機動戦艦ナデシコ

空色の道標 第一話



















あの後、悲しみにくれながらもようやく辿り着いた地球で、
イツキのような脱出に協力した各企業の新型機動兵器のテストパイロットや、
ガイを始めとする数名の軍関係者たちは揃って『英雄』と呼ばれた。
火星陥落の際、半ば火星を見捨てる形で敗走した連合宇宙軍にとって彼等は
下がり続ける一方だった自らの名誉と威信を守るための良いカモだったのだ。

軍の上層部はこぞって生き残りの軍関係者を褒め称え、彼等を二階級特進させた。
その際、ただのテストパイロットでしかなかったガイ――本名ヤマダ・ジロウも
殆ど強制的に正規のパイロットに押し上げられ、同時に少尉という階級を押し付けられた。

喜びなど、有ろう筈もなかった。

その後、イツキは所属していた企業を退社した。
機動兵器に乗ると、あの時の事を思い出す。
イツキの心の中にぽっかりと出来た大きな虚ろ。
それと同時に、心の中で芽生える小さな小さな希望。
それは彼と交わした最後の言葉。
それに縋るようにして、彼女は今を生きていた。

その後、ヤマダ・ジロウは自ら戦場の最前線へと赴いた。
眼の前で消えた親友に憤りと深い尊敬の念を抱くと同時に、
憧れだけでヒーローを名乗っていた自分に虚しさを感じた。
『あの時何も出来なかった自分にヒーローを名乗る資格は無い』
そう言い残し、彼は宇宙へと上がった。



―――そしてあの忌まわしい第一次火星大戦より一年が経とうとする頃。
イツキ・カザマはサセボにある軍のドックの近くに一人佇んでいた。



自らが以前所属していた企業、ネルガルからのスカウトを受け、
最新鋭の戦艦『機動戦艦ナデシコ』に乗るために。



















「こんにちはプロスさん。これからお世話になります」

「いやいや、こちらこそ来て頂けるとは思いませんでした。
それにお世話になるのはこちらの方ですよカザマさん」

ドックの入り口でイツキを出迎えたのは、
スカウトの際に面識のある男であった。
名はプロスペクター。
ペンネームのような物であるそうだが、
本名は教えてくれなかった。

「お世話になるとは言われても、私には一年のブランクが有りますし、
何より元々はただのテストパイロットだったんですよ? そんなに期待しないで下さい」

「ハッハッハッ、ご謙遜を。ではこれをどうぞ」

「これは?」

「携帯用の超小型端末のコミュニケという物です。
これがあれば艦内の人間と何時でも何処でも話す事が出来ます。
他にも多種にわたる機能が付いておりまして、相手の居場所を確認できたり
時計の代わりにもなります」

その説明を受け、一瞬逃走防止用の鎖という考えが頭を掠めたが、
どうせナデシコから降りるつもりは無いのだから
この考えが正しくても間違っていても関係は無いと
判断し、素直に受け取る事にした。

「では早速ご案内いたしましょう。さ、こちらへどうぞ」

そう言ってプロスはイツキをエスコートするように
ドックの中に入り、イツキもそれに続く。
そして幾重にも設置された警備システムを潜りぬけて
辿り着いた扉が開いていくと、その向こうには
イツキが今まで見た事が無いようなものが存在していた。

「これが我々ネルガルが総力を結集して建造した最新鋭戦艦――――」

呆然とそれを見上げるイツキに向かい、
プロスはそれをバックに誇らしげな表情を浮かべた。







「―――機動戦艦ナデシコです」







「これが・・・ナデシコ・・・」

その船はハッキリ言って非常識この上ない形状だった。
戦う為に造られたにしては、やけに華奢に見える船体。
スラリと伸びた二枚のブレードや、馬の首のようにも見えるブリッヂ部分。
見た目はとても美しいと思えるのだが、戦艦として見るならば
これ以上の欠陥品は無いだろう。
思った事そのままの言葉が口をつきそうになった時、
突然プロスの通信機に着信が入った。

「おっと、ちょっと失礼」

イツキに一言断りを入れ、
素早く懐から通信機を取り出す。

「はい。こちらプロスペクター。・・・はあ、チンピラ風の男・・・ですか?
ああ、もしかしたら彼の言っていた人かもしれませんね。
わかりました、すぐにそちらへ参ります」

最初は何の事だか解らない様子だったが、
話を聞く内に心当たりでも思い出したのか
合点のいったような顔になる。

「申し訳ありませんカザマさん。
少々用事が出来てしまったので失礼させていただきます。
後でコミュニケに直接通信を入れますので、
それまでは艦内を自由に見て回って下さって結構です」

「はい、わかりました」

「それでは、私はこれで」

一礼し、先程通ってきた道を戻っていくプロス。
イツキは暫らくその場に立ち尽くしていたが、
こうしていても仕方が無いので、
とりあえず格納庫にでも行こうと思い、足を踏み出した。

















