第一話




学校に来てから不機嫌だったのだ・・・

もちろん朝の騒動のせいもあるが、

他にも何か言い知れない何かが有ったんだと・・・俺はそう思いたい・・・


「なんですってぇ〜!」


「いや・・・だから・・・その・・・俺は・・・」


「問答無用!!!」


かなめの見事なまでの右フックと後ろ回し蹴りの連携攻撃を喰らい、

宗介の精神は肉体から離脱してしまった・・・

そこに居合わせた誰もが冥福を祈ったと言う。

(後日体験談かなめの親友より)


事の始まりは二時間目が終わり、休み時間になった時だった。


「何してるの?」


ふと、かなめは机に向かい黙々と何かをする宗介に声をかけた。


「いや、弾に入れる新しい火薬を調合していたところだ、先日届いた銃に使うやつで

火薬の威力は抜群、今度屋上から試し撃ちをしよっつ!!?・・・」


かなめにハリセンで叩かれた宗介は目の前にいくつかの星が出たが、

いささか免疫の付いてきた彼にはほんのひと時の出来事だった。


「学校で火薬を調合する馬鹿が何処に居るのよ!」


「いや・・・その・・・」


「ともかく、この火薬は私が預かるわよ」


「むぅ・・・」


宗介の言い訳もむなしく、机の上から火薬があっというまに消えていた。

いや、ほんとに・・・


「ま、取り合えずここでいっか」


かなめは取り上げた火薬を近くのロッカーに入れて、

教室へと戻っていった。


三時間目の休み時間


「むぅ・・・」


そこにはふたが開いて中が丸見えのロッカーがある。

中には先ほどまで自分が使っていたのと限りなく類似している火薬が

無造作に転がっていた。


やはり自分以外にも火薬を使っている奴がいるではないか、

かなめにこの事を言ってやろうと思ったが、後のことを考えると

とても気が進まなかった。


しかしこのままにして置くと危険だな、何処か他にいい場所は・・・

そんな事を考えつつ中から火薬を取り出し、辺りを見回す。


「キーン  コーン  カーン  コーン」


「しまった!!」


次の理科の授業が理科室で行われる事をすっかり忘れていた。

あれほど授業に遅れるなとかなめに念を押されてたのに。

「ただでさえテストの成績がいまいちで単位がやばいのに

授業態度まで悪くしてどうするのよ!」

・・・と言うのがかなめの意見だった。


宗介は手に持った火薬のことなど忘れ、理科室へと急いだ。


どうにか人の流れに乗りながら理科室へと滑り込み、

まさにギリギリセーフ、間一髪だった。


(ちょっと、来るのが遅いわよ・・・もっと早く来なさいよ。)


(すまない・・・)


となりに座るかなめに小声で叱られながら授業は始まった。


「え〜まずガスバーナーでビーカーの水を・・・」


なんの実験なのか宗介には今ひとつ解らなかったが、それも何時もの事で、

言われたとおりの事をすればいい・・・

それが唯一、学んだ事だと言っても過言ではなかった。


「あ〜〜〜この水なかなか沸騰しないわね、

こんなのさっさと沸騰してくれればいいのに・・・」


かなめがうんざりした表情でぼやいていた。


「速く沸騰させればいいのか?」


「そーね、速く沸騰すればいいわね。」


かなめは宗介の言ったことなど受け流し、適当にあいづちをうった。

いくら宗介でも速く沸騰させられる訳ないじゃない、

それとも魔法でも使うつもり?・・・

などと考えながら空を眺めていた。


宗介はふと、ポケットの中に何か入っている感触を感じた。

取り出してみると先ほどの火薬ではないか。

さっきの火薬か・・・つい持ってきてしまった、後で返しておくか・・・


「ん!・・・そうか。」


「どうかしたの?」


かなめがうつらうつらとしながら聞いてくる。


「いい方法が見つかった、まあ見ていろ」


「え!?」


かなめが目で確認する暇もなく、ソレはガスバーナーにかけられた。


「バアァン!!!」


それは一瞬の出来事だった。

激しい音と光が教室中を襲ったあと、

割れたビーカーやら何やらで無残な姿になった机があった。


「一体何をかけたの?・・・」


「火薬を少々・・・」


「なんですってぇ〜」


「いや・・・だから・・その・・・俺は・・・」


「問答無用!!!」


かなめの見事なまでの右フックと後ろ回し蹴りの連携攻撃を喰らい、

宗介の精神は肉体から離脱してしまった・・・


「まったく・・・なんでいつもいつもこうなるのよぉ〜!」


かなめの苦労の日々はまだまだ終わりそうになかった。



あとがき


う〜ん、相変わらず内容が薄くて先の展開みえみえの

ヘボ小説になりつつあるなぁ・・・

感想とか来るのかなぁ・・・

はっ!!イカンイカン、もっと自信をもたねば。

前回同様、誤字脱字、感想等、

バンバン受け付けますので、

よろしくお願いします。

では、読んでくださった方に感謝感謝。


2002/02/20
konke

 

 

代理人の感想

免疫がつくって・・・・・・・

その内ソースケがガイ化する日も近そうだ(笑)。

 

何故ハーリーじゃなくてガイかって?

そりゃ声が同じだから(笑)