< 時の流れに >

 

 

 

 

 

第九話.奇跡の作戦「キスか?」・・・してないって、マジで(汗)

 

 

 

 

 

「アーキートー!! 何してるの・・・ぽんぽん痛いの?」

 

 この時俺は・・・

 何に対して不満を抱いていたんだろう?

 夢で見る過去の光景。

 故郷の火星で緑の木々と・・・

 澄んだ湖を目の前にして・・・

 小さな俺は、膝を抱えて俯いていた。

 空にはナノマシンの描く光りの帯がかかり。

 幻想的な雰囲気をかもし出している。

 

「ねえ、アキト!!

 ねえってば!! どうしたの?」

 

「・・・あっちにいっててよ、ユリカ。」

 

 今思い出しても可愛げのない子供だな、俺は。

 

「それじゃあアキト!!

 元気の出る、おまじないしてあげようか?」

 

「元気の出るおまじない?」

 

「うん!! だから目を閉じて!!」

 

 そして、躊躇いながら目を閉じる俺・・・

 何も知らなかった頃の、幸せな思い出、か。

 ユリカの唇が近づき・・・

 

 幼い姿のユリカが・・・

 

 近づくにつれ大きくなり・・・

 

 ユリカの姿は純白のウェディングドレスを着た姿になった!!

 

「!!!!!」

 

「アキト・・・これからはずっと一緒だよね。

 ルリちゃんと三人で、ずっと・・・」

 

 

「止めろ!! 

 

 俺にこんなモノを見せるな!!

 

 俺は彼女達とは一緒の道を選ばん!!」

 

 

 後ろを向いて逃げ出す俺・・・

 振りかえる勇気は、俺には無かった。

 

 

 

 

 

 

「・・・くっ!!」

 

 目が覚めたらしいな・・・

 それにしても・・・あの姿で夢に出てくるかユリカ?

 それとも俺の心の底で望む願望が・・・

 

「ふっ、考えるだけ無駄だな・・・

 俺の決心はもうついている。」

 

 

 

 

 

「あら? 珍しいわねアキト君がここに来るなんて。」

 

 俺は何となく・・・イネスさんがいる医務室に向かっていた。

 

「ちょっと、ね。

 一つ聞いていいですか?」

 

「何?」

 

「・・・夢で、昔付き合ってた女性が出てきました。

 これは俺がその女性を忘れられない、と言う事でしょうか?」

 

 ・・・何を聞いているんだ俺は。

 余りの夢見の悪さに気が弱くなってるな。

 情けない・・・

 

「済みません・・・忘れて下さい。

 ちょっと気が滅入ってたみたいです。」

 

「・・・深層意識でアキト君はその女性を求めている。

 と、それ位かな私が解るのは。

 多分、普段は意識的に抑えてる想いが・・・睡眠によって解放されたのね。」

 

 ・・・余計に気が滅入ってきたな。

 なんて、お笑い種だ。

 俺自身はユリカへの気持ちにケリを付けたつもりでも・・・

 本心ではユリカを・・・ルリちゃんを、家族を求めているのか?

 

「アキト君・・・人は強い想い程、忘れる事は出来ないわ。

 それが強ければ強い程、貴方は忘れる事は出来ない。

 それなのに無理にその想いを封じて生きると・・・アキト君、貴方の心が壊れるわよ。」

 

「・・・もう、壊れてるかもしれませんよ。」

 

 その想いを抱いて、俺は幾千もの人の命を奪ったんだ。

 ・・・俺の心が壊れていても可笑しく無い。

 

 自虐的な考えが俺の思考を占領する・・・

 

「貴方にそんな瞳は似合わないわよ、アキト君。

 ルリちゃんや、艦長達を見ている貴方の瞳はもっと穏やかなんだから。」

 

「そうですか・・・そう言えばどうしてイネスさんは、ナデシコに乗ってるんですか?」

 

「あのね・・・あの時私をナデシコに連れて行ったのは、アキト君よね?」

 

「ええ。」

 

 あの敵陣突破のお陰で、ある組織が出来たらしいが・・・

 何でもルリちゃんは、その組織と情報戦をしているらしい。

 

 ・・・俺には何も教えてくれないのだが、何故だ?

