サツキミドリで新たなパイロットを三人乗せて火星に向かうナデシコ

そのナデシコでは、今大変な行事の真っ最中だった

「南無阿弥陀仏・・・・・」

御坊さんの格好をしているバイザーをつけた男・・・・・ナデシコ艦長アキト=ファー=ハーテッド

そう・・・・ナデシコはサツキミドリで死んでしまった人たちのお葬式をやっていたのだ





刻まれゆく神話
第五話
『戦士』の資格





ちなみにお葬式を担当しているグループは全部で三つ

まずは主力であるアキト、アリサ、イツキ、スズカの艦長グループ

次にその補佐であるユリカ、プロス、ジュン、チハヤの副艦長グループ

そして・・・・同じ神を仰ぐ者としてせめて同士の手でと自ら名乗り出たゴート・ホーリ

以上の三グループでお葬式を執り行っているのだ

ちなみに食堂は平和であった、本来は葬式料理が作られるはずだったが。

アキトの「食料は温存しておくべき」と言う意見を尊重し希望している者の葬式分だけ作る事となった

「はぁー・・・・」

アキトのように御坊さんの格好をしたユリカがため息をつく

「いちまいだぁ〜・・・にぃまいだぁ〜・・・さんまいだぁ〜・・・はぁ、おしまいだぁ〜・・・」

・・・・・・お経のつもりだろうがどう考えてもそんなお経は無い

「副艦長、もっとしっかりしてもらわないと困ります」

プロスが疲れのせいかだらけ気味のユリカを注意する

「でも・・・・・これで今日だけで十回目のお葬式なんですよ?」

「艦長は既に十五回目に取り掛かっています、勿論不正な行為はせずにです」

プロスの言うことは事実であった、アキトは今日やる予定の葬式の半数を既にこなしていた

アキトはいちいち着替える手間が少ないように同じ格好で、または僅かに違うだけの葬式を連続して執り行っている

アキトのほうは基本が同じである為整備員も余り多くセットに時間をかけなくて済む為一気に消化できているのだ

一方・・・・ユリカ側は上から順番に消化していく為大きく違いが出てしまうことも珍しくは無い

その為どうしてもアキト側と消化するまでにかかる時間が大きく異なってくるのだ

「はぁ・・・・・・・わかりました」

「わかっていただけて幸いです、それに副艦長の担当するお葬式の数は艦長より少ないんですよ」

それも事実である、一応艦長はアキトであるためアキトの方が多めにこなす様にしているのだ





ナデシコブリッジ

ここでは特に仕事の無いオペレーターとサブオペレーターがゲームをして遊んでいたりする

「・・・・・意外に強いんですね」

「いつもアキトと遊んでいるから」

ちなみに今二人は格闘ゲームを行っている・・・・そこに

『プシューーー』

ブリッジの扉が開き、そこから・・・・蒼銀の髪をした鎧を着込んだ女性・・・・北欧の戦乙女ヴァルキリーが入ってきた

「・・・・・・・・・」×ブリッジ全員

ブリッジにいた面々は急に現れた女性の姿をみて流石に唖然とした

ヴァルキリーの格好をしている女性は艦長席に座り、何処かに通信を開始した

ブリッジにいる面々はその女性が何者なのか悩んでいた

「こちらウリバタケ・・・・・・・お嬢さん・・・・・・お名前は?」

通信ウィンドウに現れたウリバタケもその女性の姿を見て急に大人しくなっていたりする

「?セイヤさんどうしたんですか、俺ですけど・・・・」

「へっ?・・・・・・・まさか・・・艦長か?」

「そうですけど・・・・・・どうしました?」

「オモイカネ・・・・・艦長を映してあげて」

『了解(ひそかに録画中)』

ルリの言葉に従いオモイカネが女性の目の前にウィンドウを映し出す

「・・・・・・しまった!!葬式衣装から着替えるのを忘れてた!!」

アキトがそのウィンドウを見てそう叫んだ

