<スレイヤーズ西遊記>





第三十六話 金角と銀角(後編)



第一章.真実


あらすじ

 前話のあらすじ。
 現在、戦闘能力を維持しているのはリナだけだったりする。
 ガウリイ・・・睡眠中
 アメリア・・・囚われの身
 ゼルガディス・・・瀕死の重傷(苦笑)
 ザンニャ・・・寝てる

 そして仲間を救出する為に、ついにリナは立ち上がる。

「負けるもんですか!!」

 果たして、リナは一人であのコンビに勝てるのだろうか?

「・・・俺の怪我はリナが。」

「あんたは黙ってなさい!!」
 ガスゥゥゥゥゥ!!
 てな紹介でどないでっしゃろ?

(・・・前回と変らない様な気がしますが。)

 細かい事を突っ込むなよ。
 そんな事じゃあ将来、大物になれんぞ。
 わはははははははは!!
(人生を踏み外しかけてる貴方がそんな事を言っても、全然説得力が有りませんよ。)

 ・・・(汗)

(まあ泣きながら故郷に帰るのが、貴方の将来像ですね。)

 そこまで言う?

(親切心ですよ。
 早くまっとうな堅気になったらいいじゃないですか。)

 ・・・堅気って(汗)
 そんな難しい言葉良く知ってたな?

(ふふふふふ・・・どうしてでしょうね?
 さて、それでは私は後書きに行きますよ。)

 アイツも人生を踏み外してるんじゃ・・・
 深くは追求しまい。
 それではスレイヤーズ西遊記 第三十六話 今から始まります!!

「・・・今回も扱いが酷く無いか?」
「いいのよ、あたしさえ目立っていれば!!」
「ゼルガディスさ〜ん(泣)」
「お、俺はもう駄目だ・・・(ガクッ)」
「ニャ・・・」(そろそろ、不幸の予感が・・・)






 ここはある洞窟の中・・・
 って、今更隠す必要は無いので、ズバリ金角と銀角の秘密基地(爆)
 さて、その洞窟の中では。
「おらおら!! まあ飲めや!!」
「うっす!! 頂きます!!」
 ・・・坊主と金角が宴会をしてた。
 どうやら意気投合したらしい。
 坊主〜〜〜〜〜(爆)

「しかし、どうしてこんな山奥に住んでるんですか?」

「おう、実はな天界はどうも俺には堅苦しくてな。
 それで釈迦如来様に頼んで、この土地に飛ばしてもらったんだよ。」
 ガチャァァァァァァ!!
 二人の後ろで器が割れる音がした。
 
「なんだ〜?」

「どうしたんだ〜?」

 二人の視線の先には・・・
 呆然とした表情のシェーラがいた。

「そ、そんな!! 嘘ですよね金角様!!
 私達は何か不祥事を起こしてこの土地に飛ばされたんですよね?」

「うんにゃ。」
 ペタッ・・・
 金角の返事を聞いて、その場に座り込むシェーラ。
 ・・・どうやらかなりのショックを受けている様だ。

「そんな・・・私は金角様が不祥事を起こされたと思って。
 罰に付き合うと思って、この500年間お世話をしてきたのに。
 それが、ただの単身赴任だったなんて!!」

「だがそれが現実だぞ?
 お前凄い勘違いするよな?」

 ・・・ここにも500年間という時間を無駄に過ごした人物が(笑)
 タイムスケジュールが大きいと悲劇も凄いな(爆)

「ふ、ふふふふふふふ・・・」

「あ、キレたぞこの娘。」

「大丈夫だよ、何時もの現実逃避だからな。
 それより宴会の続きをすっぞ!!」

「うっす!!」

 ・・・仲良いなお前等(汗)
 金角、あんた坊主を食うって言って無かったか?

