「だって、
浮気って付き合っているカップルの片方が
他の人を口説いたりしたら浮気なんだよね?
アー君は誰とも付き合ってないんだから
アー君のこと浮気したって理由でお仕置きするのは変だよ。
お仕置きする資格が有る人が居るとすれば、
その、アー君に告白しったって言う二人だけだよ」

「それもそうですね」

「ホントにそうね」

「いや、それ以前に俺はお仕置きされるような事
なんてしてないんだけど・・・」


アキトのボソッと言った言葉は
女性陣には聞こえず(無視されたとも言う)、
千沙達は(ナデシコ女性陣に対する批判)
会話を続けている。
アキトは『もう、深く考えるのやめよ・・・』等と思いながら
カーナビに従い車を走らせる。











一冊の本が生んだ哀れな男の愉快な喜劇   
第3話  後編     ―イージスの盾との出会い―
                       作者 広島県人+アヤカ











4時間後
アカギオウカ邸










アキトの力作で大いに満足できた夕食も終わり、
現在は食後のティータイムだ。
枝織はオウカの隣に座り西欧戦線出向当時のアキトについて
それこそ根掘り葉掘り聞き出している。
オウカも嫌な顔一つせず枝織に話して聞かせている。
その様子は心から楽しんでいるようだ。
アキトは自分の料理に対して予想以上の評価を得る事が出来て
先程まで気分は上々といった感じでオウカのいれた紅茶を飲んでいたが、
自分の暴露話をしている二人を見て気が気では無いようだ。
千沙は千沙でアキトの暴露話に耳を傾けつつも
話の内容に一喜一憂しているアキトを楽しそうに見ている。


「あ、そう言えば・・・テンカワさん」

「な、何?」


聞き耳を立てていたアキトは突然話を振られて多少どもりながら聞き返す。
表情こそ自然に微笑んでいる。
しかし動揺は手元に現れていた。
ぱっと見には解らないが掌は汗ばみ、
手全体は視認出来るかどうかの大きさではあるが震えている。
先程まで話に上っていた(自分では気付かなかったが)
告白されていたという話にビビっているようだ。
(何故ビビって居たかと言うとその話を聞いた直後
影護姉妹の精神を収めている人物― 一瞬だったが見分けがつかなくなった―と
千沙の眼がこちらを『ナニかを決心した目』で見たからだ)


「テンカワさん達はこれから何処かへ行く予定があるんですか?」

「へ?・・・あ、いや、別に無いんだ。
取り敢えずヨーロッパをしばらく
某同盟用の布石をバラ撒きながら旅行しようかな〜と」

「そうですね。
当初の予定ではヨーロッパの観光地を一回りした後で
ロシアの方へ行こうかと思って居たんですよ」

「でも、確かアー君がアフリカの方にも行きたいって言ってたんだよね〜」

「では、ヨーロッパを一回りする。
それ以外の事は未定と言う事ですか?」

「まあ、言ってしまえばそうなんだけどね」


何か確認するような事を聞いてくるオウカに一抹の不安を感じる。
彼女が某同盟と繋がっているとは思えないし、
自分達を売るとも思えないが・・・


「(そうだ。彼女がそんな事する筈が無い!)」


アキトは自分の不安を某同盟に対する恐怖心から来た過剰反応と断定し、
不安の変わりに浮き上がってきた罪悪感に顔をしかめる。
接していた時間はほんの僅かだが、
戦場での彼女を自分は知っている。
そして自分の見たアカギオウカと言う女性はそんな事をする・・・
いや、出来る人物ではない。


「?・・・あ、あの、テンカワさん?
私何か失礼な事聞きました?
もしそうでしたら、申し訳ありません」

「いや、そうじゃないよ。ちょっと思う事があってね・・・
こっちこそ御免ね・・・不安にさせちゃって」

「い、いえ」

「・・・」×3


自分の顔を見て申し訳なさそうな顔をするオウカを見て
先程までの不安をますます申し訳なく思いながら謝罪する。
オウカは何が在ったのか解らないが、
真剣な顔で自分を見るアキトを見て
そんな状況では無いのに体が熱くなるのを感じる。
そして改めて感じる。
もはや止める事が出来ない程目の前の男性―
テンカワアキトと言う人物の事が好きだという事を・・・

