機動戦艦ナデシコ  アナザーストーリー


世紀を超えて

第93話 出会い、触れ合い、潰しあい




…それは、突然の事であった。


「…ナデシコの側面に、所属不明の戦艦が迫っています!!」


…ブリッジにメグミの声が響く。

因みに、先程までユリカと冷戦状態だったため、気付くのが大幅に遅れていたのは秘密だ。(爆)


「…あれは…何?」


…ナデシコとまるで相似したそのフォルム。

しかし、その船体は紺色に塗装されている…。


…それを見て、ネルガル組の二人に緊張が走った。


「おや…あれはナデシコのプロトタイプですな。」

「ミスター、確かあれは明日香インダストリーに売却された筈…。」


「はい。…とすれば明日香が接触を図ってきたと見てもいいでしょうな…。」

「…悪い話で無ければいいのだが…。」


…しかし、彼らの心配は半分ほど杞憂に終わる。


「…ルリ、向こうから通信だよ。」

「…はい。…所でオモイカネ?」


「ん?…なに?」

「…人の膝の上で何やってるんです?」


…ずずずーっ


「…ラーメンすすってる。」

「…汁がこぼれて汚いんですけど。」


…ずるずるずる


「…僕は気にしないから大丈夫。」

「…私が気にするんです!!(怒)」


…。


『…はぁ…アホらし。(汗)』

「…え?」


…見ると通信ウインドゥが開き、16歳ぐらいでルリと似た顔の少女が呆れ顔でこちらを見ている。

よく見るとそれは、この世界に来てから増えた姉だった。


「…ヒスイ?」

『ええ…今回は仕事です。…所でルリ、はしたないですよ?』


「…。(汗)」

『まあ、いいです。…ルリ、ナデシコの艦長さんに繋いで。』


…。


「私がナデシコ艦長、ミスマルユリカです。…其方の所属と目的は何です?」


…流石のユリカも艦長としての自覚はあった。

襟を正して通信に入る…が。


『こちらは連合軍所属、遊撃宇宙戦艦』
『おーっほっほっほ!
…お久しぶりね、ユリカさん!』



…全ては高笑いによってかき消された…。(汗)


「…はっ!…カグヤさん!?」

『…そう、相変わらずの腐れ縁ねユリカさん?…士官学校以来かしら?』


「…もしかして、貴方が艦長?」

『そう、そしてこの艦は私の名を取って『カグヤ』と言いますわ!』


「何者なんですか?」
「…確か艦長とは幼馴染だそうで…。」
「…明日香インダストリーのご令嬢ですね。…ミスター?」




…そう、カグヤ・オニキリマル…再登場である!!


「何しに来たんですか?」

『…アキト様を頂きに参上しましたわ。』


…ぴきっ


「…すいませんが、よく聞こえませんでしたねぇ?(怒)」

『…あらあら…その歳でもう更年期障害?…大変ですわねぇユリカさん。』


ぱきっ


「…あはは、カグヤちゃんってば…相変わらずケバイ顔だよねぇ?」

『な!…の、能天気なその間抜け顔も相変わらずのようね?(怒)』


…一言ごとに下がる艦内の温度。


『か、カグヤ様…我々の任務はナデシコと協力、あるいは競争して火星を目指すと言う…。』
『黙りなさいホウショウ!!』



「…あの、艦長?…明日香との無用な摩擦だけは避けていただかなければネルガルの立場が。(汗)」
「…プロスさんは黙ってて下さい!!」



…既に、周囲の静止すら無意味なようだ。(汗)


「そうそう…言っておくけどアキトは私の王子様なんだからね!?(怒)」

『…それは貴方の勝手な妄想!…アキト様の心は私を向いているのです!!』


…妄想なのは両方同じだ。(爆)


「…アキトさん、艦長たちがそんな事言ってますけど?」
『お兄様としての意見はどうなんです?』


「…どっちもはた迷惑な存在だったな。(断言)」


…現実とはこんなもんである。(爆)


…。


…それから30分後、未だに口撃は続いていた。


「…カグヤさんなんか、高飛車が過ぎて周囲から敬遠されてたじゃない!!」
『なっ!?…ふ、ふん!それでやっとまともな生活が出来る程度でしたわ!』

『ユリカさんこそ、天然過ぎて単位取り損なってませんでした!?』
「あ、あれは…わ、わ、忘れてただけ…!…卒業までには大丈夫だったから良いんです!」



気が付くと、論戦はただの人格攻撃に落ちていたようだが。(最初からかも)


