<わがまま娘のカプリース>

      第3話

 
 千鳥かなめは目を覚ました。

 むくりと起き上がり、ほやんとした目で辺りを見回す。
訝しげな表情をしーーー直後、あ、と声を漏らす。

 「・・・そうでした」

 呟くと、やっとのことで立ち上がりーーー下を向く。

 「・・・いつもこうなら・・・」

 なぜか悔しげに一人ごちる。ぷるぷると首を振ると、気を取り直してバスルームへと向かった。




 相良宗介は目を覚ました。

 ベッドの下から這い出ると、きっとした目で周囲を見回す。銃を手に立ち上がりーーー直後、その銃を下ろす。

 「・・・そうだった」

 呟くと、げっそりとした表情で息をつく。

 「・・・クルツはもう帰ったというのに・・・」

 何故か達観したように声をもらす。小さく首を振ると、気を取り直して台所へと向かった。





 「サガ・・・ソースケ、行きましょうっ」

 宗介がアパートのドアを開ける間もなく、かなめは満面の笑みで言った。
 宗介が返事をしようとする前に、手に持っているものを差し出してくる。

「お弁当ももってきました。自分でいうのもなんですが・・・自信作なんです。楽しみにしててくださいね!」
「は、はあ・・」

 困惑している宗介に、かなめはぷっと頬をふくらませた。

「今日から本格的に私達の学園生活が始まるんですよ?
 もうちょっと嬉しそうにしてもらいたいです」

 昨日、テッサの休暇が終わり、三人はメリダ島に戻っていった。
 邪魔者とライバルが同時にいなくなったのである。
 しかも、今の自分は高校生。階級などない、只の人だ。

(つまり、<私>とサガラさんを隔てるものはなにもないのです・・・!)

 宗介に見えないように拳をぎゅっと握りしめる。
 来るべきこの日のために、料理の練習もしてきた。
 <かなめ>に遅れをとるまいと、宗介をなるべく名前で呼ぶようにもしている。
 
 <テッサ>にとって、今日は大きな一歩だったのだ。

 だが実際のところ、他の人にとってみればかなめが宗介と学校に通っているという事実はなんら変わっていない。
余計なことをしてもーーーいや、すればするほどーーーかなめが宗介のことを好きだということになっていく。
 しかも、相手はあの宗介である。自分の目で見たものしか信じないような男である。

 最大の壁が実は、他ならぬ自分自身だということに<テッサ>は気づいていなかった
 ーーー背負うものがないからと浮かれていたので仕方がない、と言われればそれまでだが。

 <テッサ>の気持ちなどーー当然ーーー毛ほども気づいていない宗介は
 頭上に?マークをつけながらかなめの跡を追う。

 「カ〜ナちゃん、おっはよ」

 元気よくかなめの肩を叩いてくる少女。天使の羽根と輪っかをつけたらさぞ似合うだろうと誰もが思ってしまう、三つ編み姿の眼鏡っ娘。

「あ、キョーコさん、おはようございます」

 かなめは綺麗な笑顔で答える。が、常盤恭子は悲しそうに眉を歪めた。

「まだ、記憶混乱してるんだ・・・」

 宗介に向かって小さく言う。宗介は肯定だ、とばかりに頷いた。

 <かなめ>には記憶混乱などの言い訳はしてはならないと言っておきながら、本人はしっかりとやっていた。
 
 まあ、<かなめ>さんと違って癖も友人関係も何も知らない状態で学校に行ったんだから・・・と自分に言い訳をしている<テッサ>。
だが、心から心配してくれるこのよき学友を見るとやはり心が痛むのだった。

 「どうしたんです、キョーコさん、ソースケ」

 その思いをカケラも出さず、極めて不思議そうに会話に参加する。

 「ううん、何でも。ほら、遅刻するよ?」

 何も知らない恭子は誤魔化すように言うと、先に走り出す。その後を追って、二人も足を速めた。



 1時間目 物理

 これは、何事もなく終わった。途中、先生がかなめに質問し、逆に泣かされていたがそれは些細なことである。





 2時間目 現代文

 夏目漱石の『こころ』である。かなめは初めてだったらしく、興味深げに教科書を読みふけっていた。





 3時間目 数学

 これも何事もなく終わった。寝ぼけた小野寺幸太郎がペンケースを落とした。
 その音に反応した宗介が反射的にそれを撃ち抜いた位である。





 4時間目 古文

 古今和歌集の現代語訳である。指されたかなめを庇う様にして答えた宗介だったが、
 その訳はやはり誰にも理解出来ないものだった。





 昼休み

「カナちゃん、ご飯食べよ」

 恭子が弁当を手に、かなめの元へと来る。そばにあった机をくっつけて、お互いに向かい合って座る。

「ええ。・・・ソースケも食べましょう?」
「は・・・・・・いや、了解した」

 思わず敬語になろうとするのを、すんでのところで止める。
 宗介は椅子を持ち寄って二人の横側に座ると、いそいそと弁当を取り出した。
 それをみた恭子が意外そうな顔をする。

