『時の流れに』アフターストーリー

後悔に至る道・・・もしくは旅立ち

 

 

 

 

 

 

 

 

木星と地球、この両者で行われた不毛な戦争は一人の英雄の活躍によって終結を迎えた。




……其の名は、テンカワ・アキト。またの名を『漆黒の戦神』…。



…物語はアキトが『ひなた荘』から帰還した、その晩に始まる。

そうこれは…異世界への逃亡へと続く、


…壮大な物語のプロローグなのだ…。(ヲイ)


・・・。


…はじめに言っときます。
怒らないで下さい。(爆)


・・・。


午後五時…同盟本部。


ウィーン…ウィーーーーン!!


「何事ですか!?」


某同盟…そう呼ばれる組織の中心人物、ホシノ・ルリは突然のエマージェンシーコールに驚き、会議場に飛び込んできた。


…見ると、既に半数程が集まっている。


…更に次々と集まる『某同盟』。

…そのメンバー全員が集まるのに、3分とかからなかった…。


・・・。


「妖精…大変よ。」


会議はこの、エリナの台詞から始まった…。


「アキト君が…行方不明…なのよ!」


ザワザワザワ


会議場が途端にざわめき出す。


「…どう言う事です!?」

「アキト…何処いっちゃったの?」

「落ちついてください…天真爛漫さん。」


…その混乱を収めるようにすすり泣きが…。


「うう…アキト…アキト…。」


…静まり帰る場内


「…ラピ…幼き妖精…一体?」


「…アキトの声が…聞こえないの…うう。」


…その言葉に、辺りに稲妻が落ちたような衝撃が走る…。


ラピスは顔を伏せ、時折嗚咽を響かせる。

わざとらしい程の大声は、周囲に不安をばら撒くのに十分だった。


「アキト…大丈夫なの?」

「…まさか…。」

「何処かの組織にさらわれた可能性がありますね・・・。」


上からユリカ、リョーコ、メグミの順。


・・・。


…アキトに限ってさらわれる事は無いだろう…と言うのは大きな間違い。

…今回、帰りついた時のアキトは、


象でも一瞬で眠らせる麻酔弾850発を食らい

全身、超合金Z製の鎖(バラ色)でグルグル巻きの上

ベークライトでガチガチに固められていた。


…勿論、意識は無い。


同盟メンバー曰く、

「愛の篭った『説得』の賜物」

なのだとか…。(汗)


・・・。


「…とにかく、捜索隊を出しましょう!…解散、…急がないと!!」


…そして、会議は終了した。

慌しく走っていく同盟の皆…。


それを横目で見ながら、



「…ゴメン…一人にしておいて。」


…そういって肩を震わせながら、ラピスは何処へとも無く歩いていく…。


『ラピス…。』


見かねた?オモイカネ等がモニターを切る。


・・・ニヤリ。…トテトテトテッ…!!


モニターが切れたのを確認した途端…
いきなり全速力のラピス!!


…通風口に飛び込み、オモイカネの監視すら届かない部屋に駆け込む!!


・・・。


「…ご苦労様、ラピスちゃん…名演技じゃない。」


そこに居たのは…
メグミ…そして、


「…取りあえず、指定された通りにやっといたぞ。」


北斗!?


・・・。


「むがー!うごー!!(俺をどうするつもりなんだぁーっ)」


そして…全裸のアキト(汗)


・・・。


どうやら…
最悪の協定が結ばれたようだ(滝汗)。


…えー、説明すると

@ラピスがエリナにアキト失踪をつげる。
A会議でメグミが誘拐説をでっち上げる。
B…その間北斗がアキトをここに運ぶ。(『北斗』は同盟未加入。)
C会議終了次第、ここに集合。


「では、昼の間は俺がアキトを好きにしても良いんだな?」


…北斗の脳裏には日がな一日修行を繰り返す、
自分とアキトがイメージされていた。


「…ええ、そして夜は私とラピスちゃんで…。」


ふふふ…ふふふふ・・・
アーッハッハッハ!!


