最初に
 この作品に登場する方々の本来の性別・人格・性格・容姿などは完璧に無視されています。

 その辺を御了承願います。










「(やっ、やばいっ!

 こんなのを見たことがばれたら消されてしまう!!)」

 涼水夢は焦りまくった。

 思わずタップダンスを踊ってしまうぐらいに。

 そしてそんなことをすれば結構大きい音が出てしまうのは当たり前で・・・・・・
 
「誰だ!」
  
 びっくぅっ!
 
 思いっ切り、見つかってしまった。

 手にしている書類の束を捨てようかどうしようか逡巡してしまわなければ、あるいは逃げられたかもしれない。

 しかし、生憎彼は優柔不断だった。

 だから逃げられなかった。

 やっと逃げ出す決心を決め、走り出した直後。
 
「燃え尽きろ!」
 
 ばしゅぅっ
 
 じゅわぁっ
 
 足下に一条の光が突き刺さった。

 そして、光が突き刺さった場所には、床が溶けて出来た穴があった。

「・・・・・・涼水夢君・・・・・・・・・。

 君には失望したよ。

 まさか君が立ち聞きなんてことをするとはね・・・・・・・・・」

「あっ!あ、あ、あ、あなたはっ!!?」
 
「ふふふ・・・・・・

 秘密がばれたからには容赦はしないよ・・・・・・・・・」

 ガチャンッ

 狼狽え、動くことが出来ない涼水夢に彼は右手に持ったでフェイズガン狙ったままゆっくりと近付き・・・・・・

 手錠をかけた。

 ニヤリ、と笑うその顔の持ち主はーーー









 
アクション大魔王
第6話 裏切りの園
 








 
 どごごごおおおおおおおおんんっっ!!!
 
 BA−2と音威神矢、天砂が、爆炎の中に消えた。

 しかし次の瞬間、そこには金色に光り輝く鎧を着た三人の姿があった。

「くっ・・・これは・・・・・・!?」

 BA−2が呻く。

「sakanaさん製の黄金聖衣がなかったらひとたまりもなかったで・・・!」

 音威神矢が、冷や汗をだらだらと流す。

「それにしても今のは爆弾じゃなかったぞ・・・・・・?」

 天砂が今の爆発に感じた違和感を言葉にする。

「はっははあ!

 よく生きてるなぁ、お前ら!」

「『アテナエクスクラメーション』」

「それが今の爆発の正体です」

 煙の奥から三人の人間が現れた。

「俺の名はケイン!

 地球連合軍の12戦士の一人よ!」

「我が名はザ・世界。

 地球連合軍12戦士の一人にして、時を統べる魔術師なり」

「僕は二代目。

 地球連合軍12戦士の一人です。

 人呼んで『説明お兄さん“二代目”』。

 以後お見知り置きを・・・・・・」

 3人は、BA−2や音威神矢、そして天砂が身に付けているのと同じような、金色の鎧を纏っていた。

 その三人に気圧され、天砂達は一歩後退った。

「おやおや、僕たちを怖がっているのですか?」

「それも致し方在るまい。

 我らの力量を理解できるだけの実力があるのだから・・・・・・」

「そういうこと、そういうこと。

 じゃあ・・・・・・さっさと片付けようぜぇっっ!!」










 Firaは怒っていた。

 それはもう、烈火の如く。

「もおー!

 あいつらったら!

 私がいくら可愛いからって、それを永遠のものにしようとするのを邪魔しなくったっていいじゃない!」

 どこをどう来たのか、今彼(女)はシベリアにいた。

 そして堪えきれない怒りを、永久凍土にぶつけた。
         えん
「龍の炎、七式“虚空”!」
 
 Firaの右腕から炎の龍が現れた。

 そして炎龍はビーム状に収束された炎を辺りに撒き散らした。

 その莫大な熱量が、永久凍土と呼ばれる氷を溶かし、蒸発させてゆく。

 数秒後、辺りには真っ白な蒸気が立ちこめ、クレーターが幾つも形成されていた。

 その中でFiraは肩で息をしていた。

 まだ怒りは収まらないらしい。

 しかし、

「はっ!そうかっ!!