「あれ? 相良くん、お弁当なんて珍しいね」
「ああ。千鳥に作ってもらった」

 簡潔に答える。途端に恭子はふぅん、と眼鏡の奥を光らせた。

「水臭いなあ、カナちゃんも。一言私にも言ってくれれば応援したげるのに」
「そ、そんな・・・恥ずかしいです・・・」

 恭子の言葉にポッと頬を染める。その様子を遠くから見ていた男子生徒がひそひそと言葉をかわす。

(なあ、千鳥ってやっぱ最近かわいいよな・・・)
(恋人にしたくない贈呈品イーターだったけど、あれは・・・)
(今なら段トツでミス陣高だよな)
(くそっ、こんなことなら相良にやるんじゃなかった・・・!)

 だのと、<本人>が聞いていたら落ち込むか逆ギレしそうなことを言い合っているーーーかなめは本当は準ミスなのだが、普段の色気のなさが災いしていた。まあ、これも自業自得、というのかもしれない。

 ともあれ、そんなことを言われているとはつゆ知らず、かなめはますます顔を赤くさせていた。

「そ、それなら相談があるのですが・・・」

 小さく耳打ちするかなめ。

「・・・ラブレター? そんなことより直接言ったほうが・・・」
「わ、そんな大きな声で言わないでくださいっっ」

 真っ赤になって遮るかなめ。直接言おうかとも考えたのが、それには苦い経験がある。
 そのおかげで、<テッサ>は酒好きだと思われているのだ。

 そんな二人をみながら宗介は、

(・・・またこの単語か。ロブ・レイターとは本当にどういう意味なんだ・・・?)

だのと、全く成長していない考えをめぐらしていた。
 
「う〜ん、私も書いたことないし・・・」
「そうなんですか・・・」

 宗介を完全に放ったまま、二人は会話を続ける。 

「林水センパイなら分かるんじゃない? あの人、頭いいし・・・」

 恭子の言葉にかなめは眉をひそめる。<かなめ>曰くーーー文の奇人。
 宗介が武の奇人なので、彼は陣高の双壁をなす人物と言ってもよい・・・らしい。だが、

 「・・・わかりました。放課後、聞いてみます」

 結局、かなめはそう言った。たしかに文の奇人だがーーー頭脳明晰なのもれっきとした事実なのだ。

 「後ほど強奪・・・KGBの暗号か・・?」

 バカはたこさんウィンナーを頬張りながら、彼なりに真剣に悩んでいた・・・。





 5時間目 体育

 かなめは必死にボールを追っていた。完全にチームの足を引っ張っている。

 「バレーボールって・・・難しいんですね・・・」

 そう一人ごちながらやっとボールを拾うと、コートへと戻っていく。<かなめ>が聞いていれば、

「あんたに簡単なスポーツってあるの・・・?」

と呆れながら言っていたことだろう。

 ちなみに男子はサッカー。GKの宗介はゴール前に無数の対人地雷を埋め、相手チームにどつかれていた。





 6時間目 英語

 クラス担任でもある、神楽坂恵里の授業である。6時間めーーーしかも体育の後なので、
 真面目に聞いている生徒は半数にも満たない。少し思い込みの激しいこの教師は、

(主よ・・・私にまたしても試練をお与えになるのですか・・・!)

 だのと心の中で叫んでいた。





「それじゃあ、今日はもう帰るね」

 おさげの少女が鞄を持ってにっこりと言う。小さくウィンクすると、

「じゃ、頑張ってね!」

と一言言って教室を出ていった。

 宗介はかなめが動くのをじっと待っているーーー直立不動で。

「あ、あの、ソースケ、私は生徒会室に行きますので・・・」
「大丈夫ですか? あそこにいくのは初めてでしょう」

 断ると、小さな声で言ってくる。宗介は厳しい顔で、

「会長閣下は切れ者です。千鳥の様子がおかしいことにはすぐに気づくでしょう。
 機密が洩れても他言はしないでしょうがーーーやはり、行かない方が得策かと」
「でも、どうしてもいかないと・・・」