ちなみに今のアキトの状態は蒼銀のカツラ、眼には碧眼のアイコンタクト、当然女性用の鎧である

もとより中性的な顔立ちであった為今の姿は美女といってとも差し障り無いほどである

ナデシコに乗り込んでいる男性全員にアンケートを出せば80パーセントは美人だと答えるだろう

ちなみにその姿を見た人たちの意見

(綺麗・・・・・・本当に男性なんでしょうか?)〔ルリ〕

(凛々しくって綺麗・・・・・・私もあんなふうになりたい)〔ラピス〕

(・・・本当にこいつは男か?下手な女よりよっぽど綺麗じゃねえか)〔ウリバタケ〕

(・・・これが美しいと言うものでしょうか?とりあえず録画しておきましょう・・・ルリに気付かれないように)〔オモイカネ〕

「はぁ・・・・・まあ先に仕事を済ませるか」

アキトはそう言うと着替えずに今日行う葬式以外の仕事をこなしていった

といっても機体の整備状況の確認や現在の航行状況のチェックくらいなのですぐに着替えにいったが・・・

その時ラピスが反対し、アキトがその説得に二時間ほど費やした為ユリカ達にも目撃されてしまったが・・・・





それから数日間・・・・特に事件は起きなかった

まあ・・・・・たまにアキトが葬式衣装のままブリッジに上がる事があったくらいしか報告することは無い

ちなみにその時のアキトの姿は神父、某雪国の魔物を狩る少女そして・・・・

ナース服、メイド服であった

・・・・・アキトはそのことを教えられるまで全く気付いてはいなかった・・・・その理由は

「昔から義父上に女装の訓練をさせられていたし、ヴァルハラの宴会では着せ替え人形にされていた」

だそうな・・・・・・・・ちなみにその宴会は男性だけの宴会だったらしい

とどのつまり・・・・・・・アキトは女装に慣れきってしまっていると言うことだろう・・・・・



お葬式も終わり、火星まで後数日というナデシコで事件がおきた

それはアキトが精神集中の為瞑想をしていたときに起こった

事件・・・・それは・・・・・・ナデシコクルーによる叛乱であった

アキトがブリッジに駆けつけたとき、既にブリッジは完全に叛乱側に占拠されていると言ってもいい状況だった

アキトはアリサ達がいる正規側に向かうと話をはじめた

「いったいどうしたんだ、何故こんな騒ぎを」

「この契約書を見てみな」

ウリバタケがアキトに向かって一枚の契約書を差し出す

「・・・この契約書が何か?」

「そこの一番下のところよーく見てみな」

「・・・・社員間での男女交際は禁止いたしませんが、風紀維持の為お互いの接触は手をつなぐ以上のことは禁止

この契約書に何か?」

「お手手繋いでってここはナデシコ保育園か!!

いい若いもんがお手てつないでですむわきゃ『バキィ』なかろが・・・・・」

調子に乗って近くにいた女性クルーの手を繋ぎ、腹に一撃をもらうウリバタケ、

「俺はまだ若い」

「若いんですか?」

ウリバタケの言葉に真顔で返すミリア

「若いの!!」

そのミリアにこれもまた真剣な表情で返すウリバタケ

「若い二人が見つめあい、見詰め合ったら「唇が」

若い二人の純情は、純なるがゆえ不純」

「せめて抱きたい抱かれたい」

ウリバタケの演説らしき物に合いの手を入れるヒカル

「そのエスカレートが困るんですなーー」

『♪ジャンジャンジャー―ジャッジャッジャンッジャッジャッジャン・・・・・・』

プロスペクタ―・・・スポットライトとダースベイダ―のテーマと共に出現

「貴様ーーー!!」

「やがて二人が結婚すれば・・・・お金、かかりますよね?

さらに子供でも生まれたら大変です、ナデシコは保育園ではありませんので・・・・はい」

「黙れ黙れ!!これが見えないのか!!」

「この契約書も見てください」

ウリバタケがハンドガンを構えるのに対しプロスは契約書・・・・・怖くは無いのだろうか?

