ナノマシンの紋様

   

 

第4話   「エステバリス強化パーツ、サレナ」

                             

 

                             ドドンパQ

 

 

 ビックバリアを抜けたナデシコは一路火星に向かっていた、しかし、現在は大量の物資を積み込むためにL2コロニーサツキミドリ2号に向かっていた。

 

 

「なあ、アキト、俺撃たれたんだよな」

 ゲキガンガーを見ながらガイがたずねる。

「ああ、でも血の気が少なくなって、落ちついてるじゃないか

 アキトは簡単に言う。

「でもさあ、何で俺生きてるんだ?」

「いいじゃないか、生きてるんだから」

 そして話は終わった。

 

 

「アキトって、最近ぜんぜん会ってくれないんです」

 食堂でユリカは愚痴た。

「いいんじゃない」

 ウリバタケは何かを見ながらいいかげんなことを言う。

「ぜんぜん良くありません!」

 彼女は少し切れた。

「うおおー、こりゃすげ―や」

 新型エステバリスのスペックを見ているウリバタケには何も聞こえていない。

「新しいパイロットが三人来るんだって?」

 ホウメイがウリバタケのコーヒーカップにお代わりを注ぐためやって来た。

「それよりこれ見てくれよ、今度来る0G戦フレーム」

 彼にはそんなことは関係無い、人よりもロボットだ。

「いやな男どもだといいね」

「そうか?」

 ウリバタケはコーヒーを口に含みながら言った。

「だって、いつ死ぬかわからないもの、いやなやつの方がいいさ」

「うんうん、なるほど」

 ユリカはこの会話の間全く無視されていた、目の前で手を振るなどの行為をしてみたが、全くムダであった、そして切れる。手をテーブルにたたきつけた。

「艦長命令です、私の話を聞きなさーい!」

 彼女はまるで田中真紀子のように叫んだ、こんな女の下で働きたくない。いや、マジで。

「艦長、ブリッジへお戻り下さい。L2コロニー、サツキミドリ2号にまもなく到着します」

 メグミがコミュニケを通して言った。

 

 

「着梃準備、ディスト―ションフールドを解いて下さい」

 ユリカの指示によって、ナデシコは無防備となった。

「まもなく視認できます」

 ルリの言葉通り目の前にはサツキミドリ二号が浮かび始めた。

「こちら機動戦艦ナデシコ、サツキミドリ2号応答お願いします」

 メグミが相手との交信を始める。

「こちらサツキミドリ二号、いやあ、かわいい声してるね」

 脇役C、彼はナンパが趣味である。

「ナデシコの着艇準備をお願いします」

「はいはい、まかしといて」

 モニターに閃光が走る。

「えっ、なに?」

 サツキミドリ二号は爆発していた。

「なっ、なーーー!!」

 プロスは絶叫した。 

「衝撃波来ます」

 ルリの報告。

 衝撃、ナデシコのディスト―ションブレードは煙を上げていた。

「そんな、さっきまでおしゃべりしてたのに」

 メグミは目の前の死が実感できずにいた。

「メグちゃん、SOS信号出てないか確かめて」

「はっ、はい」

 ユリカの言葉によってメグミは現実に戻された。

 ナデシコは無防備であった。

 

 

 ジュンと整備班数名が宇宙服を着け、破損したディスト―ションブレードの所に来ていた。

「なんじゃこりゃ」

 整備班の一人が言った。そう破損した個所は見事に飛来物と共に溶接されていた。

「良い仕事、してますね」

 アオイジュン、君は意味不明だ

「艦内に警戒体制!」

 副長らしいところもたまにある。

 

 

「艦内に緊急指令、各員に備え付けられた武器を携帯する事。繰り返す…」

 艦内にゴートの声が響く。

 アキトはそれに従って銃を部屋に持ち込んだが、ガイは全く無視してゲキガンガー第27話を見ていた。ガイは落ち着いて最初は見ていたが、徐々にボルテージが上がってきていつものガイに戻ってきている。

 アキトは気付いた、部屋のエアダクトに人がいることを、銃を構える。ガイはそんなことお構い無しにジョーが決め台詞を言っているシーンに釘ずけだ。

「出て来い、出なければ撃つ!」

 アキトは警告をした、画面ではゲキガンフレヤ―を放っている。

 エアダクトは何の動きもしない。

「おいっ、ほんとに撃つよ」

 アキトは無視されたことに驚きと焦りを感じていた

「すまねえ、ナナ子さん、海には行けそうにもない…ぜ」

 画面ではジョーが死んだ。

ジョー!!

