Act.0 火星資料館を探せ!

「えーと、火星資料館は・・・・・・

 ・・・・・・どこなんだろう」


 アキトたちは、火星資料館を求めて東へ西へ、北へ南へ彷徨っていた。

 有り体に言ってしまえば、道に迷ったと言うことだが。

 まぁ、それは言ってはならないのがお約束と言うものだ。

 ホテルーーー 『カイゼル・デス・マルス(火星の帝王)』というーーー を出たのが12:30。

 そして今が14:40だ。

 早2時間迷っている。

 地図を見て道を確認しても、どうもそれらしい建物はない。

 そこいら辺にあるのは、場末の安っちい中華料理屋(というかラーメン屋)やバー、カラオケ、そしてなぜか公園・・・・・・。

 それと、建物の間にある地下へ降りる階段。

 多分、そこもバーとかカラオケとかなのだろう。



 そして右往左往している内にーーー 喫茶『ミルキー・ウェイ』の目の前に来ていた。





 

機動戦艦ナデシコif
AnotherNADESICO
第8話 「家族」

 








Act.1 予想しえなき事態

「・・・・・・・・・・・・」 (アキト)

「『ミルキー・ウェイ』ね」 (ミナト)

「うん、そうだね」 (ミサオ)

「火星資料館、見つからなかったね」 (はるか)

「残念だけど・・・・・・(シュン(落ち込んだときの効果音))」(ユウノ)

「その次の予定は・・・・・・」 (コトミ)

「『ミルキー・ウェイ』で茶だぜ!」 (ガイ)

「火星資料館は見つからない」 (ジュウゾウ)

「でも、ここに『ミルキー・ウェイ』がある・・・・・・」 (イツキ)

「となったら、選択は一つしかないわよね♪」 (レイ)


 ・・・・・・とまあそんなワケで。


 カラン、カラ〜〜ン


「いらっしゃいませー」


 『ミルキー・ウェイ』に入った。

 ・・・一瞬、アキト、ミナト、ミサオ、ユウノが凍ったように動かなくなった。

 今の『いらっしゃいませー』という声。

 それが、聞き覚えのあるものだったのだ。

 ミナトの母親、遙・・・いや、天河 美波。

 だが、そのすぐ後に、

「「いらっしゃいませ〜」」

 と、聞き覚えのない声が続いたため、硬直がとけた。

「そうだよね、まさかそんな偶然有る分けないよね」

 と、小さな声でミナトとイツキ、ガイに言う。

「え? そんな偶然って、どういうこと?」

 とはるかが言うと、

「ほら・・・・・・お爺ちゃんが言ってた、例のトコロ」

 ミナトの言葉に、成る程、と頷く。



 だが・・・・・・・・・



「え・・・・・・・・・?」


 運命を操る女神は、皮肉と諧謔を好むという。

 アキトたちは、今、それを事実だと認識した。

 そして、それは彼らだけでなく、彼らを出迎えたホナミと、カズヒサも同様だった。


「ミナ・・・・・・ト・・・・・・?」

「アキ、ト・・・?・・・」


 呆然と2人は立ちつくしたが、それでも、彼らも短いなりに場数を踏んできた。

 すぐに硬直から立ち直り、


「何名様ですか?」


 ・・・・・・アキトたちは、暫く呆然としたままだった。

 そうでないのは、事情を知らない者達のみ。


「おいアキト、ミナト。 一体どうした。

 イツキにガイ、ユウノも」


 不思議そうな顔をしているジュウゾウの隣でレイが、


「(テンカワ博士夫妻、No.13が落としたシャトルに乗っていたはず・・・・・・。

  となると、何かの理由で乗っていなかったのか?