「…それにしても、艦長たちも良く飽きませんね…ホント馬鹿ばっか。(ルリ)」
『まともに取り合ってたら、精神が参ってしまいます。…はぁ…アホらし…。(ヒスイ)』


「…お前ら…俺はそんな言葉づかいを教えた事は無いぞ…?(泣)」


…馬鹿兄は泣いている。(爆)

…それなりの育成計画を立てていた様子だ。


まあ、まともな計画だとは思えないが。


「それにしても、流石は姉妹ね、ヒスイちゃん…ルリルリそっくり。」

『血縁ではないんですけどね…ミナトさん?』


「あれ…名前教えたっけ?」

『う!…いえ、ナデシコのメインクルーの情報は集めた後ですから。(汗)』


「サフィーちゃんは、それ程似てないんだけどねぇ…。」

『…あ、そう言えば…お兄様、ルリ。…サフィーは?』



…ガタン!!


「…うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!(狂乱)」

『ひっ!?』



…アキト狂乱、後…絶叫!!


「さ…さふぃいいいいいいいいいっ!!!(血涙)」

「アキトさん、落ち着いてください!!」


…ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!

アキトは走り去った…。


…。


…ドシュッ!!

凄まじい勢いでブラックサレナが緊急発進していく。


…目的地すらわからないのに。(爆)


「コガネ無しで、居場所わかるのかなぁ?」

「さあ…でもアキ君…結構考えるより先に動き出すタイプみたいだし…。」


…つまり、なにも考えていないと言う事だ。(爆)

しかし、忘れていたとは思わなかった…。


「…そもそも、貴方なんかと幼馴染ってのが気に入らない!」
『それはこっちの台詞ですわ!!』


…そして、それにすら気付かないほど白熱しているお二人さん。(爆)

想い人が離れていく事ぐらいは気付いて欲しい物だ。


…そして遂に。


「ルリちゃん、グラビティブラスト…スタンバイ!」
「スタンバってます。」

「…じゃ、発射!」



…何気にス〇ロボネタだ。(爆)


『ヒスイ…こちらもグラビティブラストを!!』

『…マジですか。』


…誰か止める奴は居ないのだろうか?(汗)


「…ねぇ艦長?…向こうはナデシコと並んでるのよ?グラビティブラスト…当たる訳無いじゃない。」

「…え、あ、あはははは…そうでしたね!」


…どうやらナデシコ側はミナトさんが止めてくれたようだ。

が、


『グラビティブラストが駄目なら対空レーザーを…ヒスイ、艦長命令よ!!』

『…はいはい。…ナデシコの皆さん、フィールドは張って下さいね…。(汗)



パシュ…パシュ…バシュ!!


「…う、撃って来ましたよ!?」

「…はぁ…対空用レーザー砲?ナデシコにはついてないですな、羨ましいです…ハイ。」


「…ルリちゃん、被害は!?」

「…向こうも手加減してくれてます。フィールドは正常に作動中…被害はありま」


…ドッゴオオオオオオン!!


突然、衝撃が艦を襲う!

見ると、フィールド発生用のブレードに大穴が空いていた!!






…。(もくもくと煙)





「カグヤさあああん!!
…幾らなんでもやり過ぎ!」

「…ディストーションフィールド、消失!…艦長、ナデシコ丸裸です!(汗)」


『し、知らないわ!!…ヒスイぃぃぃいいいっ!?』

『…ち、違います!…ああっ…敵襲です!?』


…がばっ!

両艦のブリッジクルーは揃って窓にかじりつく!


「…何処?…何処から?」

「艦長…敵はナデシコのレーダー範囲外からのロングレンジ攻撃を行った模様!」


「…で、その敵は?」

「…信じられないスピードで突っ込んできます!」


…見るとレーダーは、はるか彼方から接近する紅色の機動兵器の影を捉えていた。


…。


そして、カグヤでも。


「…翼を持った…エステバリスかしらね?」

「はい、カグヤ艦長…敵機は長距離砲撃兵器を捨てて、両腕に剣のような物を装備しました。」


「…接近戦に持ち込むつもりかしら?」

「おそらくは。…カグヤには搭載機動兵器がありません…接近されると危ないかと。」


カグヤは数瞬の間考え込んでいたが、高らかに言い放った。


「…ヒスイ、ナデシコに打電『貴艦の援護に当たる、至急敵を迎撃されたし』とね。」

「…艦長。」


ヒスイが顔をあげた。

…正直、意外だったのだろう…。


「私だって、個人の感情よりも優先させねばならない物がある事ぐらい、判っています。」


「お兄様の勇姿ですか?(ぼそっ)」
「…無論です。(きっぱり)」



…何にせよ、アキトをめぐるユリカとの争いは一時棚上げになるようだ。

もっとも…当のアキトは既に出撃中だが…。(爆)



…。



「…カグヤから通信、援護してくれるようです。」

「そう…流石に非常事態だしね。…ルリちゃん、全艦に非常警戒態勢発令しておいて。」


…そうこうしているうちにも、敵機は凄まじい勢いで突っ込んできた!