沈黙していた逃亡旅行随行者三名は
オウカの表情から正確に心情を見取っていた。
それは簡単な事だ。
自分達と同じなのだから・・・。


「えーと、それで何か聞きたい事が在るみたいだけど・・・」

「・・・え!?
あ、はい!
聞きたい事と言うよりも頼みたい事なんですが・・・」

「ん〜・・・一宿一飯の義があるし、
出来る範囲で良ければ、
・・・俺は良いけど」

「・・・私は構いませんよ。
枝織さん達も構わないみたいですし」


天然・鈍感を真の二つ名とするアキトは
オウカの心情を読み取る事が出来ないまま
頼み事をどうしようと千沙達の方を見る。
千沙は多少複雑な心境ではあるが枝織達の方を見て
アイコンタクトで了解の意を受けると声に出して承諾する。
枝織は承諾を北斗に相談する事無く決めた。
北斗は渋るかもしれないが、最終的にはOKを出してくれるだろう。
何より自分達はオウカの事を気に入っている。
いっその事・・・・。
枝織は深い思考に潜っていく。
変わって北斗が表に出てくる。


「えーとですね。
頼み事と言うのは、仕事を手伝って頂けないかと思いまして・・・」

「仕事?」×3

「ええ、私のインタビュー記事の載っている
『漆黒の戦神、その軌跡』の方を読まれたようなので
知っているでしょうけど、私達は今警備会社をやっているんです。
そこで最近大口の仕事が来たんですが・・・
その、うちの会社は質に関しては自信を持っていますが、
人手不足なんです。
それで、テンカワさん達に手伝って頂けないかと・・・」

「う〜ん」

「・・・どうします?アキトさん」

「判断は任すぞ。アキト」

「あ、勿論アキトさん達の名前は一切表に出しませんし、
期間もそんな長期な物では無くて一週間ほどです。
お給料の方も満足して頂けるか解りませんが、
経理の方と相談の上でそれ相応のものを・・・」

「・・・ん?ああ、・・・そうか?
ぬぅ、・・・ああ、しかし、・・・解った・・・」

「は?」×3

「アキト」

「な、何だ?北斗」


北斗はいきなり枝織と相談を始めて不承不承納得すると
多少不機嫌そうな表情でアキトを呼ぶ。
アキト達三人は突然始まった姉妹の会話に
驚き呆然と見ていたが、話を振られてアキトはどもりつつ返事をする。
取り残された二人は呆然と三人を見ている。


「この話を受けよう」

「へ!?」

「俺はどうでも良いんだが、枝織がな・・・
ここを気に入っているらしい。
オウカ、そのバイトの話を受ける代わりにここに住まわせてくれ。
それが枝織からの条件だ」

「そんな条件なら別に構いませんよ!
むしろこちらから申し出ようかと思っていたんです」

「・・・まあ、枝織ちゃんがやりたいって言うんだから良いか」

「そうですね。
それにオウカさんの会社であれば、
情報が同盟に簡単に流れる事も無いでしょうし、
何より逃亡資金にまだ余裕があるとは言え、
これからもそうだとはとても言えません。
稼げる時に稼ぎますか・・・条件も良さそうですし」


アキトが最終決定を下し、
千沙が現実的な肯定理由を述べる。
オウカは余程嬉しかったのか北斗に抱きついている。
本人は枝織に抱きついているつもりだろうが、
現在表に出ているのは北斗だ。
もっとも北斗は困った顔はしているが嫌そうでは無い。
どうやらされた事が無いのでリアクションに困っているようだ。
その顔はもし聞かれれば殴られるかもしれないが微笑ましい。