 言い募る。大人しそうなーーー実際大人しいのだがーーー性格の彼女だが、根は頑固なのだ。
 一度こうと決めたら変えようとはけしてしない。宗介は小さくため息をついた。

「分かりました・・・。その代わり、俺も行きます」
「ええっ!?」
「<大佐殿>をお守りするのは下士官として、友人として当然のことです」
「サガラさん・・・」

 宗介の言葉に瞳を潤ませる。

「それでは、お願いします。でも、話は聞かないでくださいね」
「は? はっ」
「それと、会長さんの前では敬語もなしです」
「了解」
「ふふ。では、いきましょうか」

 上機嫌で生徒会室に行く。そこにはいつものメンバーがいた。
 佐々木博巳、美樹原蓮、林水敦信である。

「・・・? あの人達は?」

 小さな声でかなめが訊ねる。林水は顔も知っているが、
 残る二人は<かなめ>から話を聞いていただけだったので全く分からない。

「模型を持っている男が佐々木博巳。女は美樹原蓮です」
「あの人達が・・・。分かりました」
「? どうしたのかね、二人共。こそこそと話したり等して」

 雑誌を読んでいた林水が顔をあげる。二人は白々しく笑顔を作ると、何でもありません、と異口同音に答えた。

「それよりも・・・センパイ、相談したいことがあるんですが」
「ふむ、何かね。株ならお勧めのものが一件あるが」
「いえ、そうじゃなくて」
「それでは多自連の今回の議題についてかね? 確かにポルノ誌を図書室に、という工業高校の案は」
「違います」
「・・・それでは、君の夜の」
「は・な・し・を、聞いてください」
「・・・何かね」

 ひたすら笑顔でにじり寄ってくるかなめの迫力に、
 さしもの林水も黙ってーーーという訳でもないがーーー言葉を待った。

「実は・・・ラブレターの書き方というものを・・・」

 蚊の鳴くような声で呟くかなめ。林水は僅かに眉をひそめる。

「ふむ。私にかね」
「ちがいます」
「しかし、私も恋文は書いたことがなくてね」

 かなめの突っ込みなどそ知らぬ顔でいう。残念そうな顔をしたかなめに、林水はさらに続けた。

「そうだな。保健教諭の西野女史は恋愛事情に明るいと聞いたことがあるが」
「西野先生ですね? 分かりました、感謝します!」

 ぱっと顔を輝かせると、かなめはあっという間に走り去っていった。

「ち、千鳥・・・!?」

 慌てて宗介がそれを追う。

「林水センパイ・・・」
「何かね」
「・・・いえ」

 博巳は何か言いかけるが、結局やめる。

 三人はそれぞれの思いで二人が走り去った方を見た。





 「まあ、それで私に?」

 幼さの残る顔と、それと反比例してボリュームのある胸。
 男子生徒にも人気のあるこの教諭の前にかなめは座っていた。

 宗介はドアの前に待機している。

「ええ。どうしてもその人を振り向かせたくて・・・」

 真っ赤な顔だが、しっかりとした声でいう。それを見て西野こずえは微笑んだ。

「確かに、先輩・・・神楽坂先生にはちょと荷が重すぎるわね」

 そしてさらっと酷いことを言う。

「分かりました。私に任せて。きっと二人を結ばせてあげる!」
「は、はい。ありがとうございます」
「じゃ、あとは私が書いとくから。千鳥さんは帰っていい
わよ」
「え、でも」
「いいからいいから、明日取りに来て。すぐ出せるようにしとくからね」

 半ば無理矢理に保健室から追い出される。

「あの・・・!」
「千鳥、話は終わったのか?」

 慌てて戻ろうとするかなめに、宗介が声をかける。

「えっと、まあ終わったいえば終わったような、でも」
「では、帰るか」

 短く言うと、すたすたと歩き出す。
 ラブレターのことも気になるが、それ以上にいまは宗介と一緒にいたい。

「・・・は、はい!」

<テッサ>はそう考え、宗介の後ろ姿を追いかけた。

「でも意外だわ、千鳥さんがねえ・・・。よし、がんばっちゃおっ」

 保健室では、こずえが珍しく気合いを入れていた。





 次の日。
 授業が終わる間もなく、かなめは教室を飛び出した。
 周りの人からみれば小走り程度だが、今のかなめにとっては全力疾走だ。

 保健室に飛び込む。西野こずえは机に向かって書類作業をしている最中だった。

「あ、あの、先生、その」

 控えめに言うと、こずえはああ、と振り向いた。

「千鳥さん? さっき終わったところだったのよ。見て、ほら可愛いでしょ?」

と、封筒を見せる。赤のチェックの模様のそれは、たしかに可愛らしい。

「あとはこれを意中の人に見せれば、もうイチコロよ・・・うふふふふ・・・」
「セ、センセイ?」

 少しばかり暴走気味のこずえを一歩離れたところから見る。はっと我に返ったこずえは、

「あ、ああ、ごめんなさい。でも、ちゃんと渡せる? なんなら私がやってもいいわよ」
「え、でもそれ位自分がしないと」
「いいわよ。神楽坂センパイ・・・っと。先生が高校の頃に面倒を見たこともあるんだから」
「そ、そうなんですか」
「そうなんです。だからまかせといて」

