テンカワアキトの女難体験記H

 

 

 

やっぱりあなたは王子様!(はぁと)・前編

 

 

この話は1人の男の、女心を解さない軽率な行動が起こした女難体験のお話・・・・・・・・

 

 

 

 

 

ネルガル重工の中には製薬会社が存在する。多趣多様な会社の集まりなのであって不思議はない。

名前はネルガル製薬会社(ベタな名前)。当然薬を作っているわけだが、その中に新薬企画開発課

というものがある。今回話の中心となるのはその課で課長をやっていた男だ(なんと男!?)。

名はカワナギ・サクヤ。

ナデシコ史上ありそうでなかった恐怖が幕を開ける(何だそりゃ!?)・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・ふ〜む。あの子はいいな。いや、そっちの子も捨て難い。服が地味すぎる!。

 もっと派手なのを着れば色っぽいのに・・・・・・・中略・・・・・・・・・おお!、あの子は候補だ。」

 

渋滞で動かない車の後ろの席で男が騒いでいる。

車の窓から見える女性達の評価をつけているのは言葉からも明白。運転手は渋い顔をしている。

まずいと思ったのか男のとなりに座っている秘書らしき女性が声をかけた。

 

「課長、課長!!・・・・・・・以後10回ほど問い掛ける・・・・・・・課長!!(怒)

 

「こら、そこの一般人、彼女が見えんではないか!!・・・・・・・・・・・。ん、呼んだかね?。」

 

10回以上も声をかけたのに、呼んだかねなどと言われて女性は怒りを越えて呆れ果てた。

 

「渋滞の為予定より少々遅れると思います。その辺の所を・・・・・・・・・・・・・・だめだわ、聴いてない。」

 

女性の説明を聞く気がないのか、男は再び外の女性達を見やってぶつぶつ言い出していた。

 

「(こんな人が今まで新薬企画開発課の課長だったなんて。新薬会社史上の恥ね)。

 課長、今までの付き合いで忠告しますがくれぐれも行き過ぎた行動は控えてください。

 例え課長が会社から離れても、会社にいたという事実は消えないのですからね。」

 

「そんな長いスカートではいかんぞ・・・・・・・・・・・。何かいったかね。え、行き過ぎた行動は控えろ?、君、

 私が会社でそんな真似をした事が一度でもあったかね。え、何度隠蔽したと思ってるんだって?、

 そうだっかな。忘れたよ。ははは!。」

 

ひとしきり話を終えると男は外の女性達を見始めた。女性はため息を漏らした。

 

「(はあ、厄介払いといいたいけれど、この方の優秀さを考えれば手放すのは会社にとっては大きな決断

 だったでしょうね。モラルをとるか実力をとるか、ここまで極端な選択もめずらしいわ)。」

 

男の名は前述の紹介通りの名前でカワナギ・サクヤ。26歳で男、なんとこの若さで製薬会社新薬企画開

発課の課長だったのである。会社どころかネルガル重工全体でも五指に入るほどの変人らしい。

 

「それにしても課長が医師の免許をお持ちだったとは。」

 

「ん、意外だったかね?。」

 

やっと外の女性達に興味を無くしたのか、サクヤは女性と面と向かって会話し始めた。

 

「いえ、課長のような危険な方に医師の免許を与えるなんて、どうかしているのではないかと思いまして。」

 

確かにこの手の男に医師免許を持たせると何をするか分かったものではない。女性の意見は至極当然だった。

 

「随分なものいいだな。断っておくが君の診察はしないぞ。」

 

「言われなくてもわかっています。貴方が診察したいのは・・・・・・・・・・・・・・・それはともかく新天地、

 機動戦艦ナデシコでも頑張ってください。くれぐれも行き過ぎた行動は控えてください。」

 

女性は必要にサクヤに自重を促している。よほどの女好きなのか。

 

「心配するな。それに私が入る医療室には大学で2個上だったイネス・フレサンジュ氏がいる。彼女とはそれほど

 親しいわけではなかったがお互い顔見知りだし、きっとすぐなじめるだろうな。」

 

「(ネルガル変人候補筆頭の彼女(笑)の後輩だったとは。どうりで)。そうですか、それはよかったですね。

 運転手さん、後どのくらいで着きます。」

 

「交通規制解除されたようなのであと10分ほどです。」

 

「そうか、では君、お互い別の職場となるが健闘を祈ってるよ。」

 

「はい。お世話になりました。カワナギ課長。」

 

車が待機中のナデシコに着くと外でプロスペクターとゴートが待っていた。ひとしきり挨拶を終えると女性は車

に乗って去っていった。その後車の中で運転手が女性に話し掛けた。

 