「さて、詳しい話は明日会社の方でして頂くとして、
今日はもう遅いですしお開きにしますか」

「そ、そうだな!
ほら、アキト何を固まっている。寝るぞ!」

「え?」

「ほ、北斗!?
・・・き、今日もなのか?」

「嫌なんですか?アキトさん・・・」

「そうなのか?」

「え?」

「ああ!千沙!!そんな泣きそうな顔しないで!
北斗!そんな目で俺を見ないでくれ!
・・・・・解った、解ったから」

「よかった。(にっこり)」

「なら、良い(赤面)」

「え?」

「(ちくしょう。二人の・・・いや三人か
あんな顔されたらこっちが罪悪感で寝れなくなる。
反則だぞあれは!
・・・しかし最近人の温もりのある寝床の方がよく寝むれる自分が信じられんな。
俺は、近々この人達と一線を超えてしまうんだろな〜。
一日目は精神的疲労から直ぐに爆睡したけど、二日目はな〜
と言うかむしろよく持ったな俺・・・)」


先程から「え?」しか言ってない、
状況が理解できていないオウカと
二人の表情に陥落しつつ、
昨夜の自分の理性を自賛するアキトだが、
その理性もそろそろ限界のようだ。
そしてこれ以上無いほど安心できる世界に一つしかない抱き枕を
今夜も確保した逃亡旅行随行者達は満面の笑顔だ。








・・・テンカワアキトはまだ一線を超えていない。
しかし自分の理性が限界が近づきつつある事を彼はしっかり理解していた。
戦争中は欲求不満等とは無縁だった。
そんな精神的余裕も無かったし、あったとしても
北斗との戦闘でそんなモノは消し飛んでしまうからだ。
しかし、戦争が終わるとそうも行かなくなる。
北斗との戦闘は絶無と言っても良いほどだし、
かと言って自分で処理しようにも
ナデシコでは自分のプライバシーなど折れた爪楊枝程度の意味の無いものだ。
オモイカネによって完全に監視されている・・・
出来る訳が無い。
よってアキトは健全な青少年として当たり前の欲求を
処理する事無く溜め続けるしかなかったのだ。
(某同盟に追いかけられ続けた為そんな余裕も殆ど無かったが)

さて一緒に寝る事になって二回目、つまり昨夜の事だが、
自分の理性を過剰評価していないアキトは、
何とか一緒に寝る事を回避しようと
赤面しつつも素直に『年頃の男としての欲望』を影護姉妹と千沙に話した。
・・・これで彼女等がこの逃亡旅行を途中退場しても仕方ないと思っていた。
と言うかむしろ自分の様などうしようもない奴の当ての無い旅に
彼女等のような魅力的な女性がついて来る必要は無いとすら思っていた。
しかし


「・・・わ、私は別に構いません。
むしろ嬉しいです。
自分でも気の多い女と思いますが、
今、私が好きなのはアキトさんですから」

「うみぅ〜・・・よく解んないけど、
アー君だったら良いよ♪
その代わり・・・ずーと一緒にいようね」(絶対に解っている人)

「お、俺は・・・
ま、まあ・・・その、なんだ。
し、枝織が良いと言ってるんなら別にかまわん」(解っていて素直にOK出せない人)


その三人からの告白で頭の中が真っ白になってしまい直ぐに答えられなかった。
それはそうだ。
これまで必死で守って来た
大好きな空間を形成していたナデシコでの
お仕置きと執拗なまでの結婚の強要・・・
これは効いた。
それまで大好きだと思っていた空間が一転、
『魔都』と化したのだ。
そんな精神的に参っている所(人間不信なりかけの所)を
助け出してくれたのは憎からず思っていた彼女等だ。
自分の当ての無い逃亡旅行に付き合ってくれると言った時は確かに嬉しかった。
そして
ここ32時間程で既に彼女等は精神的に凄まじく大事な位置を占めるに至っている。
ぶっちゃけて言えば彼女『等』が好きだ。