 そう言うなり、あっと言う間に保健室を出ていった。余りの速さにかなめが唖然としていると、

 「ねえちょっと聞いてよ、庵さんたら、今日も可愛い・・・あれ?」

 神楽坂恵里が入れ違いに入ってきた。生真面目だが生徒思いの彼女はよく後輩の西野こずえに愚痴だの惚気だのを話している。俗に言う腐れ縁という奴である。

「あれ、千鳥さんだけ?こずえは?」

 入るなり惚気出した恵里だが、やっと話し相手がいないことに気づいたようだ。

「西野先生なら今飛び出していきましたけど」
「どうして?」

 事情を知らない恵里は不思議そうに聞いてくる。僅かにためらうかなめだったが、
 友人のことだけど、と前置きをした上で説明した。

 「・・・もしかして、もう書き終わってる?」

 ラブレターの件まで話した時には恵里にも状況が分かったようだ。
 だが何故か額には脂汗をびっしりと浮かべ、顔は真っ青になっていた。

 かなめはそのことに嫌な予感を覚えながら答えない訳にもいかず、小さく頷いた。

「・・・なんて事」

 途端、恵里はぶっ倒れた。力なく。

「先生っっ!?」
「・・・その子の人生は終わりよ」
「え"」

 慌てて駆け寄るかなめだが、いきなりの最期通告に思わず妙な声を出す。

「あの子も悪気があってやってる訳じゃない・・・と最近心から信じることが出来なくなったのが悲しいけど・・・。
 とにかく、あの子が恋愛事で世話をすると、必ずされた人は後悔するのよ・・・」
「・・・はい?」
「あの子は・・・いえ、あの子こそ『小さな親切、大きなお世話』を人化したものなのよ」
「先生、なにかされたんですか・・・?」

 恐る恐るかなめが訊ねると、恵里は涙を流しながら首を垂れる。

「言ってもいいけど・・・。他の人には話さないでね・・・」

 そう言いながら高校時代の話をするーーーついでに最近のパンフレット騒ぎの真相も。
 それを聞いていたかなめは真っ赤になりーーー直後、真っ青になった。

「・・・・・・なんて事」

 それはまるでーーー死刑囚が最期の階段を上る時のようなーーー
 もしくは自分が撃ち出した<トマホーク>巡航ミサイルが自分に戻ってきたかのようなーーー顔だった。

「今頃こずえはきっと・・・」
「・・・先生、失礼します・・・」

 絶望的な声で呟く恵里と、それに輪をかけて震える声で保健室をあとにするかなめ。
 暫くよろよろと歩いていたが、はっと正気に戻る。

「そうです、今ならまだ間に合うかも知れません・・・サガラさんを先に見つければあるいは・・・」

 1度決まるとすぐに動くのは<テッサ>の美点だったーーー例外がない訳ではないが。
 なんにせよ、かなめは再び走り出した。

 北校舎を一気に3階まで駆け上がる。さっきまで全力だと思っていたのが嘘のような速さだった。
 身体そのものはかなめのものなので、筋力やらバネやらはテッサの身体とは比べ物にならない程あがっているのだが、
 <テッサ>が『自分はこんなものだ』と自覚していたーーー正確に言うと思い込んでいたーーーために、
 全くといっていい位に使いこなせていなかったのだーーーといっても、
 使いこなせたところで運動音痴がそう簡単に直るとは思えないが。

 1つずつ教室を見て回る。3階と1階は1年と3年の教室なのでとばしていったが、それでも10分以上かかってしまった。

 すぐさま南棟に向かう。南校舎の4階には生徒会室がある。確率ならこちらが高いはずーーー!

