「氷上舞歌」

 

 

                   青夜

 
 
 
 
 冬の時節であった。
 北風が雪を運び、強く吹く風が、すべてを凍えさせる季節。
 凍える冬の陽射しが、凛と大気を律していた。
「スケート場?」
 朝の食事時、食堂のテーブルに山と積まれた空の食器の間から、アメリアは大
きく頷いた。
「ええ、スケート場です。ここから少し離れた小さな湖に氷が張るそうです」
「あたし、スケート靴なんか持ってきてないわよ」
「大丈夫! レンタルがあるそうです。行きましょうよ、リナさん!!」
「スケート、ね」
 リナはふむと一息つくと、傍らのガウリイに目を移した。
「ガウリイは・・・」
 お腹いっぱいと言う顔で、テーブルに片肘をついて、顔を乗せている。
 リナと目があうと、のほほほんと笑顔を返した。
「ま、いいや。んじゃ、ゼルは?」
 視線をゼルガディスに移すと、顔こそ見えないが、足を組んで、うつむいて香
茶を飲んでいたのか、すこしくぐもった声で、
「おれは、いい。遊ぶんならお前達だけで行ってこい」
「ええ〜!? なんでですか、ゼルガディスさん!? 一緒に行きましょうよ!
!」
 アメリアが声をあげると、
「おれはここに遊びに来た訳じゃない。異界黙示録の手がかりを探しに来たん
だ!」
「そうですか、分かりました。明日のスケート大会で優勝の景品が、石を生物に
戻す方法らしいんですけど、ゼルガディスさんには関係ありませんね」
 小さく、溜め息をついたアメリアの横で、ゼルガディスが椅子を押して立ち上
がっていた。
「ゼルガディスさん?」
「スケート? 素晴しいじゃないか? 何をしているんだ、みんな? すぐに行
こう!!」
「ゼル?」
「そして、そのついでに明後日の大会に出てみようじゃないか?
 さぁ、いくぜ!! ああ、明日が楽しみだぜ!!」
 ゼルガディスはアメリアの腕をとって立ち上がらせると、お代をテーブルに置
いて、一目散に食堂から飛び出していった。
 
「早いわね・・・ゼル」
「それじゃ、おれ達も行くか?」
「そうね。おばちゃ〜ん、ごちそうさまでした!!」
 

 冬の湖。
 あたりはささやかな森に囲まれて、まばらに茂る樹木達には白い雪が、樹氷の
ように積もっている。直系50メートルほどの、小さな湖には白い氷が張り、時
折雲の間からのぞく陽光を反射していた。
 すでに何人もの人々が滑ったため、幾筋もの傷が氷上を走っていたが、鮮やか
に滑るゼルガディスとアメリアには関係のないことだった。
 湖につく前に確かめたところ、明日の大会は競技用スケートではなく、フィ
ギュアスケートだということだった。そのためか、湖の袂には蓄音機をおいた
カップルが何組か見られる。当日は、村の伴奏者が曲を弾くということだった。
「ゼルガディスさん。何の曲にするんですか?」
「それが問題か・・・」
 滑らかなスケーティングでバックに滑走しながら、ふとゼルガディスは目の前
のアメリアの姿を眺めた。白い衣装に身を包んだ少女は、冬空の下でも元気に溢
れ、鮮やかに高いジャンプを飛んだ。
「必殺、ダブル・アクセル!!」
 
 じゃり、びたんっ!!
 
 着地エッジが見事に氷を削り、顔面から氷にぶつかった。
「・・・問題は、まだあるか・・・ま、いい」
 溜め息をつきながらアメリアを助け起こすと、課題曲を考えながら、滑りはじ
めた。
  軽やかに円を描く。
 その横を、アメリアが追走する。
 それでも、ふたりの息があっていることははたでも見て取ることができた。
 
 
 その頃。
「はい、ガウリイ。こっち、こっち」
「ちょっと待ってくれよ、リナ。そんなこと言われてもな」
 いささか頼り無い足取りで、ガウリイは氷の上を歩いていた。
 湖についてから判明したことに、リナはともかく、ガウリイはスケートが初め
てと言うことだった。そのため、湖のほとりで、ちょっとした特訓が行われてい
た。
 講師はもちろんリナである。
 手取り足取り、ガウリイにコーチをしていく。
 ガウリイは優秀な生徒と言えた。
「そうそう、足は氷を斜めに蹴って。オッケー、ガウリイ。うまいじゃない」
 そろそろと滑るガウリイに、リナが声をかける。
「こんな、感じでいいのか、リナ?」
 初めてと言うことだったが、運動神経の塊のようなガウリイがコツを掴むの
は、そう難しいことではなかったのか、小一時間も経たないうちに、ガウリイは
氷の上をそれなりに滑れるようになっていた。
「いいじゃない、ガウリイ?」
「なんとかなるもんだな」
 視線をリナに移し、笑顔を浮かべた。
 