かと言ってナデシコに居る某同盟のメンバーが嫌いな訳ではない。
むしろ好意を持っている。
これは断言できる。
だが、彼女等はこちらの言い分や都合を完全に無視してくれる。
と言うよりもはなから聞く気が無く、
自分達の欲求を最優先で行動する。
戦争中も常軌を逸する事が多々在ったが、
和平が成立すると今までの行動がまだまだ抑えていた物だと
強制的に理解させられた。
千沙達に救出されるまでの日々は自分にとって地獄と言ってもいいものだった。
例えば・・・

1.時間を問わず結婚を迫ってくる女性陣を回避していた為
  厨房での仕事が疎かになる事が多くなってしまい、
  師匠であるホウメイさんに怒られ、
  プロスさんに説教された。
2.平和になったとは言え緊急時の備えを疎かに出来ないと
  ブローディアの様子を見に行けばここでも整備班の某女性に迫られ、
  それから何とか逃げ出せば整備班男性陣+αに襲われる。
3.北斗と言うケンカ友達(当時のアキトの認識)が居る為
  体を鈍らせない為の訓練をし終わると
  ナデシコの惨大兵器と謳われる女性三人が、
  それぞれ毒々しい色(暗緑・濃紫・濃い茶色)をした
  『スポーツドリンク』と言う名の謎な液体
  (と思われる物、触手がついているが)
  を持って追っかけられる。
4.早朝から深夜まで精神と胃に多大な負担をかけつつ
  逃亡と少しの仕事を何とかこなし自室に帰ってくれば、
  書類上自分の被保護者が怪しい笑顔で出迎え、
  それを怪訝に思いつつも体を休める為布団に包まり寝るが、
  ・・・・一時間ほどしか眠れないのだ。
  何故なら毎夜毎夜自分の現被保護者とかつての被保護者が自分を拘束し、
  寝巻き代わりのTシャツとハーフパンツを脱がそうとしている所で眼が覚めるからだ。

こんな日々が延々続く。
睡眠時間一日平均一時間三十分前後。
逃亡時間一日平均二十時間。
勤務時間一日平均二時間強。
こんな日々を送り、自分の意思を完全に無視してくれる彼女等に
仲間、若しくは家族以上の好意を持つのはアキトには不可能だった。


・・・・・話がそれた、問題なのは今現在
自分の中で最も(異性としての)好意を持っている対象が、
一人ではなく三人だということだ。
これが問題になっていた『が』、
千沙の何処か艶然とした微笑と共に言われた言葉で最後の防波堤は決壊した。


「アキトさんそんなに複雑に考えなくても良いのでは無いですか?
複数の女性と婚姻を結んだり、付き合ったりする事は
1000年位前の日本では武士階級を中心に普通の事だったそうですし、
とある学者によれば
『一夫多妻制と乱交は哺乳類に置いては極普通の事』だそうです」


そう、この一言でアキトの最後の堤防は致命的な亀裂を作ったのだ。
もっともその夜は何も起きなかったが・・・。












「ではおやすみなさい。オウカさん」

「おやすみ」

「お、おやすみ。アカギさん」

「あ、あの客用寝室まだ一部屋しか整えて無いので・・・」

「それなら良い。・・・どうせ一緒に寝るんだ」

「は!?」


呆然としたオウカを置いて2人いや、3人(だろうか?)は
そそくさと寝室に向かっていった。
熟慮黙考中のアキトの両腕をしっかりと抱きかかえて。


「・・・っは!テンカワさん〜!! 
一体どう言う事なんですか!!??」


アカギオウカ元少佐の絶叫が響く中、
夜の闇が深くなっていく。













翌朝













清々しい朝日が薄手のカーテンの隙間から
ベットの上の住人『達』に降り注ぐ、
庭に在る大きなオークの木は朝日を浴びて
緑の葉を朝露で光らせている。
名も知らない野鳥が活動を開始しその囀りが家の中まで聞こえる。
普段の彼、彼女等であればそろそろ目を覚ましそうなものだが、
誰一人として目を覚まさない。
大き目のとは言えシングルベットの上には
本来この部屋で一人寝る筈だったテンカワアキト。
そして彼を抱き枕としている女性達―勿論各務千沙と影護姉妹だ。
まあ、一緒に寝ているのはこれまでの経緯からまだ良いとしよう。
だが・・・・

