< 時の流れに >

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その頃のブリッジ・・・

 

「・・・やりますね、メグミさん。」

 

 ちょっと目を離した隙を突かれましたね・・・

 敵ながら天晴れです。

 

「・・・どうしたの、ルリルリ?」

 

「いえ・・・メグミさんは何処に行ったんでしょうか?」

 

「あら〜、ルリルリ気になるの?」

 

 ええ、それはもう。

 一応監視はしてますけど。

 

「はい。」

 

「「やっぱり〜」」

 

 ・・・何処から湧いて出たんですか? イズミさん、ヒカルさん。

 

「メグちゃんは、アキト君とヴァーチャル・ルームへ!!」

 

「二人はめくるめく、甘い世界へ旅立ってる・・・」

 

 大丈夫です、その手の話しはブロックしましたから。

 ・・・でも、相手はメグミさんですし油断は禁物でしょう。

 

「ラブラブよね〜♪」

 

「そうそう。」

 

 楽しそうに私を煽るお二人・・・

 でも。

 

「あ、それは大丈夫です。

 アキトさんの方に、そんな意識はありませんから。」

 

「「「へ?」」」 (ヒカルさん、ミナトさん、イズミさん)

 

「ル、ルリルリ・・・その意識が無いって?」

 

 そのままの意味です、ミナトさん。

 

「け、結構恋愛関係に強いとか、ルリちゃん?」

 

 まあ、アキトさんに関しては結構・・・5年間の付き合いですから。 

 

「・・・11才にあしらわれた、私達って。」

 

 私、精神年齢は16才ですイズミさん。

 

「ア、アキト・・・やっぱりメグちゃんの方が好きなの?」

 

 あ、ユリカさんが倒れかけていますね。

 ・・・ま、大丈夫でしょう。

 結構タフですから、ユリカさん。

 

「艦長!! しっかりしなさい!!

 そんな風にいい加減だから、彼に逃げられちゃうのよ!!」

 

 

 ガ〜〜〜〜ン!!!!

 

 

 あ、追い討ち。

 ユリカさんは完全に固まってしまいましたね。

 

「逃げられる・・・アキト〜〜〜〜〜!!!

 お願い、私を捨てないで!!」

 

 ・・・捨てる以前に、まだ正式に付き合ってないですよユリカさん。

 

「エリナさんて・・・どうして副操舵手なのに、あんなに偉そうなんです?」

 

「はあ・・・実は彼女、ネルガル会長の会長秘書でして・・・」

 

 そのユリカさんとエリナさんのやり取りを、後ろから観戦しているジュンさんとプロスさん。

 

「皆さんもそれぞれの部署に戻って!!」

 

「「は〜い!!」」

 

 エリナさんの一喝に慌てて部署に戻るお二人。

 

 ・・・近頃、ジュンさんも軽いですね。

 これがナデシコ効果、ですか?

 多分私は・・・手遅れ、かな。

 ま、それはそれで別にいいんですけどね。

 

 

 

 

 

 

 

「艦長・・・艦長・・・艦長!!」

 

「え!! あ、ルリちゃん、何?」

 

 ・・・結構、痛い一撃だったみたいですね。

 やっと、こっちの世界に戻ってこられましたか。

 

「皆さんお昼に行きましたよ。

 艦長はどうします?」

 

「私はいいよ・・・ルリちゃんも行っておいでよ。」

 

 う〜ん、まだ引きずってますね・・・

 仕方がありません、ここはお一人にして考える時間をあげましょう。

 

「では、私もお昼に行ってきます。」

 

「うん、ゆっくりしてていいよ。」

 

 それは出来ません、メグミさんとアキトさんを見張らないといけませんから。

 あ、そう言えば過去ではユリカさんがグラビィティ・ブラストを・・・

 

 

 チュドォォォォォォォォォォンンンン!!!

 

 

 ・・・で、どうしてユリカさんがグラビィテ・ブラストを撃ったのか解りませんが。

 少なくとも過去と同じく、任務がややこしくなったのは事実です。

 一体ユリカさんの心の中で何があったのでしょうか?

 

 

 

 

 

「フィールドを張りつつ後退!!」

 

「後、十分後に敵の攻撃範囲を抜けます。」

 

「何処まで逃げるの〜!!」

 

 無人兵器の攻撃を防ぎつつ後退・・・

 で、結局ナデシコは氷山の下に隠れました。

 

 

 

 

「ほんと!! 信じられません!!

 どうしていちいち敵を呼び寄せるわけ!!」

 

「ま〜ま〜、済んじゃった事は仕方ないんじゃないの?」

 

「貴方ね!!」

 

「人生前向き前向き。」

 

 エリナさんの追及を、アカツキさんがノラリ、クラリとかわします。

 ・・・意外と仲がいいんじゃないんですか? この二人?

