「だからさ、

 それは何度も説明しているだろう?」

「ネルガルが軍に協力したからこそ、

 軍はここまで盛り返したんです。

 もう、宣伝は十分でしょう。

 ナデシコには、C案・・・

 ナデシコが任務に失敗し、

 火星から帰艦した場合の予定通り、

 道化を演じていれば良かった。

 私たちの急務は、ボソンジャンプ実験に必要な、

 火星極冠にあるCCの確保でしょう!!」





ブロスとディアの正しいアキト君の育て方
 第六十六話 重役





会議が始めってまだ数分もたっていないのに、既に会議は収集が付かなくなっているようだ。

俺は、月プラントの会議室の前で、苦笑していた。

会議室はさすがに防音設計になっているが、

まぁ、完全な防音など、できようはずもない。

耳を澄ませば、アカツキのとぼけたような声と、

重役の怒鳴り声が聞こえる。

アカツキらしいと言うか何と言うか・・・

「だぁ〜かぁ〜らぁ〜

 言ってるだろう?

 状況は変わったんだって、

 船に刻みて剣を求むことなかれ・・・」

「会長!!」

重役たちの声が、明らかに刺々しさを増して来た。

・・・これは、そろそろ入ったほうが良いかな?

「アカツキ、それくらいにしとけ」

俺は、苦笑しながら足を踏み入れる。

「貴様!!

 たかがパイロット風情が、この場所に何故いるんだ!!」

「そうだ!!

 早く出ていけ!!」

「思い上がりもいいかげんにして置けよ!!」

と、言われてもなぁ・・・

「いや、違うって、

 彼は僕が招いたんだよ。

 わかりやすく言うとだね、

 シャクヤクには、CCの確保よりもっと重要な役目を持ってもらうことになったんだ」

「それと、その男とどう言う関係がある!!」

「ボソンジャンプの実用化、

 これに優る急務はないはずだ!!」

「それに関しては、会長も納得したはずだ!!」

頭に血が上ったのか、

アカツキに対してもぞんざいな口を利き始める役員たち・・・

「そもそも、ボソンジャンプの実用化は、我々の長年の夢だったはずだ!!」

「先代の頃から、これを実現するべく、我々は頑張ってきた。

 それを解っているのか!!」

「このために、私たちがどれだけの血を流してきたと思っているんだ!!」

こいつらは・・・

よほど、

流したのはお前たちの血じゃないだろう?

と、言ってやりたかったが、

アカツキが、俺が切れるんじゃないかと心配そうに俺を見ていたので、

何とかこらえる・・・

俺が、表面上は平静な顔をしているのを見たアカツキは、

例によって軽い口調で応じた。

「だから、シャクヤクにはジャンプ実験の使おうと思ってるんだって、

 彼が面白いデータをもってきてくれたんでね・・・

 "あの"テンカワ夫妻の置き土産・・・

 いや、大変だったよ、彼の説得は・・・」

「!!」

「詳しい事は、彼から聞いてくれ」

そう言って、アカツキが俺に話をふる。

打ち合わせ通りに行くか。

「そうだな、

 とりあえず、火星に行くのは中止だ。

 ボソン・・・」

「シャクヤクをジャンプ実験に使うのだろう!!

 なら、CCが・・・」

人の話を聞かないやつらだな・・・

しかし、前回は俺の言った情報をあえて止めて置いてもらったが、

今回は特にそんな指示を出した覚えはないし、

そもそも、ジャンプフィールド発生装置に関する情報は、

俺が故意に流したものではない。

なぜ知らないんだ?

