「相変わらず非常識な光景だよな、

 真っ二つにされたチューリップなんてよ」

「仕事の邪魔です」

「はぁ〜つれないね、サラちゃんは」





ブロスとディアの正しいアキト君の育て方
 第四十三話 遊撃





木星蜥蜴・・・

謎の無人兵器たち・・・

その名前も、ただ"木星の方向から来たから"に過ぎない。

その本拠地が木星なのか、それとも太陽系外なのか・・・

その目的がなんなのか・・・

あいつ等は一体何者なんだ?

俺たちは何と戦っているんだ?

そして・・・

しかし、一つ言える事がある、

この男になら、”漆黒の戦神”と呼ばれる、

この青年になら命を預けられるという事だ。

例え、敵が何者であっても・・・

例え、彼が何者であっても・・・





「おい、アキト!!

 ・・・こんな所でも料理かよ?」

「言ったでしょう?

 俺の本職はコックなんですよ、

 パイロットは副業に過ぎません」

「・・・パイロットが聞いたら怒るぞ。

 自分を遥かに超える技量を持つお前が、

 その台詞を言うのは・・・」

「・・・解っていますけどね。

 でも、それが俺の望みなんです。

 それに・・・

 こんな所だからこそ・・・ですよナオさん?」

ま、解らないでもないけどな。

お前は戦ってばっかじゃないか。

兵士は、休憩するのも仕事のうちだぜ?

ま、殴られたくないから言わないけどな。

コイツの軍人嫌いは、俺たちの間じゃ有名だからな。

ならなんで軍について来るんだよ、こいつは。

昔の自分を思い出すって言っていたそうだが・・・

俺が調べた限りそんな過去は無いんだよな。

・・・面白い奴だ。

「それに・・・料理をしていれば・・・ね」

そう言ってある方向を見るアキト。

その先には・・・

「・・・あれってアキトのテントだよな?」

俺の視線の先にはB級ホラーに出てくるクリーチャーのような動きをするテントがあった。。

そのテントからは女性の声が聞えてくる。

「ええ」

・・・サラちゃん、アリサちゃん、レイナちゃんか。

羨ましい奴だねまったく。

「・・・で?どうして・・・」

「解りませんか?」

「いや、なんとなく・・・」

「なぜか俺が料理をしているときは、

 まぁ・・・巻き込みはしますが、そこまでひどくはならないんですよ。

 まぁ、俺にとっては好都合なんですけどね」

そりゃこいつみたいに楽しそうに料理をされちゃーなぁ。

「・・・なるほどな」

一応自覚はあるわけか・・・

でも自分が落としている自覚はない・・・

もてる割にはあしらい方がぎこちない・・・

・・・最強の男だな。

ま、こいつなら惚れる気持ちもわからんでもないがな。

「よっし!!完成と!!

 ナオさんもどうですか?」

「ああ、御相伴させて貰うよ・・・

 でも彼女達はいいのか?」

俺は急に静かになったテントを気にしながら、アキトに質問する。

アキトは鍋や調理道具一式の山を、器用に持ち上げて、洗いに行くところだった。

「あ、それじゃあ呼んで来て下さい。

 俺は後かたずけを先にしま・・・」

「・・・?

 どうした?」

「いや、解った、じゃあそう伝えて・・・」

何独り言いってるんだ?

「おい、アキト!!」

「え、あ、じゃあサラちゃんたちを呼んできてください」

なんだったんだ?とハテナマークを作っている俺を無視して、

手に持つ鍋を軽く振ってアキトがそう応えを返す。

・・・俺が、このテントを?

凄く興味深いが・・・激しく不安だぞ・・・俺は。

と、思いつつも様々な理由からその言葉に従い・・・

俺はテントの扉を大きく開いた!!

バッ!!

