アクション大魔王
第一話

 

 

 『な・・・なんだと・・・・・・まさか・・・この腐敗した政府が・・・・・・
 
 エヴァンゲリオンを造れるなんて・・・・・』
 
 「E.Tさん落ち着いてください。まずはいったん下がりましょう」
 
 まずい・・・E.Tさんが動揺している。
 
 「ドドンパQ会長、撤退しましょう。あいつの数値は未知です。」
 
 『ふん、こんな奴一匹なんてオレ一人で充分だ!!』
 
 構わずにエヴァンゲリオンにライフルを掃射する・・・しかし・・・・・・
 
 「やっぱり・・・・・・」
 
 エヴァンゲリオンには弾が届かずに途中でなにか見えない壁に叩き落された。
 
 『A.Tフィールドか!!!』
 
 E.Tさんがライフルを構えながら驚く。
 
 無理もない、こっちはディストーション・フィールドしか造る事ができない。
 
 精神によって発生するA.Tフィールドなんて開発許可すら取られていない。
 
 「ここまで日本を叩いたら僕たちの任務は完了済みです。
 
 ここは無理しない方が・・・・・・」
 
 『・・・甘いぞ十二の翼。お前の役職を忘れたか?』
 
 「!!!すみません、臆病になってました。行きます!!!」
 
 そうだ・・・僕にはこの役職があったんだ・・・ドドンパQ会長・・・ありがとうございます。
 
 「上司のお茶に雑巾の絞り汁アタッッッーーーク」
 
 だがエヴァンゲリオンは肉眼でも見えるようなA.Tフィールドを発生しガードする。
 
 押し戻されそうになるもバーストを最大にしてなんとか持ち堪えた。
 
 「今です!!回り込んで攻撃してください!!」
 
 しかし二人は何故か動こうとはしなかった。
 
 「どうしたんですか!?早く」
 
 『っていうかお前そんなことをしていたのか?』
 
 『俺達にもしていたってことなんだろうな〜それって』
 
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 「早く!!もう押さえていられません」
 
 『なんだ!?今の間は!?答えろ、おい!!』
 
 『お前おとなしそうな性格なのにすることえげつないぞ!!』
 
 そう言いながらエヴァンゲリオンに攻撃を開始し始める二人。
 
 ふう、なんとか誤魔化せたかな?役職思い出しすぎてしまった。
 
 「やっぱ雑巾汁はお茶くみにとって必要不可欠なアイテムだよね〜」
 
 『お〜い十二の翼く〜ん、思っていることが声が出ているよ〜』
 
 ナイスな突っ込みありがとうございますE.Tさん・・・・・・
 
 え??????
 