「あれは冗談だ、俺はこれでも天界に身を置く男だぞ?
 ・・・それにこの男が徳の高い坊主に見えるか?」

 それは・・・見えん(キッパリ)

「あ〜、酷〜〜!!」

 ・・・黙れ酔っ払い。

 そして、嵐が訪れる。
 ドガァァァァァァァァァァァァ!!!
「出て来いシェーラ〜〜〜〜〜〜!! 金角〜〜〜〜〜〜〜!!」

「あ、リナだ。」

「相変らず騒がしい娘だな。」

 怒り狂うリナが見た光景は・・・
 仲良く肩を並べて酒を飲んでるガウリイと金角。
 そして部屋の隅の方でイジケテいるシェーラだった。

「何よ、この状況?」

 ・・・まあ一目で理解は出来んわな(苦笑)

「リナ・・・」

「な、何よシェーラ・・・背中に黒いオーラなんて背負って?」

 シェーラの放つプレッシャーに思わず気圧されるリナ。
 それ程までにシェーラのプレッシャーは凄かった。
 ええ、そりゃもう。

「私も手伝うわ、あのフィールドワークが大好きなおっさんをシバキましょう!!」

「え、ええ、別に私に異論は無いけど・・・」

 そしてここに500年間を無駄にしたコンビが結成(ガシュッ!!)
「あんたは黙ってろ!!」 × 2
「いきますよ金角様!!」

「おう、何だか解らんが来るなら来い!!」

「ガウリイ覚悟!! ・・・あれ?」

「よし来いリナ!! ・・・ありゃ?」

 ここに四人の戦いの火蓋は切って落された。

 ・・・ありゃりゃ?






第二章.ひょうたんから・・・


 先制攻撃・・・
 シェーラはアイテム(ひょうたん)を使った。

「ふ、このひょうたんの凄さを教えてあげるわ!!
 そこで寝てる猫!! 名前は?」

「あ、あれはザンニャって言うの。」

「そう、なら『ザンニャ!!』」

「ニャ?」(呼んだ?)

 寝ボケ眼で返事を返したザンニャ・・・
 しかし、返事を返した瞬間!!
 ゴォォォォォォォォォォ!!
 ひょうたんに凄い勢いで吸い込まれるザンニャ!!

「ン、ニャアァァァァァァァァ・・・」(何だ〜〜〜〜〜・・・)
 シュポン!!
「・・・ザンニャが。」

「どう、これがこのひょうたんの能力よ。
 そしてこのひょうたんに封じられたモノは、内部で強力な酸に溶かされるのよ!!」

 ・・・またかよザンニャ。
 まあ、生きてるだろうザンニャなら(苦笑)

「ふ、罠だと解かってて引っ掛かる馬鹿はいまい。
 な、ガウリイ?」
「おう!!」
「はい、リナ、これパス。」

「サンキュ。
 ガ・ウ・リ・イ〜〜(ハート)』
「おう!! 呼んだかリナ!!」

 

 ゴォォォォォォォォォォ!!

 

「ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!! しまったぁぁぁぁ・・・」
 シュポン!!
「阿保かお前は!!」
 思わず突っ込む金角さん。
 ・・・うんうん、解るよその気持ち。
 でも、勢いとはいえ凄い事するなリナちゃん(汗)

「ああああ!! あたしってば何て事を!!
 ついノリで呼んでしまった・・・」

 今頃正気に返るなよな・・・

「さあ、リナ!!
 私達の勝利は目前よ!!」
「馬鹿な事言うな〜〜〜〜〜〜!!」

 バシィィィィィィィィ!!


「うきゃぁぁぁぁぁ・・・」


 キラン!!


「はあはあはあ・・・」

「・・・相変らず感情の起伏が激しいやっちゃな〜」

 お前も怪しい関西弁使うなや金角。

「なら京都ならいいんどすか?」

 ・・・金角と金閣寺をかけとんのか?
 そうなんやな?