 つるっ
 
 足下から視界をずらした途端、視界が反転し、ガウリイは氷の上に転んでい
た。素手の掌が、氷の冷たさを直に伝える。
 くすくすと笑いながら、リナがガウリイの隣まで滑ってくると、
「さすがのガウリイも、スケートは難しいみたいね」
「まぁ、な」
「はい、掴まって」
 リナが出した手を掴み、起き上がろうとする。
 暖かい手の平だった。
「ちょっと、重い・・・」
 ガウリイの体重を支えるだけの、バランスは難しい。
 次の瞬間にはリナも膝をおって転んでいた。
「ガウリイ、そんなに強く引っ張らないでよ」
「悪い」
「・・・もう」
 リナが頬を膨らませた。
「お二人とも、何抱きあってるんですか?」
 ふと、見るとアメリアがリナ達の隣まで滑ってていた。
「抱きあってって」
 言われて、良く見ると、ガウリイの腕に抱きかかえられるように転んでいた。
確かに、抱きあっているように見える。
「ちょっと、ガウリイ。何、あたしのこと抱いてるのよ!!」
 急いで起き上がって、ふんとそっぽを向いたが、顔が赤いのは隠せなかった。
「あ、アメリア・・・変なこといったら泣かすわよ?」
 服についた氷の欠片を払いながら、下からアメリアの顔を睨む。
 アメリアはすました顔のまま、
「大丈夫です。誰にも言いませんから。お二人があつ〜い、抱擁を交わしていた
ことなんて」
「アメリア!」
「それじゃ、あたし練習に戻ります」
 怒ったリナを後目に、アメリアは軽やかに、踵を返し、ゼルガディスのもとに
戻り初めた。
「・・・後で覚えてなさいよ」
 まだ赤くなったままの頬を擦り、倒れたままのガウリイに視線を移した。
 金色の髪の青年は、まだ尻餅をついた状態のまま、顔を横に向け、視線を遠く
に飛ばしていた。
「ガウリイ?」
 リナが声をかけると、我に帰ったように、彼女の方に顔を向け、端正な顔立ち
にほんの少し、眉をひそめ、先ほどまで見ていた方向を指さした。
「なぁ、リナ。あれ、なんだと思う?」
「どれ?」
 リナがそちらに視線を移しても、何も見ることはできなかった。
 ようやく起き上がったガウリイが、その横に立ち、もう一度指を指す。
「ほら、あそこ・・・」
 ガウリイが指したのは、まばらとは言え、林立する樹木達の間だった。
 日も射さず、影になったその場所。
 ふと、一際濃い影が動いたのが分かった。
「誰か、いる?」
「そうらしいんだ。スケートをしに来た人の割にはおかしいだろう?」
 影は、木々の間に隠れ、時折、顔を覗かせているようだった。
 確かに、この上なく怪しい。
「行くわよ、ガウリイ」
「おう!」
 影の死角に入るように、リナが滑りはじめ、今度こそ、コツを掴んだガウリイ
が滑らかにその後を追った。
 

「こちら、A班。対象は問題なく、進行中。不審な様子はない」
 男は、鏡のような円盤に向かい、呟くように言った。
「了解。こちらの準備も整った。引き上げてくれ」
 鏡が言葉を返す。
 木々の陰に隠れ、スケート場から男の様子を窺い知るものは誰もいなかった。
「さて、それじゃ、帰るとするか・・・」
 鏡を袋にしまい、立ち上がった時だった。
「レグルス盤じゃない、それ?」
 どこからか、若い女の声が聞こえた。
「だ、誰だ?」
 しかし、辺りには一切の人影は見つからない。ただ、木陰を吹く冷たい風だけ
があった。
「ど、どこにいる?」
「ここよ!!」
 声は上から聞こえた。
「何?」
 男は上を見上げた。
 何があったかは、男には分からなかった。
 足の裏が見えたと思った瞬間、男の顔は木から飛び下りたリナの膝に踏み付け
られていた。
 
 
      †
 
 
「さぁ、何をしていたのか。白状しなさい」
 ロープでぐるぐる巻きにされた男の前に、赤い髪をなびかせた少女が立ちはだ
かっていた。
 その横には、背の高い青年が静かに佇んでいる。
「な、なんのことだ? それより、こんなことしていいと思っているのか?」
 男は、ぎゃいぎゃいと声を発した。
 しかし、心なし、その声が小さいことにリナは気がついた。
「じゃ、何でこっそり隠れて、レグルス盤なんか使ってるのよ。いい、嘘ついて
も無駄だからね」
「誰がしゃべるもんか」
「何かあるって言ってるようなものね」
「しまった」
「さぁ! きりきり吐いてもらいましょうか!?」
「話すことなんて、何もないね! どうせ、明日になればすべて終わるんだ」
「あ、そ。どういうことなのよ?」
「話してやる義理はないね。お前達、明日のスケート大会に出るみたいだが、大
会は中止さ」
「なるわけなじゃない」
「それがなるのさ、おれ達が大会を襲うんだからな!」
「・・・・話さないって言った割には、ぺらぺら話すわね」
「あ、しまった」
 機密事項をあっさり暴露した男を放っておいて、リナはガウリイに視線を移し
た。
「ガウリイ、どうしようか?」
「そうだな〜。とりあえず、そのみんなって誰か聞かないか?」
「そうね・・・ちょっと、あんた!」
 リナが視線を戻した時には、男は縛られながらもなんとか立ち上がっていた。
「それこそ、しゃべる訳にはいかないぜ。あばよ、『翔封界』!」
 一陣の突風が、リナたちを襲った。
 飛翔のための風の結界の圧力であった。
「何を? こっちも『翔封界』!」
 舞い上がった男を追うためにリナも呪文を唱え、飛び上がる。
 