 

「あの後、私一人であの隠れ家まで帰れる暇があったかしら?」

 

 火星での激戦を思い出す。

 

「・・・無いですね。」

 

「そう言う事・・・ま、このナデシコに興味もあったし。

 それに・・・」

 

 悪戯っぽい瞳で俺を見詰めるイネスさん。

 ・・・俺は何故か『ここにいてはいけない!!』と、本能が叫ぶのを聞いた。

 

「実はアキト君にも興味『アキト君!! 何してるの早くブリッジに来なさい!!』

 

 エリナさんの通信ウィンドウによって、イネスさんの台詞は遮られた。

 ナイスだエリナさん!!

 

「お、俺呼ばれてるんでブリッジに行ってきます!!

 相談に乗ってくれて有難うございます!!」

 

 そんな俺をイネスさんの一言が引き止めた。

 

「あ!! それと頼まれていた例のモノ・・・出来てるわよ。

 ウリバタケさんがさっき報告してくれたわ。」

 

「そうですか。

 本当に有難うございます、じゃあ俺はこれで・・・」

 

 そうか、あれが完成したか。

 そして俺は医務室から逃げ出した・・・

 

「・・・ちぇっ、逃げられちゃった、か。

 ふう、次ぎのチャンスを待つとしましょうか。

 さて、ヤマダさんで新薬の実験でもしましょ。」

 

 

「ふが〜〜〜〜〜!!!」(誰か助けてくれ〜〜〜〜〜〜!!)

 

 

 

 

 

 ブリッジに入ると・・・

 ユリカとムネタケが口喧嘩をしていた。

 

「確かにネルガルと軍は共同戦線を張っています!!

 ですが理不尽な命令に、我々には拒否権が認められている筈です!!」

 

「一応はね。」

 

「本艦クルーの総意に反する命令に対しては、このミスマル ユリカ・・・

 艦長として拒否しますのでご了解下さい。」

 

「戦うだけの手駒にはなら無い・・・って訳ね。」

 

 暫し睨み会うユリカとムネタケ。

 締める所は締めるか・・・ユリカ。

 

「・・・お生憎様、貴方達への命令は戦う事じゃないわ。

 敵の目をかいくぐって、救出作戦を成功させる事よ。」

 

 

「救出作戦?」 × ブリッジ全員

 

 

 ムネタケのその予想外の台詞に驚く、ナデシコのクルー達。

 ・・・ま、その救出する人物を見たら更に驚愕すると思うが。

 

「木星蜥蜴の攻撃は無くても。

 地球の平和を守るというナデシコの目的は・・・果たさないと駄目よね〜」

 

 ムネタケがこの台詞を言うと、凄く違和感があるな。

 

 そして、ブリッジの床に作戦地図が浮かび上がる。

 

「で、この北極海域ウチャツラワトツスク島にとり残された、親善大使を救出するのが目的よ。」

 

 そう言って地図上の一つのポイントを指差すムネタケ。

 ・・・楽しそうだなお前。

 

「質問〜!!」

 

「何、艦長?」

 

「どうしてこんな所に、大使はとり残されたのですか?」

 

 ・・・アレだからな。

 

「大使は好奇心旺盛な方でね〜

 現地はブリザードが吹き荒れる、大変な所なのにね〜」

 

 以後、ムネタケの説明が延々と続くが俺は無視した。

 

 ん?

 視線を感じたのでそちらを向くと・・・ユリカだった。

 俺に何か言いたそうだが。

 今の俺の心にそんな余裕は無い。

 

「お〜お〜、何だかアキト君と艦長の間がギクシャクしてる〜」

 

「幼馴染の仲もこれまで、かな?」

 

 ・・・楽しそうだなヒカルちゃん、イズミさん。

 

「ほらほらリョーコ、チャンスチャンス!!」

 

「な、何を言ってるんだよ!! お前等!!」

 

「ラブラブ話しはもういいわね!!」

 

 ムネタケの一喝によりその話は途絶えた。

 

「いい事!! 絶対にこの作戦は成功させるのよ!!

