<スレイヤーズ西遊記>





第四十話 



ガウリイの過去 その4


あらすじ

 おお、とうとう四十話か。
 早いもんだな・・・
 確か、去年の6月くらいから連載を始めたんだよな。

(そうですよね。
 後少しで一周年・・・早いものです。)

 ・・・そこまでシミジミと言わんでも(汗)
 まあ、結構苦労したもんなニンエは。

(解かってるのなら、少しは真面目に働いて下さい!!)

 え〜、そんなの疲れるじゃないか。

(作者も、一応仕事で疲れた身体を鞭打って、この作品を書いてます!!)

 そうかな〜?
 まだ、余裕ありそうだぞ、ぞの作者?

(まあ・・・それは否定出来ませんけど(苦笑))

 だいたいだな?
 軽い運動と言いながら、7kmもジョギングするか?
 アイツの年齢だと、筋肉痛で泣いてもおかしくないぞ?

(はあ、まあいいじゃないですか犯罪に走るより。)

 ・・・それはそれで洒落にならんて(苦笑)
 さて、それではスレイヤーズ西遊記 第四十話 今から始まります!!

「あうううううう・・・」
「何が言いたいのよ、ガウリイ?」
「・・・恐がってるんじゃ(汗)」
「目で助けを求めてるな。」
「キキ・・・」(何か暇だな・・・)






第一章.襲来


 ガウリイ達が村に到着した時。
 既に村は火に包まれていた。

 そして、村の人達の叫び声が辺りに満ちていた。

「くっ!! 酷い事を!!
 ゼル、頼む!!」

 ガウリイが顔を顰めて周囲を見ながら、ゼルガディスに何かを頼む。
 それを聞いたゼルガディスは、一つ頷くと素早く印をきる。
 そして・・・

「崇雨招来!!」

 ゼルガディスの気合いの声が上ると、彼方から雨雲がやってくるのが見えた。
 ゴロゴロゴ・・・
 ポツ、ポツ、ポツ・・・
 ザァァァァァァァァ!!

 

 雨足は小降りから大降りへと、直ぐに変る。
 その雨の勢いに負け、火事はだんだんと鎮火していく。

 が・・・

「・・・消えないわね、あの火。」

「やっぱり、術で創り出されたモノですかね。」

 リナとアメリアは村の中央で、今も猛々しく燃えている炎に注目していた。
 二人が注視する中・・・突然、炎が生き物の様に動き出す!!

 ゴォォォォォォォ!!

「はっ!! せっかちな奴ね!!」

「自分から正体を現すとは、迂闊ですぅ!!」

 炎から伸びてきた鞭を軽く避ける二人。

「・・・貴様ら人間じゃ無いな?」

 そして、炎がおさまった後には一人の男が立っていた。

「そう言うアンタは・・・仙人崩れみたいね。」

「中途半端な力を持って下界に降りるのは、禁止されてます!!」

「黙れ!! そんな台詞は聞き飽きたわ!!」

 アメリアの台詞をそう切り捨てて、二人を睨む男。
 睨み合う三人に、その時ガウリイから声が掛かった。

「おい、アンタがこの村に火を付けたのか?」

「ふっ、だからどうした?
 俺はあるお方の指示に従っただけにすぎん。」

 ガウリイの言葉を聞いて、笑いながら返事を返す男。 

「だいたい、こんな小さな村ごときで何を慌てている。
 この先は更に凄い事になるぞ。
 何せ、また大戦が勃発するのだからな!!」

「何だと!!」

 男の言葉を聞いて驚愕の声を上げるガウリイ。
 そんなガウリイを見て楽しそうに笑う男。

「あの方の雌伏の時は終ったのだ!!
 また、あの血脇肉踊る時代が再びこの地に訪れる!!
 あははははははははは!!」

 高々と笑う男をガウリイは睨み付けている。

「まあ、最初の犠牲はこの村になったが・・・
 あの方が探している人物は見当たらなかったが・・・
 まあ良い、代りにお前達も料理してやろう!!」

 そう宣言する男。
 だが、ガウリイは・・・

「リナ、後は任せた。
 今回は好きにしていいぞ、ただ殺すなよ?
 俺は村の人達の救援をしてくる。
 アメリア、ゼル、付いて来てくれ。」

「解かりました、ガウリイさん。」

「了解だ。」

 男を無視し、アメリアとゼルを引き連れて村の奥に向かう。
 そして完全に無視をされた男は・・・

「ふっ、ふざけるな!! この俺を無視するなど何様のつもりだ貴様!!」

 ゴォォォォォォ!!

 怒声と共に男が振るった右手から炎の渦が現われ、ガウリイの後ろに迫る!!

 バシッィィィンンン!!
 