 ガイが叫ぶ。

 アキトは自分がシリアスを演じているのにと思いながら周りのテンションにいらだち始めた、本気で引き金を引こうとした。が、その時。

「うえええ―ん」

 エアダクトから泣き声がした。アキトは銃を下ろした。

 そしてパイロットスーツを着た眼鏡の女性がガイの上に落ちてきた。

「わかるかー、この気持ち」

 一緒に泣きながらゲキガンガーを見ていた。その不思議な光景にアキトは戸惑うしかなかった。

 

 

「前方に機影」

 ルリは前方の変化に気がついた。

「フィールド、いけますか?」

 ユリカはコミュニケで修理を行っているウリバタケに尋ねる。

「だめだめ、後十分はかかるよ」

「五分でお願いします」

 どうしようもない。

「モニターで視認できます」

 そこに映っていたのは、

「エステバリス、乗っ取られているのか?」

 そこには新型の0G戦フレーム一機が何機かのそれを引っ張りながらこちらに飛んできている。

「迎撃準備できました」

 ルリはしっかりと仕事をやっている。

「待って、あれは味方です、識別信号を忘れているだけです」

 ユリカが制止した。

「どうして?」

 ゴートが尋ねる。

「あれを見て」

 ユリカは引っ張っている紐を示した。そこには蝶結びにされた布があった。

「白い目印、牽引する時の常識だがそれは車の話だ」

 エステバリスは格納庫に入っていった。

 

 

 ユリカたちブリッジ要員は格納庫に入っていった。

 エステバリスからパイロットが降りてきた。

 ヘルメットを脱ぐ。

「やってらんねえぜ、ったくよ」

「女?」

 女は脱いだヘルメットをユリカに投げた。

「まず風呂、それから飯な」

 女はブリッジ要員を全く無視して、格納庫の出口に向かっていった。

「あっ、あのお名前は?」

 ユリカは行こうとしてしまう彼女に声をかけた。

「人に聞く前にまず自分からだろ!」

 相手に主導権を握られるのがいやなようだ。

「私の名前はミスマルユリカ、この艦の艦長です」

「ふーん、私の名前はスバルリョーコ。それより風呂どこ?」

 この声はなかなかセクシーだった。

「他のパイロットはどうした?」

 ゴートが尋ねる。

「さあな、生きてるのか、死んでるのか」

 その問に答えるものがいた。

「生きてるよ〜ん」

 格納庫の扉が開く、アキトが天井から落ちてきた少女を連れてきたのだ。

「げっ」

 リョーコは驚きのあまりシェーをした。

「わたし、アマノヒカル、16歳。蛇使い座、好きなものは湿ったせんべいと

ピザの端の固いとこで〜す。よろしくお願いします」

 そう言うと彼女は笛を口に含んだ、音と共に頭に隠されていたおもちゃが伸びる。これの正式名称は‘ブロウアップ‘と言うらしい

「あれっ、うけませんかこれ?」

 彼女の問に。

「あっ、あんまり」

 ユリかたちは乾いた笑いをあげるしかなかった。

「まっ、2人いれば十分か」

「勝手に殺さないで」

 リョーコのコミュニケにか細い女性の声が流れる。

「イズミちゃん?どこにいるの?」

 ヒカルはコミュニケに飛びつきながら尋ねた。

「それは……、いえな〜〜〜〜〜い。それよりツールボックス開けてみて」

 その場にいる全員が格納庫の隅にあるツールボックスに注目した、リョーコがリモコンでそれを開けた。

 流れ出る煙、その中からロングヘアーの女性が幻想的に現れた。

「あーあ、空気がおいしい」

 その場はすこし静かだった。

「うおおーーーー」

 その沈黙を破り、リョーコがツールボックスを手動で閉めようとした。ツールボックス内の女性はそれに抵抗した。

「いやーーー、お願いだから閉めないでじゃないんだからさ」

 そう言うと女性は一人で笑い始めた。

「あいつもパイロットのマキイズミ、以下略」

 イズミはまだ笑っていた。

 