 解ったわね艦長!!」

 

「は、はい!! 絶対成功させましょう!!」

 

 ・・・勝手に話しは了解の方に進んでるみたいだな。

 そして、俺達はムネタケの檄を背中で受けつつ解散した。

 

 

 

 

 

 

「ふう〜、移動中は私達パイロットって暇よね〜」

 

「ま、現場につかないと俺達に仕事は無いよな。」

 

 食堂の机の上に寝転がるヒカルちゃん。

 そのヒカルちゃんの愚痴を聞き同意を返すリョーコちゃん。

 俺は目を瞑って考え事をしていた。

 

「やあ、テンカワ君。

 今暇ならちょっと付き合って欲しいんだ、け、ど・・・そんな意味じゃないよ君達。」

 

 周りから好奇の目で見詰められ、慌てるアカツキ。

 じゃあ、誤解を受けるような言葉で俺を誘うなよ・・・

 

「ちょっとトレーニングルームまで来てもらおうかな。」

 

 ああ、そう言えばユリカの事を聞かれたな・・・過去では。

 今の俺は・・・アカツキの質問にどう答える?

 

「お、そう言えば良い機会だな。

 俺もテンカワと模擬戦をやってみたかったんだ。」

 

「あ〜、私もアキト君と模擬戦してみた〜い!!」

 

「・・・私も興味があるわ。」

 

 一斉に活気付くパイロット三人娘。

 

「お、男同士の話しがしたかったんだけどね・・・」

 

 諦めろアカツキ。

 所詮この三人にはどう足掻いても勝てん。

 

 

 

 

 

 そして、トレーニングルーム・・・

 

「もらったぜテンカワ!!」

 

「甘いよリョーコちゃん・・・そっちが本命か。」

 

 囮のリョーコちゃんを無視して、物影から俺を狙ってるヒカルちゃんを撃墜する。

 

 ドドドン!!

 

「うっそ〜〜〜!! どうして解ったの!!」

 

 見事全弾命中・・・

 

 その言葉を最後に画面から消えるヒカルちゃん・・・

 さて、後は二人。

 

「油断したなテンカワ!!」

 

「これならどう?」

 

 左右からの同時攻撃・・・

 

「さあ? ・・・こんな手はどうです?」

 

 右から殴りかかってくるリョーコちゃんの機体に、自分から突進して腕を取る。

 そして背負い投げの格好に移行した、俺の機体を・・・

 

「くっ!! まだまだ!! 今だイズミ!!」

 

 腕を掴まれた態勢のままで、俺を抑え込もうとするリョーコちゃん。

 

「了解・・・御免、リョーコ。」

 

 リョーコちゃんごと俺を射撃しようとするイズミさん。

 しかし・・・

 

「ふっ・・・まだまだ。」

 

 俺は地面に機体を投げ出す感じで前に転がりつつ・・・

 リョーコちゃんの機体の両足をすくう。

 

「おっわ!!」

 

 そして俺に目の前にリョーコちゃんの機体が逆さに落ちて来る。

 リョーコちゃんの機体にイズミさんが放った弾丸が着弾し・・・

 

 

 ゴォォォォンンン!!!

