<スレイヤーズ西遊記>




第四話 坊主、和尚と妖怪の三巴になる(中編)


第一章.ある人の涙

 ちょっと前回のあらすじ・・・
 怪しい和尚がいる寺院に泊まる事になった三蔵法師御一行・・・
 珍しい袈裟を持っていたために和尚に目をつけられます。
 この世界の出家者は欲望を捨てるのじゃなく、強くする修行をするらしい(笑)
 そう勘違いしたくなるような輩しかいないのが古代中国(すんません作者の偏見が入ってます)
 もちろん我等が三蔵法師も例に漏れず、三大欲求に忠実な奴だったりする。
 話しが逸れたが・・・
 取り敢えず、和尚の袈裟強奪作戦のために焼死する予定のガウリイ。
 それに気付いた斉天大聖リナ!!
 彼女は無事、無傷・・・は無理にしてもガウリイを生きている状態で助けられるのか?
 それでは中編・・・始まります。
「何よその無傷は無理って!!」
「・・・やっぱり怪我するのかな俺?」
「ブヒィヒィ〜〜〜〜〜ン!!」(面倒だからお前は訳さない)



「これは・・・あたし達を焼き殺す気ね、あの生臭和尚の奴。」
 次々に積み上げられる薪を見ながらリナは確信を持ちます。
 でも生臭はガウリイの専売特許じゃないんだな(笑)
 それとも出家すれば欲望に忠実になるのか?
「さて、どうやって懲らしめようかな・・・
 遠距離からドラ・スレの一撃なんて好みなんだけど。」
 ・・・ガウリイの事考えてるかリナ。
 それ以前にここの寺院て、フィリアの直轄なんだぞ?
「う〜ん、焼き殺しね〜ブツブツ・・・」
 だめだ話しを聞いてくれないや・・・(いじけるナレーター・・・)
「よっし!! 目には目を歯には歯を!! そして火には爆発よ!!」
 ・・・それ違うと思うぞ俺。
「そうとなれば準備しなきゃね!!」
 そして一瞬にして天上界に現れるリナ。
 なんでも一人なら瞬間移動くらい出来るらしい。
 ま、二人で出来ても契約があるからガウリイと瞬間移動はできんわな。
 そして、広目天王に面会をするリナ。
「ねえねえコウ(広目天王)ちゃん!!
 リナ『火よけ籠』貸して欲しいんだけどな〜(はーと)」
 おいリナ・・・コウちゃんって(汗)
 一応天界の門を守護する天王の一人だぞ・・・
「いや・・・事情は上(天上界)から見て確認したから解るが。
 俺より四海竜王に頼んで、雨を降らしてもらった方がいいのじゃないのか?」
 しかし、リナの実力は広目天王を軽く越えていたりするんだよな。
 広目天王も下手に逆らえない訳なのよ。
 でも勝手に天上界の宝具を貸し出す、って訳にはいかないんですね〜
 そんな事許可無しにしたら・・・例のお釈迦さまに睨まれちゃいますもんね〜
 辛い立場ッすねコウちゃん!!(って俺も呼び捨てかい(笑))
 でも所詮リナに理屈は通じないのよね・・・
「お、見っけ!! じゃ、借りてくからね〜バイバイ〜〜〜♪」
「ちゃんと直ぐに返しにこいよ〜〜〜〜〜〜(号泣)」
 この時広目天王の周りにいる天兵達は、既に頭の中で(前)広目天王と彼を呼んでいたそうな。
 ちなみに広目天王とかは称号・役職名みたい物だと考えてね♪(作者からのお願い)
 後、(前)コウちゃんは名前考えるの面倒だから人物名無しね。
 理由はもう出番無いし降格だからさ!!(俺もそこそこ非道だな(笑))
 まあザコキャラ(?)の運命だな・・・南無〜〜〜〜、コウちゃん。
「それで納得できるか〜〜〜!!」
 後には(前)コウちゃん(実は妻子持ち♪)の叫び声だけが響き渡るのであった。