 

 

 メグミレイナードは夕暮れの浮かぶ展望室にいた、戦場と言う不慣れな場所で脇役Cの死は彼女にとって傷を残した。

 彼女は展望室のドアが開いたことに気づいた、彼女が振り向くとそこにいたのはガイだった。

 二人は数十分間ほど無口であった。ガイが無口になるのもアキトに助けてもらったためだが、それもゲキガンガーを見ていればいつもの彼になる。

「戦争って人が死ぬんですね」

 メグミが言った。

「俺もこの前死んだんだ」

 ガイは少し寂しげに言った。

「えっ」

 メグミは驚きの声を上げた。

「よく分からない、でも、気がついたときには自分の血だまりの中にいた。もうわけわかんないよ」

 ガイはそう言うと寝返りを打った。

「アキトは血が少なくなっていい、とか言うけどさ。自分が死んだ時誰も泣いてくれないって思うところがあるんだ」

 ガイは少し悲しくなった、以前の彼ならこんなことは考えなかったのだがアキトのナノマシンの影響で感情がダウンになっていたのだ。

「そんなこと…ないですよ」

 メグミはガイの顔に手を置いた。

 このとき、ガイの熱血の本能が目覚めた。

「よしっ、俺がんばるぜ」

 ガイは天井に向かって手を振り上げながら立ちあがった。

「うんっ、がんばって」

 

 

 

 この物語の主人公であるアキトとヒロインであるイツキはプロスの部屋に向かっていた。ドアをノックする。

 そこから現れたのは幽霊のような顔をしたプロスであった。

「どうしたんすか、プロスさん」

 アキトたちは思いっきり退いた。

「とりあえず入ってください」

 そう言うとプロスは手招きをした。この行為は地獄への手招きに見えたので二人は入りたくなかったが、強力な霊気により(?)引っ張られて行った。

 部屋の中は薄暗くはっきり言って出そうだった。

テンカワさーん

 プロスが横から急に現れた。

ぬおおおおーーー

 アキトは思いっきりのけぞり、イツキはアキトに抱きついた。

「失礼」

 そう彼は言うと咳払いをし、メガネをなおした。

「で、用件は」

 アキトが真顔になる。

「とりあえずこれを見てください」

 プロスは彼らを椅子に座るように指示しながら端末をいじり始めた。

 ウィンドウに表示されたのはサツキミドリ2号の内部設計図。目につくのは赤く表示されている部分だ。それは第一格納庫と第二格納庫、縮尺によると数百メートル離れているようだ。

 プロスは説明をはじめた。

「第一格納庫、ここが先ほど来たパイロットが出立した場所です。つまりここはまったく被害を受けていなかったというわけです。幸運なことにまだ0G戦フレームが一機残っているらしいです。今回はエステバリス隊が回収します」

 プロスはここで一息つくとデスクの上にあったお茶を一口含んだ。

「ちょっと質問いいですか」

 イツキが挙手をする。

「どうぞ」

 そう言うとプロスはまたお茶を飲んだ。

「今この艦にある0G戦フレームの数は?」

「現在、パイロット、スバル女史が脱出の際、回収してきたものが五機あります」

「じゃあ、一機足りないじゃないですか」

 そう今この艦にはアキト、イツキ、ガイ、リョーコ、ヒカル、イズミの六人のパイロットがいる。0G戦フレームは無重力の機動性を追及したものなので他のフレームでは代用がきかない。