「・・・アカツキ、何も話していないのか?」

「その辺りの細々した事は、エリナ君に任せてあるからねぇ・・・」

どうやら、エリナさんが隠していたらしい。

ネルガル内部にも、派閥争いとか色々と面倒なことがあることは知っているが、

しかしなぁ・・・

「つまり、そこから説明しろと?」

「そう言うこと。

 もっとも、Yユニットをナデシコに付けると言う話は通したし、

 事実、そういう形で改造は始められてはいるみたいだけど・・・

 まぁ、自分のところで作ったシャクヤクが冠するはずだった、

 "ナデシコ級最強の戦艦"ひいては、地球圏最強の戦艦の名に未練があるんだろ」

はぁ・・・

まぁ、一応わからないでもないが・・・

「CCはジャンプフィールドを展開するための触媒に過ぎません。

 フィールドを解明すれば、CCなしでもそれを展開できます」

「・・・じゃぁ、貴様はCCなしでジャンプできると言うのか?」

「ええ、

 ジャンプフィールド発生装置自体は完成しています。

 もちろん、まだまだ問題は山済みですが・・・」

「しかし、それなら別にシャクヤクでなくともいいだろう」

「世界初のジャンプ対応艦には、シャクヤクこそがふさわしい・・・

 とは思いませんか?」

こう言う会話は好きではないが、俺個人の感情で、

ラピスやメグミちゃんを危険にさらすわけにも行かない。

もっとも、もう手遅れかもしれないが・・・

さて・・・あいつらと言い、こいつらと言い、

どうすれば良いのやら・・・





「うん、やっぱり、朝御飯はこうじゃないと嘘だよな」

僕は、ナデシコAに乗って始めて、ちゃんと朝御飯を食べる事ができた。

一昨日はクリスマスパーティの準備をしているホウメイさんたちを邪魔しちゃ行けないって、

シュンさんが自販機でハンバーガーを買ってきたし

昨日は、朝から不備の書類の記述とか、お役所めぐりとかで、

きちんと朝御飯を食べられなかったし・・・

できれば、ルリさんと一緒に食べたかったけど、

ブリッジ勤務じゃ仕方がないか・・・

これがラピスだったら、そんな事気にしないで食べてから行くだろうけど・・・

ラピスはいいかげんだからな・・・

そんな事を考えていると、

ルリさんから呼び出しがかかった。

・・・なんだろう?

僕を呼び出したりして・・・

そう思って、急いで行こうとすると・・・

ドガッ!!

「グァ!!」

突然、シュンさんに殴られた。

「痛ぅぅぅぅ〜〜

 何すんですか!!」

「飯を残すな」

「だって、ルリさんが・・・」

「そんな事は関係ない、

 ちゃんと残さず食べないと、ホウメイさんに失礼だろうが」

「うぅ〜」

全くこの人は・・・

真面目なんだか不真面目なんだか・・・

なんだか、三郎太さんみたいな人だよ。

「でも・・・」

「良いから食え!!」

「は、はい」

全く・・・急がないと行けないのに・・・

「こら、飯はちゃんと噛んで食べないとダメだぞ?」

「・・・もしかして、わざとやってませんか?」

「ん?何か言ったか?」

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

「遅いですよ、ハーリー君」

「いや、シュンさんが・・・」

「戦闘中に言い訳しても、

 敵は待ってもくれなければ、

 受けたダメージは回復しませんよ」

「はい、スイマセン・・・」

全部シュンさんのせいだ。

「まぁ良いでしょう。

 それじゃぁ、準備してください。

 いつものように、オペレートの訓練を始めます。

 昨日と一昨日は、できなかったのですから・・・」

「あ、はい!!

 いいですよ、

 僕もこの一年、遊んでいたわけではありませんから」

オペレートの訓練か・・・

研究所で出すような課題なら、寝ながらだって解けるけど、

ルリさんの作る問題は、

一筋縄じゃ行かないようなものばかりだからな・・・

さすがは、電子の妖精だよな。

「いつものように、問題を出して見ても良いのですが・・・

 そう言えば、どうです?