第二章.ある馬の悲劇

 さて、広目天王から快く?『火よけ籠』を貸してもらっちゃったしたリナは。
 それをガウリイの寝ている寝所に被せます。
 その作業が終わった後、リナは袈裟が置いてある棟の上に陣取りました。
「用意万端!! 後は仕上げで誰が泣く!! ってとこね!!」
 本当に楽しそうだよなコイツ・・・破壊が好きなんだな性根の底から。
「人聞きの悪い事言わないでよ!!(ゴス!!)」(・・・すんません)
 さてこの『火よけ籠』、その名の通り火を遮る訳ですね。(ちなみに透明です)
 籠の中の酸素はどうするの? とか。
 籠の中の温度は上がらないの? とかの質問には一切お答できません(笑)
 ここは皆さんの広い御心で物理法則は無視しましょう!!
「・・・誰よ皆さんって?」
 有り難くて凄く偉い人達。
「・・・姉ちゃんより(恐る恐る)」
 ・・・その件に関して、私には解答権が持たされておりませんので。(立ち去るナレーター)
「ちっ!! 逃げたか!!
 まあいいわ、今はこの坊主共を懲らしめないとね。」
 その時、準備が終わったのか薪に坊主共が火を付けました。
「ふふふ、あたしに喧嘩を売った事を後悔しなさい!! ディム・ウイン!!」
 リナの唱えた術により周りに強風が吹き荒れます。
 その風に煽られ薪の炎が飛び火し、辺り一面が一瞬にして火の海と化す!!
 そしてリナの呪歌が辺りに響き渡る(笑)
「も〜えろよ、もえろ〜よ〜、炎よもえ〜ろ〜
 火〜の粉を巻き上〜げ、天〜まで焦がせ〜!!」(By キャンプ○ァ○ヤーの呪歌)
 ・・・リナちゃん袈裟が保管してある棟の上でご機嫌です。
 ちょっと踊ってみたりなんてしてます。
 でも・・・ザン馬の奴大丈夫なのか?(確か馬小屋に繋がれていたよなアイツ・・・)
「あ・・・忘れてた。」
 おい・・・幾ら存在感が薄いからって・・・死ぬぞマジで。(ナレーターも忘れてた(汗))
 