 一応、会長と秘書の関係ですしね。

 

「プログラム管理は私の責任です。

 今回の失敗は、私が持ち場を離れていたのが原因です。

 ごめんさい。」

 

 ・・・過去を知ってる私には防げた筈の事故です。

 二重の意味でごめんなさい、ですね。

 

「うっひょ〜、ルリルリひょっとして艦長を庇ってたりして!!」

 

「馬鹿ばっかも卒業か?」

 

 ・・・ヒカルさん、ウリバタケさんうるさいです。

 それに馬鹿ばっかは、もう卒業してます。

 

「それでは、作戦は警戒態勢を引かれた西側を諦めて。

 東側の氷山を低空飛行で向かう事にする。」

 

 ゴートさんが今後の作戦を指示します。

 ・・・ユリカさんは何処かにいかれて、この場にいません。

 

「ま、座礁する確率は72%・・・シビアと言えばシビアな数字よね。」

 

 ・・・その数字はシビア過ぎますよ、イネスさん。

 そしてクルーの皆さんは、それぞれの持ち場に向かいました。 

 

 

 

 

 さて、ユリカさんは立ち直ってくれたでしょうか?

 

「オモイカネ、ユリカさんの居場所を検索。」

 

『了解!!

 検索中・・・・・発見!!

 現在、ヴァーチャル・ルームにて、アキトさんとご一緒です。』

 

 ・・・本当ですか?

 ・・・・・・・・・・・・

 まあ、今回は許しましょう。

 アキトさんが自分でユリカさんの所に向かっただけでも、進歩ですからね。

 少しは昔のアキトさんに戻ったのかな? 

 

 

 後に、これが甘い考えだったと・・・私は思い知らされました。

 

 

 

 

 

 

 ・・・ちょっと待って下さい。

 場面はどうやら火星の草原・・・

 お二人の思い出の場所、ですね。

 

 そして、ユリカさんとアキトさんのキスシーンで・・・私は決断を迫られました。

 邪魔をするのは、何ですし・・・

 でも、私の本心としては・・・

 どうすればいいのでしょうか・・・

 

 

 

 あ、私が逡巡してる間に・・・どうやら、キスは無かったみたいですね。

 音声は流石にカットしてますから、何を話されているのかは解りません。

 しかし、ユリカさんは元気になった様ですが・・・

 アキトさん・・・

 あの暗い瞳が、どうしてまた貴方に?

 

『敵襲!! 敵襲!!』

 

 あ!! 敵に発見されたみたいですね。

 ユリカさんも急いでブリッジに現れます。

 

「あら、帰ってきたわね。」

 

「皆さん、遅れてゴメンナサイ!!」

 

 ムネタケ提督の嫌味も気にしないで、元気にブリッジの全員に挨拶をします。

 どうやら本当に復活されたみたいですね。

 

「ユリカ・・・アカツキさんに親善大使のいる位置を教えてやってくれ。」

 

「え、別にいいけど。

 アキトはナデシコの防御についてね。」

 

「いや・・・俺は敵を殲滅する。」

 

「ア、アキト?」

 

 その通信を最後にアキトさんの通信は途切れ・・・

 アキトさんのもう一つの顔が・・・ナデシコクルー全員の目の前に現れました。

 あの、復讐人のアキトさんが・・・

 

 

 

 

 

「おおおおおおおおお!!!」

 

 

 ザン!! 

         ギッ!! 

                 ズガッン!!

 

 

 アキトさんの手に持つ光の剣で、次々に撃墜されるバッタ・・・

 フィールドを強化されてる筈のバッタ達を、紙の様に切り裂いていきます。

 その姿は・・・まさに鬼神。

 

 敵も反撃をしてくるのですが・・・アキトさんの機体に、掠る事すらありません。

 それ以前に、アキトさんのエステバリスの機動力が異常です。

 ブラック・サレナに比べれば、見劣りする加速と回避能力ですが・・・

 普通のエステバリスには絶対に出来無い機動戦です。

 

 

 リョーコさん達も迂闊に近寄れないらしく・・・ナデシコ上空で待機してます。

 

 

「艦長!! アキトの奴何を考えてるんだ!!」

 

 その時、ウリバタケさんからブリッジに通信が入りました。

 

「何がです? ウリバタケさん。」

 

「アキトの奴、自分のエステバリスのリミッターを解除しやがった!!

 普通の人間ならあそこまで加速すれば、強烈なGで気絶してるぞ!!」

 

「そんな!! アキト!!」

 

 ウリバタケさんの言葉を聞いて動揺する、ユリカさん。

 

「確かに信じられない機動戦だな・・・しかし、テンカワは完全に制御している。

 このままでも大丈夫だろうが?」

 

「そうそう、強いんだからいいんじゃないの?」

 

 ゴートさんの台詞にミナトさんが同意します。

 しかし、その言葉を否定する人物が・・・

 

「いいでしょう・・・ウリバタケさんの心配事を私が説明しましょう。」 

 

 イネスさんが突然ブリッジに現れました。

 一体何時の間に?

