FLAT OUT

(43)






 遠くヨーロッパ・アルプスを望む北イタリアの小さな街は、今年もまた一年で最も情熱に満ちた週末を迎えようとしていた。週の始まりからぽつぽつと兆しを見せ始めたそれはあっという間に膨れ上がって、木曜日には街中が人でごった返していたのである。
 季節は晩秋。アドリア海の夏は終りを告げ、緑豊かな街並は、この数ヶ月に溜め込んでいた火照りを冷ますため、束の間の休息に入ろうとしていた。
 その年を締めくくる大イベントを前に、イモラ・サーキットにはすでに全てのチームが集まっていた。主催者によれば、週末の観客動員数は延べ15万人に達するだろうとのことである。木曜の午前中からサーキットの脇に張られているテントの数を見れば、それも頷けるというものだ。
 ひとつだけ不思議なことは、今年のチャンピオン争いの筆頭候補の一つ、二強と言われた両雄の一角を成すチームのガレージが、固く閉ざされたままだということである。隣はそのもう一方、深紅のマシンを駆るカヴァーリ。彼らでさえも、一向に姿を見せない宿敵に首を捻っている様子だった。
 明人と北斗がサーキットに着いたのは、ドライバーズ・ミーティングの始まるほんの十五分前だった。本当はチームの一員として働き始めたらすぐにスポンサーロゴの入った服に着替えなければいけないが、その暇もなく、明人と北斗は慌しく会議室へと入ったのである。

 最終戦ということもあって、そこには世界自動車連盟の会長も訪れていた。
「諸君」
 彼は立ち上がって一言、そう言った。
「諸君の中には予想していた者もいるだろう。我々がこれまで採用していた予選方式が必ずしもベストではなかったことは、間断なき改善を求められている現代、誰しも知るところであった。できれば今シーズンはこのままでいたいと、個人的には思っていたが、ファンはそうではない。今シーズンが近年にない白熱したシーズンであることは、明らかである。この興奮をさらに高めるために、我々連盟も最善策を採る決断をした」
 明人たちは、それを半信半疑ながらも予想はしていたのである。イタリアGP頃からチームと連盟の間で議論されていたはずだ。ただ、当のドライバーがそれから締め出されたことに、幾人かは怒りを露わにもしていたのだが。
 しかし、少なくとも彼ら連盟がこれから実現しようとしていることは、ファンにとって歓迎すべき決定であろう。と言うことはつまり、FAにとっても同じことである。
 明人は、あまり好きではない彼の声を聞きながら、北斗を見た。彼女はいつもするように腕を組んで座り、唇を引き結んでじっと話を聞いていた。
「――予選をこれまで通り二回行うことは、変わらない。出走順に関しても同じだ。第1予選は前戦の成績順となり、第2予選は第1予選の順位を逆にして始まる。これはプライベートチームのテレビ露出を増やす目的と、刻々と変わる路面状況、及び天候が予選の結果に反映されることで、土曜日をより混戦とし、面白くさせるためだ」
 まあ妥協案だと、明人も思った。
 プライベーターはテレビ露出を少しでも増やさなければスポンサーがつかないし、チーム運営におけるスポンサーの比重は、現実としてメーカー系チームよりも彼らのほうが遥かに重い。
 その意味で、第1予選が前戦での優勝マシンから始まるというのも、良いアイデアだと明人は思う。つまり、速いマシンが路面のできあがっていない状態でまずタイムアタックを始めるのだ。マシンが1台走るごとに路面にはタイヤゴムが貼りついて、タイムはどんどん上がる。これによって少なくとも第1予選では、トップチームと下位のタイム差を埋めようという魂胆だろう。それはそれで、面白いから明人は歓迎していた。
 ただ、後者のアイデアに反対していたのが強豪チームである。曰く、このルールは速い者が意図的にハンディキャップを負わされるもので、公平でないというのである。FAは全てが競争で、それにはチームの歴史や、その中で得てきた強力なパートナー――例えばプライベーターにとっての自動車メーカーだ――も含まれている。現在の速さは長年の努力の結果なのであって、それにハンディが課されるのはおかしいというのが論拠であった。
 しかし明人は、公言はしなかったが、その意見には否定的だった。彼らの言うことはもっともだが、それでは新規参入のチームがいつになっても勝てない。チーム運営費が数億ユーロに達する現在、それだけの軍資金を用意して参戦できるプライベートチームなど、存在しない。メーカーだけのレースになってしまえば、これまで以上にトラック以外での政治闘争――それは信念というより、メンツの戦いである――が激化してしまうのは目に見えていて、それは決してFAにとってプラスではないのだ。なぜならフォーミュラ・アーツは、スピードの限界に挑戦することこそその本懐であって、勝利とはまた別の次元であるからだ。
(それに、速いというならそのくらいのハンディは覆して見せるべきだ)
 決して説得力のあるものではないが、それが明人の言い分であった。
 だから、それらのチームの同意を得ず、連盟が少々強引に現行のルールを定めた時、明人は多少の懸念を抱きつつもそれを歓迎した。たしかにその時、連盟は良い意味での独裁者であったからである。その良い部分は変わらず、さらに改善が為されるとするなら、長い目で見ればそれは前進であろう。
 もっとも、重要な懸念には現状の悪い意味での連盟独裁と(それはイタリアGPで多少の変革を見たが)、スポーツとしての分かり難さがあった。結局のところ、タンクの軽い第1予選は路面が出来ておらず、逆に路面が出来てきた第2予選では皆が決勝レースの第1スティント分の燃料を積んでいる。いったいどのマシンが、あるいはドライバーが一番速いのか、タイムから分からないのだった。
 今回、彼の口から告げられるだろう変更は、その後者にメスを入れるものであった。

