ナデシコ外伝 第二話

〜始動の日〜

 

 

火星

赤い星

死の星

戦の星

古代バビロニアではネルガルと呼ばれ

僕は多くの死を前にして

逃げることしかできなかった。

 

そして今

 

 

 

〜秩父山中〜

 

体育館のような建物の中に6メートルほどの人型が佇んでいる。

装甲のほとんどに超々強化樹脂を使用し格闘、被弾率の高いと予想される箇所に複合ルナチタニュウム合金を使用することで従来の十数トンになってしまう人型戦車の重量を1.85トンまで落としている。

名前はエステバリス、対木星トカゲ用の兵器である。

地球に逃げてきて、早いもので一ヶ月が過ぎた。

木星蜥蜴との開戦から数えると実に三ヶ月の時が過ぎていた。

 

キタガワ・シンゴは、地球に戻ってくるなり対木星トカゲ関係のラボに配属されていた。

担当した仕事はソフトウェア関連である。

彼の専門は次世代コンピューターの開発と制御ソフトの制作であるから新型の機動兵器の制御系、管理系、遺伝子的にコンピューターとの相性を上げ、高いオペレート能力を持ったマシンチャイルドと共同で作業をするのは理にかなっている。

もっとも、彼女が十代半ばの少女であることに困惑したが。

「・・・おいしい?」

僕は、隣に座っている少女に話しかける。

彼女の名前は、パール・プラタナスという。

朱金の瞳を持ち、ピュアホワイトの髪を持つIFS強化体質者。

『うん』

彼女の言いたい言葉が書かれた画面が、彼女の前の空間に浮かび上がる。

コミュニケ、一般には馴染みが無い道具ではあるが軍や研究施設には多く普及している通信手段である。

見たい資料を、その場で見られるので研究中や会議などで重宝する。

おにぎりを頬張りながらコクコクと頷く彼女の姿は、かわいらしいと思う。

しかし、目を紫外線から守り弱い視力を補強するための黒いバイザーは、可憐な少女には似合わないとも思う。

アルビノ、色素の極端に少ない彼女の目は光に弱くバイザーが無いと外も歩けない。

資料によると、10年ほど前の実験では、数種類のバリエーションが試されたらしい。

彼女は、準成功作と呼ばれていた。

研究室でなら兎も角、外で行動するには問題がある。

体の弱さ、オペレート処理の高速化を求め過ぎたためにおきた言語表現能力の不調、人間の体は良くできているもので何処かを良くすれば何処かに負荷がかかってしまう。

彼女にしてみればコンピューター言語の方が人の言葉より簡単なのだそうだ。

『研究所の人達は、好きじゃないけど食堂の人たちは良い人』

「そうだね、食堂の人達は良い人たちだね。 そういえば、例の計画どこまで進んでる?」

『買占めが40パーセント、手配が60パーセント』

パールが、身振り、手振りで進行状況を伝えてくれる。

「80パーセントと言った所か、順調だね。

さて、あとはネルガルをどう言いくるめるかだねぇ。

やっぱり、アカツキ会長から口説くのが一番かな?

どう思うパールちゃん」

『将を得ようとするならば、まず馬から』

「忠告ありがとう、

でもね、馬のほうが強そうなんだ。時間もないし」

そう言って、少し染みの浮いた天井を眺める。

ふと窓を見れば、火星とは違う鮮やかな地球の青空、これからの事を考え始めた。

火星のこと、今の自分にできること、託されたディスクのこと・・・。

「そうか、僕は、償うために生き残ったんだな。」

そう呟いて目を閉じる。

隣には朱金の目を持つ少女、穏やかに時が流れていた。

 

〜それは、ほんの少し昔〜

 