「あのー、あの人どういう人なんですか?。」

 

「会社の上司だった人です。あえて付け加えるなら変人です。」

 

「変人?。なるほど、どうりで。だってあの人が窓から嬉しそうに見ていたのって

 下校途中の小学生の女の子でしたからね(最悪)。」

 

渋い表情で女性は外を眺め始めた。どうも現実逃避を始めたらしい。

 

「ナデシコには小学生くらいの女の子が2人いるって聞いたけれど不安だわ。

 ガードしてくれる人がいればいいけど・・・・・・・。」

 

女性渋い表情から悲しそうな表情に代えて、空を仰いだ(仰いでる場合か!!)・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

医療室でイネスとヤマダハナコ(綾○レイ)が話をしている。サクヤのことを話しているようだ。

 

「カワナギ先生ってイネスさんの後輩なんですか。」

 

「ええ、確か2個下だったと思うわ。医学部でも有数の頭脳の持ち主でね。国立級病院の医師になるのは

 確実って言われてたわ。彼とはそれほど親しくはなかったけど2、3回喋った事あるの。

 でもなんかぼけっとしていて会話が進まなかったわ。考え事でもしてたのかしら。

 でも変ねぇ、最後の噂で医師になったって聞いたんだけど、ミスタープロスの話では製薬会社の課長だった。

 なんで医者やめたのかしら?。」

 

「でもすごいですよぉ。26歳で会社の課長だなんてぇ。尊敬しちゃいますよぉ。」

 

相も変わらず自覚のないぶりっ子(死語)口調で会話するハナコにイネスはあきれながらも微笑で返した。

まあアキトが世話を焼くのも分からないではないな、と割り切れもした。

 

「でもアキト君は渡さないけどね。」

 

「え?。」

 

「なんでもないわ。お姉さん(?)のかわいい挑戦状よ。でもカワナギ君、なかなか男の前ね。

 大学で見かけた時は線の細い典型的な優男だったけどここへ来てたくましくなったわ。

 ハナコさん、貴方もアプローチしてみたら。」

 

さりげなくアキトから遠ざけようとするイネス。意外とせこい。

 

「え!?、でも私はやっぱりアキトさんのような人が・・・・・・・・・・・・・・・・。それに年齢が離れ過ぎてますよぉ。」

 

「あら、愛に歳の差なんて関係ないんじゃない?。

 多少年齢が離れていても、ちゃんと愛し合ってちゃんと暮らしている人もいるはずよ。」

 

何時の間にか修学旅行で夜に好きな異性の話で盛り上がる女子生徒のような会話をしているイネスとハナコ。

そんな甘酸っぱい雰囲気をぶち壊す医療室の主(ガイ)が口を挟んできた。

 

「イネスさん、いい年して妹とこっぱずかしい話をするなよなグハッ!?

 

お得意の肘打ちで確実にガイの意識を落とすイネス。その手際の良さはもはや円熟と呼ぶにふさわしい(笑)。

 

「お、お兄ちゃん・・・・・・・・・・・。せっかく盛り上がるところだったのに。邪魔したんだから仕方ないよね。」

 

「そうよ、せっかくいい話をしているところだったのに。余計な事を言うからいけないのよ。」

 

純情娘のハナコもすっかりナデシコになじんだようだ。兄が落とされても心配しなくなったのだから。

 

「なにはともあれ仲良くやっていきたいわね。」

 

「はい!!。」

 

元気に答えるハナコ。しかしハナコの想いはサクヤによって完璧なまでに打ち砕かれることになる。

なぜなら彼にとってハナコはぎりぎり守備範囲なのだから(すっげーやばい奴)。

 

 

 

 

 

 

 

 

ナデシコの入り口ではプロスとゴートがサクヤと身元証明も兼ねて挨拶をしていた。

 

「カワナギ・サクヤです。」

 

そう言って名刺を差し出した。プロスはにっこりとした表情で名刺を受け取った。

 

「ナデシコ経理担当のプロスペクターと申します。こちらは戦闘指揮官のミスターゴートです。

 いやいや、この度はよくぞ参られました。では艦内に案内いたします。」

 

そう言ってサクヤをナデシコ内へ入れた。早速2人で艦内を案内する。だがプロスが一方的にしゃべってい

るばかりでゴートはただついていっているだけ。

 

「ミスタープロス、なぜ私がいる必要があるのだ?。」

 

「まあ形だけでもということで。」

 

「それはいいとして彼は全然聞いてないぞ。さっきからぶつぶつ言っているだけだ。」

 

2人がサクヤを見ると腕組みしながらなにごとかぶつぶつ言っている。2人は耳を澄ませた。

 