 オモイカネとは仲良く慣れましたか?」

「あ・・・はい。

 そこそこ・・・」

オモイカネ自体は、ナデシコCの時とあまり変わっていない見たいだけど、

どうも、僕に心を開いてくれないせいか、

今ひとつうまく操作できない。

「やっぱり、まだもうちょっとですか・・・

 まぁ、一日二日で何とかなる問題じゃありませんからね」

「はぁ・・・」

怒られている・・・わけじゃないよな?

「とりあえずは、オモイカネと友達になってもらいます。

 ゆくゆくは、もっと難しいこともやってもらうつもりですが・・・」

「はぁ・・・

 やっぱりそこから・・・ですか」

そう言われてみれば、初めてナデシコBに乗った時も、

最初の一ヶ月はオモイカネと仲良くなるために、

ほとんど一日中オモイカネと話をしていた気がする。

はぁ・・・一年前に、ラピスとも同じような事をやってたし、

ダッシュとも同じ事をする羽目になったし・・・

僕の人生って一体・・・

ルリさんを驚かそうと、この一年頑張ったんだけどなぁ・・・

「とりあえず、オモイカネとの親和性をあげないと、

 "知覚"すらままなら無いでしょう?」

「ち、"知覚"って・・・

 できるんですか?」

ナデシコAは、そう言う使い方を考慮に入れた設計にはなっていないはず・・・

「言い方が悪かったですね。

 何も、フルコンタクト状態に持ち込め・・・とは言っていません。

 できる範囲で良いんです。

 私なら、フィードバックレベルを五ぐらいまでなら、上げられますよ」

ルリさんが、そう言ってくる。

そうか、ルリさんは、ナデシコAに乗っていた時から、それを実際にやってたんだもんな。

「解りました。

 しばらく、話をしてみます」

「ええ、できるだけ暇を見つけて、話をしてみてください。





ハーリー君を読んだ後しばらくして、

私は、そこをハーリー君に任せて席を外し・・・

心の中でハーリー君に一言謝ると、

ブリッジを後にしました。

色々とやら無くては行けないことが山積みです。

しかも、どう考えても、予定を大幅に割り込んでいますので、

一刻の猶予も無い事は確かですが・・・

ここまでして、隠さなくては行けない事なのでしょうか?

・・・ふっ、愚問ですね。

アキトさんが英雄として茨の道を歩む以上、

私はその影として、修羅の道を歩むだけです。

とりあえず、チハヤさんに付いて裏を取らないと行けません。

それにチハヤさんがナデシコに乗り込んできたのは予想外でしたが、

いずれにせよ、クリムゾン・・・木連は小型相転移炉を欲しているはずです。

ライザさんが盗み出すのでしょうか?

ともかく、そちらの方も監視する必要がありますし、

白鳥さんがどうしているかも気になります。

あと、北辰の襲来にも備えないと行けません。

と言っても、小型とはいえジンタイプが相手では、潜入する事を阻止するのは難しいでしょうし、

私たちでは、束になっても北辰にはかないません。

それに、ブラックサレナのデータを持っていってもらわないと、

北斗さんを助けることが難しいという、アキトさんの意見には賛成です。

できる限り時間稼ぎをしつつ、

とりあえず、データだけは渡す予定でしたが・・・

こうなった以上、臨機応変に行かないと行けませんね・・・

ふぅ・・・臨機応変・・・ですか。

一体いつまでそんな手が通用するか・・・

・・・そんな事はどうでもいいですね。

考えても仕方のない事です。





「ファ〜〜、

 今日はお休み・・・

 と言っても、一日中寝てたら、お肌にも悪いのよねぇ」

五時半に艦長に叩き起こされた後、部屋に帰って二度寝してしまい、

次に起きたのは十時半だった。

「う〜ん・・・

 お腹すいたわね」

そう言えば、朝は眠かったから何も食べなかったわね。

う〜ん・・・朝食を抜くのは、健康にも美容にもよくないんだけどなぁ・・・

そんなことを考えるにつれて、頭がちゃんとおきてくるにつれて、

空腹はどんどん大きくなってきたけど、さすがにこんな格好じゃ外に出る事は出来ないし・・・

そう思い、私はシャワーを浴びてきちんと化粧もする・・・

「う〜ん・・・

 やっぱり不規則な生活はお肌の大敵よねぇ。

 あぁ〜あ、今からこんなふうじゃ、

 三十過ぎたら目も当てられないぞぉ〜」

ふぅ、

戦争が終わったら、やっぱり教師になろうかな?