 大魔王はもう召還に応じて貰えないかもしれない。

 だけど・・・
 
 だけど・・・・・・
 
 だけど・・・・・・・・・
 
 代魔王なら・・・・・・!」
 
 








 涼水夢は、暗い部屋に連行されていた。

 そこには誰もいない。

 ただ2人、涼水夢自身と、裏切り者ーーーペテン師を除いて・・・・・・
 
「いやあぁぁぁぁぁぁぁ!!!
 
 いやぁぁぁぁーーーー!!!
 
 助けて、助けてぇぇぇぇーーー!!!
 
 まだ死にたくないよぉぉぉぉ!
      があ
 お母さーーーんんん!!!!」
 
 涼水夢の悲痛な叫び声が、部屋の中に木霊す。

「ふっふっふ・・・・・・

 君がどこまで話を聞いていたかは分からないし、聞くつもりもない。

 だが・・・・・・
  ひ と
 他人にそれを話せないようにしてやるよ・・・・・・・・・」
 
「いやああぁぁぁぁぁぁ!!!
 
 いやだあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
 
「sakanaさん製洗脳装置・・・・・・『寝ている間に耳元で囁いてあげるよ君壱号』、
 
 スイッチ、オォォォォォォォォォォォォォォォォォンンン!!!!!!」
 
 涼水夢の頭に取り付けられたヘルメットから、催眠作用のある音波をちらばめた音楽が流れてくる。

「・・・ぐぅー・・・・・・ぐぅー・・・・・・」

 1、2秒後、彼は眠りについた。

「・・・・・・ここまで早く効くはずはないんだが・・・・・・(汗)」

 だが彼はそれを「ま、いっか」の一言で済ませた。

 そしてヘルメットから、こんな声が漏れてきた。

『ってぇー!』


『全てねじ曲げられました!』


『むぅ・・・・・・重力波か・・・・・・』


『本艦をぶつける。

 総員退避ー!』


 チャララララ〜♪(音楽)

 チャッチャ〜チャラララ〜〜、チャッチャッチャッチャーー、ッチャー♪(音楽)

『悔しさーを堪えて蹴り上げたー石ーころ♪』

『跳ね返ればダイヤモンドにもなーる♪』

『すぐ手に入るー夢なんて夢じゃないよ〜♪』

『でも必ず叶うと信じーてーるー♪』

『挫けない、きーみーが好ーきー♪』

『泣きたいー時、あるなーら、側にずぅっとずぅっといるーからー♪』

『You get to burning♪』

『君らしく誇らしく、歌ぁってーよ♪』

『夢中にーなぁた日々がー、夢のーかけーらさ♪』

『You get to burning♪』

『その破片(かけら)を集ーめてー、明日ーを目指ーす勇ー気、見えーるよ Tobe…♪』

『Going your day’s. Grow up♪』










「やあ、ペテン師さん。

 彼はどうしましたか?」

「彼・・・?

 ああ、涼水夢のことか。

 あいつならsakanaさん製の洗脳機で洗脳中だよ。

 一両日中に、確実に立派な同士になるよ」

「ふふふふふ・・・・・・

 工作員が増えますね・・・・・・。

 ・・・・・・彼は優秀ですか?」

「ああ。心配性なところを除けば、な。

 だがそこは、またまたsakanaさん製の人格改造マシーンで、人格修正してやるさ」

「ふっふっふっふっふ」

「くっくっくっくっく」

「ふははははははははは」

「あははははははははは」

「「はぁーはっはっはっはっはっは」」

 二つの哄笑が基地に響き渡った・・・・・・










 後書き

 完成!

 10月の27、28日が文化祭だった関係でなかなか書く暇がなかったから、完成が遅くなった。

 だが、それも完成した。

 さあ、十二の翼よ!

 これからをどういう展開にする!?

 第3話のちょっとしたことも、このための伏線、として使わせて貰ったぞ!

 あなたも、伏線めいたモノをちらばめておいたから、しっかり活用してくれたまえ!

 って、これは後書きに書くような言葉じゃないな………


 それはそうと、聖闘士 星矢、いいですよネ♪