ここは放課後の陣代高校の化学室。
千鳥かなめ、小野寺孝太郎、常盤恭子、そして相良宗介は掃除用具入れロッカーの前に立っていた。
「な〜、なんで俺達がここの掃除をしなくちゃなんねえんだ?」
千鳥かなめは冷たい目で黙々と掃除の準備をしていた宗介をにらんだ。
「どっかの馬鹿が理科の先生を気絶させて同じ班だった私達も連帯責任で罰を受ける事になったんでしょ。」
そういうと掃除の準備をしていた宗介が額から脂汗をだらだらと流していた。
「さっ、カナちゃん。ぐちぐち言ってないで早く終わらせよ。」
「そうね、早くやって帰りましょ。」
そうして一同はしぶしぶ掃除用具を取り掃除を開始した。

そうして十分ほどたった時だった。
オノDが棚の掃除をしているときだった。
「うわっ!」
「どうしたの?オノD?」
千鳥かなめは近づいていった。
「こっ、これは?!」
彼女が見たものは奇妙なものだった。
棚の奥の方にビーズぐらいの大きさの黒い物体が大量にこびりついていた。
「まっ!まさか?!」
その瞬間!
棚の上から黒い悪魔の事、「フライング・フィアー」が飛び立った。
「たんっ!」
その黒い悪魔は空中分解し地面に落ちていった。
「よし。」
「なにがよしだこのボケ軍人!」
「スパン!」
かなめのハリセンがうなる。
「なかなか痛いぞ。」
「さ、相良。お前怖くないのか?」
「?、何の事だ?」
「ったく。」
このボケ軍人が黒い悪魔といえども虫程度で怖がるはずがない。
なんにせよ廃墟と化した病院での怪奇現象(?)でも怖がらなかったのだから。
しかし、あえてそれは言わなかった。
「それで、あれの処理どうするの?」
常盤恭子が聞く。
「虫程度の処理、誰でも良いではないか?」
「だから!あれは普通の虫と違うの!人間に恐怖を与え寿命を縮めるほどの恐ろしい虫なのよ?!」
「ちょ、ちょっと違うと思うんだけど。」
「まぁ、そういうわけだから、ソースケ。処理よろしく♪」
「むぅ。」
そういうと相良宗介は黒い悪魔の処理を開始した。
「で、でもよ。あれはネズミ算式に増えるって聞いたぜ。
 そ、それに棚のあれがあれの卵だったらメスもオスもいるんだろ?
 つ、つまりこの部屋って、、、。」
一同が喉をゴクリと鳴らす。
「そ、そーすけ?こんな時こそあんたの出番よ。」
やや震えた声で宗介に声をかける。
「さ、相良君ならさっきの処理とゴミ捨てで校舎裏にゴミを捨てにいっちゃったよ。」
絶望的な声で常盤恭子が告げる。
「ガサッ」
嫌な音がする。
「ガサガサガサッ」
音が大きくなっていく。
「お、おい!こりゃヤベぇんじゃねえか?」
こわばった声でオノDが言う。
次の瞬間!
「ぎゃ〜〜〜!」
黒い悪魔が一斉に姿を現し理科室を恐怖の館へと変えた。

相良宗介はゴミ捨て場でゴミの処理を行っていた。
そんな時!
「ぎゃ〜〜〜!」
化学室の方から叫び声がした。
「しまった!こんな隙を狙われるとはっ!」
愛用のグロック19を取り出し相良宗介は化学室に向かった。

その頃の化学室。
哀れ小野寺孝太郎は黒い悪魔に飛びつかれ失神していた。
かなめと恭子は机の下に潜り込み隠れている。
「ちょ、恭子。なんであんなにいるのよ〜。」
その数は凄まじかった、一匹二匹どころではなかった、
十、二十、いや三十はいる。
「わ、分かんないよ、そ、それよりどうやって小野寺君助ける?」
しかしそれよりも今はどう逃げるかが問題だった。
「でも今は助けるよりも早く逃げなきゃ。」
男子生徒小野寺孝太郎はかわいそうな事に見捨てられてしまった。
そんな時、廊下から声がした。
「相良君!小野寺君!千鳥さん!常盤さん!掃除は終わりましたか?!」
宗介が気絶させた理科教諭の声だった。
「先生〜!入っちゃ駄目〜!」
「え?」
「ガラガラ」
もちろん理科教諭もこの恐怖を味わう事となった。
「ぎゃ〜〜〜!」
運の悪い事にこの先生は一日に二度も失神する事となった。

また叫び声がした。もう化学室だ。もう見えてきた。
「?」
化学室から黒い物体が飛び出て行った。
「大丈夫か?!千鳥!」
彼は化学室に飛び込んだ。
そこには気絶した同級生小野寺孝太郎と机の下に隠れている千鳥かなめ、常盤恭子がいた。
そして何故か入り口前には理科教諭が倒れている。
「どうした!千鳥!何があった?!」
「この馬鹿!もっと早く来なさい!あ〜っ!どうでもいいから早くあれを退治して!
 他の教室に行っちゃうじゃない!」
かなめは叫んで宗介に言った。
「むっ、りょ、了解。」
宗介は化学室を後にした。

結局黒い悪魔退治は夕方までかかってしまった。
理科教諭とオノD保健室に送り、黒い悪魔を片っ端からスタングレネードでショック死させたり、
手榴弾で爆破したり、マシンガンで排除し、その後の損害を林水会長閣下に任せ、
陣代高校を後にした。

「ふ〜、まったく、今日は散々な一日だったわ。」
「そうだね。」
「そうか?なかなか良い訓練になったと思うが?」
「そりゃあんたはね。」
かなめは疲れきった声で言う。
隣に居た常盤恭子は、
「でもさ小野寺君大丈夫かな?」
常盤恭子は心配そうに告げる。
「大丈夫でしょ?けっこうタフだし。」
「そ、そうかな?」
彼女は安直に答える。
「じゃ、今日はもう遅いし、帰ろ。」
「そうだね、じゃ、カナちゃん、相良君。」
「さらばだ。」
「それじゃまた明日ね。」
そういうと一同はそれぞれの家に帰って行った。

しかし、彼らは忘れていた。
棚の奥に光る、なぞの丸い物体の存在を、、、。

To Be Continued.


あとがき

初めましてTMKです。
まだ初心者なのでヘンなとこも多いと思います。
そんな所は笑って許してください。(えっダメ?)
ちなみに僕がこのActionの存在を知ったのは、
ここActionで有名(だと思う)なE.T殿に教えてもらいました。
今までずっと投稿したい、でもネタが無い。と、苦しんできました。
おかげでご飯もろくに喉を通りません(ウソ)
そんな時にうちの学校のクラスメートの家で起きた黒い悪魔の大騒動のことを話してくれました。
ピン!(頭の上に電球マーク)
これだ!まさにそう思いました。
そして家に帰ったら一時間ぐらいで書き終えました。
題名はズバリ!「夕暮れ時のフライングフィアー」
準備完了!さあ投稿規程を読もうとしてActionに行った時見てしまいました。
「夕暮れ時の掃討戦」
「やべっ!名前似てるし!」
それで「放課後のナイトメア」にしました。
僕も黒い悪魔は駄目です。家の中で見たときには家中で大騒ぎ。
いちおう断っておきますが黒い悪魔ってのはゴ○ブ○ですよ。
僕はフルメタの大ファン!そしてそんな僕の野望
「このActionのサイトでその他のジャンルではなく<フルメタル・パニック!>と載せる事!です。」
ってなわけでこれからも思いついたらどんどん投稿するつもりです。
みなさんこれからもよろしくね!