  ・・・・・・・・・。 まあいいわ。

  どうせわざわざ彼らが生きていたことを本社に連絡する必要はない。

 それにもう、一切研究は受け継がれ、関わっていないのだから、必要以前に価値もない)」


 だが、そんなことを思っている素振りは一切見せなかった。

 彼女は、世界でもトップクラスの諜報組織、クリムゾンの“ナンバーズ”を束ねるもの。

 その二つ名は『金色(こんじき)の死神』。

 しかも、二つ名は知られていても、本名や外見、年齢の一切は知られていない。

 ・・・・・・ただ二つ、『若い』『女性』であることを除いては・・・・・・・・・。

 クリムゾンはトライデント(三つ又の矛)を持つと、裏の世界では言われている。

 それは、3人の人間(が率いる(私設)部隊)に由来する。

 その一人が、“ナンバーズ”の『金色の死神』、本名ジーネ・H(アクライア)・クサカベだ。

 トライデントのもう一つの刃、日下部 夏伸(クサカベ カシン)の娘。

 カシンは洞察力、武力、統率力など、諜報員のリーダーとしての器に恵まれていた。

 彼女、ジーネも父親からそれらの器を引き継いでいた。

 彼女が父から受け継がなかったのは三つだけ。

 一つは外見。

 超マッチョブな父とは正反対に、母親と瓜二つのスレンダーな容姿だった。

 二つ目は単純な腕力。

 女性と男性の差だけではなく、圧倒的な差があった。

 ・・・・・・もっとも、それは父親が超マッチョブだからと言われており、その代わりに敏捷性に勝っている。

 最後は性格。

 カシンは冷酷だった。

 所謂熱血タイプの外見だったが、彼は冷酷、酷薄。

 計算高く、周りには外見通りの熱血猪突猛進型に振る舞いながら、常に策謀を張り巡らせていた。

 外見通りに振る舞うことが、まず第一の策謀なのだ。

 それによって、相手に猪突猛進型に対しての罠をはらせる。

 こちらはそれを分かっているわけなのだから、逆に罠に嵌めるのだ。

 一方ジーネは、普段はおちゃらけた様子を見せることにより、カシンに習う。

 だがしかし、彼女は常に冷静であっても、冷酷ではない。

 だから何だかんだと理由を付けて、クリムゾングループ会長、ロバート・クリムゾンに知られないようにするのだ。

 テンカワ博士存命の事実を。

 偽造した戸籍上だけではなく、実際に血の繋がりのある従弟の友人のために。


「え・・・と、とりあえず、10人」


 誰も何も言わないので、はるかが答えた。










Act.2 『ミルキー・ウェイ』は嵐の予感?

 15分。

 それが、蔵人醍醐が泊まるホテル、『カイゼル・デス・マルス』から喫茶店『ミルキー・ウェイ』までの所要時間だ。

「さあ!今日こそコウギョクちゃんとベッドイン!!


 ・・・・・・などとダボなことをブッコキながら、ダイゴはホテルを出てミルキー・ウェイに向かう。

 それが、午後2時47分のことだった。



 そしてまぁ、いろいろといけない妄想をしつつ・・・・・・


 パァーーッ、パァーーッ


 赤信号を渡る(マテや、オイ)。 (良い子のみんなは(悪い子もだけど)真似しちゃダメだよ!)

 クラクションを鳴らしてくる車を、なぜか鮮やかな身のこなしで避け、渡り・・・・・・

 終えたところで、すぐそこにある脇道から飛び出てきた自転車と追突。

 一方的に自分が悪いのだが、交通弱者と言うことを盾に自転車の少年を居丈高に責める。

 そして何だかんだやって、5千円ほどの示談金を取る

 ・・・・・・一応は金持ちのくせに、やることがせこい。



 ンで、午後3時2分。

 ダイゴはミルキー・ウェイに到着した。


 カラン、カラ〜〜ン


 と、ドアに取り付けられたベルが鳴り、店内に一歩を踏み出そうとした。

 まさにその時!

 彼は、この運命と、赤い糸の伝説を確信した。


「おーっ、我が愛しの君よーーっっっ!!」


 なんぞとシャウトしつつ、腰まで届く黒髪の少女に抱きついた。


「てえええぇぇぇぇつざんこおおぉぉぉぉぉぉぉおおおお!!!」

 ドゴォオッ!!