その頃のナデシコのブリッヂ。
ここには現在二人の女性と二人の少女が居り、
それぞれ思い思いの行動をして暇を潰していた。
その内の一人、長い髪を三つ編みにした通信士の女性が
ファッション雑誌を手に操舵士の女性に話し掛けた。

「ほらほらミナトさん。これ見てください。
この服凄く良いと思いません?」

「あらホント。でもメグミちゃん。
この服の色はもう少し明るい方が良いと思わない?」

ミナトと呼ばれた操舵士の女性は、
メグミと呼んだ通信士の女性の差し出した雑誌のページに眼を落とし、
そしてふと思い付いたかのようにメグミの通信席とは反対方向に位置する
オペレーター席に目を向けた。

「そう言えばあの子、なんで男性クルー用の制服を着てるのかしら?」

「? あれ、ホントだ・・・でも、私あの子の事知りませんよ?」

二人して二つのオペレーター席に座る少女達へ目を向ける。

一人は瑠璃色の髪と金の瞳を持つ十代に足が掛かった位の年齢の美しい少女。
彼女の名はホシノ・ルリ。ネルガル秘蔵のマシンチャイルドで
このナデシコの運営には必要不可欠な存在だ。

そして、その隣に座るのが先程の二人の会話に出て来た少女。
朱金の髪と金銀妖瞳を持ち、歳はルリより少し上程。
ルリに勝るとも劣らぬ美しい容姿の持ち主で、
二人の言う通り、何故か男性クルー用の制服を着用している。
実はメグミもミナトも彼女の名前は知らない。
何せ彼女がここに来たのは昨日、更にはブリッヂに居る事すら少なかったので
メグミに至っては存在すら知らなかったのだ。
ミナトの方も自分の仕事が忙しかった事もあり、
話し掛ける機会を逃してしまったので結局名前は分からず終いである。
恐らく艦内で彼女と最も言葉を交わしているのは、
今一緒にゲームをしているルリだろう。

「なら、折角の機会だからお話してみましょうか?」

「そうですね。これから同じ場所で働く訳ですし」

どことなく楽しそうな雰囲気を纏いつつメグミとミナトは席を立ち、
オペレーター席でゲームをしている二人の元へと向かった

「ねえ、ちょっと良いかしら?」

「? 少し待って・・・はい終わり」

朱金の少女がこちらを一瞥もせずに静止の声をかけ、
リズム良く人差し指を動かすと、二人の前に浮かんでいるウインドウに
でかでかと『You Win』の文字が表示された。

「これで十三連勝〜♪ まだやる? ルリ」

ニコニコと意地の悪そうな笑顔を浮かべながらルリの顔を覗き込む少女に対し、
表情事態はあまり変わらないが、あからさまに不機嫌そうなルリ。
そんなルリの顔を見て、メグミとミナトは少しばかり驚き、微笑した。
彼女がここまで分かりやすく感情を表に出す事は始めてであったし、
そのどこか拗ねたような表情が歳相応に見えて微笑ましかったからでもある。

「それで、何か用?」

「え? ええ、まだ貴女とは挨拶してなかったから、折角だし少しお話しようかと思って。
私はハルカ・ミナト。この船の操舵士を務めているわ」

「私は通信士のメグミ・レイナード。
声優もやってたんだけど・・・知らない?」

「残念だけど知らない。僕は魅樹斗・エルフェイム。
この船のサブオペレーターだよ」

ニッコリ微笑みながら自己紹介をする魅樹斗。
その拍子にポニーテールに纏められた朱金の髪がサラリと零れ、
陶器のように白く、絹のように滑らかそうな肌と合わさり
美しい色彩を醸し出す。

「へえ〜、魅樹斗ちゃんって言うんだ。ミキちゃんって呼んで良い?」

「ダメ」

即答だった。
しかも先程までにこやかだった表情が、
今はどことなく機嫌悪そうに細められている。

「・・・一応聞くけど。僕が着てる服が何か、解る?」

「服? ナデシコクルーの制服よね」

唐突な魅樹斗の問いに
首を傾げながらもしっかり答えるミナト。
そんな彼女に満足そうに頷きながら
魅樹斗は再度質問をした。

「そうだよミナト。で、これは何用の制服?」

「男性クルー用の制服よね。でも、ちゃんと女性用の制服着た方が良いわよ。
プロスさんが五月蝿いし、なによりそっちの方が断然可愛いもの♪」

「そうよ魅樹斗ちゃん。女の子なんだからもう少し服装にも気をつけなきゃ」

「・・・・・・・・・・・・」

頬を僅かに引き攣らせながら沈黙した魅樹斗を見て、
何か悪い事でも言っただろうかと顔を見合わせる二人。
と、その時突然二人の眼の前にウインドウが開き、
それまで沈黙を守っていたルリがそこに表示された情報を
鈴の音のような声で読み上げた。

「魅樹斗・エルフェイム、十四歳。
ナデシコのサブオペレーターで
身長147cm、体重45kg。
性別は男性です。

「「・・・・・・・・・・・え?」」

申し合わせたかのようにピッタリのタイミングで声を上げる二人。
その狐につままれたような顔からは、何を言われたのか理解できていない様子が
ありありと見て取る事が出来た、