えぇ〜っと・・・

うん、準備完了、さて、食堂に行きますか・・・

でも、やっぱり部屋に調理器具一式は欲しいわね。

すっぴんじゃ食事にも行けないし・・・

でも、自分ひとりのために作るのもねぇ・・・

一人分って、かえって手間が掛かるのよねぇ。

冷凍モノじゃ、味気ないし・・・

そんなことを思いながら食堂へついた。

さすがに、この時間はすいている。

食事時みたいに、やたらと混んでいるのも困るけど、

今みたいに誰もいないのもねぇ・・・

やっぱり、一人の食事はおいしくないし・・・

とか考えながら、お昼までのつなぎとして、

軽くサンドイッチを食べた。

そして、部屋に帰ろうと歩いていると、

遠くにラピスちゃんを見つけた。

うん、ラピスちゃんとは、話をする機会がなかったし、

ちょっと話をしてみるかな?

そう思い、私は、ラピスちゃんを追いかけることにした。





「まぁ、あれだ、

 結局、アキトの奴も・・・」

・・・・・・・・・・・・

「・・・どうしたんですか?」

「いや、そこに誰かいると思ったんだが・・・

 気のせいだったみたいだ。

 あぁ〜〜、どこまで話したっけ?」

「結局アキトの奴も・・・までです。

 ボケるのはまだ早いですよ、隊長」

「カズシ、お前な・・・」

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

「ふぅ・・・

 危なかったな」

どうやら、見つからずにすんだらしい。

昨日敵に撃破されてしまい、そのまま機と共にこの戦艦に回収された後、

俺は脱出する機会を待ちつつ、情報を得るために艦内を探る事にした。

しかし・・・これが地球の戦艦か。

俺のユメミヅキと比べると、やたらと享楽的な艦だ。

こんな艦が、地球軍最強と名高いあのナデシコなのか?

まぁ、そうでなければ、テツジンをあそこまで簡単に破壊できるパイロットがいるとも思えんが・・・

昨日、俺のテツジンをいとも簡単に撃破してのけた機体・・・

あれのパイロットが、噂に聞くテンカワ アキトなのだろう。

だが、そんなパイロットの乗る艦が、こんなに退廃的だと言うのは、どうにも納得ができない。

納得ができないといえば、

あの命令も納得のいかないものだった。

そもそも、地球の跳躍実験場を破壊するため、

まさに出撃しようとしていたその時に下された、作戦の延期命令・・・

しかも、舞歌様でなく、草壁閣下が直々に下した命令だと言うことだった。

もちろん、草壁閣下には、深い考えがあるのだろうが・・・

「!!」

その時、人の気配を感じた俺は、素早く天井に張りつく。

しばらくして、俺の真下を桃色の髪をした少女が通りぬけて行った。

・・・なぜ、あんな子が戦艦に?

何か祝い事でもあるのか?

木連でも、ゲキガ祭りの日等には、戦艦の一般見学を受け付けている。

しかし、この艦はつい先ほど出港したはずだ。

となると・・・密航か?

・・・少女と言うものは、戦艦に密航したがるものなのか?

俺は、何度も密航未遂を繰り返しているユキナを思い出しながら思った。

まぁ、草壁閣下や、舞歌様は、

兄思いの良い妹さんでは無いですか・・・と、言ってくださったが・・・

まぁ良い、

ユキナためにも、死んだ月臣のためにも、まずは何とかして帰艦することだ。

幸い、この間は月に行くようだし、

何とかユメミヅキと連絡もとれよう。

俺は、天井に張り付いたまま、そう考えた。





「やろうども!!