 

 

「くっ!! リョーコ・・・いや、まだ!!」

 

 慌ててその場から左に飛ぶイズミさんの機体。

 だが・・・

 

「遅いよ・・・判断は悪くないけどね。」

 

 リョーコちゃんの機体が破壊された時の煙を、煙幕にし・・・

 俺は既にイズミさんの機体に肉薄していた。

 

「・・・この!!」

 

 その場から右足で素早い前蹴りを放つイズミさん・・・

 俺は左半身になり、その攻撃を避け。

 コクピットに肘鉄を打ち込む。

 

 

 ドゴッ・・・

 

 

 深く肘がコクピットにめり込む。

 そして・・・

 

『パイロット死亡・・・』

 

 コンピューターの判定が下り・・・俺対パイロット三人娘の戦いは終った。

 

 

 プシュー!!! × 4

 

 

「負けた負けた!! テンカワ、オメーすげーよ!!」

 

「むう・・・悔しいけど完敗ね。」

 

「・・・しかも、まだまだ余裕があるみたいだし。」

 

「そんな事無いですよ・・・あれが精一杯、です。」

 

 俺はリョーコちゃん達の言葉にそう返事を返す。

 ・・・俺は戦う力なんて、本当は必要無かったのに。

 しかし、この力が無ければこの先大切な人を守りきれない。

 

 矛盾・・・だな、本当に。

 

「さて、それじゃあ僕とも一応模擬戦をしてもらおうかな。」

 

「・・・止めた方がいいんじゃないの、アカツキ君。

 手も足も出せずに終ると惨めだよ〜」

 

 ヒカルちゃんがアカツキを止める。 

 

「ま、男の意地だとでも思ってくれたまえ。」

 

「へえへえ、勝手にしな・・・俺達はどうするイズミ?」

 

「結果は解ってるわ。

 食堂にでも帰ってましょう。」

 

「そうだな・・・じゃあ、また後でなテンカワ!!」

 

 そして三人は食堂に帰っていった。

 ・・・惨めだなアカツキ。

 

「・・・僕って期待されてないな。

 まあ、ギャラリーは少ない方がいいんだけどね。

 じゃあ、早速やろうかテンカワ君?」

 

 しかし、アカツキの目は本気だった。

 

「ええ、いいですよ。」

 

 そして、俺対アカツキの戦いが始まる・・・

 

 

 

 

 

 ガンガンガン!!!

 

 

 アカツキの先制攻撃を、全て華麗なステップでかわす俺。

 

「くっ!! 流石に普通に撃っては当ってくれないね!!」

 

 その場に留まる愚を犯さず、すぐに移動を開始するアカツキ・・・

 逃げるアカツキから一定の距離を保ち、俺は追撃をする。

 ・・・アカツキには俺が何処にいるかは、把握しきれていないだろう。

 

「・・・姿が見えないねテンカワ君。

 もっとも、君からは僕が丸見えなんだろうね。」

 

・・・その通りだ。

 

「二つ程質問していいかな?」

 

 二つ?

 何を聞くつもりだアカツキ?

 

「沈黙は了承と考えるよ・・・

 まず一つ目の質問・・・君は何故これ程の戦闘技術を持ちながら、軍隊に入らなかったんだい?」

 

「自分はコックですから。」

 

 答えた瞬間・・・俺が先程までいた場所に銃撃が集中する。

 なかなかの腕だなアカツキ・・・通信方向を瞬時に割り出したか。

 

「それは詭弁だ!! 君は戦いを楽しんでる!!

 で、なければどうしてこのナデシコを降りない!!」

 

 ・・・否定はしないよアカツキ。

 戦いを楽しんでる自分なんて、信じたくは無いがな。

 でもこの力が必要なんだ・・・今は。

 

「守りたい人達がこの船に乗っている、それが理由です。」

 

「なっ!!

 後ろだと!!」

 

 遅い。

 俺はアカツキの機体を後ろに引き倒しつつ、手に持つ銃を蹴り飛ばす。

 そして素早く自分の銃で、アカツキのコクピットをポイントし・・・

 

「二つ目の質問は何ですか?」

 

「・・・何簡単さ、君は彼女達の誰が一番好きなんだい?」

 

「・・・は? 彼女達と言われても。

 誰と誰ですか?」

 

「・・・本気で、言ってるのかい?」

 

 呆れた顔で俺を見るアカツキ。

 本気も何も・・・ユリカの事を聞きたかったんじゃないのか?