「今回変更される点は、一つである。それは第2予選から決勝までの間に、燃料の補給を許すというものだ」
 その声に、集まったドライバーたちも笑みを浮かべ合った。
 給油ができるということは、予選をほとんど空の燃料タンクで走れるということである。予選は、北辰の言ったとおり、本来ならマシンの性能とドライバーの力量が全てである。レースのようにゴールまでの残り周回を考える必要なく、その1ラップに全てを懸け、究極のスピードに挑む。つまり、今回認められた給油によって、第2予選においては今度こそ最強のマシンとドライバーがはっきりするということだ。
「やっぱり予選はこうでなくちゃな」
 隣に座っていたナオが囁いた。
「でも、これだと第1予選と第2予選の違いが益々分からなくなるね。両方とも空タンクで、違うのは出走順だけだ」
 いずれ出走順への不満がでて、また一悶着起きるのだろう。明人が思ったことを返すと、ナオも「だろうな」と苦笑気味である。
「なんだって最終戦からなんだろう。いくらファンだって、あと一戦くらい待てるだろうにね」
 予選方式の変更が噂され始めたのはイタリアGPの頃からだが、いくらなんでも今年はもう変わらないというのが大方の見解だった。明人が会長に目をやると、とりあえず本題を告げた彼は、もう担当者に代わって帰り支度をしている。相変わらずのビジネスマン振りだ。
「まぁ、今回で実験しようとしてるんじゃないか。来季、万が一開幕からつまずいたりすると、秋の会長選に不利になるだろうからな」
「ああ、そういう……」
 もともと予選後の給油禁止は、予選に各チームのレース戦略を加味することで面白さを増そうという試みだった。だが、少なくともFAにそれほど詳しくないファンたちにとっては、それの意味するところが分からず、興醒めとなってしまったのだろう。もちろん明人たちにとっても、給油可能であったほうがレースと予選が戦略的に直結しないため、やり易い。結局のところ、予選を1台ずつ走るという案はまだしも、給油禁止に関しては蛇足だったというのが、連盟が自らのフォーマットに対して下した判断だったようだ。