 ぼふっ
 
 刹那、冷たくて黒い塊がリナの視界を覆った。
「つめた・・・」
 集中が解ける。ぽすっと雪の中に腰が落ちた。
 払い除けると、雪の塊であった。男が飛び去った衝撃で樹上の雪が落ちたので
ある。
 その間に、男はリナたちの視界から消え去っていた。
 

「逃げられたか・・・」
「そうみたい・・・残念だけど・・・」
 まだ鼻先に残っている雪を落としながら、リナは男が逃げた空を眺めた。
そろそろ暮れかけた頃合か、薄蒼色に染まりかけた空の中に、淡い雲が流れてい
る。
 空に追いかけても、見つかりそうになかった。
「何だったんだろ、今のは?」
「さあ・・・大会を邪魔したいみたいだったけどな・・・」
 リナの手を引きながら起き上がらせると、珍しくまともなことを言う。
「そうね・・・何者かはともかく、それは確かみたいだったけど・・・」
 ふみゅ、と顔を曇らせたまま、湖に戻ろうと足を踏み出した。
「あれ?」
 視界が反転したのは次の瞬間だった。
 威勢のいい音とともに、顔面から雪の中に転ぶ。
「ばんで(何で)?」
「スケート靴履いたままだからだろ?」
 後ろからガウリイが器用に雪からエッジを抜きながら歩いてくるのが見えた。
どうやら、自分の歯で雪をひっかけ、転んだようである。
「おっちょこちょい」
「ううううるさいよ!」
 からかうようなガウリイの口調に、返事を返しながら立ち上がる。
「まったく、世話の焼ける」
 それをガウリイがその腰に手をまわして、引き寄せるように抱き起こした。
 林の中は、湖から少し離れた場所にあるせいか、スケート客の声もまばらで、
小さなさざめきに過ぎなかった。雪の林の静寂が、あたりを支配している。
 リナはしばらく経ってからガウリイから身体を離した。
 ガウリイは気にした風もなく、のんびりと口を開いた。
「外も、そろそろ冷え込んで来たし、そろそろ帰るか?」
「そうね・・・アメリア達にも言いに行きましょ」
 そう言って、湖に戻りはじめた。
 一度、軽くガウリイが振り返って空を見上げたが、夕闇の他、何も見つけるこ
とはできなかった。
 
 
       †
 
 
 夕食は、朝よりも大量の皿がふたりの前に積まれていた。
「ちょっと、ガウリイ、それ、あたしの!」
「ああ、おれの鳥肉を!」
 フォークとナイフでちゃんちゃんばらばらの横で、アメリアはにこやかにお茶
を啜っている。横目で見ると、ゼルガディスがスケート靴の歯を丹念に磨いてい
た。息を吹き掛けて、布で丁寧に磨きあげている。
 頭の中は、優勝の二文字しか踊っていない。
 だから、リナは昼のことをゼルガディスには告げなかった。
 せっかくのチャンスに水を指されることほど、面白くないことはない。
 それに、ゼルに言ったなら、どういうことになるか、想像がつかなかった。
 食べ終わって、お腹を叩きながら、リナが口を開いた。
「そういえば、ふたりとも明日は何をやるの?」
 その言葉に、アメリアはゼルガディスを見ると、
「もちろん、秘密です♪」
「そういうことだ。当日を楽しみにしてくれ。そういうふたりはどうするん
だ?」
「あたしたち? あたしたちはやらないわよ。ガウリイがこれだもの、無理、無
理」
「珍しいな・・・何事もやってみなくちゃ分からないが信条のお前にしては」
「そう? ま、明日はゆっくり見物するわ」
「まぁ、いい。ああ、明日が楽しみだぜ」
 口元に笑みを浮かべ、ゼルガディスはひとつ握りこぶしを強く固め、再び、靴
磨きに精を出し始めた。
 
 
       †
 
 
 夜半。
 すべてが寝静まる、無明の静寂。
 それぞれ、各自の部屋に戻った、4人は、
 アメリアは、ゼルと決めた課題曲を口ずさみ、リズムを取っていた。
 ゼルガディスは、部屋で、ターンの練習をしていた。
 ガウリイは・・・ま、いいでしょ。
 そして、リナは、軽くほくそ笑んでから寝床に入った。
 