何故皆服を着ていないのだろう?(爆)

何故全員がこれ以上無いって位幸せそうな顔をしているのだろう?(爆)

何故アキトはただ寝ていた筈なのにやつれているのだろう?(核爆)

何故女性陣の肌の艶が良いのだろう?(水爆)

何故ベットの近くに複数落ちているティッシュが丸まって湿っているのだろう?(N2爆)

謎だ・・・

取り敢えず謎だ・・・・・

少なくとも未成年が執筆に携わっている以上・・・・

謎って事にして下さい!!
代魔王さま!!

by広島県人 心からの叫び










4時間後
有限会社「シュバルツ・リッター」大会議室


「・・・と、言う事でテンカワさん達が業務を手伝って下さる事になりました。
ただし、テンカワさん達の事は第一級機密事項と認定し、
時期が来るまで一切の口外を禁止します」

「了解!!」×大勢


朝食後、色々な後始末を済ませ(爆)
逃亡者一行はオウカに連れられ有限会社「シュバルツ・リッター」社屋に来ていた。
ここでアキト達はオウカにした説明とほぼ同じものを
(基本的に説明をしたのは千沙で嘘では無いがアキトに同情が寄せられるように)
社員に話し、好意的に迎えられる事になった。
元々「シュバルツ・リッター」社員はアキトと面識があるものが多く、
それらの社員は戦場でのアキトを見ており
アキトに対して尊敬・崇拝・憧れ等の感情を寄せている者が大半だ。
再び共に仕事が出来ると聞いて
彼等彼女等のテンションは天に届こうかと言うほどの物になっている。