「ですから、魅樹斗さんは男性です」

「るりるり、そんなこといってもおねえさんにはつうじないわよ」

「そうよるりちゃん。もう、おちゃめさんなんだから♪」

反論が全て平仮名になっている二人を半眼で睨みつける魅樹斗。
その後、口元にうっすらと微笑を浮かべると立ち上がり、
二人の眼の前まで歩み寄ると、より一層その笑みを深くした。

「二人とも・・・・・・次は、無いよ?」

とても綺麗で見惚れる程美しい微笑みだった。
ただ、その瞳の奥にある狂おしいまでの
怒りの焔が無ければ更に良かったのだが。

















イツキが向かったナデシコの格納庫には、なにやら慌しい活気が満ち溢れていた。
金属のぶつかり合う音やクレーンの稼動音などに負けず劣らぬ威勢の良い怒鳴り声が
そこかしこから響き渡り、つなぎ姿の男達が所狭しと駆け回る。

「やっぱり、何処に行っても格納庫の空気って変わらない物なのね」

少しばかり昔を懐かしみ、暗くなりかけた気分を頭を振って振り払う。
どうやら今はエステバリスの組立作業を行なっているようで、
五体バラバラの状態のエステバリスが、ズラリと並んだケージの中に並んでいる。
その様は、さながらスプラッタ映画のワンシーンのようだ。

「え・・・? あのエステのカラーリング・・・」

イツキの視線が、奥にある唯一組み上がっている一機のエステバリスに止まる。
ド派手、という訳でもないのだが、どことなくアニメに出て来る
ロボットを連想させるあのカラーリングに、イツキは見覚えが有った。

「まさか・・・」

「そのまさかさ。久しぶりだな! イツキ!」

ジロウ!!

ダイゴウジ・ガイだっ!!

背後から聞こえた懐かしい声に、
振り向きながらその名を呼ぶイツキと
呼ばれた名を訂正する男。
二人とも凍り付いたかのように
そのままの姿勢で停止していたが、
暫らくしてどちらからともなく小さく笑い始めた。

「っくっくっくっ、あはははははははっ!
ほんっとに久しぶりだなあイツキ!
元気にしてたかよ?」

「ふふっ、貴方の方も相変わらずみたいで安心したわ」

そこに居たのは、かつて火星で同じ時を過ごした親友の一人で
現在では『剣皇』の二つ名を持つ軍のエースパイロット。
魂の名『ダイゴウジ・ガイ』ことヤマダ・ジロウであった。
暫らくの間、互いに懐かしそうに笑いあっていた二人だが、
突如ヤマダがその表情を引き締め、真剣な眼をしながらその口を開いた。

「それで、お前がここに居るって事は聞いたんだな。この船の目的地」

「・・・・・・ええ。貴方も、そうなんでしょ?」

「ああ。確かに取り残された人たちを助けたいという思いもあるが・・・
本音を言えば、アイツを探しに行くってのが一番だな」

「・・・うん」

僅かに寂しそうな微笑みを浮かべるイツキを見て、
ガイはすぐさま話題を変えようと周囲を見渡し
とある人物を見つけ大きな声で呼び寄せた。

「おーいウリバタケ! ちょっとこっちに来てくれ!!」

「んん〜? 何だよ、今新しいパイロットの為のエステを組み立ててる最中なんだぞ!」

「その新しいパイロットが来てるんだ。挨拶ぐらいしとけよ」

作業の手を止め、不満そうな顔でガイの方を向く男に
苦笑気味の表情を浮かべながら手招きするガイ。
ウリバタケと呼ばれたその男は新しいパイロットが居ると聞き、
それなら良いかと考え他数名の作業員に指示を出すと
見た目と裏腹な軽快な足取りでこちらへとやって来た。

「おっ! あんたが新しいパイロットかい?」

「はい、イツキ・カザマと言います。貴方はここの班長さんですか?」

ウリバタケの胸の認識票を見て訊ねるイツキ。
その問いに自分がまだ自己紹介をしていない事を思い出し、
ウリバタケは慌てて右手を差し出した。

「すまねえ、名乗りが遅れた。俺はウリバタケ・セイヤ。
このナデシコの整備班長をやっている。これからよろしくな」

「はい、よろしくお願いします。それで、私のエステなんですが・・・」

「ああ、アンタのエステは今組み立て終った所だ。
ほれ、ここからでも見えるあの機体」

承知しているという顔で自分の背後を指すウリバタケ。
そこには四肢を繋いだばかりといった様相のエステが一機、鎮座していた。

「そうそう、パーソナルカラーは何にする?
それとアンタの戦闘スタイルも教えてくれると助かるな」

「あ、はい。私の戦闘スタイルは中・遠距離戦のサポート中心です。
それとパーソナルカラーなんですけど・・・ちょっと細かい注文を付けても良いですか?」

「おう、ヤマダの奴みたいに複雑じゃなけりゃあ全然かまわねえぜ」

お願いするように両手を合わせるイツキに対し、
複雑なカラーリングのヤマダ機を見ながら豪快に笑うウリバタケ。
少々憮然とした表情を作るヤマダに苦笑しながら、
イツキは自分の要望を述べた。

