた。ドアが開く音はしなかったが、この男の得体の知れなさを考えれば、不思議に思うことがばかばかしい。

「量子力学を専攻している、学会の異端児。彼のことはその程度しか知らないな」

「知ることを、お勧めしますよ。『異界からの訪問者』の存在は、彼が実証するでしょうね」

「訪問者に関する一切はゼーレとネルフが管理しているはずだが?」

 シラカワ博士は、一冊の本をイングラムに手渡した。

「桜田博士、天野博士、Drジャンゴの三名が共同研究した結果が書かれています」

「・・・・無名な科学者ばかりだな」

「名を上げた科学者が優秀とは限りませんよ。それよりも、第一章に目を通してください」

 適当に走り読みを始めたイングラムの目に、ある文章が飛び込んできた。

「界震、という現象のことか?」

「ええ。私も最初は馬鹿らしく思いましたがね」

「この戦争も、運命の矢が終結させる。後は、刻を待てばいい。何年、何十年かかるかわからないがな。界震も、訪問者も、光も、すべては刻が俺に答えを示す」


「そうですか。では、私も待ちましょう。刻が来るのを。ですが少佐、それは何万年先かもしれませんよ?」

「・・・運命は、逆らうためにある」


 その言葉を聞いたシラカワ博士は、一瞬思案した後、言った。

「逆らえない運命というものも存在しますよ」

 シラカワ博士は、そのまま部屋を後にした。

(・・・意外と出るときは普通だな)

 入れ違いに、基地の研究員がイングラムの部屋に入ってきた。数十センチもの厚さの資料を抱えている。

「コメットブラスターおよびメテオスイーパー部隊の独立部隊化に関する資料です」


 この戦争――サイド3ジオン公国の独立戦争――の発端の一因となった、流星群の接近。太陽系に、多数の隕石郡が接近するという報告が、学会から出された。軍は、地球圏を防衛するための部隊・コメットブラスターを結成。各コロニーに配置した。同時に、撃墜失敗の事態に備えた部隊・メテオスイーパーを地球各地に配備。

 配備後一年が過ぎたころ、最初の隕石がサイド3へ接近した。コメットブラスターは隕石破砕用ミサイルを発射。その後、通常戦艦および戦闘機により破片の完全な処分がされたが、直後にコメットブラスターのミサイルが誤作動し、コロニーの一つを破壊してしまった。

 サイド3は連邦に対し抗議したが明確な回答は一切得られず、以前からの政治的な問題も作用し、今回の戦争になってしまったのだ。

 コメットブラスターはサイド3から撤退。その後数回に及び隕石が飛来したが、独自に開発した新型ミサイルと状況処理プログラムにより、コメットブラスター以上の働きを見せた。もっとも、その後のコメットブラスターは連邦の昇進システムの劣悪さ(撃墜数と損害の差が昇進ポイントになる)により、複数の隕石に見舞われた箇所には増援は一切無く、逆に一つの隕石が飛来するポイントにはハイエナのように群がっていった。そのため、ほとんどまともな働きをしていなかったのだ。

 コメットブラスターは出撃の度に安心させるはずの市民を、逆に不安にさせていた。



「運営団体は未定か・・・」

「戦争の終結後に、正式な発表がされるようです」

「これを届けるだけのために、ここにきたわけではあるまい?」

「SDサンプル32の報告が出来上がりました」

 グラフに目を通したイングラムは不気味な、そこの無い笑いを見せた。

「良好のようだな。すぐにサンプルを回収し、本国へ送れ」

「了解しました」



「すべては、ここからだ・・・・・・・」


あとがき

 自分のHPでマッタリと書いている奴です。かなり長い上に四ヶ月に一話くらいしか書けませんが、ご容赦ください。

 登場作品が尋常じゃないほど多いですが、設定だけ使ったり敵が出てこなかったりする作品が多いです。特に70年代スーパー系は敵がほとんど出てきません。

 話は勇者とリアル系とバンプレオリジナルを中心に進みます。全六章を予定しています。α・α外伝をベースにした構成です

 各作品は原型が分からないほどアレンジしまくってる部分もありますので、読んだ後に原作の設定と違いすぎるぞ!って怒らないで下さい(笑

登場作品
----------------------------------------------------勇者シリーズ
太陽の勇者ファイバード
伝説の勇者ダ・ガーン
勇者指令ダグオン 水晶の瞳の少年
勇者王ガオガイガー(FINAL含む)
----------------------------------------------------ガンダムシリーズ
機動戦士ガンダム
機動戦士ガンダム第08MS小隊
機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリー
機動戦士Zガンダム
機動戦士ガンダムZZ
機動戦士ガンダム逆襲のシャア
機動戦士ガンダムF91
機動戦士クロスボーンガンダム
機動戦士Vガンダム
機動武闘伝Gガンダム
新機動戦記ガンダムW(OVA含む)
機動新世紀ガンダムX
∀ガンダム
機動戦士ガンダムSEED
SDガンダムGジェネレーションギャザービート
----------------------------------------------------リアル
ストラトス・フォー
地球防衛企業ダイ・ガード
超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか
マクロスプラス
魔装機神
ロストユニバース
新世紀エヴァンゲリオン
機動戦艦ナデシコ(劇場版含む)
無責任シリーズ
ラグナロク
フルメタル・パニック!
バンプレストオリジナル
----------------------------------------------------スーパー
超獣機神ダンクーガ
マジンガーZ
グレートマジンガー
マジンカイザー
ゲッターロボ
ゲッターロボG
真ゲッターロボ 世界最後の日
イデオン
トップをねらえ!
忍者戦士飛影
勇者ライディーン
ヤマトタケル
超機大戦SRX

 

 

 

代理人の感想

ええ、設定をアレンジしたくらいでは怒りませんとも。

詰まらなかったら話は別ですが(おい)。

 

αベースということは、話の7年前って事ですね、このプロローグは。

・・・大丈夫なのか、シュウ出して(笑)。

 

ストラトス4は・・・・「尻アニメ」という評判くらいしか知らないんですよねぇ。

後「女の子を見せる振りして超弩級にマニアックな航空機を出す」とか「音楽はよかった」とか。

ま、とりあえずスパロボもクロスも好きなので続きに期待ですね。

 

 

ちなみに桜田栄次郎、というのは「ダイガード」のヒロイン(?)桃井いぶきの父親、

天野博士とDr.ジャンゴは「太陽の勇者ファイバード」のメインキャラクターです。

桜田博士の研究していたのは次元の壁とそれがずれる「界震」という現象についてなので

それのからみでしょうか?