「そこでお二人にお願いしたいのはこの第二格納庫の件です」

 プロスはウィンドウの第二格納庫をアップさせた。

「何が……あるんですか」

 アキトがやっと口を開いた。

エステバリス強化パーツ……、サレナ

 プロスはそう言うとお茶を飲んだ。

「思ったよりも早くできたんですね」

 アキトは少しネルガルの力を見直した。

「ええ、今回のタイプは、一つは地球、もう一つは月で開発を進めていました、そちらの方が大気圏内外の試験が効率的ですからね」

 だが地球での失敗を思い出すと腸が煮えくり返る思いだったが、会長は今ごろ事後処理で忙しいと思うので気分が少し晴れる。

「で、その第二格納庫は無事なんですか?」

 これが確認されなければどんな高性能の兵器でも使用することができない。

「ええ、サツキミドリ2号が破壊されてしまったときはさすがに驚きましたが、先程無人偵察機を飛ばしたところ、内部は無事なようです」

「内部は?」

 イツキがたずねる。

「入り口が完全にふさがれているらしいです。そこでイツキさんにも協力してほしいのです」

「作戦の概要は?」

 アキトがたずねる。

「まず、スバル、アマノ、マキ、ヤマダの四人で第一格納庫にあるもう一機の0G戦フレームを回収します、その間にテンカワ、カザマの両名は第二格納庫にあるサレナの回収を行います。現在ウリバタケ整備班長にカザマ機とテンカワ機であるサレナの中身をワイヤーでつないでもらっています。サレナパーツは向こうからの報告によりますとドッキングがスタンバイ状態に入ってますので10分程度で終わると思います。木星蜥蜴からの攻撃の可能性もありますので作業は迅速に」

 

 

 

 エステバリスたちは宇宙に向かっていった。

 まず、今までサツキミドリ2号にいた三人が先に行く。

「生命反応は無しか……」

 リョーコが呟く。

「目標位置確認」

 普段はふざけているヒカルだが、任務となると多少変わるようだ。

豚の角煮……ぷっ」

 イズミはどんな状況にいこうが変わらない。そんなイズミにいつものことだが二人は少しいらついた。

 そのころのガイといえば、彼には異常ともいえるべき闘志を燃やしていた、そんな彼に投与されたアキトのナノマシンは何の効果も示さない。

「ふふふふふふふふふふふふ……、今のうちに叫んでおけ!今日の主人公は俺だ、見ていてくれナナ子さん……いやメグミ!俺はやるぜ!とうちゃん!!」

 もう常人にはわけがわからなくなってきた。

 そのころ主人公であるアキトは回っていた

「ぐおおおおおー、助けてくれー」

 これには原因がある、イツキの機体とワイヤーで結ばれたサレナの中身は最初は順調に飛んでいた、しかし無重力での制御装置のないサレナの中身は小さな宇宙のゴミが当たるだけで自由を奪われる。

 もちろん、コックピット内には機体が動くときに発生する振動を防ぐために重力制御がなされている。しかし、カメラのとらえる外の風景はイツキの機体を中心にして回っている。

 視覚的には回っているが体は回っていない、このことが異常な酔いをもたらすのである。

 テンカワアキト、20歳。人生初めての乗り物酔いであった。

 

 

 

「さあてと、あれか……」 

 リョーコたちは目的であるサツキミドリ2号に一機だけ取り残された0G戦フレームを発見した。

 彼女達とガイはそれに近づいた、だがその時、稼動していないはずのそれが、目を赤く光らせた。

「なにっ」

 リョーコたちは下がった。

 稼動しないはずのエステバリスは暗がりから出て、その全容を浮かび上がらせた。

「デビルエステバリスだー」

 ヒカルが叫ぶ。

「なんだそりゃ」

 リョーコが突っ込みを入れる。

「蜥蜴にコンピューター、乗っ取られてる」

 デビルエステバリスは、体の各所にバッタが張りついている、しかもそれがダイレクトにエステを操っているのだ。

「フッフッフッフッフッ………。ここは俺に任せろ!」

 前に出るのは恋に生きる男、ガイだ。

「うりゃーーーー」

 ガイは突っ込んでいく、馬鹿丸出しで。

 もちろん敵はロボットだ、ガイの単純な動きなど読むのは簡単だ。

 衝撃音、それはガイのエステが返り討ちに遭い吹き飛ばされたためだ。

「何なんだ、あいつは…」

 リョーコは呟いた。

「神風特攻隊……?」

 呟くヒカル。

「長生きしそうにないわね」

 呟くイズミ。ハードボイルドだった。

「しゃーない、あたしらがいっちょやったるか」

 三体のエステバリスは動き出した。

 ヒカルとイズミのエステバリスが微妙な動きをしつつ、デビルエステバリスに突っ込む。それに対してデビルエステバリスは手の甲にディストーションフィールドを収縮し始めた。だが二人の動きはあくまでも陽動、敵の直前でよける。デビルエステバリスの攻撃は空を切った。チャンスである。