「あ!!アキト(さん)(君)!!・・・違う!!」

予感的中・・・

「キャァァァァァァァァァァ!!」

そして俺の意識は途絶えた。

・・・俺は悪くないだろ、この場合。





十分が経過した・・・

俺が意識を取り戻してからな。

足音に気付いて、横を見ると、

アキトがこちらに向って歩いて来るところだった。

俺の横向きの視界に、アキトの姿が確認出来る。

そして、開口一番こう切り出した。

「お目覚めですか?」

・・・こいつ。

「解ってたのか?」

「まぁ・・・気配で、

 何をやっているかとか・・・」

「・・・どう言う事だ?」

「簡単な事ですよ、

 気配を読んで、何をしているか、どんな状態かを調べただけです」

・・・化け物かこいつは。

「でもよ、知ってたんなら・・・」

「この間のこと・・・覚えてますか、ナオさん?」

ええ〜と・・・あれとこれとそれと・・・

「お前って意外と根に持つタイプなんだな」

「あれ、解りませんか?」

・・・・・・・・・・・・

こいつは・・・

「ま、根に持つというより・・・過去を引きずるタイプなんですよ」

「・・・なるほどな」

確かに過去を引きずりそうだ、良くも悪くも・・・な。

「・・・で、晩御飯ですけど・・・」

空の皿を指差すアキト・・・

俺じゃないぞ!!

・・・乙女の自棄食い、ってやつだ・・・多分な。

「災難ですね」

サラちゃん・・・良い身体付きだったな。

でも格闘術の基礎も知らないのに、思い切り殴るのは止めて欲しかった。

アキトの場合は、まぁ確かに一瞬で気絶させられるが、後を引かないんだよな。

・・・とんでもない奴だ。

「急に笑ったり落ち込んだりしないで下さいよ・・・気味が悪いな。

 でも晩御飯どうしましょう?

 そう言えば彼女達は・・・」

そう言って目を閉じるアキト・・・

一瞬アキトから軽いプレッシャーを感じる・・・

そのまま数秒後・・・

「サラちゃんは西に・・・約二百メートル・・・

 ・・・アリサちゃんはエステの中、

 レイナちゃんは・・・サレナのチェック中か・・・

 でも・・・その服で整備をするのは・・・

 ま、後で整備服を持っていけば問題ないか」

解るのか?

さっきはただ気配を読む事の延長かと思ったが・・・

それじゃ相手の服装まではわからんよな。

一体どうやって・・・

というよりその技術って・・・

覗き放題・・・じゃないのか?

「全くとんでもない奴だな・・・っと!!」

俺は掛け声をかえて身体を起こし・・・

身体の機能チェックをする。

・・・両手、両足・・・手首、足首・・・指先までOKだな!!

どうやら痺れは完全に抜けたらしい。

まったく・・・レイナちゃんのスタンガンて電圧がどれくらいあったんだ?

「そうそう、これから一つ手合わせでもしないか?

 食前の軽い運動を兼ねてさ」

「いいですよ、

 色々と試してみたい技もありますし・・・」

「そ、それは止めてくれ」

「冗談ですよ」

「そ、そうか。

 俺としてはアキトにいろいろと教えて欲しいからな。

 お礼に配給係からくすねた缶詰を奢るぞ」

それは俺の本心だ。

俺としては興味が尽き無い。

強いとか弱いとか言う次元を越えたこの男に・・・

俺も弱くは無いつもりだがこの男は、人間の限界を超えている。

このままじゃ駄目だ、と言う事だ。

せめて正面からでも、

アキトに一泡吹かせるくらいにならんとな。

ついでにどう考えても死角・・・

というより、それ以前の場所を"見る"技術も教えて欲しい。

「じゃあ、いつでもどうぞ」

そして俺とアキトの間に沈黙が落ちる・・・

合図など無い・・・強いて言えば沈黙自体が、勝負開始の合図だった。





先に動いたのは俺だった、

前回のように暗器は使わない。

あれをうまくアキトにだって勝てる・・・とまではいかなくても、

一撃を食らわせる事ぐらいはできる・・・とは思うが、

修行にはならないしな。

本来なら、隙を作るとか、

隙ができるまで待つような戦法が効かない相手には、

ただ無心に攻めるのみなのだが、

アキト相手では、それも意味がない。

どう条件が整おうと、一瞬で倒される事は目に見えている。

この間の、"胡蝶之夢"とか言う技がいい例だ。

完全に腕を決めながら投げたはずなのだが、

受け身を取ってカウンターをとか言うのなら兎も角、

まさか空中で投げるとは思わなかった。

というか、どうやったら空中で逆に投げるなんて芸当ができるんだ?