「う〜む、さっきの子はよかったな。例の薬を使えばかなり色っぽくなるはず・・・・・・・・・・(以後割愛)。」

 

「な、なんかやばいこといっているが(冷や汗)。」

 

「まあ製薬会社に務めておられたのですから薬のことを考えてても不思議はない(冷や汗)。

 カワナギさん、カワナギさん!!。」

 

「ふ〜む、大体親はどういう教育しとるのだ。最近の子はだなぁ・・・・・・・・・・何かいいましたか?。」

 

考えごとに熱中するあまり他人の声が届かない、そういう性格なんだろうと彼らは割り切った。

そしてぶつぶつ言ってたやばそうな言動も聞かなかった事にした。

 

「ちゃんと話を聞いていてくださらないと。後で知らなかったとおっしゃられても、こちらでは責任を負い

 かねますので。」

 

「はあ、すいません。所で食堂はどちらですか。渋滞のせいで昼食が取れなかったので。」

 

「はい、今から案内しようと思ったのでちょうどよかった。案内しますよ。」

 

3人が食堂を見ると人はそれほどにはいなかった。丁度ラッシュ時が終わってだいぶ空いてきたからだ。

あたりを見廻して開いてる場所を探すプロス。

そんなプロスを尻目にぼーっとしていたサクヤの眼がある一点を捕らえた。

すごい眼で凝視している。そんな彼に気づかずプロスは再び声をかけた。

 

「カワナギさん、開いてましたよ。カワナギさん?、カワナギさん!!。」

 

今度ばかりはプロスの声が彼の耳に届く事はなかった。それほどまでに彼は心ここにあらずだったのだ。

彼が凝視した先、そこには桃色の髪の毛をした少女がコックらしき男と楽しそうに食事をしていた。

 

「ほら、ラピス。チキンライス。」

 

「いっただきまーす。」

 

テンカワアキトの十八番(オハコと読む)チキンライスをおいしそうにほおばるラピス。

ラッシュが過ぎて人段落ついたのでラピスといっしょに昼食としゃれ込んでいた。

 

「ほら、ご飯がほっぺたについてるぞ。」

 

苦笑しながらご飯粒をとるアキト。まるで妹の世話を焼く兄のようだ。

 

「恋人どうしだよ!!(怒)。」

 

「ラピス、誰に言ってるんだ?。」

 

「ううん、なんでもないよ。それよりアキトのチキンライスおいしいね。」

 

「ハハ、ルリちゃんにも同じこと言われたよ。」

 

嬉しそうにルリのことを語るアキトを見てラピスは少しむくれたようだ。ジト目でアキトを睨む。

 

「アキト、わたしと話する時はルリのことは言わないで。」

 

「え、なんで?。」

 

「どうしてもなの!!。」

 

女心を解さないアキトにラピスの焼きもちはわからいようだ。だがそれがアキトのアキトたる所以。

そう思って彼女はチキンライスを口に運んだ。

 

「ねえねえ、今度休暇が入ったらどこかに・・・・・・・・・・・・・・ヒッ!?

 

突然ラピスが大声をあげた。驚いたアキトはラピスに問い掛けた。

 

「ど、どうしたんだ、ラピス?。大声なんか上げて。」

 

「な、なんかすごい悪寒がしたの!!。」

 

「悪寒?。ま、まさかあの男、北辰が・・・・・・・・・・・・・。」

 

北辰の方がまだよかった、後にラピスはそう語ることになる(笑)。

一方ラピスを凝視していたサクヤはプロスが見つけた開いてる席に腰を下ろし昼食をとっていた。

 

「ところでミスタープロス。あの桃色の髪をした少女は?。」

 

「桃色?。ああ、あの子はラピス・ラズリ、まあオペレーター見習いと認識してください。」

 

「そうですか、そーうですか、そーーーーうですか(にやり)。」

 

3回返事を返した後にやりと笑みを浮かべるサクヤ。2人には笑みの意味がわからなかった。

この時2人がサクヤの悪癖、いや趣味といった方がいいのかもしれないが、それを知っていればこれから

起こる事態を察知できたかもしれない。

 

「後で是非紹介してください・・・・・・・・・・・・む!!。」

 

またしてもサクヤの目がある一点に集中した。先ほどと同じ一点、ラピスがいた場所。

1人の、琉璃色の髪をした少女が近づいている所だった。

 

「・・・・・・・・・・ラピス、なぜあなたがチキンライスを食べているのですか?。」

 

ホシノルリは目を怒らせながらラピスを睨んでいる。ラピスはびびりもせず余裕の表情。

 

「だってお昼まだだったんだもん。」

 

「そんなことは聞いてません。アキトさん特性チキンライスは私だけの特注なんです。」

 

「勝手にきめないでよ。何様のつもりよ!。」

 

「ちょっ、ちょっと2人とも落ち着いて・・・・・・・・・。」

 

「アキト(さん)は黙ってて(ください)!!」

 

「・・・・・・はい。」

 

「大体ラピスは遠慮というものを・・・・・・・・・・・・・・・・ヒッ!?