 私が、この人に出会ったのは一ヶ月前のよく晴れた日、新しい人が私の担当になると聞いても私は何も感じませんでした。

だって、皆やることは実験とパラメーターの調整作業、変わることのない日々そう思っていました。

「パールちゃん良いかしら?」

扉越しに担当医のニイミヤさんが声をかけてくる。

『いいよ』とウィンドウをだして扉を開ける。

『はじめまして』とウィンドウを浮かべてみました。

挨拶は大事です。

扉の向こうにいた男の人は、驚いたように目を見開いた後で何とも困ったといった表情を浮かべる。

「ニイミヤ女医」

「ねっかわいい子でしょ」

満面の笑みで笑いかけるニイミヤさんに対して男の人は苦笑いを浮かべ額を押さえています。

「はじめまして、キタガワと言います」

その目は、記憶の中にある最も古い目と良く似ていた。

『ん、コレかい息子の写真なんだ。嬢ちゃんみたいな、かわいい女の子なら文句なかったんだがね』

十年前、月のクーデターの時に会った連合の軍人さん。

手のかかる子供を思う親の目だった。

 

それからの日々は一緒にゲームをしたり、こうやってピクニックにでかけたり、いままでしたことの無い事をたくさんしました。

外出許可は取れなかったので、研究所のある山からは出られませんでしたが。

まぁ、仕方ないです。

最近の報道は木星トカゲ一色ですし、火星からの生還者が街を歩けば騒ぎになります。

 

 ある日、キタガワさんが、ネットで何かしているので覗いてみると私の戸籍を作ろうとしていました。

「ヒトコトノヌシ、ハッキングの状況は?」

『なかなか厚いファイヤーウォールだね、さすが役所って所かな?

でも、時間の問題だね、上手くいけそうだよ。』

安心したところでディスプレイに文字が映る。

[ねえ?なにしているの]

これが、試作型中枢管理コンピューター“ヒトコトノヌシ”との出会い。

この出会いのおかげでプロジェクトは、急速に加速されることになる。

 

私が昔の事を思い出していると考えがまとまったのかキタガワさんが起き上がる。

 この山は、ネルガルの私有地になっており厄介な研究や文字通り、厄介者を閉じ込めておくには、うってつけの場所なのだろう。

その分、山の管理は徹底していた。

「どう考えても、送り迎えがいるな。プロス所長とは連絡が取れないし・・・。

彼らに頼むしかないか・・・。」

 僕と一緒にこの研究所に連れてこられて鬱憤が溜まっていると思われる、二人の顔を思い出して笑みを浮かべる。

何かを決めるには、ちょうど良い天気だった。

 

〜秩父研究所 宿直室〜

 

その二人は、六畳一間の畳部屋で暇を潰していた。

夢が 明日をよんでいる〜

魂の叫びっさ レッツゴ〜パッション

カタオカ・ダイスケは、寝転がりながらゲキガンガーを見ていた。

懐かしのアニメ マラソンを始めて早いもので一ヶ月が過ぎようとしている。

ちなみにメルヴィル・ミヤビは、古今東西のシューティングゲームを制覇していた。

「遊んで暮らせるのは良いが、いい加減ここの暮らしも飽きてきたな。」

「そうだな、大概のゲームやアニメは、やりつくしたしな。」

 シャトルで帰還するなり、ネルガルのシークレットサービスに拘束されて、この研究所に放り込まれた。

「どう考えても犯罪だよな、今の状況は・・・。」

「給料は出ているようだから『これが仕事だ』と言われたら何も言えん。」

「とは、いってもな〜。」

ミヤビは、退屈そうに言うと、畳に寝転ぶ。

ピィ〜ラリラ〜

携帯の着信音が鳴り始める。

「おや?なぜ、圏外で使えない携帯に着信が?」

突然鳴り始めた、携帯を訝しく思いながら操作する。

「カタオカどんな内容だった?」

ミヤビが、プレゼントを待つ子供のような顔で返事を聞く。

「波乱万丈の日々への招待状さ。」

 

 

 

 

 

〜秩父研究所 格納庫〜

 

