―拝啓。
 天国のお父さん、お母さん、オヤジ、お元気でしょうか。
 僕は今死にそうです。むしろ臨死体験している最中かもしれません、何しろ三途の川とか花畑とか、思っていたよりも綺麗で楽しそうです、ははははは。
 ……あ、渡し守のカロンが見える。

 などと、益体の無いことを考えるほどに俺――衛宮士郎は死にかけていた。正確には殺されかけていた…だけど、その犯人はちゃんと手加減してくれているので後遺症の心配も無いと思う。
 実際、聖杯戦争中にはもっと酷い怪我をしたけど、自覚症状や他覚症状という事ではまだに出ていないから。
 それにしてもあの異常な回復力は、やっぱりセイバーに関係があったんだろうか。

 まあ、こんな事になった原因……事の起こりは、その日の夕飯だったと思う。
 いや、もっと昔にチェックポイントは踏んでいたんじゃ無いかと、思いはするんだけど。

Fate偽伝/After UBW/『正しい地雷の踏み方』

 話はまず、二日前に遡る。

 俺はその時、藤ねえの祖父であるライガ爺さんに頼まれてバイクを整備していた。8耐もかくやという走り込みをしていたとかで、オイルは劣化し、タイヤはバースト寸前。チェーンの弛みも目立ってきていた。

 何しろ爺さん曰く、
『豆腐屋のハチロクがえらく手強かったがな、はっはっはっ』
 ……それはきっと、物凄いデッドヒートだったに違いない。

 手持ちの道具と材料を見渡し、嘆息するしかない。
 チェーンは既に無かった。
 つい先日交換したばかりというのに、本当に8耐並みの走りをしていたんだと今度こそ納得してしまった。
「やむをえない、か」
 あの闘いの日々に手に入れた感覚。脳内に撃鉄をイメージして、それを落とす。
 ガキン…と、鉄と鉄のぶつかり合う硬質の打撃音。
 それは幻覚に過ぎない。
 だが、それは衛宮士郎にとって最も重要な要素のスイッチだ。

 魔術回路を通るのは、人体には毒であるはずの魔力という存在。その毒に蝕まれたまま、意識を更に絞り込んで魔力をチェーンに注ぎ込む。
 武器、それも剣に特化した衛宮士郎の魔術。
 チェーンはある意味武器と言えなくも無いが、あくまで道具であるのだから少々注意する。強化するのは間違っても鞭に必要なしなりや打撃のインパクトのような攻撃力に必要な物では無い。道具としてのチェーンの耐久力だ。

 アーチャーを模倣する事で手に入れた、衛宮士郎にとって最も効率の良い魔術の使用法。自己鍛錬によって手に入れたのでは無くアーチャーの模倣という所に気になる点はあるものの、有用であるのだから有効活用すべきではある。
「これでよし、と」
 耐久力の強化はした……が、やはり弛みは無くならない。近々交換しなければならないが、一日二日はもつだろう。……爺さんの扱いにもよるんだろうけど。
 ぐるくるるぐる。
 腹の虫。
 空腹を感じる胃に手を当てながら、そう言えばと思った事を口に出す。
「やれやれ、やっとおわったか……って、今何時だ?」
 こういう時、腕時計をしていない事は不便に思うが、性分だから仕方ないだろう。遠坂やセイバーには時計ぐらい持っておけとよく言われるけれど。
 そして、バイクのガレージに時計が無かったかと見回そうとして、

 ――殺気を感じた。それも複数の。

 それは鋭く細く、氷で出来たナイフのように冷たかった。
 張り詰めた殺意は、その場に居る人間の心を容易に縛り、その身動きの出来ない被害者を容易く死体に作り変えるだろう。
 そう。
 それが殺気、殺意を持つ人間が持つ気配。

 だが。
(気配が漏れるなんて…もし相手がサーヴァントだったら……)
 オイル塗れの手を、やはり薄汚れたタオルで拭きながら嘆息する。
 一度放たれれば、決して的を外さない必殺の一撃。
 殺意を持つというのは、そう言うことだ。
 それを俺は他のサーヴァントとマスターに、……特にアーチャーに『聖杯戦争』の中で、その意味を体に叩き込まれた。
(ま、ライガ爺さんには結構世話になってるし、大事にならないうちに片付けておくか)
 そこまで考えて、正体不明の相手に警戒して近付いていく。
 ただ一言、自分自身に投げかける言葉を発して。
「――投影、開始(トレース・オン)