 これよりこいつを分解する!!」

「うぉぉぉぉぉぉ・・・・!!!」

「俺に続けぇ!!」

「うぉぉぉぉぉぉぉ・・・・!!!」

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

「・・・

 班長、ちょっと来てください」

「お、もう面白いもの見つけたか、

 さすがスーパーロボット、

 侮れないな」

「そう言うんじゃ無くて・・・」

これは・・・

「おい、こいつは・・・」

「ええ・・・

 どう見ても、コックピットっすよね・・・

 ってことは、早速テンカワの奴の言っていた有人機が出てきたってことっすかね?」

そこに会ったのは、どう見たってコックピットだった。

無人兵器に、コックピットを付けるなんて言う、酔狂なことをやるとも思えんから・・・

こいつの言う通り、誰かが乗っていたってことだろうな。

「こいつに、小型のバッタが乗っかって動かしてた・・・なんてオチじゃなけりゃぁな」

「どうします?」

「んなこと言ったって・・・

 プロスさんにでも報告するか?」

「ですね」





第六十七話に続く





あとがき

白鳥さんがようやく登場・・・

相も変わらず、話の進みが遅い・・・

この調子では、いつ終わることやら・・・



まぁ、それはともかく、

役員たちは・・・

別に、私はこう言う保守的な姿勢が悪いとはいいません。

私は、人間の根幹は欲にあると思っていますし、

自分自身の地位や利益を守ると言うことは、当然の事です。

まぁ、そのために人を殺して良いとはいいませんが・・・

だからと言って、万事滅私奉公で行くと言うのは、違うでしょう。

"聖者だけがすむ場所があれば、そこは地獄と呼ばれる・・・"

と、言うような文が、某ルリ君と同じ苗字を持つ少年が宇宙を旅するお話にありましたが、

私はその意見に全面的に賛同します。



また、この話を書いていて気が付いたのですが、

なぜ「時の流れに」において、

重役たちはジャンプの鍵が、CCだと確信していたのでしょう?

TV版では、アキト君がCCを用いてジャンプしました。

彼を救助した月面プラントのトップであれば、

当然事の顛末は知っているでしょうし、

事によっては、アキト君から事情を聞いているかもしれません。

CCがジャンプの鍵であると言う確信をもった以上、

CCを手に入れるために、もう一度火星に行く必要がある・・・という発想になるのはわかります。

ですが、「時の流れに」で、ジンタイプを跳ばしたのは、

ブラックサレナのジャンプフィールド発生装置ですよね?

まぁ、時期的には微妙ですが、

アキト君からデータをもらったので、

CCと耐圧エステを使った人体実験は行なわなかった可能性もあります。

その場合、あの時ジャンプ研究所の研究員たちがくだした、

CCが生体ボソンジャンプの鍵であると言うことは完全に否定された・・・と言う結論は、

出ていないかも知れません。

ですが、それはあくまで、

"CCが生体ボソンジャンプの鍵である可能性を否定する実験結果が一つ消えた"

と言うことに過ぎません。

それだけをもって、CCがジャンプの鍵・・・とするのは、あまりに飛躍しすぎています。

そもそも、"完全に"否定された・・・と言うからには、

既に有る程度否定されている必要があります。

ある程度の否定・・・とは、動物実験の結果から来ているのではないでしょうか?