 『後でお仕置きだな、イツキを一分以上出せ!組合突撃お茶くみ部隊隊長十二の翼殿』
 
 「・・・・・・軽減されることは?」
 
 『『そんなことをすると思うかー!!』』
 
 エヴァンゲリオンそっちのけで十二の翼の機体を追いかける二人。
 
 当のエヴァンゲリオンはどうしていいのかわからずオロオロしてしまっていた。
 
 「許して〜もうしませんから」
 
 『そんなもんで許せるかーー!!』
 
 『お前一週間おやつ抜き決定!!』
 
 「そんなことをされるとおやつを食べないと死んじゃう病が・・・・・・」
 
 『そんなもんあるか』
 
 ドドンパQ会長の冷静な突っ込みによって窮地に追い込まれる。
 
 『ふふふ・・・さあ追い詰めたぞ。おとなしく投降するんだ。今ならなんとこの特製イツキフィギュアをプレゼント』
 
 「それはもう持っていますよ」
 
 『ふふふ・・・若いな・・・このフィギュアには時計がついているんだぞ』
 
 「時計なんてそんなたいして珍しくないじゃないですか」
 
 『今きみが急にカップラーメンを食べたいと思いなさい!!。あれれ〜どうしたのかな〜時間がわからないのかな〜?』
 
 「うう、どうしよう?このままじゃいつ開けていいかわからないよ〜」
 
 『しかしこの特製イツキフィギュアがあれば・・・・・・』
 
 「あ!!時計が付いている」
 
 『これさえあれば食べごろの時間だって』
 
 「逃さない!!!」
 
 『いるのかな?いらないのかな?』
 
 「いります、いります。下さい。」
 
 『じゃあ、こっちに来て』
 
 そう言われ、ふらふらとエステバリスに近づいていくウイング0カスタム。
 
 当然がっしりと二人に捕まってしまった。
 
 『見事なお手並みです。ドドンパQ会長殿』
 
 『いやなに、こいつの頭がパーなだけさ』
 
 ああ、頭の中でドナドナの曲が流れてしまう。
 
 『さて・・・・・・お仕置きなんだが変更してあげなくもないんだが・・・・』
 
 「本当ですか?ありがとうございます」
 
 『なに、あのエヴァンゲリオンを捕獲すればいいだけでいいんだ』
 
 「ちょ・・・ちょっと待ってください、壊すだけならまだしも捕まえるなんて・・・」
 
 『無理と言うんだったらきみの部屋にある「等身大手作り抱き枕イツキちゃんフォーエバー」を完膚なきまでに叩き潰し・・・・・』
 
 「十二の翼、いっきまーーす!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「父さん、あれには人が乗っているよ。あれじゃ攻撃できない」
 
 『かまわん、あれに乗っているのは現実から逃げ、この日本、いや世界を混乱させようとする連中だ。
 
 使徒となんら変わらない。攻撃するんだ、シンジ』
 
 「いやだよ、攻撃できない」
 

 

 

 

 「ちっ、おい、ダミープラグに切り替えろ」
 
 「しかし、あれはまだ試験的なもので・・・・・・」
 
 「かまわん、今のパイロットよりは役に立つ」
 
 「・・・わかりました」
 
 司令は深くイスに座りなおした。
 
 「碇、こうなったら『上の連中』が黙ってないぞ」
 
 少し白髪が混じった髪の男性がその男に話し掛ける。
 
 そう、この男こそ『ネルフ』の責任者、碇 ラルだった。
 
 「・・・構いませんよ。こうなったら『書き換える』だけですよ、冬月先生・・・・・・」
 
 冬月と呼ばれた男が眉毛をピクッとさせて小声になって
 
 「・・・それこそ黙ってないぞ」
 
 碇 ラル司令は不敵な笑みを浮かべながら、大きな声でこう言った。
 
 「あいつら、何がナデシコだ。こっちだってめちゃくちゃメジャーなエヴァンゲリオンだぞ。略して
エヴァ。間違ってもエバンゲリオンなんて発音するんじゃねえよ。確かにこっちには萌えるキャラは少ねえよ。だが『綾波レイ』『惣流・アスカ・ラングレー』『葛城ミサト』の三本柱があるんだ。見る人が間違えれば、『伊吹マヤ』や『赤木リツコ』
だっているんだ。しかもあいつらが攻撃してきた
理由はたかがテレビのCMでナデシコのキャラを使ってゲームのやり過ぎやテレビの見すぎはやめようと言わしたからだなんてあいつらはただの
・・・・・・・・・・・・」
 
 馬鹿だ、と言おうとしたときそれは起こった。
 
 何故かテレビが付いていてこんなCMが流れた。
 
 『・・・・テレビの見すぎやゲームのやり過ぎは目に悪いそうよ。
 
 ほどほどにしてね・・・・・・』
 
 それは宇宙最強の無愛想女だった。
 
 碇 ラルがテレビをまじまじと見るとそれはやはり『綾波レイ』だった。
 
 その時、エヴァを使って『人類補完計画』の下準備を進めていたラルは、自分達『ネルフ』が『聖教団』と手を組む事ことを決めた。
 
 もう止まらなかった。
 
 「みんなー!エヴァを愛しているかー!?
政府は非情にも、我々にも弾圧を加えてきた!
我々はその弾圧に対して立ち上がった、エヴァ
ファンの雄志である!
 
政府は、政府公報で、エヴァのキャラ達に『ゲームやテレビは程々にね(無愛想)』などと言わせおったのだ!
 
