ここは硝子山高校の裏門。こんな所に陣代高校の生徒が二人いた。
安全保障問題担当・生徒会補佐官相良宗介、生徒会副会長千鳥かなめの二人だ。
「まったく、何でこんなことしなくちゃなんないわけ?」
千鳥かなめが悪態をつく。
「会長閣下の極秘任務だ、名誉な事だろう。」
相良宗介が真顔で答える。
「そりゃあんたはね、まったく。」
そもそも事の発端は。



陣代高校生徒会室にて、
「と、言うわけだ。」
椅子に座りながら陣代高校生徒会長林水敦信が言う。
「バン!」
千鳥かなめが机を叩く。
「ちょっと待ってください!つまりこーですか?!
 うちの生徒会の予算の一部が失踪したっ、うちに前硝子山高校の不良が遊びに来ていたっ、
 その日に予算が失踪したっ、硝子山高校の不良が犯人かもしれない、
 第一容疑者の硝子山高校に侵入して予算があったら取り返してこい。そー言う事ですかっ!」
「その通りだ。今さっき説明したではないか。」
冷静に林水は答える。
「でもこいつなら分かるけど、何で私まで、、、。」
そういうと一緒に話を聞いていた相良宗介を見やる。
「ふむ、その件については彼がまだうまく社会適応できていないのは君も良く知っているだろう。
 そんな調子で硝子山高校ごと爆破などされては困るからな。だから君にも同行してもらいたい。」
「つまり私はソースケのおもり役ってわけですか?」
「そんな所だ。」
「了解しました!安全保障問題担当・生徒会補佐官としてこの任務に着任いたします!」
敬礼をしながら相良宗介が言う。
「それとこれを、、、。」
そういうと林水敦信は何かの見取り図を手渡した。
「これは?」
「硝子山高校の見取り図だ、諸君らの判断でどこにあるのか探しもって帰ってきてくれたまえ。
 それと今回の任務は極秘事項につき誰かに悟られては困る。慎重に任務を遂行してくれたまえ。」
千鳥かなめが床に崩れ落ちる。
「な、なんでこーなるの?」



そんな訳で二人はここにいた。
「しょうがないわ。とっとと終わらせて帰りましょ、ソースケ。」
「分かった。」
そういうと彼女は門を開こうとした。
「あ、鍵がかかっちゃってる。」
「問題ない。」
そういうと彼は懐から愛用のグロック19を取り出し、、、。
「スパン!」
かなめのハリセンが炸裂する。
「痛いじゃないか。」
「うるさい!あんた馬鹿?!何でいきなり銃で鍵を壊すのよ!」
「そうか、では君もついて来てくれ。」
そういうと彼はいきなり門をこえさっさと入ってしまった。
「ちょ、ちょっとまってよソースケ。」
彼女も慌てて彼の後に続いた。



「どうにか入ってこれたわね。」
「うむ、では早く見つけて脱出せねば、、、。」
そういうと相良宗介はもらった見取り図を取り出し広げた。
「どれどれ、、、。」
千鳥かなめが身を乗り出して見る。



予測してみた結果。
職員室、校長室にはまず無い。教室にも無いと思う。不良は多分部活に所属していないと思う。
色々考えた結果。
多分校内には無い。と、言うよりお金を使いに行っている、又はすでに使われているケースが多い。
「って事は校内には無いって事?」
「そうなるな。」
相良宗介はきっぱりと答える。
「じゃあ何で私達は校内に侵入したの?」
かなめは宗介を見る。宗介はうつむいている。そして彼は、
「ぬかったか、、、。」
「ぬかったか、じゃな〜い!」
「スパンッ!」
ものすごい音と共に彼は吹っ飛ばされガラスを割り裏門の辺りまで飛んでいってしまった。



「で、どうすんの?」
千鳥かなめが倒れている相良宗介に聞く
「うむ、それについてだが先程校庭を見た時先日戦ったラグビー部がいた。
 彼らに最近金遣いが荒くなった不良がいないか聞いてみようと思う。」
そういうと彼は起き上がり、正門の方に走って行きおもむろに正門から入って行った。
「あいつで大丈夫かな?」