「だ〜〜〜〜〜〜〜!!
 今はそれどころじゃ無いでしょうが!!
 ガウリイよガウリイ!!
 まさかもう溶けちゃったんじゃ・・・」

「リ〜〜ナ〜〜〜・・・」

 あ、ひょうたんから声が聞える。

「ガ、ガウリイ!!
 大丈夫なの!!」

「壁を光竜杖で貫いて止まってるんだよ〜〜〜〜」

「ちょっと金角!!
 どうやったら、このひょうたんに入ったモノを出せるのよ!!」

「口を下にして、ひょうたんの底を3回叩けばOKだ。」

 それを聞いて直ぐに実行するリナ。
 クル、ポンポンポン!!
「・・・ただし、300年程中身を出して無いからな〜」
 ドッザァァァァァァァ!!!
「早くそれを言え〜〜〜〜〜〜!!」

「リナ〜〜〜〜〜〜〜!!」

「わははははははは!!!」

 それぞれが何かを叫びつつ、濁流に飲み込まれていくのであった。
 生きてるかなザンニャの奴(汗)

 


 ・・・そして二時間後。

「はあ、まさかこんな目に会うとは思ってもいなかったわ。」

「なあリナ・・・これもしかしてザンニャか?」

「へ?」

 そこには地面に広がっている水溜りが・・・
 ちなみに文字が浮き出ていたりする(笑)
『どうにかしろ!!』
 って、言う具合に(爆)

「・・・どうしよう?」

「ああ、それなら冷したら大丈夫だぞ。
 何か型にでもはめて・・・」

 やっぱり無事だった金角さんからのアドバイス。

「じゃ、フリーズアロー!!」
 カキィィィィィン!!
 ・・・延びきった状態で凍り付くザンニャ(スライム)

「・・・お前な〜、何か型に入れろって言っただろうが?」

「あ・・・じゃあ、フレアアロー!!」
 シュボォォォォォ!!

『!!!!!』
「・・・悲鳴をあげて無いリナか?」

「それじゃ、再びフリーズ・・・」

「もういいって。」

 
 その結果・・・

「・・・これって(汗)」

「やっぱり・・・だな。」

『・・・(怒)』

 おお、この姿はまさしく!!

「ムササビだなしかも体毛は白の。 
 猫は溶かして広がって、凍らせて、焼いたらムササビになるのか。」

「んなわけあるか〜〜〜〜い!!」

『(シクシク)』

 まあ、気を落すなよザンニャ・・・じゃなくて何だ?
 よし!! ここは俺が名前を付けてやろう!!
 ずばり!! ザザビ!!
 ・・・どっかのブランド名みたいだが。
 まあ、いいか(笑)
「おお〜、それはなかなかいいな。」

「まあ、ザンニャはもう使えないからね〜」

『・・・俺って出世魚みたいだ(泣)』

「いや〜、久しぶりに笑わしてもらったぞ!!」

 ・・・このおっさんが一番楽しかったんだろうな(笑)



 そして、リナ達と金角達との和解はなった。
 まあ、シェーラはまだ不貞腐れているが(笑)

「じゃあ、また酒でも飲みましょう!!」

「おお!! 帰りには必ず寄ってけよ!!」

「じゃあね、シェーラ・・・」

「・・・ふん、まあ上手くやりなさいよね。」


 ヒュルルルルル〜〜〜〜


『・・・空を飛ぶって気持ち良いかも。』

 そんな4人の上空を飛ぶ、一匹の白いムササビ(笑)
 勿論帽子も被ってる(爆)

「おい、ザザビ出発するぞ!!」

『ほ〜い!!』

 ・・・もう現状に慣れてるな。
 さすがだぜザザビ、だてに三回目の変身じゃね〜な!!

「さて、それじゃあ出発しようかガウリイ?」

「おう!!」

 そして遠ざかる二人と一匹を、金角とシェーラは何時までも見送っていた・・・
 んん?




「リナさ〜ん・・・ゼルガディスさ〜ん・・・ガウリイさ〜ん。
 誰か私を助けて下さぁいよぉぉぉぉぉぉ!!」

「・・・」(今だ気絶中)

 

 

 

 

 

第三十六話         END
							 	 	第三十七話に続く
あとがき

「こば!! ニンエです。

 あの作者、何時か動物愛護教会から吊るし上げをくらいそうですね。

 まったく・・・今度はムササビですか?

 不幸ですよねザザビさん。

 ・・・まあ、私に害が及ばないのなら別にいいですけど。 

 では、また次回でお会いしましょう!!」

 

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