 

「・・・何処でも出てくるわね、この人。」

 

 メグミさんの台詞に頷くブリッジ全員。

 

「今はそれどころじゃ無いのよ・・・

 アキト君が使ってる剣、異常に切れると思わない?」

 

「そう言えば・・・バッタさんのフィールドは、結構強くなってたよね?」

 

 ヒカルさんが実際に戦った時の感想をもらします。

 

「そう、そこでアキト君発案。

 私、イネス フレサンジュ設計。

 ウリバタケ セイヤ制作の秘密兵器・・・それがディストーション・フィールド収束装置よ。」

 

 

「ディストーション・フィールド収束装置?」(ブリッジ全員、パイロット全員)

 

 

 何ですか? それは?

 

「つまり・・・エステバリスの纏うディストーション・フィールドを、剣の形に収束する装置なのよ。」

 

「ふ〜ん、結果的には強くなったんでしょ?」

 

 イネスさんの説明にミナトさんが質問をします。

 

「言いにくいからあの装置の事をD・F・S(ディストーション・フィールド・ソード)、と言うわね。

 あの剣のフィールドを強化すればする程、エステバリス本体の防御がゼロに近づく、としたら?」

 

「うそ!!」(パイロット三人娘)

 

 その台詞を直ぐに理解出来たのは、パイロットの人達だけでした。

 

「じゃあ、ミサイルが一発でも命中すればテンカワのエステバリスは!!」

 

「下手をすれば粉々、ね。

 原型が残れば、恩の字かしら。」

 

 リョーコさんの想像を肯定するイネスさん・・・

 そんな危険な武器をどうして作ったんですか?

 

「どうしてそんな物を・・・って顔ね皆。」

 

「当たり前です!!」

 

 ユリカさんがイネスさんを追求します。

 

「・・・本来はチームを組んで、一瞬だけ剣を発生させて敵を撃墜。

 これが理想なのよ。

 この戦法なら、戦艦相手でも十分にエステバリスで戦えるわ。

 あの剣のディストーション・フィールドは、収束させているぶん強力だからね。

 戦艦クラス・・・ナデシコのディストーション・フィールドさえ切り裂けるわ。

 でも、彼・・・アキト君の戦い方の選択は違った。」

 

 イネスさんがアキトさんのエステバリスを見詰めます・・・

 その視線の先・・・私達の目の前で、イネスさんの言葉を証明する事が起こりました。

 

 

 

 

 D・F・Sを持ったまま敵艦に突入するアキトさん・・・

 敵から放たれるミサイルを避け・・・あるいは手に持つD・F・Sで切り裂き・・・

 敵艦のフィールドに辿り付く寸前!!

 D・F・Sの刀身が200M程、急激に伸びました!!

 

 

 ブゥゥゥゥゥンンン・・・・

 

 

 そして、D・F・Sを上段から振り下ろすアキトさん・・・

 

 

「消えろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

 

 ザンッ!!

 

 

 アキトさんの一撃で、真っ二つにされる敵艦・・・

 私達の見詰めるモニターの前で・・・崩れ・・・爆発する敵艦。

 その戦闘能力にブリッジの全員はただ・・・無言。

 

 そして、アキトさんは次ぎの獲物に向かって、残像が残る様なスピードで空を駆けて行きます・・・

 

 その後のアキトさんの戦果は・・・

 

 戦艦 8隻

 無人兵器 600匹

 

 アキトさんの機体自身に損傷は皆無・・・

 しかも、ブラック・サレナではなく通常のエステバリスでの戦闘。

 

 正に・・・鬼神の戦いを物語る数値でした。

 

 

 

「い、異常よ彼は!! 絶対!!」

 

 突然、エリナさんが叫び出します。

 しかし、それはブリッジ全員の心情でもあったのでしょう・・・

 

「アキト君・・・彼って本当に味方だよ、ね。」

 

 ミナトさんの声も震えています。

 ・・・自分の乗る戦艦すら、一撃で沈める事の出来るアキトさん。

 確かに敵にまわれば・・・恐怖でしょう。

 

「違う・・・あんなのアキトさんじゃ無い。」

 

 メグミさんも身体を震わせています。

 それじゃあ、メグミさんにはどれだけアキトさんが解ってるんですか?

 

「そもそも、どうしてあんな特攻攻撃が出来るんだ!!