「ボディーががら空きだぜ」

 リョーコのエステバリスが敵に突っ込む。攻撃の後で大きく隙のできていた敵にはひとたまりもなかった。壁を吹き飛ばしながらも攻撃の手を緩めない。           

 だがそれが裏目に出た。

「しまった、ナデシコのほうに行っちまった。おいナデシコ、早く逃げろ」

 リョーコは叫んだ。

 

 

「敵エステバリスこちらに向かってきます」

 メグミの報告がブリッジに響く。それと同時に動揺も走った。

「まずいですな……」

 プロスが呟く。

「ああ、まずい……」

 フクベ提督がそれに答えた。

「フィールドのエネルギーチャージを中止。グラビティブラスト、スタンバイ」

 ユリカの命令。これもブリッジに動揺が走った。

 現在ナデシコの相転移エンジンは修理が終了しているが、フィールドを張るには少しエネルギーを充電させる必要がある。

「艦長、それでは敵の後方に位置するサツキミドリ2号にも被害が及びます、まだあそこにはエステバリス隊がいます」

 ルリの冷静な報告。

「かまいません、現在のナデシコではフィールドが張れません。今相転移エンジンの稼働率ではグラビティブラストを一発撃つのが限界。ならばそれに賭けませんか?」

 ユリカの冷静な発言に場は収まった。生き残るしかない。エステバリスが全滅する以上火星には行けないが死にはしないのだ。

「チャージ完了、いつでも撃てます」

 ルリの報告がブリッジ内を緊張させる。

 だがその時、

「サツキミドリ2号から高速物体接近中」

 メグミの報告。

「新手か!?」

 ゴートが叫んだ。

 まずい。この状態ではナデシコは危機を脱出することはできない。

 その時、ブリッジのウィンドウが開いた。

「援軍が行ったわよ」

 そこに現れたのはイツキだった。

 プロスの目が輝いた。

「サレナ!」

 

 

 

 アキトは久しぶりに感じる機体の感触に満足していた。と、いうよりは一年前よりかも性能は向上している。

「あれか……」

 サレナのスピードに対して敵はあまりにも遅かった。一気に追い抜かし、敵の前に立ちふさがる。

 敵は攻撃を仕掛けてきた。だがそのスピードはサレナにとってはまったく遅いものだ。

「遅いし…、弱いな!」

 カノン砲を敵に向ける。同時に性能を試すために敵をもてあそびながら攻撃をしかけていく。

 その時アキトのコミュニケからウィンドウが開いた。

「さすがアキトは私の王子様」

 目の前には艦長であるユリカ。

「フッ、なめたこと言うんじぇねぇ……、俺の名前はテンカワアキトVだ。」

「はっ……?」

 相手はわかっていない。しかしアキトはノリノリだった。

「とどめを刺すか……」

 アキトはほとんど動かなくなった敵に向きなおす。

 その時だった。

ゲキガンフレアー!!

 とどめを刺したのはガイの機体だった。

 アキトの中で何かが切れた。

「ガイ!てめえ」

 アキトは完全に切れていた。

「わははは、俺が主人公だ!!」

 その後ガイは五時間ほどサレナの起動チェックに付き合わされ(実験)、ぼろぼろになったが、また復活したという。

 

 

 

 

 筆者の戯言

 やっと書き終わった……。

 

 

代理人の感想

ナイスだガイ(笑)!

ヒーローと言うのはそうでなくてはいかん!

まぁ、苦難の道もヒーローになる為の試練だと思いたまい(爆)