我々、エヴァの天使達に帰依した者は、二十四時間コントローラーを離さず、または、常に徹エ
ヴァしなくてはならないのだ!
 
よって我々は『聖教団』と手を組み、武力を持っ
て腐敗した政府、いや、国々をうち倒し、手中に収め、新たなる秩序を打ち立てん!」
 
 ダミープラグは司令の命に従って守るはずの地下シェルターを攻撃した。
 
 その日のうちに、ラルは『聖教団』と手を組み、日本を陥落した。
 
 ・・・・・・日本を影から支えている『ネルフ』を敵に回した日本をなす術がなかった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 そして日本の高官達は今まさに『聖教団』の教祖、Benの前に縛り上げられ、並ばせられていた。
 
 「やあ、総理だな。初めまして、わたしが『聖教団』の教主、Benだ」
 
 総理と呼ばれた人は憎々しげに睨みつけ、
 
 「君達こんなことをしてただで済まないぞ」
 
 「ふふふ・・・・・・それを今言うかね?
 
 君達にはこの状況がわかってないようだな」
 
 今、Benや総理たちがいる場所はテレビモニターやあらゆるゲームハードが膨大に置かれていた。
 
 「な・・・何をする気だ・・・・・・」
 
 「もちろん、決まっている。
 
 ナデシコやエヴァのゲームをして、なお且つアニメを見てもらう。もちろん七十二時間ぶっ通しでだ。

その後テストをして、もし80点未満なら今度は一週間後に再テストだ。

もしそれでもだめだったら・・・」
 
 ニヤリ、そんな擬音が聞こえてきそうな笑みをうかべた。
 
 その笑みに総理たちは放心したとかしなかったとか・・・・・・
 
 ・・・・・・ちなみに気絶している時間も七十二時間の内に入っていることを総理たちはまだ知らない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 長い廊下をBenは歩いていた。
 
 「どうだった、彼らは?」
 
 闇の中から声が聞こえた。
 
 いや、正確にはそうではなかった。
 
 まるで隠れるように立っていた男が発した言葉だった。
 
 「鋼の城か・・・・・・腑抜けていたよ、彼らは。再教育している所だ」
 
 鋼の城と呼ばれた男は誰もが認める『聖教団』のナンバー2だった。
 
 しかしその実力は教祖を超えているなどということも噂されていた。
 
 「しかし・・・『ネルフ』をどうして入れたんだ?
 
 彼らは彼らでいろいろと画策しているようじゃないか。
 
 しかもA.Tフィールドの情報を我々に明かしていない。
 
 あれではいつ裏切ってもおかしくはないぞ」
 
 Benはようやく目的地に着き、重々しいドアが、プシュ、と開いた。
 
 「A.Tフィールドか・・・・・・
 
 確かにあれは凄いものだが・・・・・・それほど重要ではない。
 
 それより強襲部隊のドドンパQ、E.T、十二の翼に褒美を与えてやってくれ。
 
 初陣で日本を落とすなんて思わなかった。それと次の作戦に移行してくれ」
 
 「わかった・・・・・・お前の言うとおりにしよう・・・・・・」
 
 そう言って一瞬で消え失せた。
 
 「ふう・・・『ネルフ』が裏切ろうがわたし、いや我々には関係がないんだよ。
 
 我々には『ナデシコ』があるのだから」
 
 ブリッジの艦長席に座りながらBenの笑いは高く鳴り響いていた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「わたしだ、鋼の城だ。次は朝鮮半島を攻める。
 
 強襲部隊では足りないからな。
 
 二、三名連れていくことを許可する。そうドドンパQ君に伝えておいてくれ。」
 
 
 
 
 
 
 
 
 後書き
 
 どうも十二の翼です。
 
 ・・・投稿者の名前って敵キャラに使いづらいな〜。
 
 敵キャラでもオッケーって言う人はメール下さい。
 
 次はE.Tさんですね。頑張ってください。
 
 ちなみにラルさんはメールで一番最初に許可してもらったので早速登場させました。
 
 後の人達、気長に待っててください。