「スノーホワイトで、装甲の縁にスカイブルーのラインをお願いします」

「ほお、なかなか良いカラーリングじゃねえか。
よっしゃ任せろ。バッチリ綺麗に仕上げてやるぜ!」

親指をビッと立てニヤリと笑うウリバタケに、嬉しそうに微笑むイツキ。
半ば取り残された形のガイがちょっぴり悲しくなり、
溜め息を一つついたその時、艦内に彼にとって聞き慣れた
敵の襲来を知らせる警報が鳴り響いた。

















時を少し遡り、ここはナデシコのブリッヂ。
ここで暫らくの間楽しくお喋りをしていた(?)四人だったが、
いきなり開いたブリッジの扉の方へ一斉に振り向いた。

「な、なんだ・・・?」

「なんだゴートか。あ、気にしなくても良いよ。
偶々皆同時に反応しちゃっただけだから」

苦笑しながらヒラヒラと手を振る魅樹斗に少々釈然としない物を感じたが、
聞いても無駄だろうと考え、ゴートはこの話題を終らせる事にした。

「うむ・・・所で、艦長はまだ来ていないのか? そろそろ時間なのだが」

「ぜ〜んぜん。そんな人、影も形も見えないわ。
そう言えばプロスさんの姿も見えないけど?」

「ミスターはちょっとした用事が出来たので少し遅れて来るそうだ。
・・・む、どうやら提督がいらっしゃったようだな」

呟き、背後から来た人物に邪魔にならないように
身体を脇に退けるゴート。
するとそこから、妙に偉ぶった
一人のキノコのような髪形をした男と
一人の老齢の男性が現れた。

「ここがアタシのナデシコのブリッヂね。ふ〜ん、中々良い所じゃない」

「ムネタケ。少し静かにしておれ・・・」

「フクベ提督、ムネタケ副提督お待ちしていました。どうぞ、こちらへ」

ゴートがフクベと呼んだ老人とムネタケと呼んだキノコ男をブリッヂへと案内する。
フクベは席に案内されると静かに座る。が、ムネタケの方はと言うと
少しでも気になる所があればあーだこーだと騒いでゴートを辟易させるばかりであった。

「なんだかゴートさん可哀相ですね」

「そうねえ。でもアレが艦長でなくてホンットに良かったわぁ〜」

「ですよね〜。あのお爺ちゃんならそれらしくて歓迎できるんですけど」

「ちょっとそこっ! なにペチャクチャとお喋りなんかしてるのよ!
さっさと仕事しなさいよ仕事!!」

二人の会話が聞こえたのか、金切り声を上げながら二人を睨みつけるムネタケ。
しかしミナトもメグミもそんなものどこ吹く風と受け流し、
これ以上騒音を酷くしない為にさっさと持ち場に戻った。

「あーいうのは放っとこう。何言っても五月蝿いだけだし」

「・・・なら、魅樹斗さんに訊きたい事があります」

「ん? 何かなルリ?」

「貴方は一体何者ですか? マシンチャイルドの初の完成例は私の筈です。
なのに貴方は私よりも年上で、しかも私と同じ完成したマシンチャイルド・・・」

「ルリ。世の中には知らない方が良い事が一杯在るんだよ?」

ルリの問いに魅樹斗はニッコリ微笑みそう言ったきり完全に口を閉ざす。
質問をはぐらかされたルリは暫らく魅樹斗の横顔を睨みつけていたが、
これ以上は無駄と判断しオモイカネと会話をするために眼の前の
パネルの上に右手を置いた。


ブリッヂに警報と爆音と振動の三つが伝わったのは、正にこの時だった。


「なんですかこの音?」

「避難訓練じゃないわよね?」

「二人とも、これは敵襲を知らせる警報だよ」

「ドックの上にある軍基地に木星蜥蜴が多数出現しました。
数は800。なおも増殖中です」

魅樹斗ののんびりした声とルリの冷静な言葉とは対照的に
個人差は有るもののざわつき始めるブリッヂ。

「ちょっとあんた達っ! 何やってるの早くなんとかしなさいよ!!」

「マスターキーが無いから無理だよ」

「なによ、そのマスターキーってのは?」

眼の前の画面から一切眼を離さず、
親切にもマスターキーが無いことを教える魅樹斗。
しかしムネタケは理解不能といった様子で
偉そうに訊ねてくる。

「・・・副提督のくせにそんな事も知らないの?」

馬鹿にしたような、呆れたような表情を浮かべながらも、
その金と銀の瞳は一瞬たりとムネタケの方を見る事は無い。
魅樹斗のそんな態度にムネタケが顔を真っ赤にして
声を張り上げようとしたその時、ブリッヂの扉が開き
そこから一人の女性が姿を現した。

「お待たせしましたあっ!! 私が艦長のミスマル・ユリカでーす!!