あの人体実験は、アキト君が月にジャンプしたことで、

"CCが生体ボソンジャンプの鍵である"

と言うことを確信したからこそ行なったのであって、

動物実験は既に何回も繰り返していると考えると、

話の辻褄が合うように思えます。

要するに、動物実験の結果から、すでに"ある程度"否定されていて、

人体実験の結果を持って、"完全に"否定された・・・と。

となると、人体実験こそやっていないものの、

既にCCを使った動物実験は行なっていた可能性が高いので、

"ほぼ間違いなくCCは生体ボソンジャンプの鍵ではない"と言う結論が出ていたはずです。

当然、彼らもそれは知っていたと思うのですが・・・

CCがジャンプフィールドの媒体だということも知らなかったようですし、

CCがジャンプの鍵だと言う結論は、一体どこから来たのでしょう?



後、白鳥さんは、月臣を死んだと思っています。

無事だったのか・・・と言っていますし、

普通戦場で音信不通になれば、死んだと判断するでしょうし・・・

そのわりに、北辰は白鳥さんが生きていて、

ナデシコに乗っている事は知っているようでしたが・・・

通信しようにも、艦内から不信な電波が出れば、当然気付かれますよね?

TV版でも気が付かれなかったようですから、それはないでしょう。

通信用チューリップでも搭載してあるのでしょうか?

ボース粒子反応は、そのときはまだ重要視されていなかったはずですし・・・

もしくは月臣が、コックピットがつぶされたわけではないと証言したか・・・

それとも、連合軍には話が通っていたはずですので、

そこからクリムゾン経由で聞いたのでしょうか?

そうなると、この話では北辰が来なくなる可能性もあります。

まぁ、あの場合彼の救出は二の次でしたので、

とっさにでまかせを言っただけかもしれませんが・・・

ただ、その場合舞歌さんは上から命令されて仕方なく北辰を運んだのであって、

北辰が白鳥さんを助けたのは偶然だった、と言うことになりますが、

ナデシコから脱出した後の北辰と舞歌さんの会話で、

北辰は白鳥さんに付いては一言も触れていないんですよね。

草壁中将の陣営からすれば、舞歌さんに恩を売りつけることは、

かなり重要なことだと思うのですが・・・

となると、白鳥さんを助けるのは、最初から予定されていたこと・・・

と、考えたほうが、自然でしょう。

ただ、そうするとソースの出所は何処?

まぁ、例え連合軍からクリムゾン経由で得た情報で、

今回はその情報をつかんでいなかったとしても、

舞歌さんがこのタイミングで反旗を翻すとは思えませんので、

内心はどうあれ北辰を運ぶでしょうが・・・



さて、ミナトさんと一緒にユメミヅキに行くのは、

誰にしましょうか・・・

とりあえず、メグミちゃんは書き難いから除外するとして・・・

ルリ君が一番書き易いのですが、まさかルリ君をつれていくわけにも行きませんし・・・

まぁ、サブオペレータがたくさんいるので、

ナデシコの都合としては、どうしても困るわけではないでしょうが、

話の都合として、絶対に譲れません。

それに、彼女とラピスは、北辰が山崎の所につれていこうとするでしょうから、

ラピス共々、やはり除外ですね。

エリナ様は・・・そもそも白鳥さんの脱出に協力しなさそうなので、除外・・・

ユリカをつれて行って、舞歌さんと直接話をさせるのも面白そうですが、

ユリカにはナデシコにいてもらいたいですし・・・

リョーコちゃんをつれて行って、ユメミヅキで三郎太さんと一悶着起こさせるか、

ヒカルちゃんをつれて行ってゲキガンガーで盛り上がるか・・・

それこそ、ミナトさん一人をつれて行くと言うのも、アリですし、

誰も連れて行かないのも、ナシではありません。

さて、どうしましょうか・・・







管理人の感想

アリア=ミリディールさんからの投稿です。

重役連中・・・登場したと思ったら、すぐに場面変換(苦笑)

ま、ナデシコ内のほうが色々とイベントが待ってますからねぇ。

徐々に近付く、ミナトさんと九十九のファーストコンタクト(笑)

その後の愛の逃避行に、どんな同行者が着くのでしょうか?

 

 

個人的にはジュンとか、プロスさんを希望(無茶言ってます、はい)