注意!

この作品はあくまでギャグです

決して『北斗異聞』および

その作者 鋼の城氏個人に

喧嘩をふっかけるようなモノではございませんし

すでにネタの使用許可もいただいております











もう1つ











後悔しても知りませんよ?











いや、ホントに








北辰異聞




初月 始日


我が名は北辰

誇り高き木連において武術指南を勤める者だ

今日、草壁に「にっきちょう」なる物をもらった

このような記録をつけるのは小学校の夏休み以来なのだが

草壁のヤツが「これで ちったぁ 自己管理能力を身に付けろ」と殺気混じりに言ったので

ここはおとなしく従っておくことにする

我を殺気でビビらせるとは 草壁もなかなか・・・

頼まれた仕事を3ヶ月間忘れてただけだというのに心の狭いヤツだ


まぁ、我が娘も愛らしく成長してきた昨今

娘の成長記録をつけるというのも オツというものだろう

ふむ、この上半分は画を描くようになっているらしい 面倒な・・・

まぁ良い、帰りに色鉛筆を買って帰ろう 256色の大きな物がいい


北斗はうらやましがるだろうか?




犬月 憎日


北斗は色鉛筆をうらやましがってはくれなかった

拾ってきた犬の方が気になるらしい

ちょっとロンリーだ

我は動物の毛にアレルギーがあるのだが

北斗に涙目でにらみつけられ 仕方なく白旗を上げる


だが、その時 我は見てしまった

その『ケン』と名付けられた犬が我の方を見て「ニヤリ」と笑ったのを

おのれ犬・・・我を愚弄する気か?


いずれ処理せねばなるまいとお星様に誓う




兜月 虫日


なんとした事か・・・

この日記を妻にみられてしまった

あろうことか 我が妻 さな子は

我が魂を込めて描いた『我が愛する娘の肖像』を

「これ・・・カブトムシですか?」とのたまいおった


試しにさな子に描かせてみる

下手だったら 始末せねばなるまい


ぬぅ、う・・・巧いではないか

我が娘の愛くるしさが存分に引き出されている

絵を家宝として床の間に飾ろうとしたのだが

その前に見慣れぬ小娘に絵を奪われてしまった


あれは 北斗の友達の零夜とか言ったか

クッ・・・我の隙を突くとはなかなかやるな

その勇気に免じて絵はくれてやる

だが、北斗はやらんぞ




結月 託日


またもや 見慣れぬ女学生が現れた

家主の知らぬ者が頻繁に出入りするのはどうかと思う

なぬ? さな子の知り合い?

馬鹿者! この家の主は我だッ!!


どうも さな子との話を聞いてみると

こいつが 今 幼年学校を騒がせている 東舞歌らしい

昔 顔をあわせた事もあるような気がしないでもないが 忘れた

我の頭の9割は愛娘の事でいっぱいだからな

そういえば 娘はどこだろう・・・?


なぬ? 犬畜生と小娘に拉致されただと?

おのれ犬め 自分だけでは偉大なる我に勝てぬと悟り

小娘と手を結んだか!


処理を急がねばなるまい・・・




決月 戦日


犬畜生に負けた


残像を残し背後から攻撃するなどと卑怯な手を使いおって犬!

腹いせに催眠ガスを使い 犬が寝ている隙にダンボールに詰め込んで川に流した

フッ 我の勝ちだな


しかし、問題は北斗だ

犬がいなくなったと知れば悲しむだろう

そして、我が犬を捨てたと知れば・・・考えたくない


そうだ、今日は 奮発して鍋にしよう

北斗のご機嫌をとらねばならない


・・・しかし、何故か 誤解をされて 家を締め出されてしまった

ちょっと涙が出た


玄関先で体育座りをして星を眺めていると 誰かが我の肩を叩く

おお、やはり我が娘 我の事が心配で来てくれたのだな


濡れている、父のために泣いてくれているのか?


ぬぅ・・・娘よ いつのまに毛深くなった?


き、貴様は 川に流したはず・・・うわあぁぁぁッ!!




離月 婚日


やっと退院できた

あの犬め 今度 会ったら覚えておれ

とりあえず あれ以降 家には姿を見せていないらしいが

近所の犬畜生どものボスの座についたと噂に聞いた

優人部隊あたりを動かして野犬狩りでもするべきだろうか?


そんな事を考えながら家に帰りついた私を衝撃が襲った

なんと、妻が離婚の準備を進めていたらしい

さな子め 見舞いに来ないだけではあきたらず

我から北斗を奪うつもりか?