 事実から語ろう。
 藤村邸…いや、藤村組の大親分の家に忍び込んできたのは、時代錯誤も甚だしいが『ヒットマン』と呼ばれるものだった。拳銃やナイフ、果てはC4までと、殺傷力を追及した装備まで持っている男達だった。
 それを聖杯戦争の後遺症というべきか……分類上は一流だったそれを、サーヴァントと戦った経験から雑魚と判断してしまい、さらりと退治してしまった。
 魔術師である事は最も重要な秘匿すべき事実。しかしだからといって自分に危機が迫ったときにまで隠しておいては本末転倒だ。使うべき時は使う。これもまた正しい魔術師としての在り方だ。
 陽剣干将、陰剣莫耶を使ったことは、ばれていないので良しとしよう。

 感謝する藤村組の幹部たちに『杯をやろう』といわれ、全力で拒否したのは仕方ない事だったと思う。流石に、事実上藤ねえの『家族』だとはいえ、このような意味でまで『家族』にされるのは勘弁してほしかったし。
 その代わり、沢山のお土産を貰った。
 しかも、バイクの整備費とは別にだ。
 その多くが食品であった事は、藤ねえ、桜、セイバーの大食三傑衆に圧迫される我が家の家計に大いに役立ってくれる。……外国人の就労ビザの偽造を頼むという手があったのでは、そう言う危険な考えが浮かんだのは、俺の胸の中に隠しておこう。
 まあもっとも。遠坂ほどでは無いが、最近では女の子と同じくらいしか食べない自分は、むしろ小食なのでは無いかと、思う時があるのだが。
 多くが食品だった、という事はそれ以外の物も貰ったという事だが、俺も男である以上嬉しかったので追求はして欲しくない。遠坂に見つかったら地獄を見るのは間違いないし。
 一成あたりにならどうか。流石に寺の中ではこういった物(Hな本とビデオ)を手に入れるのに苦労するだろうから。



「バーベキュー、ですか」
 何故『BBQソース』と略すのか分からない、市販のバーベキュー用ソースに手を加えながら、手を休めずに答える。
「ああ。たまにはちょっと豪勢にな、幸い藤ねえや桜に遠坂、三人ともそれで良いって言ってたくれたし」
 言外に、ライガの爺さんからバイクの修理代替わりだと肉を大量に貰った事――冷蔵庫に入りきらないほどに――を告げる。材料の買い置きをしない衛宮家において、冷蔵庫の貯蔵量は少なくても構わないのだが、それでも冷蔵庫が占拠されるような事態は避けたいことでもある。
 それに、下手に凝った料理にすれば消費量は少なくなる。ここはストレートに焼肉やバーベキューにすべしだ。
 ―とかなんとか。
 納得しかねているセイバーにそんな事を言葉にしたが、危惧した通り何処か納得しきれていない模様。予想される原因はしばらく前に聞いた「……雑でした」だろうか。
 やはり不満げな顔のセイバーをよそに、肉を切り野菜を切り串に刺していく。その手馴れた光景に不安は無いはずだろうが、なぜかセイバーの顔色は曇るばかりだ。ここは一念発起、彼女を驚かせるしかあるまい。主に味で。

 桜はといえば、藤ねえの手を見て当てつけるように――桜にしては珍しく非難めいている口調で――
「先輩、やはり野菜、肉、野菜、野菜、肉、野菜…の順では無いでしょうか」
 そう言ってきた。
「ん? 俺は野菜、肉、野菜、肉――の順番で刺してたけど」
 …で、少し気になったので、桜の戸惑いの原因であろう藤ねえの手元を見て――げ。
「藤ねえ、何それ」
 と、戸惑いをそのまま口にしてしまった。
「何って、私専用の串だよー」
 肉食である、虎である、タイガーである。肉百パーセントの豪快な串、一本で500グラムは下るまい。そんな物を既に5本も作っていらっしゃる。
 私専用って、まさか一人で2キロ以上を――?!