「そういや、お前のとこは一体なにをしてるんだ? 未だにガレージを開けてないじゃないか」
「えっ、そうなの?」
 さらりと告げられたナオの言葉に、それまでのことも忘れて驚いたのは明人である。サーキットに着いてすぐ会議室に直行してしまったので、チームには寄らなかった。
「ネルガルはびっくりパーティが好きだからな。また何か隠してるんだろ」
「さあ……僕もまだチームに顔を出してないから、分からないよ」
 そう答えると、ナオはおやと言った顔で明人の姿を見る。そこでやっと、明人が私服のままでいることに気付いたのだろう。
「ああ、そうか。そういえば……誰かさんと一緒にヘリから降りてきたって、ちょっとした話題になってるもんな」
 そう言うナオの眼差しは、読み取ることができない。彼はたいてい、ドライバーズ・ミーティングの場でも、サングラスをとらないからだ。でも彼の口元は、いつものようににやにやと笑っているようには見えなかった。
 彼は、北斗を嫌っている。いや、当時を知る人の多くは、少なくとも彼女に対して最初からいい印象を持っていなかった。そしてその誤解は、今も解かれていないのである。
 ナオは少し考え込んだが、やがて諦めたように口の端を持ち上げた。
「べつに……いいさ。お前にはお前の考えがあるだろうし。俺だって何も、ぶつけてまであいつを許さねえってわけじゃないんだ」
 そう言って彼は、悪戯っぽく笑った。
「だからな、明人。俺はべつに、お前があいつに惚れたからって、お前の敵に回ったりはしないぜ」
 思わず赤くなったのは明人だ。しかしナオもまた冗談だけのつもりだったのか、固まってしまった明人を見て、珍しいことにサングラスを取った。やはり、その目は驚きに見開かれていた。
「……おい、本気かよ」
「…………………」
 何も言えず、しかし何も答えないわけにもいかず、こっくりと頷く明人に、ナオは今度こそ呆れたようにため息をついた。
「お前なあ……なんだって、よりによって、あいつなんだ?」
 彼は、いつかできるだろうミリアとの子がレーサーになりたいと言い出したとき、そんな顔をするのかも知れない。それはそれで、彼の息子ではない明人にとって心外でなくもないのだが、ともかくもナオはこめかみを押さえ、困ったように俯いているのである。
「い、いいじゃないか。敵には回らないんだろ?」
「そりゃあ、そうだけどよ」
 考え直せ、と恨めしげな目で睨むナオに、明人も困って視線を逸らす。
「彼女は、皆が誤解しているような人じゃないよ」
「ああ、それは分かってる。でもなぁ……」
 分かっていると彼が言ったことが、明人は意外だった。たしかに、ごく一般的な視点で見れば、北斗は無愛想だし、人を見下した態度に見えることもあるだろう。だが彼女の誠実さは、明人がよく知っている。ただ他の人には、彼女があまり人と触れ合うということをしないから、気付かれないのだろうけれども。
 ナオは、それに気付いていてくれたのだろうか。だとしたら、それでも躊躇してしまうのは、たぶんそれほど彼が明人の父を尊敬していたに違いない。彼が恨んでいるのは、おそらく北辰その人なのだ。でもそれなら、その北辰と父――天河治己がいったいどのような絆を持って戦い続けたか、それをナオに教えてやるのは息子である自分の役目だろうか。明人はそんなことも思ったが、まだ結論を出すことはできなかった。
「彼も……北辰さんも、皆が思っているような人じゃないよ」
 明人がぽつりと言うと、ナオは驚いたように振り返った。
「会ったのか?」
「うん」
 ちらりとナオを見ると、彼はそれまでのような感情のこもった目ではなく、真剣な眼差しで明人を見ていた。そして彼は、明人が心の中に決着をつけたのだと、悟ったのだろう。やがて、表情を緩めた。
「ああ、もう、わかった、わかったよ。お前がそう言うならな」
 そうぼやきながら彼は、どっと背もたれに上体を預けた。明人もほっとして、笑みを浮かべる。