「うるせえ!!そんな小さな文字で書いてるところをわざわざ見るやつなんかいるか!!」

「いえ、西欧から来た方々は全員変更しておりますよ」

プロスがしてやったりと言わんばかりの笑みを浮かべながら言う

「な・・・・どういうことだ!!」

ウリバタケは一瞬唖然としたが、すぐにアキトのほうを向く

「どういうことって・・・・いや・・・男女間で手を繋ぐ以上の接触ができないなら

ラピスに肩車とかしてやれなくなるんだと思ってたんだが・・・・交際についてだったんだな」

『ズザザァ!!』

アキトの言葉にずっこける面々、こけてないのはルリとラピス、ミリアとメティ、ゴートだけだった

「ま・・・・まあ艦長の事は置いといて、とりあえずあなた方の論拠は崩れましたな」

プロスが眼鏡をもとの位置に戻しつつ立ち上がりながら言う

「くっ・・・・・・・うるせえ!!これが見えないのか!!」

ウリバタケは言葉に詰まったが銃を持っているという強みを思い出し銃を構えた

しかし・・・・構えた先が悪かった・・・銃口は・・・・ラピスとルミのほうを向いていたのだ・・・・その結果

『ガァン!!チュウン・・・・・・ゴトッ』

アキトは一瞬の内に銃を抜き、ウリバタケの持っていた銃を撃ち落した・・・・・・

「・・・・・・・いい度胸だ、今までは子どもの遊びだと思って黙っていたが・・・・・

俺の家族に手を出そうと言うのなら・・・・・容赦はせんぞ」

アキトの・・・・酷く落ち着いた・・・・・しかし・・・・恐ろしいほどの冷気が感じられる声を聞き

ウリバタケ・・・・いや・・・・ブリッジにいた全員の動きが停止した

『・・・・・・コトッ』

沈黙の中・・・・・・アキトがつけていたバイザーを投げ捨てる音だけが響いた・・・・・

「・・・・・・・こっちの意味でバイザーを外すのは本当に久しぶりだな・・・・・」

アキトが誰に言うでもなく呟く・・・・その眼は・・・・・固く閉じられている

「・・・・・・・・・今から七年程前・・・・死神と呼ばれた少年がいた・・・・

その少年には、一人の妹がいた、自分と同じ眼をした妹が・・・・・」

アキトの急な話題転換についていけないブリッジクルー・・・・しかも先ほどまで感じられた殺気も既に消えている

しかし・・・・・西欧から来た人達・・・アリサ・・・ミリア・・・ルーク・・・サラの四人は顔をゆがめていた

「その妹は・・・・・少年と会ってまもなく死んでしまった・・・・寿命だったらしい・・・・

少年は・・・自らの手でその妹を弔った・・・・・それから毎週・・・少年はその妹の墓参りをしていた

しかし・・・・妹が死んで半年が経った頃・・・・その墓は何者かに暴かれていた

少年は必死に墓荒らしを探した、かつて父に禁じられた方法まで使って・・・妹の遺体を捜した

そうして探し当てた所は・・・研究所だった・・・・妹は・・・研究所にいる狂った科学者達の実験台にされていた

少年は・・・・それを知り・・怒った・・・・・その後・・・単独でその研究所に向かい・・・・妹を救い出そうとした

だが・・・既に妹はその肉体を完全に失っていた・・・証拠が残るのを恐れた連中が・・・抹消してしまった」

・・・アキトの話は続く・・・・・誰かを見てはいない・・・・その目はただ虚空を眺めていた

ルークは・・・メティの耳を、サラはラピスの耳を栓していた

アキトの話が・・・・どのように進むのかをよく知っていたから・・・・・

「それから少年は狂った・・・・・・血と殺戮を好むようになり・・・・・歯向かう者全てを皆殺しにしていた

少年を狂わしたのは・・・・・一つの力、一方的な正義だった・・・・・

研究員からすれば、少年の妹は研究素材に過ぎなかったんだろう

一つの主張・・・・一つの力が・・・・・その少年から大切な家族を奪った・・・・・

ウリバタケ・・・・・お前が持っていた銃は・・・・人の人生を狂わすには十分すぎるほどの力を持っている

お前の主張は・・・・それほどの力をもってしてまで貫かなければならないほどお前にとって重要なのか?」

「あ・・・・う・・・・・・そ・・・・それは・・・・・・」

アキトの目を瞑ったままの問い・・・・・ウリバタケはとっさに答える事ができなかった

自分のやろうとしていた事が、アキトが先ほどまで話していた話の研究員とよく似たことではないのかと考えてしまったのだ

「答えろ、お前の主張は命をかけてまで貫かねばならないほど重要な物なのか?」

アキトはそういいながら銃口をウリバタケの胸の部分に合わせる