「あ、大丈夫、大丈夫、これから士郎や桜ちゃん、セイバーちゃんの分も――」
 そこで藤ねえの言葉が止まった。
 桜が顔の右側を藤ねえに向けて、僅かにうつむく。この仕草、顔の半分が髪に隠れて桜の迫力が倍増する事を本人は知っているのだろうか。知っているのならまさに確信犯。
「藤村先生」
「は、はい」
「先生は…ダイエット、お好きですか?」
「えー、ダイエットー? 私、生まれてこの方した事無いやー」
 ―幾ら食べても、太らないのよ。言外にそう言っていた。
「そう、ですか」
 まるで地雷を踏んだ瞬間、その事に気づいて足を動かせなくなった……そんなコントもどきの映像が脳裏をよぎった。まるで投影する為の設計図を書くような精密さだ。
 未来予知とほぼ同レベルのスキル『直感:A』を持つセイバーがそろりそろりと音を立てずに居間の出入り口から、遠坂が準備をしている庭に向かっている。これなら例えばれたとしても、『凛の手伝いをしてきます』と、いつもの口調と表情で誤魔化してしまうだろう。
 さすがサーヴァントとして召還されるほどの英霊。戦略的撤退に関しても十分な理解がある。今はその冷静さが憎い。

 …それはさて置き。
 男である自分には分からないのだが、どうやら女性と言う物は体重をキロではなくグラム単位でさえ気にするものらしい。軽量を間近に控えた減量中のボクサーでも無いというのに。

 何度見ても、俯いた桜は怖い。
 何処かじっとりとした恐怖が漂い……セイバーの後ろからかかった声に、その気配は散らされた。
「桜って、目に見えるところ(ムネ)しか太らないじゃない」
 さらりと、別の地雷が踏まれた。
 散らされた気配は、先程の物を遥かに超えた密度を持って再結集してしまう。
 肩越しに見た、声の発生源。そこには逃げようとしていたセイバーの肩を掴んだ、赤いあくまの姿が。
 その顔にあるのはいつものように、何処への逃げ道もきっちりと塞いぐ『氷の微笑』が優雅に飾られている。
「あ、先生。私は野菜中心でお願いします。……桜と違って、見えないところが太ったら……士郎が嫌でしょ?」
 氷の微笑そのままに、しかし最後の言葉だけは……耳まで真っ赤に染めた可愛らしい遠坂の姿で……俺の脳まで沸騰してしまう。つまり、その、なんだ、俺達はそういう仲な訳で。

 その発言は、火薬庫に火を放つ行為だったのだろう。
『何故、見えない部分が太ったら士郎が嫌がるのか』
 士郎は、その普段見えないはずの部分を目にする機会があるのか。
 テンションが無限にクールダウンしつづけていた桜、隣で何の気なしに聞いていた藤ねえ、まるで盾のように遠坂の前―桜に向けて―立たされているセイバー。
 三人の動きが止まった。
 ギリギリと。
 挙動不審になったセイバーを除く二人が、油の切れた人形のように首を振り、目線を向けて、俺と遠坂の間を何度か往復し始める。
 頭に浮かんだその考えを、否定『させよう』として悪鬼羅刹も各屋の目を俺に向けてくる。

 オウ、ゴッド。
 俺が何か、悪い事をしましたか。
『うむ』
 …おう、幻聴?!
 あ、そう言えばあの金ピカも半神半人…神の一種だっけ。

 ずい、ずいと。身を乗り出してくる危機(鬼気)の塊。
「先輩、それってどういう意味ですか?」
「士郎、それってどういうこと?」

 この事態になって俺は悟った。
 死ぬ。
 このままでいけば、ここが大惨事の中心となる。
 聖杯戦争を生き抜いてきた故に研ぎ澄まされた感覚。
 ――衛宮士郎にとって、この直感は何よりも信じられる――