こちらでは…怖い笑い声が響き渡る。(汗)


・・・。


…そして、乾杯用のグラスが運び込まれ…。

「では、乾杯っ!」
「かんぱーい!」
「…乾杯。」


…ゴクリ。


…口をつける北斗とラピス。

そして…、


(…ふふ、二人には悪いけど…
を盛ったの。)


…メグミちゃん…あんた…鬼ですか…?


「…うわー、これ美味しい!」
「凄く…美味いな…これは。」


だが、何故か美味しそうな二人。


(嘘っ!?)


そして…二人とも…直ぐに飲み干してしまい、

北斗に至っては、メグミが自分用に作った方まで手を伸ばす。


…ゴクリ…。


「…うぐっ!?」


…バタッ


…メグミが
普通に作った方で、バッタリ倒れる北斗。(汗)


・・・。


(もしかして私…毒を入れた方を持ってたの?)


…そう考えて
一人納得するメグミ


マイナスにマイナスを掛けるとプラスになる…。

…料理には普通、適用されない公式であった。


・・・。


「…ねぇ…北斗…どうしたの?」


ラピスの声にはっとするメグミ。

…即座に作戦変更!


「ラピスちゃん!…北斗はね…アキトさんの独占を狙ってたのよ!」

「ええーっ!?」


…そして、北斗を台車に乗せて、そのまま船外に放り出す(ヲイ)。

外は海…死にはしないだろう。



…ボチャン



…悪は滅びたわ…でも安心はできない。」

「…どうするの!?」

「アキトさんを逃がすわよ!」

「うん!」


…大風呂敷に包んだアキトを台車に乗せて、

連絡艇ひなぎく(改造済み)へ…。
 

そして…そのまま発進!


「さあ、このまま逃げきるわよ!!」

「おーっ!」


…そして、数時間後…。


「…逃げ切ったかな?」

「うん…多分…。」

「疲れたのね?…寝てていいよ。後は私がやっておくから。」

「うん…オヤスミ。」


…そう言うと、ラピスは奥の部屋に移動。

少し経ち…メグミがこっそり奥を覗くと、寝息が聞こえる。


「…よし!」


…オートパイロットを起動し、こっそり移動開始。


…ロックを掛け・・・


「アーキート−さん!」

「ふご…ふが(め、メグミちゃん!?)」


…はらりと落ちるメグミのスカーフ…。

嗚呼、このまま話は
18歳未満お断りの世界へと行ってしまうのか?


「メグミちゃん…ストーップ!!」


…猿ぐつわを何とか外したアキトが自制を求め、声を上げる。


「ふふ、でも、この時点で既にお仕置きは決定ですよ?」

「う…。」


「それなら私と、このまま…ってのも良いんじゃないですか?」

「…それはまずいって。」


「…どっちにしても、逃げられないのに?」

「まあ、…確かに(汗)」


…両手両足を鎖に繋がれた状態のアキトには、確かに逃げる術が無い。

CCも無いし。


…暫く考え込んでいたアキトだが、突然
ガバッと顔を上げる。

…暫くブツブツ呟いた後、こう宣言した!


・・・。


「…覚悟は決まった。」


…いきなりシリアスモードに入るアキト。

だが全裸で鎖に繋がれている状態では、格好が付くはずも無い。(汗)


「…運命に…身を任せよう…。」

「えっ!?」


メグミの心臓が跳ね上がる!

…アキトが気づいた様子は無いが…。


愛してるよ…さあ、瞳を閉じて…。」

「あ…はい…。(真っ赤)」


そして、アキトの両手がメグミの肩を優しく掴む。

…汗がにじんでいるのは緊張の所為だろうか?


船全体が揺れたかと思われる程の衝撃の中、大声を張り上げるアキト!


「今だ!…俺の胸に飛び込んで来てくれ!!」

「「アキト(さん)!!」」


…ゴッツン!!