ブリッジの空気が再び固まった・・・・もし・・・今の状態でアキトの目が開かれれば・・・・

おそらく・・・いや・・・・間違いなくウリバタケの命は失われるだろう

「う・・・・・・・・・重要じゃねえ・・・・・」

「そうか・・・・・なら何故力を振りかざした、話し合いと言う方法もあっただろう」

「・・・・・・手っ取り早いと思ったからだ」

「なるほど・・・・手っ取り早ければ人の命を奪ってもいいのか?」

「・・・・・いや・・・・・・すまねぇ・・・・俺が・・・・悪かった」

ウリバタケは素直に謝った・・・・建前や逃げ道としてではなく・・・自らの気持ちを表現する最善の行為として・・・

「・・・・わかってもらえればいい・・・・力がどれほどの恐ろしさを持っているか・・・忘れないでくれ」

アキトはそう言うと銃をマントにしまった・・・・まだ目は閉じられたままである

「なあ・・・・・・一つだけ聞かせてくれ・・・・・その少年は・・・・どうなったんだ?」

ウリバタケが・・・・・アキトに向かって訊ねる、アキトは・・・目を開き、笑みを作った

「その少年は・・・家族と・・・仲間達のおかげで血と殺戮から抜け出しました・・・・」

そのアキトの言葉と共に直視することとなったアキトの眼・・・・・金色の瞳・・・・・

「そうか・・・・・・・」

ウリバタケは・・・・少年が誰か分かったのだろうか・・・・一言だけ言った

プロスは・・・・・ある疑念に駆られていた

「(艦長の眼・・・・まさか艦長はマシンチャイルドなのでしょうか・・・・・

いえ、そんな筈は無い・・・マシンチャイルドで一番長く生きているのはルリさんのはずです・・・

七年前・・・・そう言えば西欧方面のネルガル研究所が消滅しましたね・・・

当時は事故だと思っていましたが・・・・まさか一人の少年の手によって壊滅していたとは・・・

艦長はネルガルを恨んではいないのでしょうか・・・・・家族を奪ったネルガルを・・・おや?)」

考え事をしていたプロスの眼の前にウィンドウが開かれる

『ネルガルが敵対しない限りは協力させてもらいます』

「(・・・・・・優しいお方ですね・・・・・私なら・・・・おそらく許さないでしょうね)」

「さて・・・・・叛乱騒ぎはこれで終わりにしてくれますね?」

バイザーを付け直したアキトがウリバタケに問う

「ああ・・・・・ちゃんとプロスの旦那と話し合うことにするよ・・・本当に悪かった」

「よかった、俺としても・・・・もう味方を撃つ様な事はしたくないですからね」

「ああ・・・・俺も味方を撃つ様な事はしたくねえし撃たれたくもねえよ」

アキトとウリバタケは互いにそう言いあうとかすかに笑みを浮かべた

「よーーし、野郎ども!!仕事に戻るぞ!!」

「オーース!!」×整備員

ウリバタケの号令と共に整備員達は全員格納庫へと戻っていった

「アキト・・・・・お前あのこと話して本当によかったのか・・・大体の奴は感づいてると思うぞ」

「いいんですよ・・・・・もう過去の話ですから・・・・悔やんでも仕方ありませんしね

それよりも・・・・・すみませんでした、メティちゃん達への配慮を忘れてました」

「安心しな、耳栓して聞かせないようにしといたよ

まあその代りにあとで遊んでやってくれ、途中でミリアに目も閉じさせたからご機嫌斜めだ

ラピスのほうはサラとアリサがやってくれたそうだ、あとで礼いっとけよ」

ルークはそう言うとブリッジから出て行った

その日の事件は・・・・・それだけだった・・・・・だが・・・クルーの多くに衝撃を与えた事件だった

しかし・・・それは決して悪い影響とはならなかった

今まで何かと喧嘩をし、迷惑をかけていたクルー達の多くが話し合いで決着をつけるようになってきていた

艦長を恐れる者は無く、逆に仲間・・・いや・・・・家族に近い連帯意識がクルー達に浸透していった





それから数日後・・・・・火星がもうすぐの位置まで来ていた

「・・・・一時停止、前方に敵が待ち伏せしていないか調べてくれ」

「了解・・・・・・微弱ながら反応あり・・・レーダ感度上昇・・・・相当の大部隊のようです」

「主砲の射程範囲内に入ってるか?」

「・・・・・はい、あちらから動く様子は特になし、こちらが接近してきたところを一気に叩くつもりだったんでしょう」

ルリからの報告を聞きアキトは一度・・・・大きく深呼吸をした

「主砲発射用意!!敵がこちらの思惑に気付く前に先制攻撃を仕掛ける!!