 

ラピスに続きルリも大声を上げた。

 

「ル、ルリちゃんまでどうしたの?。」

 

「い、いや。なぜか悪寒が・・・・・・・・・・・・・・・。」

 

「悪寒?。やはり北辰が・・・・・・・・・・・・・・・・・(だから違うって!!)。」

 

焦るルリを凝視していたサクヤはラピスの時と同じ質問をし。また笑みを浮かべた。

 

「(そうか、彼女がホシノルリ。噂にたがわぬ美しさ。これはいける!!。その上あの桃色の少女まで。

  うーむ、ナデシコに来てよかった。あの薬を試すのにぴったりだ!!。)」

 

不気味な笑みを浮かべまた1人の世界へいったサクヤ。

プロスとゴートはもう勝手にして、といわんばかりで座っていた。

 

「(ふっふふふふ。ホシノルリ君にラピス・ラズリ君。このカワナギサクヤが君達を世界一の女の子に

  してみせよう。だ・か・ら、案して僕の胸に飛び込んでおいで!!)。」

 

またしても悪寒を感じたラピスとルリは口論をやめて思わずアキトに抱き着いていた。

食堂の大半がアキトに羨望と嫉妬の目を向けたのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カワナギサクヤ、26歳。元ネルガル製薬会社新薬企画開発課課長。機動戦艦ナデシコの専属医師とし

て正式に採用される。この男、世間一般で言うロリコンである。大学卒業後は外科医師となったが

本当は小児科を望んでいた。理由は上記のとおりだがなれなかった事で医師としての情熱をなくしてしま

い(最悪の理由だ)わずか半年で退職。

その後ネルガル製薬会社に就職。実力主義の強いネルガルでその能力を遺憾無く発揮。

わずが3年で課長にまで出世を果たした。だがこの男、新薬開発課という地位を利用して自らの悪癖、す

なわちロリコンの欲求を満たしていた。女の子の性的感覚の向上薬を無断で作成、義理の妹計5人に試し

ていたのだ。副作用こそでなかったものの、一時娘達がおかしくなったのを見て親は卒倒したらしい。

しかもサクヤは元医者だったのでいけしゃあしゃあと妹達を診察して経過を楽しんだそうだ。そのことは

早くから会社内でも噂になったがサクヤは変に切れる(キレテルのかも)所があり結局噂のまま終わった

ようだ。

ただ唯一の救いは女の子のそのものが好きであって、別に性的興奮は一切ないということ。

もっとも、救いとは言えないのかもしれないが。今回、ナデシコで医師を加えるという話が持ち上がった際、

プロスがちょっと前まで医者でイネスの後輩であることに目をつけてサクヤをスカウトした。

今の地位が非常に気に入っているサクヤは当然依頼を断ろうとした。だがなぜか事前に渡されたクルーの

名簿を見て考えが変わった。そう、ホシノルリに目をつけたのだ。11歳にしては大人びた顔を見て、すでに

彼の心はナデシコにいた(笑)。

彼にとってルリがどういう性格とか、自分を好いてくれるかどうかなど問題ではない。要は自分の目がね

にかなった女の子ならいいのだ。そして彼は私的に開発した例の薬と称するそれをもってナデシコにやってき

た、医師として。

さらにラピスという嬉しい不確定要素までいた。もう彼の心は彼女達を以下にして落とすかで(意味深)いっぱい

になっている。

彼女達はサクヤの餌食(?)となってしまうのか、アキトは彼女達を救えるのだろうか、そして女難体験記と

してなりたった話になるのか。そしてぎりぎり守備範囲に入るハナコの運命は!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・誰か止めろよ。

 

 

 

 

 

食堂を離れ職場となる医療室にサクヤは案内された。

本当ならルリとラピスを監視していたかったのだが、立場というものも目的を達成ために必要なので我慢した。

 

「というわかでこちらがカワナギ・サクヤさんです。サクヤさん、こちらはご存知かと思いますが医療班の責任者

 で・・・・・・・・・・・。」

 

「・・・・・それにしてもいい髪の色だ。あれならどんな男でも・・・・・・・・・。

 え、ああ。存じております。フレサンジュ先輩ですよね。お久しぶりです。」

 