 すべては明日である。
 

 翌日。
 雲ひとつない、晴天の朝だった。
 凛と際立った大気が、絶好のスケート日和を告げていた。
 早朝の、冬空の下、こっそりと動く気配があった。
 部屋の窓を開け、外に飛び出ようとするその背中に声がかけられた。
「どこに行く気だ? リナ?」
 声の主は、少女の部屋を開け、困ったような視線を彼女に向けていた。
「ガウリイ、おはよ。早いのね・・・」
「お前さんが、こうするだろうと思ったからな・・・昨日の奴らのことだろ
う?」
「ま、ね・・・」
「どうするつもりだ?」
「昨日のやつは、「おれ達」が今日大会を襲うと言ったわ。ってことは、集団で
来るってことよね。レグルス盤とか、翔封界とかから見ても、魔術師が混じって
いると見て間違いないわ。魔術師がいるなら、魔術師と襲撃隊に別れての、陽動
作戦。魔術師みたいな怪しい人間が、湖の入り口にいたらすぐにばれるから、
そっちは、湖の反対側に来るでしょう。で、入口側から突撃隊が来るって寸法
ね」
「・・・なるほど」
「無理しなくていいわよ、ガウリイ」
「そうか? じゃ、おれは何をすればいいんだ?」
「そりゃ、ガウリイは、ね」
 
 
      †
 
 
 絶好の晴天の中、スケート大会は始まった。
 色とりどりの風船が、冬空に舞い上がり、開幕を告げる。
 華やかな衣装を身に纏った、選手達が湖のほとりに、集結していた。
「いよいよですね!?」
「ああ、そうだな・・・」
 緊張の面持ちのアメリアが、隣のゼルガディスに声をかけた。
 アメリアは、白いワンピースで、フリルのついたスカートをつけている。
 ゼルは、黒いタキシードに、黒いシルクハットといういでたちだった。 
 まわりの選手達も、似たような衣装が多いので、違和感はあまりない。
 ふたりの順番まで、後しばらくであった。
「そういえば、朝からリナさん達の姿見ませんね?」
 ふと、アメリアは気になっていたことを口にした。
 ゼルガディスが、ああと頷いて、
「そうだな・・・リナだけならまだしも、旦那までいないとなると、何かしてい
るのかもしれんな・・・・」
「何かって何です?」
「さぁな、それが分かれば苦労はしないさ。それより、おれ達のことだ。絶対に
優勝するぞ」
「もちろんです!」
 語気を強めて、言うゼルに、アメリアは満面の笑みとガッツポーズを造ってみ
せた。
 
 
      †
 
 
「頃合だな・・・行くぞ」
 湖を巡る林の中、囁くように低い声が響いた。
 黒いマントに、黒いローブを纏った男が数人、ゆっくりと木陰から身体を覗か
せた。小刻みに身体が震えているのは、やはり寒いせいだろう。
「おおう」
 と応じる声も、心なし、かじかんでいるようだった。
「寒い中、ごくろうさま」
 歩き出した矢先に、どこからか声が聞こえた。
 冬の精のごとく、冷たく、そこはかとない声だった。
「だ、誰だ? どこにいる?」
「・・・こっちよ」
 声は、彼らがいる位置からわずかにずれたところから聞こえてきていた。
「え、円陣を組め」
 リーダーらしき男が声をかけ、背中合わせに円陣を組んで、声の地点まで恐る
恐る歩みを進める。
「・・こっち・・・」
 声はなおも、男達を呼び寄せる。
 そして、
「そこ! 今よ、ガウリイ!」
「おう!」
 不意に、勢いのいい声と共に、男達の足下が、ぐらりと崩れた。
 落とし穴などという典型的な罠があるなど、思っても見なかった男達は全員、
穴の中に、転がり落ちた。
『うわ!?』
 その上から、大量の雪の塊が降ってくる。
 頭上の木に、仕掛けておいた、トラップの雪である。
「『氷結弾(フリーズ・ブリット)』!!」
 さらにその上から、氷の魔法がかけられ、穴は完全な氷の塊と化した。
 名乗ることもなく、相手の姿を見ることもできないまま、魔術師隊は全滅した
のである。
「やったな、リナ?」
「まぁね」
 樹の影から、上を見上げたガウリイが声をかけると、空中からリナが返事を返
した。
 魔術師が少人数であること、不可思議な声を聞いたら、円陣を組むことを見越
したリナの作戦勝ちというところであった。
「まだ、終わってないわよ。問題なのは実行部隊の方なんだから」
「ああ」
 氷に埋め込まれた魔術師隊は放っておいて、リナ達は、あっさりとその場を後
にした。
 