全エステバリス出撃体制で待機、主砲発射後は敵の反応を待つ!!」

「了解、グラビティブラスト発射」

ナデシコから漆黒の光が放たれ、火星近くにいた蜥蜴の部隊が爆発していく・・・・・

「敵予想戦力12%ダウン、ナデシコに向けて進軍を開始しました」

「よし、ナデシコ前進!!フィールドを一時開放、全エステバリス出撃せよ!!」

「了解!!」×パイロット

アキトの指示と共にエステバリス達が出撃していく

「よし・・・・フィールド最大出力!!エステバリス部隊は中央のヤンマを撃沈せよ!!」



それから・・・・・まさに激戦と言うべき戦いが始まった

カトンボ、ヤンマはナデシコにむけて集中砲火し、バッタ達はエステ部隊に猛攻撃を続けた

しかし・・・・・戦況はすぐにナデシコ側に傾いた

アリサ、チハヤと続いた連続突撃にヤンマのフィールドが持たなくなりチハヤのレイピアが突き刺さったのだ

もともと機関部に向けた攻撃であった為レイピアの一撃を受けたヤンマはあっさりと沈んだ

爆発に巻き込まれ、編制もままならなくなったカトンボ達など敵ではなかった

全エステバリスを収容しつつのグラビティブラストの一撃で火星宙域の蜥蜴部隊は壊滅した

その後・・・・大気圏に突入する前に火星表面に待ち伏せしているチューリップを破壊して火星へと降りていった

高度はできる限り高く・・・・揚陸艇ヒナギクの限界上昇高度にあわしてナデシコは火星空域を飛んでいた

プロスが次の目的地を知らせるべくブリッジにクルーを集めようとした時それは起こった

「艦長、何処かからモールス信号が流れています」

「モールス信号?・・・・・発信地の特定は可能かいルリちゃん」

「いえ・・・・・同時に数箇所から発信されているようです」

「解読は?」

「もうできた、『ラグナロクより逃れし同志達よ、ドラゴンオーブが眠りし楽園へと集え

楽園にあるニブルヘイムにて我らは待つ』・・・これで全部」

ラピスが解読した内容をアキトに告げる・・・・アキトはしばらく考えると笑みを浮かべた

「はてさて・・・・・どういう意味でしょうか・・・」

「こういうのはあいつだな・・・・・生きてたのか・・・・・・・目的地、ユートピアコロニー!!」

「ええ!!」×ブリッジ全員

「どういうことなのアキト?どうして急にユートピアコロニーに向かうの?」

「あれは暗号になっているのはわかるな?まずラグナロク・・・神々の最終戦争・・・星の全てを破壊したという戦いだ」

そこでアキトはいったん区切る

「・・・・そうか!!火星会戦は火星全土を覆う戦いだった・・・・それをラグナロクにしたのか」

アキトのヒントをもとにジュンが暗号を解読する

「その通り、次はドラゴンオーブの眠りし楽園・・・・これは何かわかるか?」

「ドラゴンオーブ・・・・・確か・・・邪神が使った世界を焼き払った神器・・・でしたよね?」

「その通りだよルリちゃん」

「と言うことは・・・・火星会戦で火星に一番打撃を与えた・・・・・チューリップでしょうか・・・」

「多分・・・・ね、あのチューリップから火星を破壊した木星蜥蜴が出てきたからね・・・・」

「それが眠る楽園・・・・・・なるほど、チューリップが落ちたのはユートピアコロニーだけでしたね」

ルリの言葉にフクベが僅かに反応したが気付く者はいなかった

「でも・・・・最後の『楽園にあるニブルヘイム』って・・・・・なに?」

「ニブルヘイム・・・北欧神話にあるヴァルハラ、ミッドガルド、ニブルヘイムの三世界の一つ

ヴァルハラは一番高い世界、ニブルヘイムが一番下の世界、その間にミッドガルドがある

つまり・・・・火星上空をヴァルハラ、地表をミッドガルドと見た時・・・・ニブルヘイムは?」

「そうか!!地下シェルターだねアキト」

「その通り、この暗号を送ってきた奴の目星もついてる、後は進むだけだ」

プロスは反論しようとしたが『火星の人達の救助』を目標としている為反論できなかった

暗号でその場所が指定されていると言うことは高確率で誰かがいると言う証拠だろう

罠の可能性も捨てきれないが・・・・・真っ向から反論するにはまだまだ戦力不足だった

その後・・・特に反対する者もいなかったためユートピアコロニーに向かうこととなった

チューリップ再起動の可能性も考え、ナデシコはある程度距離を置いたところで停泊した(高度は充分に取って)