「キャヒ!?」
「痛ッ!!?」


…ラピスとメグミが激突!!目を回す二人。

そのままバッタリと倒れる。


「うーん…あれ、アキトは!?」


そして…気づいた時にはアキトはその場から消えていた…。


種明かしをすれば、

@「…覚悟は決まった。」の台詞の前に心の中でラピスを呼ぶ
 (例:起きろ、ラピス!!)


Aどちらに対する言葉か分からない様に注意しつつ、冷静さを失わせた上で目を閉じさせる。
(恐らく本当に愛は有るだろう…程度の差はともかく)

因みにこの時、壁にぶつかったラピスが、
『船全体が揺れたかと思われる程の衝撃』を起こした。
…アキトが大声張り上げたのはそれをごまかす為。


B両者同時にアキトへ飛び込んでいくので激突…気絶!

この時、ラピスが鍵を開けているはずなので、鎖を引き千切り逃亡。


C『運命に身を任せ』…後は海に飛び込むのみ。


しかし…あのアキトにここまでの策をめぐらす事など出来たのだろうか?

・・・。


「うー、」

「まいったなぁ…完璧だと思ったのに…。」


大きなたんこぶをさすりつつ、アキトを探す二人。

暗闇の中、海面すれすれを飛んでいく…。


ガクン!


「…何かがぶつかった?」

「…見てくる?」


・・・。


そして…二人が見た物は…。


「貴様等…許さんぞ…!!」


「「ヒィーーッ!!」」


ワカメをかぶり、ポケットから小魚覗かせた…。

…ずぶぬれの北斗でしたとさ。


ちゃんちゃん


−−− 一方 −−−


「…災難でしたね。」

「助けてくれて有難う…ハーリー君。」


…アキトは海に落ちた途端、

ハーリーの乗るクルーザーに救い上げられていた。

…因みに、先ほどの作戦は、以前アカツキから伝授されたらしい。

何故だろうか…某組織の匂いがちらほらと…。


「すいませんね…着替えまでは持ってこれなかったんですよ。」

「いや…いいよ。気にしないでくれ…。」


現在、アキトは

股間を風呂桶で隠し
バイザーだけ付けた状態。


バイザーだけはハーリーが持って来た。

…まるで嫌がらせだ。(爆)


「取りあえず、ナデシコには帰りづらいでしょうし…。」

「ああ…困ったな…。」


「…実は、ネルガル買収の際に手に入れた別荘が有るんですが…。」

「!!」


「この船にデータが入ってます。…宜しければ…?」

「た、頼む!」


「じゃ、僕は備え付けのボートで帰ります…お気を付けて。」

「ああ、この恩は一生忘れない!」


・・・。


そして…アキトは行ってしまった…。


「ククク…。」

『『やったね…ハーリー。』』


…オモイカネ…それにダッシュ!?


『ルリを…』

『ラピスを…』

 

『『独り占めしようとするアキトがいけないんだよ』』

 

「…僕は良いのかい?」

『ハーリーは問題外だから。』

 

「グッ…まあ、これでアキトさんは自分からは帰れないだろうね。」

『後は逃げ切れるだけの物を用意してやるだけ…。』

『クックック…ざまあみろだね…少しは反省するだろうし…。

 

「『『はーっはっはっはっは!』』」

 

響き渡る勝利の高笑い。

 

…嗚呼、ここにも復讐人が…。

しかし…オモイカネもグルならばれない訳だよ…。

 

::::後書き::::

…これに関してはノーコメントにさせて頂きます。

 

 

 

BA-2さんからの投稿です!!

・・・そりゃあ、無敵だよな。

オモイカネもグルだったらさ(汗)

しかし、これが逃げ出す時のアキトか。

・・・どんなタイミングで捕まったんだろう、コイツ(苦笑)

 

ではBA-2さん、投稿有り難う御座いました!!

次の投稿を楽しみに待ってますね!!

 

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