 

「ユリカの事ですか?」

 

「他にルリちゃんに、メグミちゃんに、リョーコ君に、イネスさんに、ホウメイガールズとか。

 君の事だから、まだ隠れて付き合ってる子もいるんじゃないのかい?」

 

 おいおい・・・それは全部誤解だろ?

 

「それは多分誤解でしょ?

 だいたい彼女達が俺に好意を持ってるなんて、どうして解るんです?」

 

「・・・これで全ての謎は解けたよ、テンカワ君。

 君はナデシコの男性乗組員、全ての敵だ。」

 

 は?

 

「今後はこのアカツキ・・・彼等の代表として君の敵となる!!」

 

 何を言ってるんだアカツキ?

 

「ウリバタケさんに誘われていた、某組織への加入・・・

 たった今、僕にも決心がついたよ。

 今後は暗闇に気をつけるんだね、テンカワ君!!」

 

 そう言ってアカツキは・・・自爆した。

 

 

 チュドォォォォォォォンンンン!!!

 

 

 ・・・俺も流石にこの至近距離では避ける事は出来ず。

 結果、模擬戦は引き分けに終った。

 

 一体何が言いたかったんだアカツキ?

 

 

 

やっぱり・・・現状が解ってませんね、アキトさん。

 

 

 

 

 

 

 

「目的地の北極海域に入ります。」

 

「凄いブリザードね〜」

 

「目視に替えても支障は無いと思うよユリカ。」

 

「だが、逆にそれがこちらの有利にもなる。」

 

 

 

 

 

 もうそろそろ、北極海域に入った頃だな。

 ユリカが余計な事をしなければ・・・

 何事も無く、例の親善大使を救助出来るだろう。

 

 俺は自室でコミュニケを使って読書をしていた。

 戦術、戦略、情報戦の基礎など色々だ。

 別に軍人になるつもりは無い・・・だが今後、咄嗟の判断に有利になる知識が欲しかったのだ。

 このままでは所詮俺は、局地戦でしか役に立たない男になるからな。

 

「ア〜キ〜ト〜さん!!」

 

「ん? メグミちゃんか。

 どうかしたの?」

 

「今、暇ですか?」

 

「ま、暇と言えば暇かな?

 親善大使の救助は、イズミさんが行く予定だからね。」

 

「じゃ、ちょっと付き合って下さい!!」

 

「お、おい・・・」

 

 俺は過去と同じくヴァーチャル・ルームに連行された・・・

 どうも・・・女性の押しに弱いな、俺は。

 

 

 

 

 

 

解ってるじゃ無いですか、アキトさん(怒)

 

 

 

 

 

 

 

「じゃ、どんな設定にします?」

 

「どんな、って言われてもな・・・」

 

 どんな設定が可能なんだ?

 

 

『説明しましょう!!』

 

 

 プチ・・・

 

 

 取り敢えず煩わしいので、イネスさんの説明画面を切る。

 

「・・・アキトさん。

 時々容赦が無いですね。」

 

「そう?」

 

「・・・じゃ、私のリクエストで乙女の夢。

 結婚披露宴でいきますね!!」

 

 そ、それはいろんな意味でヤバイのでは!!

 

  ビィー!!

 

『エラー、その入力は拒否されました。』

 

「あれ?」

 

「気を取り直して・・・遊園地でのデート!!」

 

 ビッ、ビッー!!

 

『ピー、拒否されました。』

 

「・・・甘い新婚生活。」

 

 ビー!! ビー!! ビー!!

 

 ひ、非常警報?

 

『ビビビビ!! 絶対に駄目!!』

 

 ・・・ルリちゃんだな、絶対。

 と、言う事は・・・俺の今の状況を全てモニターしている!!

 下手な事は出来ないな・・・する気も無いが。

 

 結局最後の手段・・・学校の放課後のシーンで落ち付いたらしい。

 ・・・過去と同じだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

第九話 その2 に続く

 

 

 

 

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