まぁ・・詳しい事は不明だが、

格闘術で、こいつに隙はないということだ。

例えどんな状態でも・・・

となれば、手の出しようが無い。

しかし、これは訓練だ、

アキトもそれを解ってるだろう。

悔しいが・・・

となれば、俺の得意な戦法で攻めるしかない。

目標は・・・一撃で良いから当てる事だ。

シュッ・・・バッ!!バッバッ!!

俺の得意な戦法・・・ジャブで間合いと取りつつ、右のローキックへ、

身体の重心を軸足の左から右に移しつつ、

身体を半回転してアキトの顔に向けて左の裏拳・・・

そしてさらに重心を移してローキック。

その脚を下ろしざまにアキトの脚を砕く・・・

そのまま勢いに任せてアキトの左肩に右のショートフック・・・

さらにとび膝蹴りを入れつつ間合いを取ると、

再びジャブから一気に身体を沈めて水面蹴り、さらに

間合いを一挙に詰めて本命の右拳でのボディと、顎へのショート・フックの連撃!!

全部、紙一重で避けられるとはね〜、しかも目を閉じててさ。

本当、とんでもない奴だね、こいつは。

当たる・・・とまでは期待していなかったけど、

せめてブロックぐらいはさせられると思ったんだけどな・・・

「意外に攻撃が鋭い・・・

 それなりに訓練をしているってことか」

さも意外そうに言うアキト。

俺はこう見えても、結構努力家なんだぞ?

それとも、俺の実力を甘く見てたのか?

悲しいよお兄さんは!! 

「お褒め頂き光栄ですよ。

 で、先生の採点は幾つですか?」

「65・・・65.8点ぐらいかな?」

首をひねりながらかつ俺の攻撃を避けつづけるアキト。

「あ、そ・・・」

普通のフェイントにはかかりそうも無い・・・が、

感がいいからこそ引っかかるフェイントもある。

俺は、腕を伸ばして、何か武器を取り出すふりをする。

が・・・全く動じない。

暗器を使われても、正面からなら問題ないってか?

さて、となると次なる手段は・・・

そして、俺とアキトの攻防は十分ほど続いた。

得意な戦法から、本で齧っただけの中国の古武術・・・

最後には、なりふりかまわず一撃でいいから入れようとしたのだが・・・

全て避けられてしまった。

ここまで実力差があると笑えてくるね、まったく・・・

しかも、避けつつも常に俺の間合いの弱いところに入っている。

もしアキトがその気なら、俺は文字通り瞬殺されていただろう。

だが、おかげで俺の攻撃の弱い所を再認識した。

まぁ、最後はほとんど捨て身で攻めていたので、弱いところも何もなかったが・・・

全力の攻撃が全て徒労に終わり・・・

少々息を整えていると。

「じゃあ、次はこちらから・・・いくぞ!!」

突然の宣言と共に行動に出るアキト!!

そして・・・

フッ・・・

冗談では無く・・・アキトの姿が俺の視界から消える!!

この間も、いつの間にか中将の部屋に入っていたし、

人というのは、そう簡単に消えられるものなのか?

「!!!右か!!」

俺は殺気を感じ、自分の勘を信じて左に飛ぶ!!

ブゥン・・・

「流石・・・だな」

一瞬視界の隅にアキトを確認したが、

すぐに見えなくなる。

なるほど、常に俺の死角へ移動しているわけか。

しかし、理解は出来ても相手の体術が簡単に防げ無い事が解っただけだ。

しかも、アキトの体術の正体がわかったのも、ほとんど偶然の賜物だ。

どう防げば良いというんだ?

考えろ、アキトは・・・

何かヒントがあるはずだ。

「結論は・・・前だけに注意していては、混乱するだけ・・・

 なら、前にしか注意できない感覚は邪魔なだけだな」

そして俺は目を瞑り、腰を少し落した自然体で周囲の気配を探る。

さっきアキトがやっていたのと同じような感覚だ・・・

音・・・空気の動き・・・その一つ一つに注意を向ける。

アキトはちゃんとヒントを用意していたわけか・・・

悔しすぎて涙も出ないね、これは・・・

来る!!

バッ!!