 ザン馬サイド・・・

(ん? 何だか外が騒がしいな・・・って火事じゃんかよ!!)
 そう既に馬小屋は火の海であった!!(そんな事になるまで気が付かんのか?お前は)
 急いで馬体を起こすザン馬!!
(俺はこんな所で死ね無いんだよ!!)
 でもさ? お前変身解いたら竜に戻るじゃんか。
(・・・今はずるしないように観音菩薩の制約(ギアス、呪い、とも言う)がかかってるんだよ。)
 じゃあ何か? お前天竺に着くまで馬のままか(笑)
(笑ってないでなんとかしろよ!! お前もよ!!)
 ナレーター(ここでは吹き出し)に物理力をもとめるなよな。
(・・・じゃあ何でリナに殴られたりするんだよ?)
 ・・・彼女に理屈が通じると思うか?
(・・・お前も苦労してるんだな・・・ってそんな事言ってる場合じゃないって!!)
 何とか繋がれている縄をひき切ろうとするのですが・・・
 偏執的なほど複雑かつ芸術的なほど華麗な結び目に、ザン馬の意思は通じませんでした。
 一体誰が結んだんだろ・・・その結び目ってさ(笑)
 それはさておき、哀れザン馬・・・仲間(リナ)の手によって異郷に散る!!
(まだ死んでねーちゅうの!!)
 大丈夫!! 君の美味しそうなローストホース(笑)は某坊主が供養してくれる!!
 それはもう!! そうだね・・・多分骨しか残らない位にね!!
(い・や・だ〜〜〜〜!!(号泣) 助けてくれ〜〜、マイ ハニ〜〜〜〜)
 薄れゆく意識の中で・・・ザン馬は愛しの若妻が微笑むのを見たそうな。(幻影だろそれ)
 だけどお前って基本は竜だろうが? たかだか火事で死ぬか普通?
(俺は水竜の家系なの!! 火はご法度なのよね!! 解る?この俺の切実な気持ち!!)
 ・・・十分余裕みせてるじゃん、お前。
 こいつって実は隠れた大物かもな・・・
(熱いよ〜〜マルチナ〜〜、ヘルプミ〜〜!! マイラバ〜〜〜!!)
 ・・・そのまま一度焼け死ねよ・・・お前はさ。
 なおも足掻くザン馬の上に、焼け崩れた屋根の梁が落ちて来る!!
(ぎゃあああ〜〜〜!! マジで洒落になんね〜よコレ!!)
 俺が替わりに念仏唱えてやるよ・・・成仏しろよザン馬。
(お前の念仏で成仏出来るか!! せめて坊主にしてくれ!!)
 ガウリイがいいのか? 所で下敷きなっても一応生きてるんだなお前・・・
(はっ!! せっかく現実逃避してたのに!! 現実に俺を引き戻すなよ!!)
 認めてやるよ・・・お前は根っからのギャグキャラだよ。
 その時足掻くザン馬に声がかかる。
「あんた何やってるのよ?
 早く逃げないと焼け死ぬわよ。」
 まるっきり自覚の無い声でリナがザン馬に話しかける。
 それでも一応確認には来てやったのね。
(なあリナさん、どうして急に火事になったんです?)
 ・・・相変らずリナ相手だと下手に出るな・・・お前って。
「ああ原因ね・・・坊主共がガウリイを焼き殺そうとして火を放ったのよ。」
 それだけじゃないだろうが・・・どうするんだよこの惨状。
「まあ自業自得よね、急な強風に吹かれて火が飛び火したのよ。」
 何処か遠くを見ながら答えるリナ・・・その頬には冷汗が・・・
(・・・その急な強風って・・・まさか・・・いえ、何でもありません。)
 一睨みでお終いか? ザン馬? お前の推理通りだぞ(笑)
(もう何も言いませんから・・・お願いです助けて下さい。)
 まあ、俺に頼むよりリナに頼む方が建設的だわな(笑)
 でもリナだぞ・・・ザン馬。
「や〜よ、体は無事でも服が燃えちゃうじゃない。」
 そんな理由で焼死するザン馬もいと哀れ・・・
 ちなみに今のリナの服は封印されていた時のボロでは無いです。
 出会って直ぐのガウリイと一緒に、お買物したお気に入りだったりする。
 今のリナの中の優先順位では、ザン馬はお気に入りの服の遥か下に位置していたのだ(笑)
(マジでヤバイんすよ姐さん!! 俺を見捨てないで〜〜〜)
 ・・・まあ、あれだな滂沱の涙を流す馬っていうのも珍しいわな。
「・・・仕方ないわね〜、助けるだけよ?」
(へ? 助けるだけって一体・・・どわわわああわああああ!!)
 ドコシャヤヤ〜〜〜〜〜〜ンンンン!!!
 リナの唱えた呪文により、焼け崩れた馬小屋と一緒に空を舞うザン馬・・・
 結局幸せにはなれないんだな・・・お前ってさ。
 ザン馬に合掌(チ〜〜ン!!)