 晴天のスケート日和。
 ゼルガディスらの出番であった。
「18番、ゼルガディス&アメリアペア。『四季』で、レディ・ゴー!」
 司会者の声が、元気に響き渡り、会場は一瞬、しんと静まった。
 かすかに曲が流れ始める。
 淡い音の中、氷の上に、ふたりが滑り出す。
 始まりは春だった。
 穏やかな日ざしと、解け出した雪。
 少しづつ増えていく川のせせらぎ。
 滑るのは、若い青年と少女であった。
 少女と言っても、幼さも抜けかけて、大人との間のような少女であった。
 青年と少女が、かわるがわる春を喜ぶ。
 夏の時節には、暑い日と、興奮が語られる。
 大きく滑りながら、青年が鮮やかに舞い上がる。
 4回転半の見事な閃き。
「おおっ」
 ちいさなどよめきが会場を走り抜けた。
 小さな村の大会に、こんな大業をきめる人はいない。
「まだまだよ」
 アメリアはそれを確かめるように笑みを浮かべて、ゼルガディスを振り返る。
振り返ると、彼は自分を向いていて、軽く頷き、口の端を軽く上げた。
 
 
      †
 
 
 合図の火炎球の爆発が聞こえないため、男達は焦りを隠せなかった。
「くそっ! もう、終わっちまうぞ・・・仕方ない。行くぜ!」
 手に手に武器を持った男達が、雪の中、行軍を始めた。
 その数、50名有余。
 かなりの数であった。
 目の前に、小さな人影が見て取れた。
 少年のようにも見えるが、髪だけは長かった。真っ赤な髪をなびかせて、こち
らの方を睨んでいる。
「どけ!」
「ヤ、よ」
「・・・ケガしたいらしいな・・・嬢ちゃん」
 声で性別を判断されたとは、さすがにリナも気付かなかった。
「そうさせるわけには行かないんだ」
 黄金色になびく髪を揺らし、少女の隣に剣を携えた青年が並ぶ。
「・・・何者だ?」
「あら、聞きたいの? そうまで言うなら聞かせてあげるわ! 泣く子も黙る、
もとい、戦士にして魔法使い。さらに、この愛くるしい瞳。この美貌。この可憐
かつ華奢な身体。天才美少女魔導師、リナ=インバースとはあたしこのことよ!
!」
「おぉっ!!」
 無闇な声が男達の間で沸き上がる。
 
「知らん」
 
 ずるぅっ!!
 
 さすがに雪だ。よく滑る。
 ようやく顔をあげると、
「し、知らないの?」
「知らない」
「ほんとに?」
「ほんとに」
 男達は口々にうんうんと頷く。どうやら本当に知らないらしい。
「ま、まぁ、いいわ・・・あんたちがこのスケート大会を止めさせようとしてい
うのは知っているわ」
「何っ!? 誰からそれを?」
「愚問ね! あんたちの仲間に決まってるじゃない。そう、そこのあんたよ!」
 びしっっと指さしたその先には、顔に絆創膏をはっている男がみんなの後ろに
隠れるように立っていた。
 一番先頭にいたリーダーらしき男が振り返り、
「何? ルーコックが!? 本当か、ルーコック? おれ達が今日、スケート大
会を中止させるために、襲おうとしていたことをしゃべったのか? そうか、湖
の反対側で、陽動作戦のための魔術師隊が動かなかったの、お前が教えたせい
か?」
 ルーコックと呼ばれた男は真っ青になって、頭を振り、
「ち、違う。フランソワ。おれはそんなことは言っていない。ただちょっと、今
日、大会はなくなるのさって言っただけさ」
「信じられるか!? 大方、喉元に剣でも突き付けられて、あっさりばらしや
がったんだろう!」
「違う。絶対に違う! でもそういうあんただって、昨日、湖に来なかったじゃ
ないか。雪が降って寒かったからだろう!?」
「そ、そんなことはない。ただ、ほんの少しばかり、外に出るドアノブが冷た
かっただけだ!」
「何だと!?」
「・・・三流なのね」
 そのやり取り眺めながら、呟くようにそう漏らした。
 そのうち、一段落ついたのか、リナ達の方を向き直り、指を突き付けて叫ん
だ。
「この際、ルーコックのことはどうでもいい。要はお前達が邪魔さえしなけれ
ば、平穏無事に終わると言うことだ!」
「大会が襲われて、平穏無事とは言わないと思うんだけど・・・」
「ええい! うるさい! 問答無用だ! 野郎ども、やっちまえ!」
『おおっ』
 時の声をあげて、男達が襲い掛かる。
「リナ、魔法はあんまり使うなよ」
 ガウリイが流れるような足取りで前に出つつ、そう囁いた。
「分かってるわよ」
 魔法を使うことでの、会場へ混乱が予想されることへの配慮であった。
 ガウリイが、一刀をぶらさげて前に出る。刀身はあらわさず、鞘のままだ。
「このっ!」
 ひとり目が前に出る。獲物はナイフだ。腰だめにして突きかかる。
 半身にずらして、足をかけた。勢いのまま、男は倒れる。
 倒れた頭を鞘でこづいて気絶させた。
「気をつけろ! こいつできるぞ! 女を狙え」
 リーダーのかけ声で、十人以上がリナへと向かった。ガウリイが戻らないよう
に数人が囮になった。なかなかの連携プレイだ。
「ふぅん」
 リナの口元にうっすらと笑みが浮かんだ。
「やってくれるじゃない。行くわよ」
 ショートソードを片手に、五人組になった真ん中に足を進める。
「悪いな、嬢ちゃん!」
 そう言って向かってくるのは、バスタードソードを手にした男だった。みのこ
なしからそれなりの腕前だと言うことが伝わってくる。
 ふり下ろされる。
 ショートソードで受けるには、役不足である。
 半歩身体を引いた。
 鼻先を刃がかすめる。
「何を? だが・・・何?」
 ふり下ろされた刀身は、片足を乗せられ、動かなかった。
 その隙に、刀身を駆け上がった少女のドロップキックを顔面に受けて、雪に沈
んだ。
「くそっ、こっちもやりやがる。だが、しょせんは一人よ。みんなでやっちま
え」
 ドロップキックの着地点に一斉に武器をふり下ろす。
 リナは身体を回転させて、着地をずらした。
 雪に降りると同時に、しゃがみ込み、見える足を起点に、輪の外に滑り出る。
 そのついでに足を引っ張り、男を転がす。
 倒れた男が邪魔で、一気に前に出られない相手を確かめつつ、身体を起こし
た。
「これで、ふたり、あと十人ぐらい?」
 リナの前にいるのは大体それぐらいだ。あとはガウリイが相手をしている。
 本身を抜かなくても、ガウリイの強さは郡を抜いてる。問題は無さそうだっ
た。
「男はいい、女だ! こっちさえ押さえれば後はどうでもなる!」
 先ほどの声がもう一度、雪の林の中を響き渡る。
 手にロングソードを持った男が3人、円を描きながら襲い掛かる。
「くらえ、ジェットストリームアタック!」
 3人は波状的に攻撃を仕掛けはじめる。
 一人が攻撃をし、すぐに引く。その隙に後ろの相手が襲い掛かる。
 うかつにカウンターもかけられない、見事な攻撃だった。
「くっ、やるわね・・・でもっ!」
 一人が前に進み出る。
「今だ!」
 声を残して、大きく跳ねる。
 小柄で体重の軽いリナは、一気に男の頭の上まで飛び上がった。
「リナ=インバース・スペシャルキーック!!」
 急降下してのキックは、男の顔面を見事にとらえ、撃沈させた。
 再び対峙した時、残った一人が呟いた。
「踏んづけていくとは・・・ガイア・・・仇はとってやるぞ」
 