 ――魔術師は、その存在を秘匿しなければならない。
 だがもし、自分の身に危機が迫っているのなら――
 脳裏に浮かんだ撃鉄が、一つ二つではなく、景気良く27個全て落ちる。
「――I am the bone of my sword」
 もごもごと、誰にも聞こえないように口にする。
 呪文と言うのは自身に働きかける物であって、意味さえ通じていれば声の大きさは関係ないはず……

 だがそんな呪文など吹き消すような、もっと都合の悪い台詞をあの赤いあくまは吐いてくれた。
 セイバーの肩を離し、ゆっくりと歩いてきて、学校でよく一成と対峙した時に浮かべる優等生然とした猫っ被りの笑みを浮かべて、何時の間にか俺の腕にしなだれかかって……
「愛し合ってるもの、私たち」
 そう言ってくれた。
「そうなんですか先輩?!」
「どうなのよ士郎?!」

 1.正直に答える
 2.誤魔化す
 3.セイバーに令呪を使う

 セイバーは遠坂の使い魔で、そもそもサーヴァントではないのだから俺に令呪は無い。それに誤魔化すと後々に問題を引き伸ばすだけで何の解決にもなりゃしない。此処は一つ、ドンと死ぬ気で1番を――
「横恋慕はみっともないですよ、タイガ、サクラ」
 オウ、シット。
 セイバー、聖杯戦争で俺は不甲斐ないマスターだったよそりゃ。だからって今、最大級の地雷を踏まないでくれよ頼むから。

「セイバーちゃん、いきなり何を言うの?!」
「セイバーさん、何か知ってるんですか?!」
 直感のスキルが働いたのだろう。
 セイバーは誤魔化す危険に気付き、さらりと言ってのけた。
 頬を赤くし明後日の方向を向く、セイバーお得意の『挙動不審のポーズ』を取って、
「……二人は同棲していますから」

 ……語感生々しいので、せめて共同生活くらいにして下さい、お願いします。それにセイバーだって同居しているじゃないか。その言葉じゃ、まるで俺と遠坂が二人っきりで新婚生活のシミュレートをしているかのようで……
 いかん、顔が赤くなっているのが自覚できる――あ、桜と藤ねえが俺の顔を見て固まった。
 さて。
 フリーズしている二人が再起動するまでに、生き残りを賭けた説得と誤魔化しと誠意をかき集めないと死ぬな、これは……。



 ……適度な焼き加減に上手く調整できたソース、衛宮家の財政上困難な上質の材料。
 味は最高だった。
 最初のうちは文句を言っていたセイバーも、最初の一口の後から積極的に自分の陣地を主張しだしたり、新婚家庭でもやらないような甲斐甲斐しい世話を遠坂がしてくれたのは非常に嬉しく、藤ねえは自分の獲物を野生の虎ばりに確保して誰にも渡さなかったり、理由は分からないが桜が何時もより沢山食べたり――
「あれはきっと自棄食いね」
 と、遠坂は評していたが、俺にその理由は分からないと言ったら、士郎はそれで良いのかもねと答えられた。それこそ理由が分からなかったが。

 ……とまあ。
 大きな問題を孕みつつ、何時炸裂するかわからない火薬庫に火が点いた事を自覚しつつ、何故味が分かるかのかそれがわからない食事をしていた。
 うん、前半は良かったんだ。
 後半になって、藤ねえが特別製のジュースとやらを持ち出してくるまでは。
 それが低アルコールのワインだと、一口飲んで判ったのが失敗だった。
 藤ねえは意味無く笑い、セイバーは座った目でちびちびと呑み続けたり、桜は寒気がするくらい艶っぽい仕草でグラスを傾けたり、遠坂が幼児化して俺に張り付いたり。
 ……藤ねえが、少しずつアルコール度数を上げるという小技を仕掛けている事に気付いたり。
 油断していたんだよ。最初に低アルコールだって、そんな油断を。

「うえええええーーーん、士郎が取られちゃったよーう、うえええええええーー」
「シロウ、リン、其処に座りなさい。私が夫婦の在り方と言う物をレクチャーして差し上げます」
「なんでね――遠坂先輩が、先輩と……私の方がずっと……」