 そう信じ、今度は1階から上へと見ていく。2階にはいなかった。3階で盛大にすっ転んだ。
 なまじスピードがあったため、ずるべたーん! どころではなかった。

 生傷をいくつもこさえながら生徒会室に飛び込む。そこにいたのは蓮と、

「・・・・・・いた・・・・・・」

 がっくりと膝を折るかなめを見て、慌てて蓮が駆け寄る。

「どうしたのです? そんなところに座られますと他の方の邪魔になりますけど・・・」

 心配しているのかどうか分からない言い方をする。宗介は状況がつかめずきょとんとした顔。
 どうやら間に合ったようだ。

「・・・良かった・・・」

 そのままペタンと尻餅をつくように座り込む。全く状況の分からない宗介は、ただただきょとんとしていた。





 一方、当の西野女史は。

「・・・誰に渡せばいいのかしら」

 肝心なことを聞き忘れて、校門で立ち尽くしていた。

「折角いいものが書けたのに」

 残念そうに手元のラブレターに視線を落とす。

「ま、いっか。後で千鳥さんに直接聞けばいいし」

 そう言いながら保健室に戻っていく。

「・・・でも、やっぱり今日渡したかったな」

 まるで自分が気持ちを伝えるかのように呟き、封を開ける。
 中にはローアングルで撮られた水着姿のかなめの写真
 ーーー少なくとも<かなめ><テッサ>自身撮られた記憶のないものだったーーーと、1枚の便箋。

 そこに書かれている内容は・・・。

『毎日、あなたを見ていました。あなたのことを考えるだけで、わたしは胸がいっぱいでどうしようもなくなります。
 あなたの写真を見ているだけで、体の奥が疼いて、火照ってしまうんです。
 だからいつもあなたでシテしまいます。あなたも私でシテくれると嬉しいな。
 あ、そう考えると勝手に手が伸び(以下、自粛)』

 ・・・・・・・・・・・・。
 まあ、何はともあれ・・・。
 陣代高校は、平和だといえば、平和だった・・・。

 このラブレターが後々新たな騒ぎを起こすのだが、それはまた別の話である。







 後書き

 <テッサ>ちゃん奮闘記です。今回のゲスト(?)は西野センセでした。
 ・・・こずえ先生FANの皆様、ごめんなさい(平伏)。命だけは見逃してください。

 生徒会の皆さんはちょくちょく出ます。準レギュラーもあるかも知れません。ないかも知れません。
 どっちでしょう。それは皆様の反応を見てから、ということで。

 ところで、こずえ先生のラブレターなんですが・・・。
 全文読みたいって方、いるんでしょうか?
 いらっしゃるのであれば感想に恋文プリーズとでも書いてくださるならば、お送りします。
 その代わり、それに関する苦情はいっさい受け付けません(爆)。

 ラブレターについてですが、ナニをスルんだろうと思った貴方。決まってるじゃないですか。
 サバゲーのイメージトレーニングです。
 手が伸びたのは、ジュースにです。ええ、本当です。決して自(以下、自粛)。

 え〜〜〜。今回、脈絡もなくいろいろと書いていますが1つだけお願いが。えっと、その。

 私を上文だけで判断しないで(核爆)。


 それでは、何時ものお礼を。

 代理人様、毎回くだらんなぁと呆れていらっしゃるでしょうが、それでもアップしてくださってありがとうございます。

 感想メールをくださる皆様、今回DCが2度もフリーズし、それでも最後までかけたのは
 あなた方の言葉があったからです。これからもリクエストには可能な限り応えたいと思っていますので、
 他に出て欲しいキャラがいたらどしどし言ってください。

 K・・・。いつもいつもありがとう。
「私はActionで水のような作家になる!]
と言ったら
「もうなってんじゃん。味気ない作家」
と言ってくれてありがとう。
「そうじゃなくて、他の方々がカレーのように味の濃い、素晴らしいものなら私はその後に飲む冷水のような存在になりたいんです」
と言ったら
「100年早えぇ」
と、とても非好意的な目で嘲笑ってくれてありがとう。覚えてろ、絶対いつかなってやる。

 そして、最後まで読んでくださった皆様! 毎回同じ様なノリで飽きた方もいらっしゃるかもしれませんが、よければ最後までお付き合いください。気分転換とかに読んで頂くだけで、こちらも十分嬉しいのです。

 それでは、次回も駄文にお付き合いを・・・。

 

 

 

代理人の感想

う〜むうむうむうむうむうむ。(笑)

「読んでいて楽しい」

これこそが娯楽の真髄ですよね。

難解なテーマも悩みまくる主人公もいらない。

ただ楽しませてくれればそれでいい。

それが「娯楽」だと思います。

 

・・・・・・と、いう訳で楽しませて頂きました(笑)。

次回も楽しみにしてますね。