 ・・・誰のことだよ(作者)
 
「行くぞ。黒い三連星、もとい、二連星の真の恐ろしさ、見せてやるぞ!」
 男達はそう叫ぶと、手に持っていたロングソードを投げ捨てた。
「?」
「見るが言い」
 笑いながら男が取り出したのは、ひとつのボールであった。
 バスケットボールほどの大きさの黒い球体に、痛そうなとげとげが生えてい
る。念のいったことに、男達は手袋をはめていた。
「ふふふ、これをお前に投げる。避けても無駄だ。マッシュが後ろでそれを取
り、再び投げる。これぞ、『死のドッジボール』! くらえっ!」
 男は大きく振りかぶって、ドッジボールを投げ付ける。
 
 プスッ パァンッ
 
 リナの抜いたショートソードに刺さって、あっさり割れた。
「しまったぁ!」
「普通に戦いなさいよ」
「おのれ、こうなれば、やけだ!」
 男達は投げ捨てたソードを拾い直し、リナにじりじりと詰め寄っていく。
 残った男達もゆっくりと近づいていく。
 一人で相手をするには、厳しい数だ。
「魔法が使えれば・・・あれ? 火炎球とか、音のするのはダメなのよね・・・
じゃあ・・・」
 リナがふと考え込んだその瞬間、いまだとばかりに数人が飛びかかる。
「これでいいじゃない。『エルメキア・ランス』・ブレイク!!」
 リナの手から放たれた、光の矢が数条に分散し、駆け寄って来た男達をことご
とく貫き通す。精神のみにダメージを与える技なら、問題ない訳だ。
「そうよね、これでいいじゃない」
 魔法が使えるリナは怖い。
 ふふふふと、薄く笑うリナに男達は、後ずさるように、足を引きずった。
 とすっと小さな音とともに、最後の相手は雪に沈んだ。
 息ひとつ乱れることもなく、剣を腰に戻すと、ガウリイは残った相手を見渡し
た。初めから、ずっとリナを見ていたが、問題はなさそうだ。ガウリイが指南し
たことがあるとはいえ、その立ち回りは鮮やかにその目に映った。
 今は、リナを中心にむらがっているのが分かったが、「ドラマタ」リナには適
うまい。ガウリイの口元に、小さな笑みが浮かんだ。
「ううぅ・・・ひ、ひるむな・・・行くぞ!」
 そう言ったのは、リーダーのフランソワだった。
「お、おう!」
 最後の気迫に押されたのか、一斉にリナのもとに叢るように突っ込む。
「甘い! 『烈閃砲(エルメキア・フレイム)』・ブレイク」
 最後の特攻空しく、リナの胸元に生まれた青白い光は、そのことごとくを打ち
倒してのけたのである。
 