「えーと、そういう訳で暫く一緒に仕事をする事になりました。
よろしくお願いします」


アキトが逃亡者一行を代表して挨拶をする。
最後に頭を下げて1拍おいてから上げる。
その顔は天下無敵のテンカワスマイル!!
駄目押しだった。


「歓迎します!!
マイン・シュバルツ・カイザー!!」×社員全員



盛大な歓迎の声で迎えられ、
逃亡者一行のアルバイトが開始された。






数日後





「こちら西通用口、不審者を発見。
数は9人。
・・・拳銃とサブマシンガンで武装。
恐らく防弾チョッキも着用している」

『了解しました。こちらで確認を取ります。
・・・・確認しました。
不審人物は侵入者と思われます。直ちに確保してください』

「了解。
・・・・聞いていたな北斗?行くぞ」

「解った。アキト」





「オウカさん、アキトさん達が侵入者の確保に向かいました」

「そうですか。
・・・千沙さん、他の巡回班にも警戒を呼びかけて下さい」

「了解。
・・・囮でしょうか?」

「解りません。
でも、恐らく本隊ですよ。
陽動にしては忍び込む場所が変です。
もうちょっとしたら他の班が陽動の部隊を発見すると思います」

「・・・本隊の方は不運でしたね。
まさか自分達の忍び込んだ所に太陽系最強タッグが居たんですから」

「本当ですね」

「・・・はい、・・・了解しました。
・・・オウカさん」

「周辺の遊軍を至急回して下さい。
発見した班は不審者を監視、準備が整い次第確保!」

「了解」









再び数日後
有限会社「シュバルツ・リッター」ロビー


「お世話になりました」

「お姉ちゃん・・・またね!」

「オウカ、また来るから」

「・・・はい、お待ちしています。
きっといらして下さい。
マイン・シュバルツ・カイザー(我が黒衣の皇帝よ)」

「・・・な、なんかその渾名照れるね」

「クスクス」

「カイザー!!またいらして下さい!!」社員A

「またいっしょにやりましょう!カイザー!!」社員B

「ジーク・カイザー!!」社員一同


どうやらアキトの渾名に「シュバルツ・カイザー(黒衣の皇帝)」
が増えたようだ。
カイザーというには普段のアキトは少々威厳等が足りないが、
戦闘、警備巡回中のアキトのその存在感から
アキトの「シュバルツ・カイザー(黒衣の皇帝)」の渾名は定着した。
そして、アキト達が再び逃亡生活を始める事になったのは、
ナデシコが地球に来襲し、日本を虱潰しに調べ、
その作業が一段落したらしいとの情報によるものだった。
再び旅に出る事をオウカに告げると
オウカは社員にこれを伝達し、
そして上記の状態となった。


「じゃ、オウカ。
ナデシコの人達に気をつけてね」

「はい」

「うん・・・じゃあ!またね(テンカワスマイル充填率300%発射)」

「ぽー・・・っは!は、はい!
また会う日までどうか御自愛を」


赤面した(テンカワスマイルを直視した社員を含む)
オウカにもう一度微笑んでから
アキトは先に行って待っている千沙達に追いつく為小走りで離れていく。
それを見送る(未だにテンカワスマイルの影響から脱し切れていないだけとも言う)
「シュバルツ・リッター」一同。
・・・しかし、気付いた者は居るのだろうか?
アキトのオウカの呼び方が、
「アカギさん」から「オウカ」に変わっていた事に・・・
そして最近オウカに今まで無かった艶やかさが加わった事に・・・。
テンカワアキトとうとう「漆黒の戦神、その軌跡」に登場した
女性に(随行者公認で)手を出していた。


彼のこれからの旅路でこれ以上御手付きが出るかどうかは
・・・・・・・作者その一広島県人のその時の体調と
大蒲鉾発、強力電波の受信率によることだろう。(つまりは出る可能性大)









まだ続きます









あとがきの筈の対談


広島県人(以後、広):
ゴホゴホ!う〜〜ん・・・ゴホゴホ
アヤカ(以後、ア):
皆さんお久しぶりです!
(もしも待っていてくれた人がいらっしゃるならですが)
お待たせして申し訳ありません。
今回多少の加筆以外何もしていない作者その2アヤカです。
広:
ゴホゴホ!殆ど書いたゴホゲホ!!
作者その1広島県人です。
ア:
今回私の方が忙しかった為殆どお兄ちゃんが書いたんですけど・・・・
・・・・・(読み返し中)・・・・
何これ
広:
ゴホゴホ・・・な、何ってゲホゴホ!
何の事だ?
ア:
あ、アキトさんと枝織ちゃん達が・・・
その、い、一線をこ、越えてるじゃない!
しかもお兄ちゃんが自分で作ったアカギオウカも!!
広:
ゴホゴホ・・・その事か?
それなら初めっからゴホ!そのつもりだったんだ。ゴホゲホ・・・
ア:
へ?!
広:
ブー!(ティッシュのお世話になっている)
オリキャラであるオウカに関しては、ゴホゴホ!
まあ、アキトなら・・ゴホ!良いかと判断した。
それにゲホ!・・まだこれはマシな方だぞ?
当初の案ではゴホゴホ!
アカギ邸に初めて泊った晩・・ゴホ!のベットでの事を
X指定にならん程度ではあるが・・ゲホ!書いたんだからな。
ゴホゴホ!しかも今回書かなかったが、
X指定・・ゴホ!覚悟で5P(オウカ含む)書く案もあったんだ。
ア:
・・・・ち、因みにその書いたものは?
広:
ゴホゴホ・・・読みたいのか?
ならいっその事ここで公開しよう。
ゴホゴホゴホ!・・・もったいないし
ア:
へ!?