その晩、ミヤビ達は格納庫にいた。

格納庫にいるのは白く塗られた鋼鉄の巨人

 背中にコンテナのような物を背負っており、左手にはクロー付のスモールシールドを装備している。

「ほ〜すごいもんだ。」

カタオカが感嘆の声を上げていると、二つの足音が響いてきた。

一つは、白衣を着た20代後半の男。

もう一つは、黒いバイザーを着けた15歳ほどの女の子。

キタガワとパールちゃんだ。

この二人とは、研究所で顔を合わせて以来よく一緒に遊んでいる。

「よかった、来てくれたんですね。

いたずらと思われたらどうしようかと思っていたんですよ。」

「はっはっはっ、遊び相手を疑うほど僕らは擦れてませんよ。

ネルガル本社に直訴に行く。

こんな面白そうな話に乗らないわけが無い。」

「そのとおり!」

三十分後

ゴウウウウンとブースターから数千度の熱量を持った炎が吹き出す。

轟音と共に飛び立つエステバリス専用輸送機“アザレア”

下から見ると、エステバリスが三角形の凧に乗っているように見える。

「研究所からの追手は大丈夫なの?」

輸送機を操縦するミヤビから試作エステバリスに通信が入る。

「大丈夫、研究所の管制室にウイルス叩き込んどいたから。」

楽しそうにキタガワ博士が答える。

バッババッッ(私の特製だから欠片も残らない。)

 パールちゃんがブロックサインで物騒なことを言っている気がするが、とりあえず無視する。

「キタガワ・・・これ狭いんだけど。」

カタオカが、操縦席の狭さに文句を言う。

「単座の操縦席を無理やり三人座れるようにしたのだから、仕方ないよ」

実に心強いお言葉を頂きました。

そんなことをしている間に目的地に近づいてきました。

「中々盛大なお迎えがきたな。」

メルヴィルが楽しそうに呟きます。

戦闘ヘリが12機、問答無用で撃ってきます。

「あまい、三面のボスの弾幕を避け切った俺にそんな攻撃が当たるかよ。」

そう、今の俺なら背後からの攻撃でも避けられる。

ものすごいGがかかります。

 すごい、としか言いようの無い回避行動を取りながらアザレアは目的地に向けて突き進んで行きます。

でも、下に乗っている私達の事も考えて欲しいです。

あっキタガワさん、青くなってる。

「投下ポイントに到着、降ろす。いいか?カタオカ」

「オーライ」

10メートル上空から拘束をとかれてエステバリスが落下します。

 バーニアを使い、バランスを取りながら着地した試作エステは、踵のローラーダッシュを使いネルガル本社に近き、接触回線用ワイヤーを打ち込みました。

「ハッキング開始!」

合図と共に私はネルガル本社にウイルスを送り始めました。

「それでは、カタオカさんパールちゃんを頼みます。」

「キタガワも上手く会長を口説いてくれよ。」

「ええ、任せてください。」

「グッドラック」

 カタオカさんが、そう言うとキタガワさんは、笑顔を浮かべて、本社ビルへ入っていきました。

キタガワさんが、本社に入って20分程たった頃。

「さあ、こちらにも出迎えが来たようだ。」

軍の機動兵器“アスフォルデ”

エステバリスより一回り大きい機体で背中に大きなジェネレーターを積んでいます。

それが、三機やってきました。

『わたしは、連合軍極東支部 機動兵器部隊所属 イツキ・カザマです。

そこの機動兵器に乗っている者に告げます。

大人しく、機体から降りて、縛につきなさい。』

軍が出てきたか、当然だな。

機動兵器が、突然本社に向かって来たのだ、僕だってそうする。

「さて、試作型ディストーションフィールド発生装置 どれはどの物か試してみますか。」

背中に背負ったコンテナの中にある装置に声を掛けつつ気合を入れる。

お姫様も背負っているからには、負けるわけにはいかない。

「さあ、一ヶ月の格ゲー三昧が無意味でないことをここで証明してやろう。」

戦闘開始の砲声が鳴り響いた。

 