「ふん、久しぶりねガウリイのお墨付きで暴れられるなんて。
 ・・・覚悟は良いかしら?」

 男の放った炎を右手で受けとめたリナが、そう言って不適に微笑む。
 そして、今まで押さえていたリナの神気が身体から溢れ出す!!
 それを感じた男は、突然のプレッシャーに立ち竦む。

「き、貴様、一体何者だ!!」

 突然湧きあがったリナの神気に圧倒されながら、男は震える声でリナに問う。

「そうね・・・まあ、今は旅の坊主のお供かな?」

 暫し考えた後、微笑みながら男にそう応えるリナ。
 そして、右手に持つ炎を男に投げ付ける!!

「さあ!! 楽しませてよね!!」






第二章.その後

 

 ドコォォォォォォンンン!!

 

 瓦礫が勢いよく空に舞う。

「こっちの救出は終りました!!」

 大きな瓦礫を片手で吹き飛ばしたアメリアが、満面の笑みでガウリイに告げる。
 その光景を見ていた村人達は、大きく口を空けて呆けている。

「御苦労さん、アメリア。
 ・・・後は重傷者の手当てを、優先して頼む。」

「はい、解かりました!!」

 そして村人達と合同で救助活動をしながら、アメリアに指示を出すガウリイ。

「よし!! こっちも早くかたずけるぞ!!
 雨で延焼は無くなっても、下敷きになった人がいるはずだからな!!」

『おう!!』

 村人に活を入れるガウリイ。
 ガウリイの指示に従って、大きな瓦礫を動かそうと声を上げる。

 それを横目で見ながら、独りで瓦礫を撤去するゼルガディス。

 ゼルガディスのフードは・・・瓦礫の撤去作業の途中で外れていた。
 ガウリイのフードもまた同じだったが。

 そして黙々と作業をする異形の姿を持つ彼に、声をかける村人はいなかった。
 また、ゼルガディス自身、村人と余計な会話をするつもりはなかったのだが。

「・・・それにしても。」

「どうしたんですか? ゼルガディスさん?」

 ゼルガディスの独り言を聞いて、思わず彼に尋ねるアメリア。

「いや、ガウリイの奴、見事に群集の統率をこなしてるな、と思ってな。
 普通・・・あそこまでパニックを起した集団を、まとめる事は困難だ。
 その上、自身の命令を聞かせるなぞ・・・」

「ガウリイさん、普段はアレなのに時たま凄い威厳を見せますからね。」

 アメリアも不思議そうに、指揮をとるガウリイを見詰める。

「まあ、今はその事はどうでもいい。
 早くアメリアは怪我人の手当てをしてくれ。」

「了解です!!」

 そして、負傷者のいるテントに向うアメリア。
 それを見送ってから、再びガウリイの方を向くゼルガディス。

 見事なまでに村人をまとめ上げ、的確な指示を出すガウリイに。
 反抗をする村人なぞ、いはしなかった。

「それが・・・あんたの本当の姿なのか、ガウリイ?」

 一言そう呟き。
 また、瓦礫の撤去をする為に、呪文を唱えるゼルガディスだった。




 暫くすると、先程ガウリイ達と一悶着を起した兵士達が村に到着した。
 しかし、その頃には村人の救出も終り。
 ガウリイとゼルガディスは、フードを被り直していた。

 そして、例の隊長はガウリイ達を見付けて近寄って来る。

「この度の村人達の救出の御協力、有難うございました。」

 そう言って、頭を深々と下げる隊長。

「いや、そんなに大した事をしてないさ。
 それより、この事件の犯人なんだが・・・」

「御存知なのですか?」

 頭を上げてガウリイに詰め寄る隊長。

「ああ、もうそろそろリナが・・・」

「呼んだ?」


 ズルズル・・・


 片手で大の男を引き摺りながら、リナが街角から現われる。

「まあ、そこそこ楽しめたわね。
 でも意外と根性があってね、口が固いよこの人。」

 軽く男を隊長の目の前に放り投げ、そう告げるリナ。
 ガウリイに目配せをして、収穫が無かった事を告げる。

「・・・だ、そうだ。
 出会った時に言っていたが、誰かがバックにいるらしいぞ?
 まあ、そこはあんた達の仕事だな。」

 ボロボロな姿の男に縄を打っている隊長に、ガウリイがそう告げる。

「そうですね、ここまで御協力していただけるとは。
 本当に有難う御座いました。」

「いや、まあそれはいいんだけどな。
 ・・・一つ気になる事をコイツが言っていた。」

 ガウリイの雰囲気が変る。
 それを感じた隊長の身体が一気に強張った。

「あの大戦を・・・また起こそうとする勢力があるのか?」

「え、ええ噂ですが。」

 その答えを聞いて考え込むガウリイ。
 そして、何かを決意し隊長に話し掛ける。

「詳しい話しを・・・聞かせてくれないか?」
 

 

 

 

 

 

 

第四十話         END
							 	 	第四十一話に続く
あとがき

「でゅわ!! ニンエです。

 ガウリイさんがガウリイさんじゃ無いです・・・

 いえ、それ以前にギャグが枯渇してますね(涙)

 作者に何かあったのでしょうか?

 そこそこ心配になってきましたが・・・

 変な心配をしつつ、また次回でお会いしましょう。」

 

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