リビングから退出して30分後
客室ベットの上にて



「良いんだな?千沙、北斗それに枝織ちゃん」

「ええ・・・嬉しいです。アキトさん」

「さっきから良いと言ってるだろ?アキト」

「そーだよ〜・・・アー君大好き♪」

「・・・・俺もだよ。
俺も三人が大好きだ」


言葉が途切れるとその代わりとばかりに
衣擦れの音と艶やかにも聞こえる水音が部屋に広がる。
そして女性の歓喜の声が流れ始める。
暫くするとそれまでとは違う水音が混じりだす。
そして唐突に恥ずかしそうな声が紡ぎ出される。


「何か今さらだけど、
俺経験無いからさ上手く出来ないかも知れないけど・・・」

「はぁはぁ・・・ほ、本当ですか?」

「嘘・・・だろ?・・・」

「アー君・・良すぎるよ〜」

「いや、ホントなんだけど・・・」

「だってアキトさん、ん〜!?っくぁ!
結婚した事があるって・・・」

「えーと、・・・初夜の前に拉致されたから」

「じゃぁ、っはぁ!・・・ここにいる皆あぅ!
は、初めてと言う事か?」

「私がそうですし、北斗さん達もそうなら・・・」

「あ!あぅ〜・・・初めてなのに
えと・・・何だっけ・・・よ、4(ピー・・警告音・・になってねぇ)なんだ」

「は、ははは、はははははは・・・
(取り敢えず、これ以上何か言われる前に・・・枝織ちゃんを集中的に!)」

「え?な、なに!?アー君!?
ふみゃー!?あ!あぅー・・・え?そ、そんな所!?」

「おや?枝織ちゃん?凄いね〜。
ここ・・・・洪水だね♪」(意外と楽しんでる人)

「あ、アキトさん(汗)」

「ふみゃ!ふみぃー・・・ふぁぁぁぁぁぁあああ!!」

「クスクス・・・枝織ちゃんまだまだ始まったばかりだよ。
クスクス・・・・・意外と楽しいなぁ」(Sの気があるらしい)

「あ、あああ、・・・」(次は自分だと思い少し呆然としている)



ナニが起きているかは謎だ。
・・・・・そんなこんなで夜が深けていく。





広:
と、まあこんな感じだな。ゴホゴホ
ア:
あぅ〜
・・・・こ、これ大丈夫かな?
広:
ふぅーーー(くらくらしている)
多分な。
風邪引いてゴホ!熱でてる状態でゴホ!・・書いたから、
全体的に文章が多少変になってると思うがゴホゴホ!
ア:
さっきからあえて無視してたけど・・・
もうそろそろベットに戻ったら?
さっき熱測ったら39度5分あったんでしょ?
ほらほら!
広:
い、いや後30分もしたらバイトに行かんといけんのだ。
今人数不足だし、
マネージャーさんに迷惑かけるわけには・・・
ア:
今さら意図的に咳を書かなくなってもダメ!
寝てなさい!
私が休むって連絡しておくから!
広:
し、しかし・・・
これ以上人手が居なくなるとガソリンスタンドが
スタンドとして成り立たなく・・・(勤続3年のアルバイトの意地)
ア:
・・・・・お兄ちゃん。
・・行っちゃヤダぁ。
広:
ぐは!!
そ、そんな目で俺を見るな!
首に抱きつくな!!
ああ、もう!!
泣くなーーーー!!!!
俺が悪かったから!今日は休むから!!
ア:
・・・なら良し。
では、最後はかなり見苦しかったですが、
兄の体調が完治したら直ぐに第4話執筆に移りますので気長にお待ちください。
では!再見(ツァィチェン)ハート

 

 

 

代理人の感想

うおー甘ったるい。

いや、本編じゃなくてあとがきが(核爆)。

・・・・・・・本編が甘くないわけじゃないんですけどね(笑)。

 

しかし、詳細に書くとなにやらおぞましさすら感じますな、同盟の所行は(汗)。

千沙ものが流行るわけだ。

 

ああ、それと修正すべき点が一つ。

大蒲鉾から出るのは電波ではなくBen波と言います。

ご注意を(笑)。