 死ぬのが恐く無いのか? あいつは!!」

 

 ジュンさんは・・・自分の恐怖を振り払う様に叫んでいます。

 

「確かに凄いわね・・・彼の実力。

 でも、テンカワ君の実力はまだまだ底がありそうよ。」

 

 冷静にイネスさんが呟きますが・・・

 その言葉にリョーコさん達が反応します。

 

「嘘・・・だろ?

 あれ以上の実力って・・・何があるんだよ!!」

 

「そうだよ・・・異常だよ・・・アキト君。」

 

「アキト君が敵になれば・・・私達、いえナデシコは絶対に勝てない。」

 

「テンカワ君、ね。

 モニターしてたけど、心拍数も体温も血圧からして全然変化が無いのよ・・・

 つまりあの凄まじい加速と、一撃で落されるというプレッシャーの中で平常心だったのよ、彼。」

 

 イネスさんのその台詞が止めだった・・・

 

「・・・アキト。

 どうして・・・そんな戦い方をするの?

 そんなに・・・死にたいの?」

 

 ユリカさんが呆然とした顔で呟いてます・・・

 だから・・・私は我慢出来ませんでした。

 

 

「艦長!!

 艦長はアキトさんを信じられないんですか!!

 今はまだ・・・アキトさんは迷ってます!!

 でも、アキトさんならきっと艦長や私達の期待に応えてくれます!!

 それなのに艦長が・・・ユリカさんが諦めてどうするんですか!!

 何故、アキトさんが苦しんでるか・・・

 あの力をアキトさんが一番憎んでるのに!!

 それなのに・・・皆して!!」

 

 

 ・・・言えない事が多過ぎました。

 今はまだ、私もアキトさんも未来でやるべき事があります。

 ここで私達の正体を明かす訳には・・・いきません。

 でも、アキトさんを忌避するクルーの視線には耐えられません・・・

 アキトさんが今苦しんでる理由・・・

 ユリカさんの言葉だけは許せません!! 

 

「どうして、どうして信じてあげられないんですか?

 アキトさんが戦う理由は・・・ナデシコを・・・大切な人達を守る為、だって。」

 

 痛い程の静寂が・・・ブリッジを包み込みます・・・

 その静寂を破ったのは・・・

 

「御免、ルリちゃん・・・ルリちゃんが泣くなんてね・・・

 私、駄目な女の子よね。

 普段はアキト、アキトって言ってるのに。

 肝心な所で逃げちゃって・・・本当に御免ね。」

 

 私・・・泣いてますか?

 そうですか・・・

 ちょっと、恥ずかしいですね。

 

「ルリちゃんがそこまで信じてるんだもん!!

 ユリカも負けないよ!!

 アキトはアキトだもん!!」

 

 ・・・それでこそユリカさんです。

 でも、私も負けませんよ。

 

「・・・私も負けません!!

 負けないからね、ルリちゃん、艦長!!」

 

 邪魔です、メグミさん。

 

「お、俺だってテンカワを信じてるからな!!」

 

「ほうほう・・・この場でその発言。」

 

「これは・・・リョーコのテンカワ争奪戦参戦表意とみた。」

 

「テ、テメーら!!」

 

 ナデシコ上空ではパイロット三人娘が姦しい・・・

 早く格納庫に帰って下さい。

 

「・・・やっぱりテンカワ アキトは敵だ。

 皆!! 俺達の結束は固いぞ!!」

 

 

「お〜〜〜〜〜〜!!!」 × 整備班全員

 

 

 ・・・まだ懲りないのですか、ウリバタケさん?

 あれ程、妨害工作をオモイカネとしたのに・・・

 

「あらあら・・・テンカワ君も大変ね。

 ま、競争相手は多いほど楽しいけどね。」

 

 ・・・意味深な言葉で退場しないで下さい、イネスさん。

 今後はイネスさんも要チェック、ですね。

 

「ふ〜ん、ルリルリも大変ね?」

 

「ええ、本当に・・・」

 

 ミナトさんの言葉に私は頷いて応えました・・・

 

 そして、アキトさんのエステバリスがナデシコへと帰艦してきます。

 アキトさん・・・ナデシコはやっぱりナデシコです。

 皆さん揃って馬鹿ばっかです・・・

 ですからアキトさん・・・早く昔のアキトさんに戻って下さい。

 私の・・・それだけが今の私の願いです。

 

 

 

 

 10時間後・・・全員に忘れられていた親善大使の白熊と、アカツキさんの救助に成功しました。

 ちなみに、ムネタケ提督もその事を忘れていました。

 

「それは無いんじゃない? 皆?」

 

「それどころじゃなかったのよ!!」

 

「おやおや、エリナ君までアキト君の魅力に降参かい?」

 

「ば、馬鹿な事言ってるんじゃないわよ!!」

 

「はいはい・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第十話に続く

 

 

 

 

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