 
    †
 
 
 冬の湖には、鮮やかな踊りが舞っていた。
 秋の季節。
 淡い日射しが、黄金色に空を染め挙げ、大気に林檎の香りが滲んでいく。
 季節を歌い、奏でる曲。
 そして、白い冬を迎える。
 寒さの時。
 しかし、それでも、鳥はこの土地に舞い降りる。
 滑らかな流れが、たゆたう湖を表すのか、冬の湖を軽やかに滑る。
 氷上に踊る白い姿は、美しく羽を広げる鳥のようだった。
 青年は、その鳥の羽ばたかんとするを支える大地と、羽ばたきを待つ空のよう
に、少女を支え、空に掲げる。
 切なくも響くバイオリンの調べは、小さな村の湖を幻想の湖へと変貌させ、そ
こで舞う白鳥は、流れる白い吐息であった。
 誰もの目が、ふたりに注ぎ、終焉を待っていた。
 バックで滑り、アメリアが跳ねる。
 トリプル・アクセル。
 鮮やかな余韻とともに、アメリアはジャンプを決め、大きく手を振った。
 そして、季節を問わず、愛しあうふたりのように、リンク中央で静かに寄り添
い、曲は終わった。
 わずかな静寂があった。
「どうだ?」
 ゼルガディスは、振り返って周囲の反応を確かめた。
 刹那。
 怒濤のような拍手と歓声が、小さな湖を揺るがした。
「素晴しい! ブラボー!! ワンダホー!!」
 惜しみない歓声と、地鳴りのような音が聞こえる。
「よし! やった! やったぜ、アメリア!!」
 ゼルガディスは目に涙すら浮かべながら、目の前のアメリアを抱き締めた。
「ちょっと、ゼルガディスさん。苦しいですぅ」
 そう言葉を返しながらも、アメリアの表情も嬉しそうであった。
   

「さあ、きりきり吐いてもらいましょうか!? 何の目的で大会を潰そうとした
のか?」
 縛り上げられたフランソワは、顔を横に向けて、つばを吐いた。
「誰が言うものか!」
「そうか」
 冷たい音とともに、雪のように白い刀身が、フランソワの顔面に突き付けら
れる。無論ガウリイのはったりだ。
「話します。この大会で出される優勝景品を世にださせないためでした」
「優勝景品?」
「はいです」
 
 
      †
 
 
「スケート大会、優勝チームは・・・エントリーナンバー18番。ゼルガディス
&アメリア・ペアです!!」
「よしっ!!」
 ゼルガディスが氷の上で、大きくガッツポーズを取った。
「正義の勝利です!」
 その横で、アメリアが指をびっと天にさした。
「それでは、優勝賞品の受け渡しを行いたいと思います・・・ふたりとも前へ」
 ゼルガディスとアメリアが他選手の祝福を受けながら、前へ出る。
 小さな高台の上で、主催者が小さな書状を持って立っていた。
「おめでとう。賞品だ」
 
 
     †
 
 
 
「そんな方法が一般に出回ってみろ! おれ達貧乏料理店はあがったりだ! そ
ういうパンを出してるんだから」
「じゃあ、あんた達・・・」
「そうさ、全国貧乏料理店協会よ」
「ああ、ここにもバカがひとり・・・」
 リナは眉音を押さえたまま、立ち上がると、ゆっくりスケート場の方を見た。
「どうなるんだろ?」
 
 
     †
 
 
「何だこれは・・・固くなったパンに霧吹きで数回水をかけ、軽くオーブンで暖
める。ない場合は、器に水をはって電子レンジに・・・」
「固くなったパンの戻し方みたいですね」
 震える手で書状を読み上げるゼルガディスの隣で、アメリアがなるほど、勉強
になりますと頷きながら、
「なるほど・・・石を生物に戻すんじゃなくて、石のように固くなったパンを
生物(なまもの)のように柔らかく戻す方法だったんですね」
「あぅ・・・」
 ふっとゼルガディスの身体が後ろに傾いたと思った瞬間、ゼルガディス=グレ
イワーズは、意識を放出していた。
 