その高機動性はサレナタイプなどとは比べ物にならないほどだ…。


「…もうしてます。…で、どうするんですか?」

「グラビティブラスト…発射してみて。」


「…もう、無駄かと。(汗)」

「…なんで?」


…ルリが震える指で目の前を指差す。

そこには…、


「…嘘。(汗)」

『…ナデシコ、覚悟!』


ブリッジの目の前で剣を振り上げる紅色の機動兵器の姿が…。


「…有人機?」

『…私は草壁美春、そしてこの子は《朱雀》…ナデシコには沈んで頂きます!』


…見ると、その機体の構えているのは剣では無く…大太刀と言われるタイプの肉厚の刀だった。

基本はエステっぽいが、額にシャ〇専用っぽい角がついているのはお約束だろうか?


しかし、モクレンミブヤモドキには過ぎた機体のような。(爆)


「…ちょ…まってくれないかな…あははははは。」

『…問答無用ぉっ!!』


…刀が振り下ろされる!

そして、それがナデシコに突き刺さらんとしたまさにその瞬間!!


「ゲキガン・フレアァァァァァアアアアアッ!!」


…ガシイィィイイイッ!!


朱雀が横から突っ込んできたエステバリスに吹っ飛ばされる!!

…機体色は…ピンク!


「何とか間に合ったな!!」

「…ヤマダさん!?」


『『『…生きてたんですか!?』』』


…玄武に殴り飛ばされて遥か彼方に吹っ飛ばされてから、ヤマダは音信不通だった。

故に、周囲は完全に死んだものだとばかり思っていたのである。



「…おいおい、ひでぇなそりゃ…。(汗)」

「…忘れられてたよりはましじゃないかな?」


…見ると、その奥からライトグレーのエステバリス…。

ミカヅチ・カイトの機体が続く。


「…僕はアースヴァグランツのカイト。ガイをお届けに上がりましたって…ね。」

「おお、コイツが探し出してくれなかったら、流石に危なかったぜ!」


…一説によれば、中国辺りまで飛ばされたとの噂もあったりする。(爆)

良く生きていた物だ…。


『…つぅ…いいタイミングで登場しましたね…。』

「おう、悪の手先め…よくも好き勝手やってくれたな!!」


『…な!?…戯言を!!』

「負けないぜ…そらっ…ゲキガン・シュー−−ート!!


…ガキキイイイイッ!!

ヤマダのエステが、ナイフを手に突撃をかける!!


『くうっ!』

「そらそらぁっ!!」


…ドゴォォオオオオン!!

朱雀の片腕がナイフに持っていかれた!!


「…へっ、あの玄武って奴に比べれば大した事ねぇな!!」

『それはどうですかね!?』


…バシュバシュバシュ!!

朱雀の羽根が意思を持ったように宙を舞った!!


『食らえっ…鳳翼乱舞!!』

「羽根がビットになってやがるのか!?」


…しかも、その羽根はディストーションフィールドをまるで無視してエステに襲い掛かる!!


『ふっ…この鳳翼は次元歪曲場を切り裂けるのです!』


…フィールドランサーと同じ原理なのだろう。

ヤマダの機体のダメージは、一気にレッドゾーンに跳ね上がる!


「…くそっ…これじゃあやばいぜ!!」

『止めェえええっ!!』


…残った片腕に大太刀を構え、朱雀はヤマダに近づく。

そして、大上段に刃を振りかぶったその時!


「おっと…僕も居るんだよ…そう簡単に墜とさせはしません!!」

『…何者!?』


…ライトグレーのエステが敵機に突っ込む!!

更にワイヤードフィストのおまけ付きでだ!


「そらっ!…ゲキガン・パンチ!!」

『…紐付き(ワイヤー)の分際で!!…しかも、このタイミングはさっきと同じ…。(汗)


…バギシッ!!


朱雀の頭部が潰される!!