ぶいっ!!」

――――――――――

数秒の静寂。
その間、ブリッヂに聞こえるのは外からの爆音と
今だ鳴り続ける警報のサイレンだけである。

「・・・バカ?」

「すみませんかんちょー。挨拶なんぞ後で良いんでとっととマスターキー差し込んでくれませんかー?」

冷やかな一言を漏らすルリと、皆の心境をのほほんとした声で代弁する魅樹斗。
全員の様々な感情のこもった視線を受け、ユリカは少々たじろいだ。

「ううっ、なんか皆の態度が冷たい? まいっか、それじゃーナデシコ起動!!」

しかしたじろいだのは一瞬であっさりと気分を切り替えると
のーてんきな声を上げながらキーを刺しこみ、ナデシコを起動させる。
ルリは魅樹斗が艦のチェックをしている間に現状を報告し、
魅樹斗も艦に何も問題が無い事を確認してそれをユリカに報告する。

「うんうん、ナデシコも私もぜっこうちょー♪」

「艦長、何か具体的な作戦はあるかね?」

今まで押し黙っていたフクベがゆっくりと口を開く。
たったそれだけだというのに、ブリッヂに漂っていた緩みきった空気が引き締まり、
僅かとは言え焦りを感じていたミナトやメグミの心に安堵感を呼び起こす。

「はい。海底ゲートを抜けていったん海中へ、その後浮上し敵を背後より殲滅します!」

「しかしその場合、敵を誘き寄せる必要がある。どうする艦長?」

「至急パイロットの人達に連絡を。時間までエステバリスで囮をしてもらいます」

確かに現状ではそれしか手はないだろう。
すでにドック上部の生命反応は全て消えている為
砲撃で薙ぎ払っても問題は無いのだが、このナデシコの武装は
固定式の主砲グラビティブラスト一門と対空ミサイル八門のみ。
グラビティブラストは論外だし、ミサイルを撃ったとしても
生き埋めになるのが落ちである。

「パイロットと通信繋がりました」

メグミの報告と共にウインドウが開き、
そこに顔は整っているが少々暑苦しい空気を纏う男――ガイが映し出される。

『あんたが艦長か? 俺はパイロットのダイゴウジ・ガイだ!』

「本名ヤマダ・ジロ――」

「ルリ、そういうツッコミは後で。今は忙しいから」

ガイの本名をばらそうとするルリを正論で押し止めながらも、
心の奥底では自分でばらしちゃおうなどと考えている魅樹斗。
ナデシコチルドレン二名がそんな会話をしている間に
ガイとユリカの会話は進み、少々アニメチックな色彩のエステが
貨物用のエレベータを使用して地上へと登っていった。

『よっしっ! それじゃあダイゴウジ・ガイ。行くぜッ!!』

















「どうしてもダメですか?」

「ダメだ。あの機体は組み立てたばかりで中身の調整はからっきしなんだ。
イツキちゃんがアイツの事を心配するのは分かるが、こんな機体で出て行ったら
逆に足手纏いにしかならん事は分かるだろう?」

すぐにでもエステバリスに乗り込もうとするイツキを押さえながら、
少し強い口調で言い聞かせるウリバタケ。
しかし、そんな事はイツキにも解っている。
解っているが、それでもここでジッとしている事の方が
待っているよりも辛いのだ。なぜなら―――

「それは・・・解ります。でもっ! 私はもう見ているだけなんて嫌なんです!
あの時の、火星の時のように見ているだけなんて・・・アキトの時みたいに、見ているだけなんて・・・っ」

紫黒の瞳が一瞬悲しみに揺れるのを見て眉を寄せるウリバタケ。
なおもエステに乗り込もうとするイツキを宥めるように両肩に手を置くと、
真剣な表情と眼で向かいあう。

「なあイツキちゃん。イツキちゃんはアイツとは長い間会ってなかったみたいだが、
アイツが《剣皇》の二つ名で呼ばれている事は知ってるよな?」

「・・・はい」

「あれは伊達や酔狂で付けられた名前じゃねえ。
確固たる実力を持っているからこそ付けられた二つ名だ。
もっとアイツを信じてやれ。親友なんだろう?」

「・・・・・・」

ウリバタケの言葉に納得した訳ではないようだが、
イツキはエステへ向かうのを諦め、そのもどかしそうな視線を
大きく地上の戦闘が映されたウインドウへ向けるのだった。












赤熱化した二本の刀剣が唸りを上げ、
数機のバッタを文字通り薙ぎ払い、吹き飛ばす。

おおおおおおおおおっ!!!