「でぶわぁっ?!(吐血)」


 訂正。

 抱きつこうとしてその接近に気が付いたはるかのてつざんこう(ゴメン、字、知らないの)をくらい、吹き飛んだ。

 ドアを突き破って道路に飛びだし、偶然通りかかった10dトラックに跳ね飛ばされ、数秒間宙を舞い、地面に叩き付けられた。

 そして一言。


「ゲフッ・・・・・・、いい、拳だぜ・・・・・・。お前なら、世界を穫れる・・・・・・・・・」


 それから自分の血の中に沈み・・・・・・

 数秒後、突如復活して、


「障害が大きい程愛は燃え上がぁーるぅッ!」


 ここは住宅街。

 そして今は夏休み。

 まだまだ始まってすぐとはいえ、既に宿題を始めている真面目な学生さんもいる。

 つまり、何が言いたいかというと、だ。


「ッるっせぇ、ボケッ!!」


 ザバァーーッ


 という罵声と、それとともに飛来する水。


 すっかーん!


 ついでにバケツ。

 ダイゴ! 君は立派な喜劇役者だ!!

 素のままで吉本ハレるぞ!!


「あはははは・・・・・・・・・。

 オレは吉本じゃないぞ・・・・・・ガクッ」


 崩れ落ちる。










次回(偽)予告
 復活した大魔王DAIGOと、勇者アキトの最後の戦いが始まる!!

 DAIGOのその恐ろしいまでの想念に、アキトはどう立ち向かうのか?!

 囚われたミナト姫とヒスイ姫、コウギョク姫の運命はいかに?!

        次回ッ、ナデシコファンタジー最終話、『光、そして・・・・・・』を、みんなで読もう!










後書き
 まず最初に、『湊 はるか』及び『蔵人醍醐』は、別人28号さんの許可の元出演しています。

 次に、上の予告は書いてあるとおり、全くの嘘です。 偽物です。でたらめです。





 書くことがないんで、とりあえず前回の別人28号さんに頂いた感想にお答えを。


>(醍醐はいぢめちゃってください、それが『愛』です)

 とりあえず、こんなモンでどでしょか?


>なんか、ガイ×イツキが成立しそうで ちょっと心配・・・

 いえ、それはありません。

 ガイには、ある方とほのぼのラブコメをやって貰う予定です。

 ま、予定は未定にして決定に非ず、ですが。


>部屋割りですが、普通に考えたら大部屋ひとつ借りて
>人数割りにした方が安上がりだと思うんですが・・・
>やっぱり 誰かさんの企み?

 それはもう、当然の如く。

 裏設定ですが、はるかがミサオにダブルの部屋を4つ借りるように仕向けたのです。

 そう!全ては彼女の野望(アキト×ミナト(ミナト×アキト)ラブラブファイヤー作戦)のため!!

 ですが、アキトとミナト以外の部屋は、完全な偶然です。

 わざわざ紙に彼らの名前を書き、0629号室の人は、コレとコレとコレ♪

 なんて感じに、クジで決めました(実話)。

 でも、それが妙にしっくりくる(?)配置に。





 それでは、そろそろネタも尽きたので、この辺で。


 なお、レイことジーネと、その父親の設定は次回に。


コメント代理人 別人28号のコメント


案外 あっさりとミルキーウエィに着きましたね

火星資料館ってのも興味あったんですが

・・・やっぱり、カゼひいたタコ星人の標本でもあるんでしょうか?


しかし、この両親との再会はアキトとミナトの心にどんな影をおとすのでしょう?

いなくなった親にそっけない態度とられた上に、別の子供がいるとすればショックでしょうねぇ

今後の展開が楽しみです




で、醍醐に関してですが・・・

まだ甘いデス(キッパリ)


やっぱり、殴られて転がってる所にランニング中の柔道部員総勢30名に踏まれ

道行くサッカー少年にボール代わりにシュートされ、更に4番のエースの人にホームランされ

高く打ちあがったところを 通りすがりの宇宙戦艦にひかれるぐらいはして欲しいもんです


そして、地面に落ちた後も血ダルマのまま 足カクカクさせて立ち上がり

「フッ・・・ナイスパンチ」

これですよ、この男の見せ場は!(爆笑)











・・・あ、あと 醍醐の一人称は「僕」ですよ