しかし、紙一重のところで避けられる。

が、しかし・・・

この方法が有効だという事はわかった。

「やるな・・・偶然か必然か・・・」

ふ、俺も甘く見られたもんだ。

そして、アキトはまた闇へと解ける・・・

右!!

バッ!!

が、しかし・・・

ドガッ!!

「つぅぅぅぅぅぅ・・・」

「飲み込みが早いな、しかし・・・」

そう言ってアキトは真後ろから現れた・・・





「確かに右に気配を感じたんだけどなぁ」

「気配を読むのはいいが、

 頼りすぎるなと言っただろう?」

「くぅぅぅ」

「どの感覚も完全ではない、気配を読むのまま確かり・・・てね」

「一ついいか?」

「なんです?」

いつの間にか通常モードに戻ったアキトが答える。

「気配を頼りすぎるな・・・って言っていたが、

 じゃあ、テニシアン島のとき、どうやってあの状態で戦ったんだ?」

「気配を読むじゃない・・・調べる・・・触るが一番近いかな?」

「は?」

「言うならば、アクティブ・ソナーと

 パッシブ・ソナーの違いですよ」

「・・・どう言う事だ?」

「一般に気配を"読む"って言うのは、相手から漏れ出した気配を感じる事です。

 つまりパッシブ・ソナーふうの気配の読み方です」

「そりゃーな、

 今始めてそれをやった俺にも解る話だ」

外から来た情報を分析する・・・ま、そういうことだからな。

「ところが、達人になると、

 殺気なんてほとんど漏れないんですよ、

 それに殺気がこもっていない攻撃・・・流れ弾とか、

 人を"処理"する人には何の効果もありません」

空気の流れ・・・確かに、俺の攻撃をアキトに受けてもらったとき、

空気の動きなど感じなかった。

音もせず、まるでその場にわいて出たような感じさえした。

「・・・なるほどな」

「一方気配を・・・"触る"というのは、

 自分の気配というか・・・殺気というか・・・

 とにかくそういうものを、薄く広く広げる事で、

 自分の気配が、動いている物や相手に触れる事で、生じる変化・・・

 自分の気配・・・つまり自分の中で動くのだから、

 その動きは・・・"触覚"的にわかる・・・というか・・・

 兎に角そこから、相手の動きと次の行動を読もう、

 これがアクティブ・ソナー風の気配の読み方です」

つまり、・・・そのままじゃ解らないから、

解りやすいように目印をつけよう・・・ってことだな。

「・・・理屈は解るがな」

「ただ、こっちは隠密行動には決定的に向いてないんですよね」

「・・・・・・・・・・・・」

そ、そりゃぁな、

殺気を撒き散らしていたら、素人だって気付くぞ。

「慣れてくれば、目で見るよりはっきりと"解り"ますよ」

「・・・さっきサラちゃんたちの居場所を調べたのがそれか」

「ええ」

やってみるか。

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

「さっぱりわからんのだが?」

「自分の身体についていない部位・・・俺のサレナのテールダンパーとかですが、

 そういうものがついているIFS操作機械に乗った事がある人なら解ると思うんですが・・・」

「自分にない部位の動きをイメージする・・・か?」

「ええ。

 それができれば、後はそれを方向無指定で広げるだけですから・・・」

・・・簡単にいってくれる。

「エステとかに乗ると、やりやすいですよ。

 俺も生身では集中しても半径一キロを調査するのが手一杯ですけど、

 エステに乗っていれば、かなりの広範囲を調べられますから」

・・・・・・・・・・・・

「それは、間に壁が有っても解る物なのか?」

「ええ、ただ調べるものが物なら良いんですが、

 人だと、やっぱり何感じるみたいですね。

 それに、遠くを調べようとすると、近くの人には、

 かなり圧迫感を与えるみたいですし・・・」

・・・さっきのあれか、

でも、あの程度で、二百メートル先を調べられるんなら・・・

やりたい放題じゃないか。

「後、やっぱり遠くのほうが調べるといってもあいまいですね、

 "気配"の密度に比例してわかる情報は増えますから」

便利な技術だ。

「わかる情報が増えるって・・・具体的に言うと?」

「そうですね・・・

 簡単にわかるものから順に・・・

 シルエット、凹凸、色、音、肌触り、臭い、次の動き・・・

 後は徐々に動きがわかる時間が増えるだけです。

 ただ、あくまでこう動く予定・・・というのがわかるだけですから、

 あんまり当てにならないんですけどね?