 全員に理解してもらうことは、できないだろう。明人にとっても、北斗が理不尽な逆恨みを受ければ自分のことのように嫌な気分になる。だが当の北斗が、それを歯牙にもかけていないのだ。それならそれは、明人だけの感情である。たしかに誤解は解きたいが、まさか北辰に大観衆の前で演説してもらうわけにもいくまい。彼自身、二度とは語らぬと言ったのだ。
 ならば、明人は、もっとも近しい間柄でだけ分かっていればいいと思うのである。そういう黒い感情から北斗を護りたいとは思うけれども、彼女とて周囲の揶揄に惑わされるような性格でもない。明人も、そんな自信満々で強気な彼女が好きなのだ。それなら、今までどおりでいいのではないか。相変わらず北斗は無愛想でつっけんどんだけど、ナオがわかってくれたように、わかる人にはわかるのだ。だから、何もこちらから教え歩く必要はない。北斗自身に、そんな気が毛頭ないのだから。
(なるようになればいい。もし何か起きたら、その時は僕が彼女を護れればいいのだから――)
 そんなことを思う自分に、明人は違和感を抱かなかった。まるで当然のように、そう自分に義務付けた。告白に対する答えもまだ貰っていないのに、いや、答えがどうであろうと、天河治己の息子として、それは当たり前のことであるように思えたのだった。
 思わず明人は、小さく吹き出した。ナオが怪訝そうな視線を向けてくる。それでも明人は、笑みを抑えることができなかった。
「……あー………アキト、そんなに私の話は面白いかね」
 ペナルティに関する説明をしていた連盟の競技委員が、目の笑っていない笑みを顔に張り付かせて、言ったのだった。 





 ドライバーズ・ミーティングも無事終り、やっとのことでチームに戻った明人を待ちうけていたのは、腕を組んで仁王立ちしたエリナだった。その形相を目の当たりにして、明人はその場で回れ右をして逃げ出しそうになったほどである。
「怒ってないわよ。と言うより、怒る暇もないのよ。さっさと着替えて」
 そう言って彼女は、明人の腕の中に一着のレーシングスーツを放り込んだ。しかし明人はそれを見て、あれっと思う。どう見ても、色が違うのだ。
「エリナ、これ、うちのチームの?」
「当たり前でしょう。貴方にカヴァーリのスーツを着せてどうするのよ」
 スポンサーから損害賠償を請求されちゃうわ、と彼女は肩を竦める。なるほど、と明人は半分頷きながら、そのレーシングスーツを広げた。そして、はっとなったのである。
「これ……」
 よく見れば、エリナの服装もいつもと違う。スポンサーロゴは入っているが、もともと黒地に赤いラインのチームウェアは、赤い部分を除いて全て白に変わっていたのだ。それは、十二年前に同じネルガル・レーシング・チームのスタッフたちが着ていたものによく似ていた。
 エリナは少しだけ笑いにくそうに、口元に笑みを浮かべていた。
「新カラーリングの発表会が十五分後に始まるわ。早く着替えて、ガレージに来て」
 そう言って彼女は、モーターホームから出て行ったのである。