 

 

 

 

〜ネルガル本社内〜

 

薄暗く白い廊下をひた走る。

開かない扉は事前にハッキングして作っておいたカードキー『最後の鍵君』を使いながら突き進む。

目指すは、会長室。

バタン、会長室の扉を開ける。

アカツキ会長は薄い笑みを浮かべながら会長椅子に座っていた。

「う〜ん、僕はアポを取ってない人とは基本的に会わないようにしているんだけどねえ。」

軽薄とも聞こえるアカツキ会長の言葉には、どこか凄みを感じる。

「アポならば、三日前にメールを送ったはずですが?」

僕も負けまいと軽口で応戦する。

「最近のメールチェックは、エリナ君に一任していたからね、僕の所に届かないメールも多いんだ。

そんな面白そうなメールがあるんだったら、自分でチェックすれば良かったね〜。」

「それは、こちらの話を聞いてくれると考えて良いのですか?」

「ああ、そう捉えてもらって良いよ。

ここまでの事をしたんだ。

それなりの勝算があってのことだろう。」

そう言って笑うアカツキ会長。やはり、この人をターゲットにして正解だった。

他の重役達では、わめき散らすだけで、話にならなかっただろう。

「それでは、これを見てください。」

そう言って、背中に背負ったプロジェクターを起動させる。

『3・2・1・』

『ドカーン』

『はじめまして、こんにちは、なぜなにナデシコの時間です。』

あっアカツキ会長、真っ白になってる。

あたりまえか。

「君は、僕をからかいにきたのかい?」

やや、殺気のこもった視線で僕を睨むアカツキ会長、むりないか。

「ディスクの解除キーが、これだったんですよ。消そうとするとディスクのデーターごと消えるように細工されてるから消せないし。」

そこまでして“これ”を見せたいのだろうか?

恨みますよ、イネスさん。

延々と相転移エンジンやディストーションフィールドの説明が続く。

「わかり易くて良いのだけれど、この教育番組構成はやめて欲しい。」

「まったくだね。」

 この瞬間、アカツキ会長と僕に心の交流が、在ったのはこれからのプロジェクトにおいて大きなプラスであったことを記しておく。

「なるほど、よく分かったよ。つまり、ここに書かれている戦艦を作って火星に行かせろということだね。」

「損な取引じゃあないはすですよ。装置の性能は、外で戦っている機体で証明されているでしょう。」

アカツキ会長は、やや疲れた口調で、言う。

「そのおかげで、家の秘書殿は偉くご立腹だよ。フォローを入れる身にもなって欲しいものだね。」

会長室にいくつも在るモニターの一つに金切り声を上げる女性が映っている。

 

綺麗な黒髪を肩口で切り揃えた美人なのだが、神経質そうな。雰囲気がある。

『なんで、二機ぐらいの試作機が、落とせないのよ!!』

 他のモニターを見るとアザレアが、ディストーションフィールドを張って体当たりで戦闘ヘリや戦闘機をおとしてる。

うわっ、本気で怒ってる。

「大変ですね。」

「そう思うなら、もっと穏便な方法で来て欲しかったね、まったく。」

やれやれ、といった感じで、アカツキ会長が溜息をつく。

「それでは、我々は退散させてもらいます。」

「ああ、捕まらないようにね。さすがにそこまでフォローできないよ。」

いつもの軽口で僕を見送るアカツキ会長、思ったより大物なのかもしれない。

「まっ、その辺は抜かりなくやりますよ。 例の件、忘れないでくださいね。」

そう言って、会長室からでていく。

「僕は本音の部分が欲しい。彼は建前の部分が欲しい。

利害が合うのならば、利用しあうまでさ、おたがいにね。」

 

〜ネルガル本社 玄関口〜

 