ガイのエステはその両手にヒートソードを構えながら
脚部のローラーを起動させ、敵機の群へと突撃する。
完全に力押しの戦闘の様にも見えるが、その実、敵機の配置や
射線等のほとんどを把握し、なるべくミサイルにロックされないように
不規則な軌道で戦場を駆け抜ける。

『右後方、バッタ三機』

「!?」

いきなり繋がった通信に驚きつつも、
半ば以上反射的に片手のヒートソードを投擲。
見事三機のバッタを撃破した後即行で剣を回収、
周囲の警戒を怠らぬまま何時の間にか開いていたウインドウへと視線を向けると、
そこにはニコニコと微笑む魅樹斗の姿があった。

「あーっと、お前は?」

『サブオペレーターの魅樹斗・エルフェイムだよ。
流石に一人だとキツイかなと思ってサポートしようと思ったんだけど・・・邪魔かな?』

「いや、助かった。それにしても、君みたいな女の子が戦艦に乗ってるなんて、世も末だな」

『僕は男だヤマダ・ジロウ!!』

「俺の名はダイゴウジ・ガイだ!!!」

叫ぶと同時に背面ブースターを利用し跳躍、上空からミサイルを発射しようとしていた
二機のバッタの内一機を踏み台にし、さらに高く跳んだガイ機は両手の剣の柄頭を組み合わせる。
それを力の限り投擲し、自分を追ってきて列をなしていた無人兵器を次々と切り裂き、吹き飛ばし、
それらを光と炎の華へと変えていく。さらに腰部に装備していたグレネードを叩き込み
仕留め損ねた奴らにも止めを刺す。

「っとぉーどうだ見たかぁっ!」

『呆れた・・・左30度ミサイル接近』

ガイの曲芸紛いの行動に呆れた表情を浮かべる魅樹斗。
そんな彼の後ろでユリカが「男の子だったんだ・・・」と呟いていたが、
それを聞きとがめた魅樹斗の一睨みを受け、乾いた声で笑い出した。
ブリッヂで起きた些細な出来事を完全に無視し、ガイは武器を失った
自機に群がってくる無人兵器達をふてぶてしい笑みと共に迎え撃った。

「俺様の武器が剣だけだと思うなよっ!!」

ガキンという音と共に、両拳にスパイク付きのナックルガードが装着される。

せりゃあああああああああっ!!!!

繰り出された拳が装甲を陥没させ、
装甲をも貫いたスパイクが内部の機器を破壊する。
拳に突き刺さったままのバッタを向かってくる群へと放り投げ、
残っていた全てのグレネードをばら撒き離脱。
背後でド派手な爆発が起こり、その中にいた
全ての無人兵器が破壊される。

「俺は格闘も得意なんでな」

両拳を胸部の正面でぶつけ合わせ、笑う。
接近してきた数機のジョロも正確で素早い連打に沈み、
機銃を撃つ事も出来ずにその機能を停止させていく。

「よしっ! この調子でどんどん行くぜっ!!」

口元に浮かぶ笑みはそのままに、額の汗を拭う。
ナックルガードを外し、地面に突き刺さったままだった
ヒートソードを引き抜いて再度脚部ローラーを全力回転させる。

『たった今注水が完了したよ。後四分、持ち堪えてね』

「任せとけっ!」

投げ放たれたヒートソードがバッタを切り裂き、
それを追いかけるようにして撃ち出されたワイヤードフィストが
ヒートソードを回収、戻す最中にも二機撃破して赤い華を咲かせる。
ワイヤードフィストを戻し、周囲の状況を確認すると同時に
ガイは自分が徐々に追い込まれていく事を自覚し出していた。

『このままじゃ囲まれるよ。全力疾走』

「やってるよ!! だが・・・流石に数が多い!」

僅かな油断だった。
よくよく考えてみれば、今までガイが参加した戦闘には、
多かれ少なかれ必ず僚機が傍に居て自分を援護してくれていたのだ。
その事をうっかり失念し、突っ走っていたミスは
ミサイルの全包囲攻撃という形で支払われる事になる。

「負ぁけるかぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

ディストーションフィールドをヒートソードに被せるように展開し、
それぞれを風車のように回転させ即席の盾を作り出す。
それにより直撃は免れるものの、至近距離でのミサイルの爆発は
確実に機体にダメージを与え、機体全体から軋むような音が響きだす。

「!! まずいっ!!」

ミサイルの一発が、即席の盾の中心部―――マニュピレーターを直撃し、破壊する。
右のヒートソードが弾け飛び、盾が消失すると同時にその方向から
スコールの如き銃弾やミサイルの嵐が叩きつけられた。









「ジロウ!!」

「ありゃあヤバイぞ。ディストーションフィールドが有るとは言え
アレだけの攻撃を受けたらただじゃすまねえ!」

格納庫の一角にイツキとウリバタケの叫びが響く。
ウインドウに映されたガイ機の姿は既に満身創痍。
まだ何とか動けるらしく、撃墜される前に攻撃の中心からは逃れたようだが、
先程までのように敵機の攻撃を完全に避け切ることは出来なくなっているようで、
もうボコボコになっている装甲の表面に無数の火花が散っている。