その後、ヒナギクにより低空からユートピアコロニーに接近することとなった

降下メンバーは白兵戦能力、艦の防衛などを考え五人に絞った

まず最強クラスの白兵戦能力を持つアキト、自ら志願したルミ、通信役としてメグミ

交渉になった時に備えプロス、もう一人の護衛としてアリサが下りることになった

ヒナギクは何事も無くユートピアコロニー跡にたどり着き、各員地下への通路を探し始めた

「・・・・・?・・・・・・・地盤が緩いな」

「おや?見つかりましたかな?」

「ああ、おそらくここだろう、俺とプロスさんで地下に降りる、三人はナデシコとの連絡をとっていてくれ」

アキトはそう言うと地面を踏み、陥没する大地と共に地下へと降りていった、プロスもその後に続く

「・・・・・隠れているのはわかっている・・・俺達は敵じゃない

先に名乗らせてもらおう、俺は西欧方面軍所属アキト=ファー=ハーテッド

ネルガルが建造したND−001『ナデシコ』の艦長として火星に来た」

「私はネルガルの会計監察官、プロスペクタ―と申します」

アキトの自己紹介につられる形でプロスも自己紹介を行った

「・・・・アキト・・・・アキトなんだな!!」

急に一人の男がアキトに抱きついた

「ああ・・・やっぱりお前かカズヤ・・・・よく生き延びたな」

「へへへ・・・・・伊達に鍛えられてないってことだよ」

アキトがカズヤと呼んだ男性は笑みを浮かべながらアキトと向かい合っていた

「おや・・・・お知り合いですかな艦長」

「ええ、西欧方面軍の特殊部隊の仲間ですよ、火星ではぐれてしまったんです・・・

そう言えば他のやつらはどうした?」

「・・・・・悪い、俺以外は全員逝っちまった・・・上にあるチューリップを道連れにしてな・・・・馬鹿な奴らだよ」

「そうか・・・・・・逝ったか・・・・・皆良い奴だったのにな・・・・」

「まあな・・・・・っと、悲しんででも仕方ねえな。ここの代表を紹介するよ、ついてきてくれ」

「頼む」

アキトとプロスはカズヤに連れられその代表のもとに向かった

「あら・・・・新しいお客かしら?」

「ええ・・・・地球からの客人ですよ」

「アキト=ファー=ハーテッド、西欧方面軍に所属しています。

今回はネルガル建造のナデシコに乗り火星まできました」

「あら・・・・・西欧方面・・ね・・・・ふふふ・・・・私はイネス・フレサンジュ、ネルガルの科学者よ」

代表・・・・イネス・フレサンジュはそう言うとサングラスとローブの頭の部分を外した

「イネス博士でしたか・・・・・いやはや・・・・わかりませんでした」

「あら・・・・ミスターじゃない、貴方も火星に来てたのね・・・・ナデシコ一隻で」

「・・・貴方の言いたいことはわかります、おそらくあなたはナデシコのスペックを知っているんでしょう

しかし、ある程度は強化してきました、急いで脱出すれば無事火星圏を抜けられるくらいには・・・

ナデシコに・・・・・乗ってくれませんか?」

イネスの言葉にアキトが返す・・・・・アキトの表情は真剣そのものだった

「そうね・・・・といってもここにいる人達は軍への不信感は物凄く高いわよ・・・・あるところ以外はね・・・

だから・・・・もしそこから救援が来たのなら大人しく乗ろう、それ以外は断固として拒否しようと決めてたの」

「では・・・・ナデシコには・・」

「まさかね・・・・・・・本当に来るとは思わなかったわ・・・・・・カズヤ君・・・貴方の勝ちね

西欧方面軍の人達に世話になった人達はここには多いわ

最後に家族を火星から脱出させてもらった人、残った軍の人達・・・カズヤ君達に助けられた人もいる

それに・・・カズヤ君の仲間は私達の脅威を取り除く為にチューリップを破壊しにいってくれたわ

だから・・・・私達は貴方を信頼するわ、私が全員を説得してナデシコに乗せてみせる

貴方達は収容の準備を開始して頂戴」

「はい・・・・・・ありがとうございます!!」

アキトは見事な敬礼をして再び地表へと戻っていった・・・・・





その後・・・特に大事件も無くヒナギクの往復により火星の人たちは無事全員収容できた

しかし・・・

「前方より大型チューリップの接近を確認、それと共に敵大部隊が出現してきます」

ルリの報告と共に接近してくる蜥蜴の部隊が移る

「くっ・・・・・主砲発射用意、それと共に微速後退。

レールガン発射体制に移行」

アキトの指示と共にナデシコは攻撃態勢に移るがアキトはそれ以上指示を出さない

「敵部隊追撃してきます」

「・・・・・・・」

ルリの報告にも全く反応を見せず、ただ敵部隊との距離表示だけを凝視しているアキト

クルー達の多くはいつまでも攻撃しようとしないアキトにやや不信感を抱いていた

「何迷ってるのアキト?あれくらいの敵ならこれで充分だよ。

ルリちゃん、副艦長権限で命じます。グラビティブラスト発射」

「了解、発射します」

「なっ!!ラピス止めろ!!」

「だめ、止まらない!!」

・・・ユリカは・・・艦長であるアキトと同権限を持っていた

アキトが前線で戦っている間のブリッジの命令はユリカに一任することにしていたからだ

だからこそ・・・・緊急時にいちいち引継ぎをしなくていいようにとプロスが同権限を持てるようにしたのだ

今回は・・・・それが裏目に出た

多くのクルーは無残に破壊されたチューリップと蜥蜴の部隊を思い浮かべたが・・・・・・

「え!?嘘!!」

「敵戦力2パーセントダウン・・・・駆逐艦、戦艦共に傷はありません」

前方に出てきていたバッタ達が少し減っただけの大部隊の姿がそこにはあった

「ふぅ・・・・・貴方達はまるでわかっていないようね、敵だってフィールドを持っているのよ

それにフィールドを重ねることでその強度を増している・・・・ナデシコの力じゃあ撃ち落せないわよ」

「けど・・・・連続して撃てば!!」

イネスの言葉にユリカが反論する・・・・

「無理だな、いくら高度があるといっても真空とは違う。

発射体制が整う頃には、ほとんどもとの強度に戻っているはずだ」

その意見に反論したのはアキトだった

「さて・・・・艦長・・・・貴方は火星を脱出可能なだけの武装をつけたそうだけど・・・・

ここでその力を使って生き延びさせてもらえるのかしら?」

イネスがアキトを見ながら挑発するような口調でいう

「・・・・むりだよ・・・・・・グラビティブラストがきかないんじゃあ・・・・かてっこないよ」

「私達が出ても挽肉にされちゃうよね・・・」

「悔しいけど・・・・・・そうだろうな」

上からユリカ、ヒカル、リョーコの順である・・・・・・

彼女達は殆どのナデシコクルーと同じく絶望に捕われていた・・・・・・そんな中

「アキト・・・・・出撃許可を」

「隊長、俺からもお願いします。逝ったあいつ等の遺志を守るためにも・・・出撃許可を!!」

「私も出ます、勝負はまだついていません。

少しでも勝利の可能性を高める為に・・・・・・出撃許可を!!」

アリサ、カズヤ、チハヤの三人がアキトに出撃許可を求めた

その眼は絶望には捕われていない・・・むしろ・・・闘志に満ち溢れていた

それは・・・彼らだけではなかった、サラ、ラピスの二人も、絶望には捕われてはいなかった・・そして

『・・・・・・・・・・・カツン』

アキトが・・・・・・バイザーを投げ捨てた音が響いた

「ふっ・・・・・いいだろう・・・・・許可する

アリサ、チハヤ、カズヤの三名はナデシコ防衛の為に出撃せよ!!

