『俺が帰るべき場所は・・・ナデシコだ!!

 皆が揃っているナデシコだ!!

 何処に跳ばされ様と、俺は絶対に帰って来る!!

 例え、遥かな距離だろうと、時を超えても―――』

 

 

機動戦艦ナデシコ『時の流れに』after another

『Dream』プロローグ

  

『アキト兄、アキト兄、起きてよ。何処か分からないけどジャンプアウトしたよ』

ディアの声がコックピットの中に響いている。

その声に俺は目を開けた。

「ディア、俺を起こしている暇があるなら、現在の時刻場所を調べてくれ」

『了〜解』

ディアが走査している間に俺は機体のチェックをする。

ディアはいるけど・・・ブロスはいない。

メインスラスター、サブスラスター・・・全壊。

モニター関連・・・正常作動。

機動は・・・正常。

つまり、歩いて移動することは可能って事か。

『アキト兄、現在位置判明したよ。

 落ち着いて聞いてね?

 現在位置は火星、ユートピアコロニー外縁部に位置するネルガル重工の演習場。

 現在時刻は2193年。また、それが示すようにアキト兄、身体が16歳当時の物になってるよ?』

ディアに言われるまで気が付かなかった。

俺専用機であるブローディアのシートには当然俺しか座らないわけだから、俺が長時間座っても疲れないように作ってある。

しかし、今はそのシートが大きく感じられるのだ。

シートが大きくなるわけもなく、つまり俺が小さくなったと言うことなのだろう。

『アキト兄、これからどうする?』

「少し、考えさせてくれ」

『ちなみに言っておくとこの世界におけるアキト兄の反応はあたし達がジャンプアウトした時点で消失。

 前回と同じように過去の身体に記憶や精神がダウンロードされたような物だと思うよ』

「分かった」

 

 

「ディア、ユートピアコロニーまでどのくらい時間がかかる?」

『今は移動手段が限られているから・・・大体3時間ぐらいかな?』

「そうか、なら移動を開始してくれ」

『どうするの?』

「軍に入隊しようと思う。そうすればプロスさん辺りに目を付けられることになるだろう」

『アキト兄、本当にそれで良いの?』

「決めたことだ。軍隊経験が無くて前回は西欧方面軍に出向させられたがそれも防げるだろうしな」

『わかった。アキト兄が決めたことだもんね。あたしが反対する理由はないよ』

「ありがとう、ディア」

そんな俺だったから俺の後ろに2機の木連型機動兵器がジャンプアウトしていたことにも気が付かなかった。

そうして俺はユートピアコロニーに試験的に配備されたエステバリス隊に入隊した。

おまけに2人の女性を伴って・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

までは良かったのに何故なんだ?

2195年第一次火星大戦まで後1ヶ月のその日、俺は駐機場に並び立つエステバリスを眺めて思っていた。

ユートピアコロニー試験エステバリス隊:ナデシコ(ネルガル会長より)

所属隊員

隊長 テンカワ=アキト大尉      搭乗機 ブローディア(黒)

副隊長アカツキ=ナガレ中尉      搭乗機 試作型エステバリス・カスタム(蒼)

隊員 スバル=リョーコ少尉      搭乗機 エステバリス(赤)

   アマノ=ヒカル 少尉      搭乗機 エステバリス(橙)

   マキ=イズミ  少尉      搭乗機 エステバリス(空色)

   イツキ=カザマ 少尉      搭乗機 エステバリス(紫)

   ヤマダ=ジロウ 少尉      搭乗機 エステバリス(ピンク)

   アリサ=ファー=ハーテッド少尉 搭乗機 エステバリス(白銀)

   各務 千紗   少尉      搭乗機 試作支援型エステバリス

   御剣 万葉   少尉      搭乗機 試作支援型エステバリス

何故だ。俺がいったい何をした?

何故このメンバーが集まってしまったんだ?

嘗てのナデシコの格納庫のような風景がそこにあった。

そんな俺の横に歩み寄ってくる気配があった。

ムネタケ=サダアキ、嘗ての世界で『毒キノコ』と呼ばれていた彼だが今はその面影もない。

「この部隊が今日で解散なんて惜しいわね?」

「そうですね。今日まで木星蜥蜴の脅威から火星を護ってきたのは俺達だって言えるだけに解散は残念ですね」

「それより、あんたは良いの?隊員は皆地球に行くのに?」

「良いんですよ。それに俺は火星の出身ですからね」

「そういう意味じゃないわよ。スバル=リョーコやイツキ=カザマ、アリサ=ファー=ハーテッドのことはどうするの?」

「ハハハハハ、言わないで下さいよ司令。彼女たちから一旦離れて冷静に考えてみたいんですよ」

「そういうことなら仕方ないわね。まぁあんたなら死ぬことはないでしょうから、またいつか会いましょう」

「ええ、それでは司令、お元気で」

最後にお互いに敬礼をして俺達は分かれた。

(1年もすれば、また会えますよムネタケ准将)

続けて近づいてくる気配。

部隊の副隊長にして俺の右腕といっても良い存在、アカツキか。

「テンカワくん、お別れの挨拶を言いに来たよ」

「で?どうだった?俺達の働きッ振りは?」

「な、何のことだい?」

「俺が気付いていないとでも思っていたのか?

 本社で実行中のスキャパレリプロジェクトに必要と思われる人材を集めて調査していたんだろう?

 そこに会長自ら出向いてくるとはネルガルもずいぶん暇なんだな?」

「テ、テンカワくん、いったい何処でそれを?」

「丁度良い機会だな。みんなには話しておくことにしよう。いるんだろう?出て来いよ。

 俺の昔話を・・・聞いてくれるか?」

そして俺は話し始めた。

 

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<あとがき>

まだ他の2作が終わっていないのに書き始めてしまいました、第3作品目。

ランダムジャンプによって再び過去に来たアキトくん達はどういった活躍を見せるのでしょうか?

 

 

 

代理人の感想

おお、また逆行ものですか?

始めるのはいいのですが、始める時に終わらせ方も考えておかないと後で酷い目にあいますよ?