「パンッ!」
銃声が聞こえてきた。



「ドバンッ!」
校庭が光る。多分スタン・グレネードとか言うやつだろう。



相良宗介が戻ってきた。
「スパン!」
「なかなか痛いぞ。」
「この馬鹿!なんで銃なんか撃つのよ!もう極秘もクソもないじゃない!」
千鳥かなめは叫ぶ。
「その件については大丈夫だ。俺の習得している拷問術で口は塞いで、、、。」
「あ〜、いい。聞きたくない。」
彼女は彼の言葉をさえぎった。
「で、どうだったの?なんか分かった?」
「駄目だった。」
「スパン!」
「痛いじゃないか。」
「うるさい!あれだけの騒ぎを起こしておいて何が駄目だったよ!」
彼女は彼の首元をがくがくと揺らしながら力いっぱい叫ぶ。
「く、苦しいぞ、千鳥。」
やや顔が青ざめている。それを知ってか知らないでか彼女は攻撃をやめた。
「ったく。こうなったら商店街とか公園とか不良が出没するスポットへ行きまくるわよ!」
「よし、では行こう。」
そういうと彼らは商店街の方へ走って行った。



「では、教職員への給料が足りなかったために無断で生徒会の予算から抜き取ったと?」
林水敦信の眼鏡がキラリと光る。
「そうなの、ごめんなさいね。」
坪井たか子がふかぶかと頭を下げる。
「この埋め合わせはきちんとするから、ね?」
「仕方が無い。今後このようなことは無いようお願いします。」
そう告げると坪井たか子は生徒会室を出て行った。
「美樹原君。お茶を、、、。」
「ハイ、、、。でも良かったのでしょうか?」
お茶を注ぎながら林水敦信に質問する。
「なにがかね?」
「千鳥さんと相良さんは硝子山高校に行ってしまいましたし、、、。」
美樹原蓮は心配そうに答える。
「その件については私が処分する。君は心配しなくても大丈夫だ。」
そういうと林水はお茶をすすった。



そんな会話も露知らず。
かなめと宗介は商店街を爆走し、破壊し、
被害総額は数百万をこえたと言うが陣代高校の名前はあがらなかったと言う。




あとがき



こんにちはTMKです。
今回の小説はどうでしょうか?多分変な所があると思います。
やっぱり林水会長閣下は難しいですね。賀東招二さんはすごいです。
ある時、言われてしまったんです。
「お前の小説って芸が無いよね。」
「グサッ」
「お前の小説って内容が薄いよね。」
「グサッ」
言われてみればそうなんですよね。
もっとフォントを大きくしたり色を変えてみたり色々あるのに使ってません。
使った方がいいのかな。どうでしょう?しかも内容薄いし、、、。
「、、、。」
今度はウルズメンバーもTDDの人達も出して行きたいなと思っています。
それではまた会う日まで!



最後の方はちょっと開き直ってます。

 

 

代理人の感想

 

>フォントを大きくしたり色を変えてみたり

いや、芸が薄いとか内容が薄いと言うのはそう言う点を言ってるのではないと思いますが(汗)。

ぶっちゃけて言えば「話にひねりが足りない」と言うことでしょう。

「生徒会長の指令」→「内偵した宗介達が騒ぎを起こす」→「実は勘違いだった」

では物語の流れが単純過ぎるのです。

オチをそのままにするならば…

例えばラグビー部の連中から「金遣いの荒くなった不良」の情報を掴み、

宗介達がその不良グループを殲滅(爆)するシーンを挿入して

不良のアジトを捜索しつつ「奪った金が見つからん」と焦るなリ、

いまわの際に「競馬で儲けたんだ…」と言い残す不良に愕然とするなりのシーンから

林水と校長先生の会話シーンに繋げるのがよりベターであったかと思います。

 

「来た見た勝った」では手紙としてはともかく話の筋立てとしては面白みに欠けるんですね。

最後にどんでん返しを入れるにしろ、それまでの展開が平坦では破壊力が発揮できません。

小さなどんでん返しを適当に織り混ぜつつ、

話を盛り上げてから一挙に落とす(またはクライマックスに持っていく)。

起承転結、あるいは序破急と呼ばれる物語の基本と言うのは

詰まるところそう言う事であろうかと思われます。