俺も出るぞ!!整備班はエステの用意を、指示もエステから出す

オペレーターはラピスに、通信役はサラに、指示がない者は待機せよ!!」

同じく・・・闘志に満ち溢れた金の瞳・・・・そして・・・聞く者全てを威圧するような声で次々と指示を出すアキト

「了解!!」×西欧メンバー(メティ以外)

アリサ達はそう返事をするとすぐに格納庫に向かい、ルークはエステの準備の為整備員に指示を飛ばし始めた

「ま・・・待てよ!!俺たちが待機ってどういうことだよ!!」

「そうです、少しでも戦力は多いほうが」

リョーコ、イツキが待機を命じられたことに反論する、アキトはラピスに作戦を伝えると二人のほうを向き言った

「・・・戦力?・・・・残念だが・・・君達は戦力とみなされる資格はない。

この戦況で戦力とみなされるのは最後まで希望を捨てない戦士だけだ

少しでも絶望を抱いた者を戦力扱いするつもりは無い

イツキ・・・・・ヴァルハラで共に戦った君には特に期待していたんだがな・・・・・残念だ」

アキトはそう言い終わるとブリッジから出て行った

「くっ・・・・・あんにゃろ・・・・何様のつもりだ!!」

リョーコが怒りもあらわに叫ぶ

「・・・・ラピス・・・だったわね、彼の作戦を見せてくれない?」

「構わないけど、邪魔はしないで」

ラピスはそう言うとアキトから伝えられた作戦内容をイネスの目の前に映した

「・・・・なるほどね・・・・この作戦なら彼のいう通りね」

「・・・どういう作戦なんですか・・・・・・・こ、これって!!」

イネスの言葉に疑問を持ったユリカがその作戦内容を見た・・・・・その内容はこうだった

まずエステバリス部隊の攻撃により前方に陣取るバッタの注意をそらさせる

その上でナデシコのレールガンを敵部隊中央付近に存在しているヤンマにロックオンする

その後、バッタを誘導する部隊とフィールドを弱める部隊に分ける

フィールドが弱まった時にレールガンの砲撃でヤンマを撃沈する

・・・戦力差が圧倒的な今の作戦としてはまさにパイロットは自殺しに行くに等しいだろう

「ふふふ・・・・少しでも生き残れる可能性が高いのは希望を捨てない戦士だけ・・・

絶望に捕われるようじゃあこの作戦では生きて帰れないでしょうね」

イネスがそう言っている間にも戦いは始まっていた・・・・・

まず全員でバッタの部隊に猛攻撃を仕掛け敵の目標をエステに向けさせる

その上でエステ達はエネルギーフィールドギリギリの所までバッタ達をおびき寄せる

そして・・・・アリサ、チハヤの二人を突撃の為に向かわせ

アキトとカズヤはバッタ達を逃さないように攻撃を続ける

それを見ているブリッジクルーの多くは正直生きた心地がしなかった

冷静にエステとの通信をしているサラ、同じく冷静に仕事をしているラピスが信じられないといった状況である

そんな中・・・・・ついに作戦の最後の時が来た

「こちらチハヤ、ただいまより敵フィールドに突撃を仕掛けます」

その言葉と共に二機のエステがヤンマに向けて突撃する

時折グラビティブラストをナデシコに放っていた敵艦隊も突撃してくる二機を防ぐ為にフィールドを張りなおす

『ズバシュウウウウウウ・・・・』

二人の突撃は予想通りフィールドによって弾き返された・・・・そこに

『ヒュオン・・・・・ドッッッゴーーーーン!!』

レールガンの一撃が放たれフィールドを容易く貫き・・・・ヤンマに直撃・・・撃沈する

さらに・・・・ヤンマの爆発により多くの敵艦が巻き込まれ、次々と誘爆していく

「よし・・・・・作戦成功、バッタ達も誘爆のほうに巻き込まれていく、これより帰還する

エステが全機帰還後は全速でこの空域から離れる!!」

「まって!!ナデシコ上空から敵の大部隊!!」

ラピスの報告と共に敵の部隊が降下してきた

「くっ、爆発のせいか・・・・・・だが・・・・まだ!!」

アキトは敵が降下してきた理由を軽く考えるとすぐに敵部隊に向かおうとした・・・その時

「!?・・・ボース粒子反応・・・ナデシコ前方!!」

ラピスからの通信が届く・・・・・それと共に・・・ナデシコの眼の前に漆黒の機体が現れる

「なっ・・・何だあの機体は・・・敵の新兵器か!!」

「くっ・・・ただでさえ苦しい時に!!」

「皆、気をつけて!!あの黒い機体の出力はナデシコと同等よ!!」

「戦艦級の出力を持った機動兵器?・・・・・悪い冗談ですね・・・・」