「ウリバタケさん、私やっぱり―――」

「無茶言うな! さっきも言った通り調整が全然出来ちゃいねえ。
第一、今ナデシコは水の中だぞ。どうやって陸に上がるつもりだ?」

悔しそうに唇を噛み、ウインドウを睨みつけるように見るイツキ。
しかし、突如としてその表情に驚きの表情が浮かぶ。

「どうしたイツキちゃん?」

「・・・空」

ウリバタケの問いを無視したまま、
イツキの視線はウインドウのガイ機を通り越し、
その向こうに広がる蒼い空へと向けられていた。
その瞳に、信じる事への恐怖と、
大きな期待とを映したままで。








一方ブリッヂでもガイ機の危機がウインドウに映し出されており、
時折起こる爆発に、メグミなどはウインドウを直視する事すら出来なくなっていた。

「後どのぐらいで地上に出れますか!?」

「どんなに急いでも後二分はかかるわよ!」

ユリカが叫ぶようにミナトに訪ねるが、
帰ってきた答えは絶望的なものだった。
あの調子では二分もあればスクラップ確実だ。
そんな時、不意にオペレーター席の方から、
無感動な声で一つの奇妙な報告がなされた。

「艦長。超高速で移動する飛行物体が一機、まっすぐこちらへ向かってきます」

「飛行物体? バッタじゃないの?」

ユリカは自分で言って置きながら頭の中でその答えを否定する。
基本的に無人兵器は集団で行動するのが主であり、
単独で行動する無人兵器の存在は今まで報告された事は無い。
しかし、そんな思考も次の報告により脳裏から吹き飛んだ。

「速度が非常識です。最大望遠のレーダーで先程キャッチしたばかりなんですが・・・もう来ました」

「ええっ!?」

それと同時に、ウインドウに映された無人兵器の群が、轟音と共に見えない何かに吹き飛ばされる。
轟音は無人兵器だけでなく、落ちていた戦車の残骸や瓦礫なども吹き飛ばし、さらには地面にも大きな傷跡を刻み込む。
その隙を逃さずガイ機がその包囲網を突破するが、それにバッタの群れが追いすがる。
しかし、そのバッタの群れも再度叩きつけられた音の風に吹き散らされ、地面や味方機に激突。
撃墜とまでは行かないが、一部の無人兵器達は内部の機器に深刻なダメージを受けていた。

「何が起こった!」

「なんか、敵以外も吹き飛ばしてたよーな・・・?」

ゴートの叫びと魅樹斗のどこかのほほんとした声。
その時点で、ナデシコのカメラはようやく
謎の飛行物体の映像を捉えることが出来た。

「これって・・・戦闘機?」

どこか拍子抜けしたような誰かの声。
ウインドウに映し出されたのは、一機の戦闘機。
全体のカラーを空色で統一し、雲一つ無い晴天に解けて消えるかのように空を舞うその機体は
四枚の主翼と二枚の補助翼の六翼を持つ繊細な空中機動を重視した形状をしていた。
補助翼を一回り大きく見せるように取り付けられているのは、恐らく長距離航行用の増加燃料タンク。
ここに来るまでに中身を使い切り、デッドウェイトにしかならない
増加タンクを切り離し、空色の翼は再度加速する。

「まさか、さっきのって音速以上のスピードで匍匐飛行したんじゃ・・・」

「バカなっ、そんな事をすれば機体もパイロットもただでは済まんぞっ!?」

ユリカが零した呟きをゴートが信じられないといった表情で否定する。
しかしそんなゴートの言葉を嘲笑うかのように、空色の翼は大地目掛けて急降下。
音の衝撃波を発生させながら無人兵器に破壊された基地をさらに破壊し
バッタ達を音の聖剣で薙ぎ払っていく。

「どうやら彼が間に合ったようですな」

「プロスさん!」

何時の間にブリッジに入ってきたのか、
落ち着き払った様子のプロスがくいと眼鏡の位置を直しながら
ウインドウに映る戦闘の様子を眺めていた。

「ミスター、貴方はあの機体のパイロットをご存知なのですか?」

「ええ、彼は私がスカウトした三人目のパイロットですから」

ゴートの問いに、さも当然といった風情でニッコリと笑うプロス。
ウインドウの中の空色の翼は無人兵器をあらかた吹き飛ばした後、
衝撃の余波を喰らって転倒していたガイ機の方へと飛んでいった。












「う、うう・・・くそっ、何が起こったってんだ?」

いきなり眼の前で無人兵器群が吹っ飛んだと思いきや、
今度は自分まで吹き飛ばされてしまった。
直接叩き付けられた訳ではないが、今の満身創痍の機体には十分だったらしく
脚部が上手く動かない。

『悪い、少ししくじった。怪我は無いか?』

通信機から聞こえた声に、ガイは思わず身を固くした。
これは、自分がよく知っている声。
通信機越しに交わした会話を最後に、
もう一生聞くことは無いかもしれないと覚悟していた声。
自分の顔が、酷く無表情なのを自覚しながら、
ガイはゆっくりと顔を上げた。

「お、まえ・・・」

『・・・久しぶりだな、ガイ』

開いたウインドウに映るのは一人の男。
雪と鋼を無理矢理混ぜ合わせた様な銀の髪。
真っ直ぐにこちらへと向けられる漆黒の瞳。
少し顔を合わせ辛そうに浮かべられた見覚えの有る苦笑。

それらを目にした途端、ガイは思わず叫んでいた。




「その白に近い銀髪!
見計らっていたとしか思えないぐらい
絶妙なタイミングで現れる専用音楽必須の登場!!