 きっかり十五分後、報道陣がガレージの前にごったがえしていた。シャッターがゆっくりと開き、その中に納められたマシンが夕陽に照らし出されてゆく。年配のジャーナリストたちから、「あっ」という小さな声が漏れ聞こえた。
「これが、今日から我々ネルガル・レーシング・チームの正式なカラーリングとなります。細かい部分は来季に向けた暫定仕様となりますが、お見知りおきを」
 プロスペクターが言葉少なに説明して、脇にどいた。途端にたくさんのフラッシュが焚かれ、真新しい白のボディを鮮やかに映し出した。
 明人はマシンの左隣に立ち、ネルガルの新しいレーシング・スーツのモデル役だ。マシンを挟んで向こう側は、珍しくテスト・ドライバーのマリオ・ナルディーニ。モデルという点に関しては彼の方が似合っているな、と明人は思った。
「本当に変えるとは思いませんでした」
 隣にいるプロスペクターに耳打ちをする。
「理由は二つです。一つは以前話したとおり、我々にもついに喪が明けるときが来たであろうこと。それは明人君、貴方のおかげでもありますがね。もう一つは、まあ何ですな、プレッシャーをかけるためですよ」
「プレッシャー?」
 明人が聞き返すと、プロスペクターはにっこりと微笑んで「ええ」と答える。だが、彼がそんな風に満面の笑みを浮かべるときは、あまりいいことが起きない。どちらかというと彼のその表情の方がプレッシャーだ。
「ニューカラーですから。カラーリングを変えた途端に負けたとあっては、士気も下がるし縁起も悪い。それに、ちょうど最終戦です。来年にゲンをかつぐ為にも、何としても勝ってください」
「そ、そういう意味ですか……」
 さすがチーム代表は考えることがすごいと、明人は素直に感心した。するとプロスペクターは、それまでの笑顔を潜めて、静かに言うのである。
「明人君は、どうです。この最終戦、全てをかけて臨めますか」
 彼は自分が北辰と会ったことを知っていたのだろうかと、明人は一瞬思った。だが、そうではないらしい。プロスペクターはその青い瞳を優しく細めると、「随分とさっぱりした顔をされてますよ」と嬉しそうに言うのだ。
 この十二年で、FAは進化した。桁違いの速さをさらに磨き上げ、それに必要な安全性も手に入れている。マシンは少し大きくなって、父たちの時代の直線的なシェイプから、有機的で流麗な曲線を描くようになった。ボディは空力性能を極限まで追求した形状となり、エンジンは外からは見えないが、規格としては縮小されているにもかかわらず削られたはずの馬力を取り戻している。毎分2万1千回転という回転数は十二年間で6千回転も上乗せしていたのだ。
 似ても似つかない、当時のマシンと、現代のマシン。しかしカラーリングは、当時のそれを彷彿とさせた。伝説をつくり上げたそのマシン、そして伝説そのものとなった、そのドライバーを。
「……僕はいつでも、全てをかけて走ってるつもりですよ。僕らを……この世界を夢見てくれる子どもたちが、いる限り」
 それはたとえば、ル・マンでジロとともにサインをあげた少年のように。スピードでなくとも良い。FAドライバーを目指せとも言わない。ただ、子どもたちの夢のためだ。
「貴方ならそう言ってくれると思っていました」
 プロスペクターはそう言って、微笑んだ。

「ところで、流はどうしたんですか。なぜマリオが?」
 やっとのことでカメラのフラッシュが控えめになってきた頃、明人は思い出したことをプロスペクターに尋ねた。するとプロスペクターは、困ったように視線を落とす。
「それが……理由は、イタリアGPでの貴方と同じでしてね。彼の兄上が今、重篤状態なのだそうです。しかし予選の前には戻ってくる、と」
 明人は驚いてプロスペクターを見た。
 赤月は、それまでそんなことを一言も話さなかった。それに加えて彼は、どこか飄々として家族や家のことを話さない。だから、チームメイトなのに明人は彼のことをよく知らないのだ。知っているのは、優しさを持ちながらそれを悟らせない、彼の姿だった。
 しかしプロスペクターは、明人が思考に入ってしまう前に「ですが」と口を開いたのである。
「ですが、明人君。貴方はそれを気にしてはいけません。貴方には貴方のすべきことがある。何事が起きようとも、決して心を乱されてはなりませんよ」
 冷たい言葉だと明人は思った。しかしそれを口にしたプロスペクターの目は、そんな冷たさを感じさせない。彼がチーム代表として言わなければならないことを言ったのだと、すぐに分かった。
「わかってます」
 明人は一言だけ、そう答えた。










to be continued...


生きていたのか赤月兄(笑)。



※作者のおっちょこちょいにより、先更新日(日曜)に準備が整っていたにも関わらず投稿できませんでした。
待っていてくれた方、いらっしゃいましたら、ごめんなさい。
お詫びに今回は2話同時投稿ということで(笑)。

……の割りにあまり進展のない話ですが(汗)。

 

感想代理人プロフィール

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代理人のサーヴァント投稿作家ステータスに変更がありました

 

「保有技能:うっかり 評価B」

かなり重度のうっかりさん。「これだけは」と注意していたことに限って最後の最後でうっかりする。

 

※なお某うっかり魔術師の技能は評価A、うっかり英雄王の保有するそれは評価EXを誇る。

 

まぁそれはどーでもいいので感想。

カラーリングの変更が印象的な話でしたが、

なんか、中盤で新型が出てきたとき以上に「ニューマシン登場!」って感じで燃えますね。

最終決戦に全てをかけているかのような構成と言い、最初から狙っていたとしたらお見事。