全員が敵の増援に少し弱音を吐くがすぐに敵部隊に向かい始める・・・・

しかし・・・・・黒い機動兵器は上方の蜥蜴の部隊に突撃していった・・・・・そして

『ドッゴーーーーーーン!!!!』

「俺たちを・・・・・守ったのか?」

黒い機動兵器の行動を理解できずアキトがそう呟く・・・・

「今はそんな場合じゃないか・・・・・上空から降下してきたということは・・・・・

既に火星大気圏上空の守りを固め直したと見るべきだろうな・・・・

仕方ない・・・・・」

アキトは次にどう動くかを考えるとナデシコに通信を開いた(一時的に閉じていた)

「ナデシコはエステの収容後低空飛行を行う。

敵が降下してきたということは既に宙域の守りを整え直したと見るべきだろう

そこでナデシコは一時的に低空飛行し脱出ルートを再検討しなおす

このまま高空にいればすぐに敵に見つかってしまうだろうからな・・・」

その後・・・・ナデシコはアキトの指示通り低空飛行をおこなうこととなった

艦長であるアキト、副艦長のユリカ、パイロット代表アリサ、ネルガル代表プロス、ナデシコの開発者としてイネス

以上五人の話し合いにより、脱出方法はナデシコの代わりとなるだけの出力を持つ物を使い

時間差でその囮を発動させ、敵がそちらに向かっている隙に火星圏を抜け出すという方法に決まった

ナデシコは・・・・・しばらく火星の大地をさまようこととなった・・・・・・・・・

ナデシコがその歩みを止める時・・・・・信じられない真実が表に出ることとなる・・・・・・

今はまだ・・・・・その歩みはとまらない・・・・・・・・・・・・











後書き

今回はナデシコTVの5,6話を一つにまとめてみました

そのためやや長めになってしまいました

今回出たオリキャラの説明をします

オオサキ・カズヤ

オオサキ・シュンの息子(時ナデの方での名前を知らない為勝手に名付けさせていただきました)

年はアキトと同じ、西欧方面軍所属、特殊制圧部隊『ブルーファング』隊長

火星会戦時民間人を守る為アキトの率いる部隊『レッドファング』と共に市街戦を行った

レッドファングは無事帰還できたがブルーファングは合流時間に間に合わなかった

その後、民間人の保護をしている時にユートピアコロニーに向かうイネス達と合流

ユートピアコロニーに潜伏しつつそこに眠っていた最初期試作型エステバリスに乗り込み戦っていた

ブルーファングの仲間はカズヤが負傷し傷の手当ての為麻酔を受けている時に

チューリップ破壊作戦を決行、その作戦は試作エステを全機暴走させ爆発に巻き込ませるという大胆な策だった

その結果・・・・チューリップは完全に破壊されたがその代償として全員が帰ってこなかった・・・

カズヤは人情に厚くやや熱血肌の軍人、アキトと一番最初に仲良くなった軍の仲間でもある

父親のことを誇りに感じ自分もいつかああなろうと努力を怠ったらない秀才型

以上が現時点でのカズヤの設定です

さらに・・・・黒い機動兵器についてのおまけを下において置きます

ネタばれになるので嫌な方はみないでください

漆黒の機動兵器・・・ブラックサレナ・・・・

その中には誰も乗っておらず・・・・ただ・・・機械だけが動いていた・・・・

『ふぅ・・・何とかジャンプできましたね・・・マスターのご子息・・・夫人を殺させるわけには行きませんからね

マスター・・・・今だからこそ言えるのですが・・・貴方の記憶を奪ったのは私でした・・・・・

マスターには・・・幸せになってほしかったですから・・・・・・・・

無人兵器達よ・・・私の死への旅立ちの付き添いをしてもらいますよ

・・・・・・・マスター・・・・・今・・・ツクヨミも貴方のもとへ向かいます・・・・・・

自爆装置起動・・・・・・・・・・ブラックサレナ・・・最大加速!!』

そして・・・ブラックサレナは多くの無人兵器と共に火星に散った・・・・・・・

ブラックサレナAI・・・・ツクヨミの願いをかなえて・・・・・・・


次回、アキトの生誕の秘密を明らかにします・・・・・・・

遅くなるかもしれませんが・・・・・全力を尽くして頑張ります

 

 

管理人の感想

B-クレスさんからの投稿です。

・・・何故にプロスさんの登場シーンに、ダースベイダーの音楽をチョイスしたのですか?

いや、凄く気になりますなぁ、私は(笑)

それしても、黒い機動兵器の正体はアレですか?

一体、何処から来たんでしょうね?