 冬の夜。
 すべてが寝静まった静寂の時間。
 誰もいなくなった氷の上に、小柄な人影が佇んでいた。
 栗色の髪を夜風になびかせ、優雅に滑るその姿は、氷上の精霊のようだった。
 小気味よい氷の削れる音が、夜の闇の中に響き渡る。
 誰かが、置き忘れていた蓄音機から音が零れる。
 美しさとは対照的に、勇ましきその音色。
「ワルキューレ騎行曲」
 北欧の美しき戦女神の曲であった。
 美しさと強さを兼ね、翼を広げ凛々しく空に舞う乙女。
 合わせた訳ではないのかも知れない。
 勇ましく、猛き神。
 死地に降り、血と炎の風に髪をあおられ、それでもなお凛々しき横顔よ。
 しかし、冬の空に舞う戦乙女は、確かにその小さな湖に降り立っていた。
 彼女が仕えるのは全智を携えた、碧眼の黄金神。
 今宵は、その片目を開き、彼もまたそこにいた。
「ガウリイ・・・」
 昨日の成果か、氷を蹴る音も鮮やかに氷の上を滑走する。
 なびく髪は金色の余韻を残し、手を差し伸べる。
 帰りを待つ主神のごとく。
 リナは軽やかにその周りを、まわり、ガウリイに手を伸ばす。
 ヴァルハラへ戻る女神のごとく。
 蓄音機はいつしかとまり、月の光だけが、曲を覚えていたのだろう。
 ほんの微かな余韻を残し、
 仕える御神のもとへと戦女神は帰っていった。
 
 
       †
 
 
 ガウリイの腕の中から、リナは滑らかに抜け出した。
 柔らかい表情は、戦いの女神でも、「盗賊キラー」のものでもない。
 これもリナだ。
「ガウリイ、どったの? こんな時間に?」
「リナこそ」
「あたしは、ほら、昼滑られなかったから」
「じゃ、おれも」
「でも、うまくなったわね〜。ガウリイ」
「そうか? まだ、足元震えてるけど」
 ガウリイも心地よい笑みを返しながら、リナに答える。
「さっき流れてたの何だ?」
「ワルキューレ騎行曲。碧眼の神様に仕える、戦いの女神の曲」
「誰かさんみたいだな」
「誰よ、それ? あたしは違うわよ。神様に仕えるなんてまっぴらごめんだ
わ! あたしの人生はあたしのためにあるんだから」
 柳眉を少しだけよせて、拳を固める。
 ガウリイは、腕の届く範囲までリナに近づき、笑い声を聞かせた。
「ああ・・・まったくだ」
 栗色の髪の毛に手をおいて、くしゃりとかき回す。
 冬の夜の風に吹かれた髪からは、シャラ、と凍った音が聞こえた。
 手を放すと、リナが口を開いた。
「ガウリイはあたしがこの女神様だったらどうする?」
「神様に仕えちゃって、か?」
「そ」
「そうだな〜。また、取りかえすさ。お前の居場所はおれの傍なんだから」
「ばか、ガウリイ・・・」
 赤くなった頬は夜のもとでは見えにくい。
 リナはガウリイに向かって腕を伸ばし、その唇を指先で軽くなぞった。
「この口が言うのかなぁ?」
「そういうことさ」
 ガウリイはもう一度、リナの髪をかき回し、笑顔を返した。
 
 氷の上にそっと佇み、月を眺める。
 見上げるは降るほどの星の空。
 白く輝く月は下界での出来事など知らぬげに、すべてを照らしている。
 だから、栗色の髪の影が、黄金色の髪に隠れたのも、月は見なかったふりをし
てくれることだろう。
 
 
                      「氷上舞歌」 終わり
 
 

 コメント
 
 こんにちは、お久しぶりです。青夜です。
 今回は、BenさんのHPで、何と100000HITを達成されたという
ことで、お祝いの小説です♪
 
 Benさん、おめでとう〜♪
 
 ということで、Benさんのリクエストで、スポーツものということでした。
 むつかしいですよぅ、Benさん。
 何か変わったものがないかと考えてスケートにしてみましたが、いかがでした
でしょうか? さすがに、消化不良はある気もします。
 予想以上に長い話になっちゃったし。
 
 Benさん。
 こんなの載せていただいて本当にありがとうございます。
 
 これから、ますますの発展をお祈りしつつ、コメントを終わらせて頂きたいと
思います。
 
 
 
 では、また、機会がありましたら。
 
 
 平成12年3月15日 「ワルキューレ騎行曲」を聞きながら
 
 
 
 
管理人の一言
青夜さん、10HIT記念投稿有難うございます!!
いや〜、こうして祝って貰えると10HITしたんだなって実感が湧きますね!!
それにこのリクエストも曖昧にスポーツ、とだけしか言って無いBenに比べて最高ですね!!
やっぱりゼルはこうでなくっちゃね(苦笑)
でも、今回は活躍してたよなゼル。
ガウリイも美味しいとこ持っていくし(爆)
リナはリナでリナだったし(何だよソレ)
アメリアは・・・まあ楽しそうだったな(笑)
でもガン○ムネタは笑いました、ええ(爆)
では、青夜さん素敵な投稿小説有難うございました!!
あ、後、青夜さんに感想のメールを是非ともお願いします。
メールアドレスはこちらです!!

 

seino2@mail7.dddd.ne.jp
では、さようなら。 

 

 

スレイヤーズ小説の間に戻る。