 寒い。
 果てしなく寒い。
 まるで魔術回路の構築に失敗して死にかけた挙句、名作の前で力尽きた少年と犬のように天に召されそうなほど……寒い。

 幻覚が見えた。
 道場が見える。其処に居るのは胴着に着替えた藤ねえと、俺にそんな願望はあるはずが無いのに体操服―しかも今時スパッツじゃなくてブルマ―のイリヤの姿が――前にもどこかで見たような気がするのは何故だろう……。
『今回の仏さん、わりかし綺麗ね』
『そうねー、なんかちょっとつまらない感じ』
 ニタリとして、目をキランと輝かせて。
 まさに藤ねえ、タイガーの貫禄。
『いじるか』
『いじろっか』
 それに呼応するイリヤはまさに悪魔っこ。
『よしそれでは――』
『ああっ総統、実験体が逃げ出しました!』
『何ぃ、ならば仕方ない、旧○軍払い下げティーゲルにて追撃―!!』
『りょーかい、追撃であります―!』

「―はっ」
 なんて夢を……白日夢?
 そんな妄想を、五人で飲んだとは到底思えない二十を遥かに超える酒瓶の中で目を覚まして、凍りついた。寝酒代わりに自室に持ち込んだのか?
 大体、夕飯を食べていたはずなのに既に日が昇っているし、目の前に遠坂が居るんだ。きっと深酒で身動きが取れないから家に泊まったんだろう。前に似たようなことがあったし。
 …でも。
 その遠坂の目が聖杯戦争中に敵のマスターにむけていたのと同質の物を浮かべながら俺を見ているのは何故だろう。

「うう、ん…」

 それに、可愛らしい声を上げながら寝返りをうつセイバーは髪を下ろしているからか普段の少年的な凛々しさは無くて、年相応の少女の可愛らしさだけがあって、寝返りのときに見えた彼女は服を着ていなくて、その彼女が寝ている布団は俺の布団で。

 ―ただいまライブで大ピンチっ!!!

「遺言、ある?」
「せめて釈明をさせてくれぇぇぇぇ!!!」
 ほら、俺はちゃんと服を着てるじゃないか、だから無実――

 後半の声は、遠坂が放ったフィンの一撃に遜色のないガンド撃ちの衝撃に打ち消された。




 そして冒頭へと繋がる。
 まあ、偶発的な事故だと納得した遠坂が看病してくれたので回復は早かった事を追記しておく。
 看病疲れで調子を崩した遠坂を見て、セイバーが
『うつすような事をしたのですか』
 と、真面目な顔で詰問してきた時、目を見て答えられなかった事は、俺と遠坂だけの秘密だ。

「衛宮、貴様あの女狐と恋仲だと、一体何時からそうなった?!」
 ……学校に出てきた途端にそれか一成。
「あたしが賭けに負けるなんて?!」
 ……なんでそこで遠坂に勝ち誇った顔をされているんだ、美綴。
 藤ねえに、口止めが通用しない事を考慮すべきだったと、一体何時になったら理解できるんだろう、俺。



あとがき
 いわゆる馬鹿話。
 しかし、あれだけの苦労をしておきながら、士郎には平和な日々を送れないのだろうかと心配になる。

 セイバールートを超えれば、多分士郎は奴になる。という事は、死ぬまで戦いつづけるって事だろう。
 凛ルートなら、おそらく死ぬまで凛に振り回されるだろう。魔術師として振り回されるだろうから、厄介事には事欠かないだろうし。
 桜ルートなら……一番平和かもしれないが、日常の裏側に即死トラップが多数ありそうで嫌だ。毎日が日曜……毎日がタイガー道場。

 ……そう言えば最近、ものを書く時間が殆ど無いような気がする。
 いや、書きたいとは常々思っているんだけど。

 

 

代理人の感想

時間が人を支配するのではない!

人が時間を支配するのだっ!

 

と、血の涙を流しながら定番のツッコミを入れておいて本題。

 

 

 

・・・・つーても突っ込むところしかない馬鹿話でんな。

取りあえず、名前どころか描写もなく倒されたヒットマンに念仏をば(爆)。

 

つーか、オチてねぇ。(イロイロと)