そして、朱雀の動きが止まった…。


…。


「…わぁ…強い…ううん、向こうが弱かったのかな?」

「…いえ、あの機体…スキャンしたら狙撃仕様みたいです。…接近してきた意図が読めません。」


…ナデシコ艦内では、あっけなくカタの付いた戦いにクルー達が拍子抜けしていた。

但し、彼ら抜きでは落ちていたのはナデシコの方だろうが…。


因みに、突っ込んできた理由は…やはりモクレンミブヤモドキだからだろう。(爆)


「とりあえず、機体を回収しましょう!」

「そうですな艦長…あの機動性、きっと素晴らしい技術が手に入るでしょう。」


「わしは嫌な予感がするがのう…。」


「…ヤマダさん。聞いたとおりです、その機体を回収して帰還してください。」

「おおよ!…了解っと。」


…フクベ提督は無視されている。(爆)

そして、あっという間に機体はナデシコの格納庫に吸い込まれていく…。


「…おい、俺は何もしてねぇぞ?」


…しかも勝手に。(爆)


…。


「…気をつけて下さい!!…その機体はまだ死んでない!!」


その時であった。

カイトが突然叫びだしたのは!


『『『えっ!?』』』

『…まさか気付かれるとは。…でももう遅いですよ!』


…刹那…格納庫に入ってきた朱雀が再起動した!

そして…辺り構わず暴れ出す!!


…ブン!!

大太刀が、予備のエステを薙ぎ倒す!!


…吹っ飛ぶ整備班。


…ガシィッ!

次々と、予備パーツが踏み潰されていく…!


また吹っ飛ぶ整備班。


…ドゴォォオオオン!!

修理用機材が灰塵と化す!!


もっと吹っ飛ぶ整備班。


…。


「待て待てぇぃ…この俺が居る限り勝手にはさせねぇぞ!!」

「ガイ!…無茶はするなよ!!」


…その時に、ようやくヤマダとカイトが格納庫に突入してきた!


…それでも吹っ飛ぶ整備班。(爆)


『所要時間30秒…中々素早いですね!!』

「…待て…お前の機体…なんで頭が直ってるんだよ!!」


「ガイ…朱雀の自己修復は尋常じゃないんだ!…完全に破壊するのは難しい!!」


…そのカイトの言葉どおり、朱雀の破損箇所はほぼ完全に修復されている。

破損から10分経っていない事を考えると、恐るべき修復力だ…。


『その通り。…装甲は普通の機体と変りませんが…壊しきる事は難しいのですよ!』


話している内にも…羽根型ビットは格納庫中を駆け回り、物資を消失させていく…。

燃え上がる食料、沸騰する水。
…予備のエステは残骸と化し、

ウリバタケコレクションも失われた。(爆)


そして…やっぱり吹っ飛ぶ整備班。

…そろそろ、頭数が足りなくなってきているようだ…。(爆)


『ま、こんな物ですかね…物資が無ければ戦えないでしょう?』


「…てめぇ…許さねぇ!!…カイト、あれ行くぞ!!」

「…判った…このまま内部から破壊させるわけには行かないからね…!」


『…こんな狭い所でなにをする気ですか?』

「「ダブルゲキガンフレア−−−−−−ッ!!」」


『…へ?』


…ドゴォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!




…フィールドをまとって突撃する2機のエステバリス!

その攻撃は朱雀を
弾き飛ばし、壁に叩きつけ、
そのまま突き破り、
外壁をも突き破り、
カグヤのブレードに叩きつけ、
そのまま貫通させ、



…壊滅的なダメージを与えた!!

























…ナデシコ&カグヤにも。(爆)



























ついでに整備班にも。(ヲイ)

























そして、宇宙空間。

ボロボロになった朱雀の前で、ガイがポーズを決めている。


…何となく、彼らの攻撃で壊れた被害の方が大きい気もするが、
きっと気のせいだろう。(爆)


「…どうだ…これが正義の力だぜ!!」
「ガイ、少し違うと思うけど…。」


『…まあ、こちらも時間ですから…まあ、引き分けって事で。』


「ふっ、負け惜しみを言うな!…それは俺の台詞だ!
「おいおい…。(汗)」


『…判りましたよ、今回は私が悪役なのですね…じゃあ、せっかくだから…覚えてろっ!!(爆)』


…朱雀は飛び去った。

恐らくHPが30%を切ったのだろう。(爆)


…ガイもカイトも後ろを振り返らなかった。

何故なら…背後には、自分達が大穴を空けたカグヤが居たからである。(爆)



…。



そして、ナデシコブリッジ…。


「…終わったね…ルリちゃん。」

「…格納庫が大破しましたけどね…。(汗)」


『カグヤもフィールドが張れない状態ですわ…何処かの誰かさんのせいで。(怒)


…カタカタカタカタ

「…お見舞金がこれ…慰謝料がこれ…修理費がこれですな…。」


ユリカとカグヤの言い合いが続く中、プロスペクターは損害の計算をしている。


「まったく、ヤマダさんにも困った物ですね、カグヤさん。」
『ユリカさん?…きっちり損害賠償はしていただけるんですよね…当然。


「…え、何で?」

『…で言わないで欲しいですわ。…監督責任です!