こうなっては仕方がない

長年連れ添ったお前といえど 始末させてもらう




血月 海日


北辰、一生の不覚


さな子に負けた


何時の間にあのような力を身に付けた?

まさか我が血の海に沈められる事になろうとは

せっかく我に会うために帰ってきた北斗が

おびえて 逃げてしまったではないか


草壁に頼み込んで なんとか親権だけは死守する事に成功した


さな子は荷物をまとめて実家に帰ってしまったが

そんな事は些細な事だ


北斗〜 早く戻ってこ〜い!

って我が里に送り込んだのだった てへっ




枝月 織日


最近 北斗が口を聞いてくれない

どうやら 北斗は血の海に沈む我を見たショックと

さな子が実家に帰ってしまったショックから

自らの記憶を改竄し 我がさな子を殺したと勘違いしているらしい


こうなっては仕方が無い

ヤマサキという男に命じ暗示をかけさせ

北斗の中にもう1人の少女の人格『枝織』を誕生させた


見ておれ さな子

きっと 枝織は「将来の夢は?」と聞かれたら

「パパのお嫁さん♪」と答えるような娘に育ててみせる

見ておれ・・・人の執念というものを




箱月 入日


最近 零夜とかいう小娘が我が娘に近付き過ぎている

いい機会だ 2人を引き離すついでに

北斗には『深窓の令嬢』というヤツになってもらおう

だが、美しく成長した我が娘を狙う輩が他にもいるかもしれん

防御網だけは完璧にしておかねばな・・・


こうして完成した北斗を守るための部屋を

あろう事か あの舞歌めは『牢獄』呼ばわりしおった

失敬な、貴様にはこの海より深い父の愛がわからんのか


部屋を見た北斗も 少し複雑な表情をしていた

喜びという感情をうまく表現できないのだな

不器用な子だ・・・




好月 人日


零夜とかいう小娘が度々 北斗を訪ねてくる

クッ・・・これでは わざわざ 部屋を用意して引き離した意味がないではないか

始末しようかと思っていた矢先

小娘が北斗から貴重な情報を引き出してくれた

「北ちゃんは どんな人が好みなの?」と質問したのだ

ふっ・・・少しは役にたつようだな


娘はこう答えた

「俺(わたし)より 強いヤツ(ひと)」

ぬぅ・・・今の北斗は我より強い

やはり 父として

北斗の前に大いなる壁として立ちはだかるべきなのだろう

鍛えねばならんな


聞いた話だが

零夜とかいう小娘が 最近バットの素振りをはじめたらしい

野球選手にでもなるつもりなのだろうか?


まぁ、そんな事はどうでもいい

パパは強くなるぞおぉぉぉッ!!






そして時は流れ






「あら、これは・・・」

舞歌は北斗の部屋であるノートを見つけた

飾り気のないノートの表紙に書き殴られた「にっき」の文字

これはこれで実に北斗らしい

その下の方にカラフルな丸文字で「ほくちゃんとしおり」と書かれている

こちらはきっと枝織が書いたのであろう


パラっと開いて見る




出月 会日


噂のテンカワ アキトと会う

機動戦を行うが決着はつかず

いずれ 決着をつけねばなるまい




舞月 踊日


しおりもきょうはじめてあーちゃんにあったの

まいかおねーちゃんにきせてもらったどれすで

ぶとーかいでいっしょにおどったの

そのあとあーちゃんといっしょにあそぼうとおもったけど

ほくちゃんにじゃまされちゃった




勝月 負日


テンカワ アキトと二度目の勝負をする

今度は拳を交えての勝負、この男 生身でも強い

これほど楽しいとおもったのは久しぶりだ

奴は俺を更なる高みへと導いてくれるだろう




興月 味日


ねぇねぇほくちゃん

「おれよりつよいやつ」がすきっていってたよね

あーちゃんはどうなの? しおりはすきだよ




驚月 焦日


な、何を言うか枝織!

俺がテンカワ アキトに惚れているだと!?

勘違いにもほどがある!

・・・くだらん!!




勝月 誇日


べつにしおりはほくちゃんがほれてるなんていってないよ・・・




混月 乱日


くっ それはその・・・

ええい、もう寝るッ!!







以下、延々と続いている

舞歌はノートを閉じ ポツリと呟いた

「これって・・・交換日記?」

あながち間違いとは言えない











しかし何故、舞歌がここにいるのか?




それは誰にもわからない






だいたい予想はつくんだけどね









もう、勘弁してください




あとがき






ごめんなさい、もうしません
















たぶん(笑)



 

 

代理人の感想

 

 

 

 

ああ・・・空が青い・・・・・。