間違い無い、てめえアキトだなっ!!」

『前者はともかく後者の認識の仕方は違うだろ!?』

「なにいっ!? アキトお前、俺が苦心して作り上げた
《アキトのテーマ》(演奏時間三分二十八秒)を無駄にするつもりか!?」

『そんなもの誰が何時製作依頼したぁっ?!』


互いに真面目な顔でウインドウに指を突きつけ、硬直。
そして数秒の後に、全く同じタイミングでニヤリと口元に笑みを浮かべた。

「・・・やっぱり生きてやがったかっ」

『まさかこんな所で再会とはな。積もる話は後だ。乗れっ! ガイッ!』

「おうよっ!!」

再度起動しだした無人兵器達のミサイルが降り注ぐ中、
ガイ機は上手く動かない脚で無理矢理立ち上がると背面ブースターを吹かして跳躍し、
ピッタリのタイミングで飛んで来た空色の翼の上に着地する。

「除け雑魚どもぉっ!!」

スパイクナックル装備のワイヤードフィストが後方の敵を蹴散らし、
前方から群がる虫は空色の翼の放つレーザーガトリングが粉砕する。
飛んで来るミサイルも次々と回避し、撃ち落しながら
ガイが指定されたポイントへと向かう。

『お二人とも聞こえますか? 座標を送ります、退避してください!!』

「へっ、ようやくナデシコの到着か!!」

『了解、退避する。舌を噛むなよガイ!!』

メグミの通信と同時にデータが送信され、
グラビティブラストの射程範囲が表示される。
ガイ機が四つん這いになるように機体を固定するのを確認し、
アキトが機体を加速させ安全圏まで退避すると、
海が割れ、そこから白亜の城が浮上する。

『止めは任せる!』

任せてください! グラビティブラスト、発射ぁーっ!!

ユリカの掛け声と共に、ナデシコから解き放たれた黒い雷が
ガイ達を追いかけて来た無人兵器達を一掃する。
そのあまりにも圧倒的な破壊力に呆然としていたガイだったが、
ふっと悪戯を思いついたような表情を浮かべ、アキトに通信を繋いだ。

「よお、アキト」

『ガイ、聞きたい事も有るんだろうが、とりあえず格納庫に戻ってからにしよう』

「ああそうだな。イツキも首を長くして待ってるだろうしな」

『・・・・・・・・・・・なに?』

唐突に出て来たイツキの名を聞き、一瞬凍り付くアキト。
その後、段々とその顔に様々な感情が浮かび上がり、
かなり形容し難い表情になっていく。

「ま、泣かれるのは覚悟しておけ」

『・・・フォローは?』

「無しだ」

援軍要請をキッパリと断られ、困りきったように頭をかくアキト。
その姿を見てさも可笑しそうに笑うガイを睨みつけながら、
アキトはゆっくりと機体を白亜の城へ向けるのだった。

















後書き

作者:はい、作者のFOOLです。

レニス:自分が出演する訳でもないのに今だにこんな所で働かされているレニスだ。

作者:何気に愚痴ってるね、キミ。

レニス:愚痴りたくもなる・・・ま、それは置いておこう。話が進まん。

作者:だな。

レニス:ところで、音速以上のスピードで匍匐飛行なんてしたら実際の所どうなるんだ?

作者:俺のほうが知りたい(どキッパリ)

レニス:・・・オイ(呆)

作者:もしかしたら作中以上の被害が出るかもしれないし、それ以下かもしれない。

レニス:作中での破壊力は、@無人兵器を吹き飛ばす A地面に傷痕を残す。・・・これぐらいか。

作者:そうだねー。@はともかくAって実際に起こるのか?

レニス:お前が言うなっ!!

作者:ははは(汗) でも色々調べたけどどこにも書いてなかったんだもん(不貞腐れ)

レニス:・・・もっとよく探せ。それに他にも言いたい事がある。
     ヤマダがヤマダらしくないとかアキトの機体が戦闘機とかイツキの出番が後半になって激減したとか
     プロスが会いに行ったチンピラ風の男が出て来なかったとか。

作者:えーっと・・・アハハハハハハハハッ! 気にしちゃダメだよオニイサン!

レニス:誤魔化しに入りやがった。まあ、これ以上言っても仕方ないか。

作者:そうそう、仕方ないんだよ。っつーわけで今回はこれにて!

レニス:開き直るなよ・・・はあ。先が思いやられる・・・。

 

 

 

代理人の感想

おや、ミキちゃん(爆)は出てくるんだ(笑)。

しかしまぁ、ガイの強いこと強いこと。

こんな(真っ当に)強いガイは多分かなりの希少価値がありますね(笑)。