…がしゅぃーーーっ

「…びくっ…明日香への保障…?…根回しも必要ですかね…。」


その時、小さな通信ウインドウが開く。


『カグヤ艦長…あのー。』
『ヒスイは黙っていなさい!!』

『いえ、そうではなくて…。(汗)』
『…あらゆる報告は後にしなさい、艦長命令です。』


『…知りませんよ、どうなっても。(汗)』



…しゅるるるるるるる

「ぶつぶつぶつぶつ…これは…とんでもない大赤字…。」


『ルリ…ルリ…!』
「はい?」

『…大変です…敵が居ます!』
「…何処にです?」

『…レーダー見なさい…識別不能の機体が一機!』
「…多分…アキトさんですよ。…何時の間にか乗り換えたみたいですね。」


ルリよ、少しは不審がってくれ。

普通、意味も無く乗り換えられるものじゃないんだから…。(汗)


『…なんで判るんです?』
「…アキトさんの襟首には私の愛の証が…。(ぽっ)」


『…盗聴器仕掛けましたね?(汗)』
「違います、離れていてもアキトさんの声が聞こえる不思議な機械です。」


…世間では、それを盗聴器という。(爆)

そして、ルリの言葉を裏付けるかのように、程なくアキトが戻ってきた。


…ズズーーーーン。


…暗黒を背負って。(爆)


「…サフィーは見つからなかったみたいですね。」

『…ルリ、少しは心配してあげなさい!』


「アキトさんの事を心配しない私だと思いましたか!?」

『…サフィーの方をです!!(怒)』


…。


…こんな風に、オペレーター達が姉妹間の会話をしていたせいで、誰も気付かなかった…。

接近する巨大な影に…。


…ギシッ


…ナデシコ、カグヤ両艦の船体が軋んだ。だが、それに気付いた物は誰も居ない…。

だが、それは確実に迫っていた危機…。


「…だーれもアタシと《青龍》に気付いてないみたいね。…そろそろ…行こうかな?」


…玄武、白虎、朱雀…。

そして、四聖獣最後の一機が遂にその姿を現そうとしていた…。

続く


::::後書き::::

BA−2です。「世紀を超えて」も93話。

この戦闘が終われば…ようやくTV版で言うなら第4話?に進めます。(ヲイ)


…進まない物(しかも駄文)ですが、きっちり進めていきますんで見捨てないで頂ければ嬉しいです。

では!

 

 

<日和見の感想>

 

 タダイマルスニシテイマス

 ピーッ、トナッタラメッセージヲオイレクダサイ

 

 

 ピーッ

 

<ジョニーの伝言>

 

 HAHAHA!

 良い子の皆、俺はジョニー、ラテンの血を引く日系15世さ。

 15代前以外はぜ――んぶ日本人だけどな!

 HAHAHAHAHAHA!

 日和見が「メールが溜まってる……」って書置き残して失踪したんで、

 代わりに一発行かせて貰うぜ!

 

 しっかしBA-2さんよ、相変わらずナデシコ活躍してないな!(笑)

 活躍度で言ったら、ルリもユリカもアキトすらハーリーの足元にも及ばないぜ!

 

 面白いからいいけど!HAHAHAHAHA!

 

 とうとう801まで登場するこのご時世、面白ろけりゃなんでもアリだ!

 とりあえずまぁ、アレだ、アレ。

 狙撃仕様の朱雀に超回復力持たせた奴、物凄く技術の無駄遣いしてるな。

 技術の無駄遣い大好き。

 こうなるともう、青龍がどんなトンデモロボなのか気になっておちおち寝てられやしねぇや!

 

 おぉっと、確かそろそろ留守録テープが無くなるから、ここらへんで切り上げさせてもらうわ。

 最後に一個だけどうしても聞きたいことがあったんで、それで最後だ!

 

 

 

 

 ……ヒスイって誰だっけ?(滝汗)←素で忘れた

 

 

 ゴゴ ハチジ ニジュウサンプンデス