第三章.火事場で得する者

 さて、実はこの寺院から近い所に黒風山という山があったりします。
 この山の洞窟には一匹の熊の妖怪が住み付いていました。
 その妖怪が夜中に空が明るいのを不思議に思い、洞窟の外に出てみると。
「おや? あれは確か観音禅院だな。
 さては火事か・・・ここは一つあの和尚に恩でも売っておくか!!」
 もしかして知り合いかあの和尚と・・・
 はっ!! 妖怪と和尚の癒着!! これはもしかしてヤクザと警・・・(ボクッ!!)
「もうそろそろ真面目にやりなさいね。
 じゃないと仏罰のスペシャルコースですよ。」(・・・解りましたお釈迦・・・(ガスッ!!))
「・・・生き地獄を見たいのかな?」(・・・ごめんさい(半泣))
「解ればいいのです・・・それでは・・・」(・・・もう二度と来るな(ボソッ))
「甘いですね・・・貴方は・・・実は私を侮ってるでしょう?
 貴方の後ろに瞬間移動していたのですよ。
 さあ、こちらにいらっしゃい。」(すんません!! すんません!! すんま・・・(ズルズル))
「・・・何だか巨大な力を感じたが(汗)気のせいか。
 まあいい今はあの火事をどうするかだ。」
 そう言って寺院に飛んで行く熊の妖怪。(あ、ちなみに僕は予備のナレーターBです。)
 そして現場は火の海と化しています。(それから僕は標準語がスタンスですので。)
 熊の妖怪が辺りを見まわし現状を確認します。(まあ、先人は当分帰って来ないと思います。)
 そして・・・不思議な事に燃えていない棟を発見しました。(彼の冥福を祈ります・・・)
「おや? あの棟の上で歌いながら踊っている人物は一体・・・」
 そうこの時ご機嫌な人物は彼女しかいません。(後ろから悲鳴が聞こえるのですが(汗))
 そして彼女の正体に妖怪は気が付きます。(・・・あれは・・・死にますよ彼(後ろを見た))
「・・・まさか斉天大聖!!
 あの封印から開放されたのか!!」
 ここでひき返そうかと悩む妖怪。
 しかしこの妖怪リナが守る棟に興味を持ちます。
 そしてリナの隙を覗っていると・・・
「あ・・・忘れてた。」
 突然そう呟き空に飛び出すリナ。(ここのシーンはパラレルですね(笑))
「しめたぞ!! さてさて何を守っていたのかな?」
 そして棟に潜入した妖怪が見た物は・・・
「・・・何してるんだ和尚?」
 今まで見た事の無い立派な袈裟を着た和尚が、棟にはいました。
「・・・重くて動けんのだ。」
 そうです!! さすが御年二百七十才のこのお方!!(・・・ちょっと先人の癖が(汗))
「袈裟が重くて動けんのだ、助けてくれラ○○ル!!」(作者の都合上伏字らしいです。)
「・・・火がまわって来たな。」
 それを聞いて焦る和尚。
「た、頼む!! お前と私の仲ではないか!!」
「お互い利用するだけの仲だろうが・・・
 それに、もうそろそろあんたとは切れるつもりだったしな。」
 そして熊の妖怪の目が怪しく光る。
「き、貴様!! ぎぃやああああ〜〜〜〜!!」
 哀れ和尚・・・熊の妖怪に止めを刺されます。(え!! 何かギャグをやれ?(後ろからの指示))
「ふん!! 生臭和尚には相応しい死に方だな。」(・・・四の字固めされながらよく言えますね。)
 そして和尚の死体から袈裟を奪い取ります。(まだ言いますか!! 僕は・・・(ガスッ!!))
 しかし何だね、久しぶりに敵役って感じの奴だな。(ふふふふ、復・活!!)
「さて・・・後は逃走するか。
 まさか斉天大聖も俺が犯人だとは思うまい。」
 そして自分の住処へと帰って行く熊の妖怪。
 さて袈裟強奪三つ巴の一派、強欲・生臭・長寿の怪物和尚は舞台から消えた!!
 しかし!! 今まさに新しい勢力に奪われた袈裟!!
 リナは無事袈裟を取り戻せるのか!!
 ・・・ところでガウリイ、今回の出番冒頭の一言だけなのな!!
 ザン馬!! 何も言うまい取り敢えず生き延びろ!!
 さて次回!!(ちょっとまって下さいよ!! 何故貴方が生きてるんですA!!)
「それは私と彼の利害が一致したからよB。」(そうそう・・・真面目なBに用は無い!!)
「まあ、そう言う事です。
 読者様受けも貴方では駄目でしょうし。」(そ、そんな!! 僕は用済みなのか!!)
「平たく言えばクビですね。」(そう言う事だ・・・あばよB!! 田舎に帰りな。)
「確か両親は田舎でご健在でしょう?
 実家で親孝行してきなさい。」(・・・怪しい、怪し過ぎる!!きっと裏取引・・・(ゴスッ))
「・・・終わりましたか?」(ヘイ!! 確かに!! 止めも刺しました!!)
「それでは例の件・・・お願いしましたよ。」(了解しました!! お姉さま!!)
「ふふふふ・・・お楽しみはこれからよリナ・・・」(へへへへ、見てろよB!!地獄を見せてやるぜ。)
「ホッ〜オホッホッホッホ!!」(わははははははは!!)

 

第四話         END
									第五話に続く
後書きです!!

・・・ちょっと精神分裂気味な第四話です。

ガウリイ君出番無し(笑)

今回はザン馬にスポットを当て過ぎたな。

おかげでお釈迦者様が注意に現れるし・・・

本当は前・後編で終わる筈だったんですよね。(それが何時の間にか3部作に・・・)

まあ、リナとザン馬とナレーターが調子に乗るから。

どうするんだよ? マジでまだ話しは冒頭の部分だぞ?

アメリアとゼルも出てないしさ。(その他出演予定の方々もですけどね。)

ちょっと、はしょろうかな? 読者の皆さんどう思われます?

このペースだと50話位になっちゃいますからね(汗)

御意見・御感想をお持ちしております。

それではまた来週・・・

 

スレイヤーズ小説の間に戻る。