 それに・・・俺も次の動きまでわかるのは、

 集中して・・・半径二メートルの範囲程度ですし・・・

 で・・・ま、そんなところですね」

・・・・・・・・・・・・

じゃぁ何か?

それができれば、人の裸から肌の具合まで解るってことか?

・・・うらやましい。

「じゃあ・・・と、もうこんな時間か、

 俺はちょっと野暮用がありますんで・・・

 明日までには帰ってこれると思いますが・・・

 暇ならレイナちゃんに作業服を持っていってください」

そう言って物陰に向かって走って行くアキト、

俺は興味本位でつけていくが・・・

「・・・ンプ」

アキトの呟きが聞こえた場所に行くと、そこにはだれもいなかった。

・・・ま、アキトだからな。





しかし・・・完膚無きままにやられたな。

流石にちょっと悔しい。

何か復讐の手段は無い物だろうか?

そこでアキトの弱点を考えてみる。

戦闘・・・返り討ちが決定している。

まぁ・・・不意をついて遠距離から狙撃・・・

あいつの事だから感づかれそうな気もするが、

燃料気化爆弾か何かを、バズーカ砲か何かで打ち出し、

広範囲を問答無用で蒸発させれば、

もしかしたら大丈夫かもしれないが、

殺したら何にもならない。

大体既に戦闘じゃねーし・・・

どちらかと言うと、暗殺だな。

まぁ、目立ちすぎて暗殺にもならない・・・自爆テロか?

トラップ・・・あんな技術の持ち主が、トラップなんかに引っかかるとは思えない。

薬物・・・料理に入れるのは無理だから、今みたいに訓練に付き合ってもらって、

終わった後に飲み物に・・・

付き合ってくれた礼とかいえば・・・

だが、アキトなら気付きそうな気がする。

まぁ・・・そんな事いったら、アキトなら何でもアリな気がするが・・・

もしかしたら、生身でチューリップぐらい破壊できるんじゃねーか?

アニメみたいに腕から気功弾を出したり・・・

グラビティ・ブラストを、口からはいても俺は驚かないぞ。

その他いろいろ考えたのだが・・・

腹が立つほど隙が無かった。

「・・・虚しい」

俺は自分がかなり無駄な時間を過ごしている事に気がつき、そう呟いてしまった。

その時!!俺の脳裏にあるアイデアが閃く!!

そして俺は携帯電話の番号をプッシュする。

ピッ!!ピッ!!ポッ!!パッ!!

暫く呼出し音が鳴った後・・・

ガチャ!!

「はい、どちら様でしょうか?」

「や、今晩はミリア」

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

そして・・・

全てが終わった後に気が付いた。

「そういえばアキトはどこに行ったんだ?」

アキトが明日までに帰ってこなかったら・・・

「ははははははは」

笑うしかないな。





第四十四話に続く





あとがき

アキト君がジャンプしています。

一体どこへ行ったのか、

何が起きているのか、

・・・まぁ、ちょっと考えれば解るかもしれませんが。



しかし、

気配を薄く広げて調べる・・・

よく解りませんね。

でも、要するに透視ができるのと変わらないわけですから・・・

ま、アキト君ですから、問題無いでしょう。

って・・・それでいいのでしょうか?



次回・・・もしくはその次から一気に話が進みます。

テツヤも出さなくてはいけませんし・・・

書けるでしょうか、そんな複雑な話を・・・

ま、まぁ頑張らせていただきますので、

期待しないで待っていてください。



そういえば、今回は全編ナオさん一人称ですね。

珍しい。



追記

大蒲鉾菌に・・・

そ、それは危機ですね。

な、何とかせねば・・・

取り敢えずお払いを・・・

・・・

お告げがきました。

「悔い改めよ、

  されど、

   救われず」


だ、そうです。

・・・終わり・・・でしょうか?

 

 

 

代理人の感想

・・・・・・・・・・「狩人×狩人」(爆)?

アレに出てきたのが一番近い・・・とゆーかほぼまんまですか(笑)。

 

>「ま、根に持つというより・・・過去を引きずるタイプなんですよ」

 

どう違うんだ(笑)。