 舗装された玄関前は穴が空き、ひび割れ、所々土が掘り返され爆撃を受けたようになっている。

 軍の機動兵器と戦い始めて、40分・・・電源自体は、アザレアから補給しているが機体の方が限界に近い。

周りには、アスフォルデの残骸が転がっている。

『いいかげん、大人しくなりなさい。』

 イツキ・カザマというパイロットが中々強い。こちらの関節を狙って、正確な射撃を打ち込んでくる。

「正確な射撃、さすが正規軍。だけど予測は容易い。

 上半身をそらし、ライフルの射線から機体をそらしながら、ローラーダッシュでカザマのアスフォルデに肉薄する。

アスフォルデはバーニアを噴かして後ろに逃げようとするが、遅い。

くらえ、ワイヤードフィスト!

ワイヤーで繋がれた鋼鉄の拳が、アスフォルデにヒットする。

バランスを崩したアスフォルデに追撃を仕掛けようとすると、邪魔が入った。

援軍で来た、三機のアスフォルデの最後の一機が、突撃してくる。

このタイミングでは、ワイヤードフィストが戻ってくる前にぶつかる。

ガンンン

 ディストーションフィールドの赤い光が、突撃してきたアスフォルデをはじき返すが、勢いまでは殺しきれず試作エステバリスはバランスを崩す。

それに気をよくしたのか、殴りかかってくる、アスフォルデ。

なめるな―。」

殴りかかってきたアスフォルデの腕を掴みエステの体を半回転させる。

そのまま背負うようにアスフォルデを投げ飛ばす。

 まさか、背負い投げをされるとは思っていなかったアスフォルデは、背中から叩き付けられ、背中のジェネレーターを潰されて沈黙する。

再びカザマの機体に向き直る。

 

バッテリーの警告音が鳴り、ディストーションフィールドが、使えない事を警告する。

さすがに、さっきの体当たりは効いたらしい。

 機体の関節などから、いくつもの危険シグナルが出ているが、あと一撃ぐらいは十分放てる。

見れば、あちらの機体も右腕を失いボロボロ、おあつらえ向きだ。

緊張感が高まる。

引き絞られた弓が矢を放つように試作エステが飛び出す。

その、突撃を止めようとアスフォルデはライフルを連射する。

 バッテリー不調でディストーションフィールドを張れない試作エステは盾を使い、重要な部分をカバーするとあとは、当たるに任せてバーニアを噴かす。

『とまりなさい!』

「とまれるかよ!」

叫びが重なり、二つの機体が激突し同時に崩れ落ちる。

勝負が終わる。

散弾を受けてボロボロになったエステに通信が入る。

「終わったかい?こちらは、予想以上の成果だ。アサルトピットごと収納するから衝撃にそなえな」

ミヤビの通信に対してナカムラが聞き返す。

「ハカセは?」

「屋上でランデブー、オールドムービーの007のようだったよ」

アザレアから伸ばされた取手付きのワイヤーを試作エステを掴むと煙幕付きのチャフを撒き散らしながら、飛び去っていった。

「情けないぞ、カタオカ。たかが6機の機動兵器と相打ちとは、こっちは16機の戦闘ヘリに10機の戦闘機とやり合っても楽勝だったぞ。」

「おまえと比べるな。俺にあの世界は見えん。」

「怪しい宗教にはまった人みたいに言うな。」

バッバッ(面白かったね。)

「二度とやらんぞ、あんなアクロバット」

まっ、感想はひとそれぞれと言った所。

「軍のコンピューターには悪性ウイルスを流して、この機体のデーターは消したし、万事オッケー。」

何はともあれスキャパレリプロジェクトは動き始め。

この日を境に世界は大きく動き出すこととなる。

それが、悪いことなのか良いことなのか分からないけれど。

 

 

 

次回

ナデシコ外伝 第三話

〜流星の落ちる日 前編〜

 

絶望に満ちた戦いが始まります。

勝ち目は在りません。

それでも戦わなければなりません。

私達は誰かを守るためにここにいるのだから。

「君たちは、生きなさい。明日の子等を守るために。」