またぶつぶついいながら、ぼけっとしていたが目の前にいるイネスを見てすぐ話していたことを理解し言葉を

返した。

 

「お久しぶりね。カワナギ君、医者になったって聞いてたけど会社の課長だったなんてね。少し意外だわ。」

 

そう言ってイネスは握手をしたがおばさん(笑)には興味がないらしく会話にもはりがない。

 

「ええ、まあいろいろとありまし・・・・・・・・・・・・・・・なんと!!。」

 

突然大声を大声をあげるサクヤ。イネス、プロス、ゴートは意識を手放しかけた。サクヤが見た先には

蒼髪の純情そうな少女がいた。無論ハナコである。

 

「あ、あの気になってきたんですけど・・・・・・・・・・ご、ごめんなさい。」

 

「いや、こっちこそ大声をだして申し訳ない。私はカワナギ・サクヤ。今度ここで医師として働く事になったんだ。

 君のお名前は?。」

 

「あ、あなたが。私は綾○レ・・・・・・・・・・・・・・・・。」

 

「こーーーーの方はヤマダハナコさんといいまして、医療室の看護婦です。すなわち貴方の同僚となりますね。」

 

必死にハナコのアニメ癖をプロスがごまかした。

サクヤはなんのことかさっぱりという顔だがハナコをなめるように見廻すと握手を求めた。

ぎゅーーーーーっとつかんでそのまま手を放さない(ますますやばいな)。

 

「あ、あの、痛いんですけど・・・・・・・。」

 

「・・・・・・・・・・・・・ああ、失礼。どうやって落とそうか・・・・・・・・いやいや、これから仲良くやっていこう。」

 

現実と妄想の区別がついていないのかぼろっと本音を出すサクヤ。

だが疑う事の知らないハナコは笑顔で返した。

 

「(君の笑顔は健康すぎるよ。もっとそのなんだー、なまめかしくいかないと・・・・・・・・・・・・。)」

 

顔にこそ出てないがどうも邪気(笑)となって想いが出たらしい。ハナコはなぜか悪寒を感じた。

 

「さて、ではカワナギさん。ブリッジで艦長とご対面を。」

 

「だからもっと色っぽい制服を・・・・・・・・・・・・・・。え、なんですって?。」

 

うんざりしたのかゴートは彼を抱えて医療室から出ていった。そんな彼を見ながらイネスが一言。

 

「ホントぼけてるわねぇ。ちゃんと仕事やってくれるのかしら。」

 

この握手を求める単なる礼儀。これがナデシコ史上、本編の北辰侵入に匹敵する恐怖の始まり(?)であること

をイネスは知るよしもなかった(ルリ、ラピス、ハナコの3人だけが対象のような気が)。

 

 

後半へ続く(ちびまるこちゃんのナレーション風)

 

 

 

 

作者の話(たわいなけど)

 

どうも、3104です。ちょっと長くなったんでBenさんにあやかって前後編に分けました。

で、今回のゲストはこの女難体験記の主人公。テンカワアキトさんです。

「アキトっす。よろしく。」

「なんかそっけないあいさつですね。」

「あのね、俺はいつもあんたのせいで酷い目にあってるんだ。明るく挨拶なんてできないよ。」

「なるほど。でも周りの、得に某同盟の方々からはうらやましい奴と言われてますが?。」

「そ、それは個人の勝手だろ。俺は不幸なんだ!。」

「これは熱くかたりますねぇ。わかりました。このことは同じく某同盟に伝えましょう。」

「どうぞごかってに(怒)。」

「同盟っていっても女性の方ですがね(にやり)」

「ま、まさかルリちゃん達に。すとーーーーーっぷ!!」

「もう遅いです。メールで送りました。では一言今後の抱負をどおぞ。」

「えーーーーーっとこれからもナデシコためがんばりますから応援よろしく・・・・・

 っていってる場合か!!。逃走あるのみ!!。」

せわしないですねぇ。以上テンカワアキトさんでした。ではまた。

 

 

 

後編に続く・・・

 

 

 

 

管理人の感想

 

 

3104さんから九回目その前編の投稿です!!

う〜ん、新キャラできましたか。

イネスさんも一応は活躍しそうな予感・・・(苦笑)

しかし、このサクヤさんは某組織にすら弾かれそうだな(笑)

ウリピーあたりに断られそうだ。

結構しっかりしてるからな、ウリピー。

でも、例の薬って何?

・・・まあ、予想通リならアレだと思うけど。

違うのかな〜

これは後編が楽しみですね!!

 

それでは、3104さん投稿有難うございました!!

 

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