<アキト極楽大作戦!!>

 

 

第一話 竜神との出会い

 




 



 「うっ、ここは・・・何処だ?」

 

 俺は少し体を起こし辺りを見回した。

 周りにはあまり物がなく、一言で言うならば殺風景な部屋と言う言葉がピッタリだろう。

 だが俺には何故か見覚えがあった。




 「なんか・・・見たことがあるぞ。」




 だが俺の危険信号が思い出すな!

 と叫んでいる。

 俺が思い出すか、思い出さないかという考えに頭を痛めていると。




 「ア〜キ〜ト。何してるの〜?」

 「うわっ!ユ、ユリカ!なんでいるんだ!俺はジャンプして跳んだんじゃないのか!」




 そうなのだ。

 俺は遺跡に触れた時に遺跡から話し掛けらた。

 そして今の生活のことを聞かれ、同情され彼女達のいない異世界へ跳んだはずなのだ。

 なのにどうして?




 「何言ってるんですかアキトさん。ここはナデシコのアキトさんの部屋じゃないですか。

  それにやっと木連との和平が行なわれたじゃないですか。」

 「えっ?・・・えっ?・・・・・・えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」




 俺の意識は

 (あぁ、ここって本当に俺の部屋だ)

 という考えとともに深く沈んでいった。

 ・・・が!次の会話?で俺の意識は強制的に戻された。




 「さて、アキトさん。アキトさんの望んでいた木連との和平は叶いました。

  ですがまだハッピーエンドではありませんよね。

  な・ぜ・な・ら。アキトさんには隣にいてくれる女性がまだいません!」

 「・・・・・・へっ?」

 「というわけで、アキト(さん、君)!私達の中から相手を選びなさい!!」X15




 そこには・・・忘れたくても忘れられない彼女達がいた・・・

 








 「イヤダァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!

  って、あれ?夢・・・か。よかった〜。」

 俺は飛び起き・・・悪夢から開放された。

 まだ少し体に震えが残っているが、気にしないでひとまず体に異常がないか調べてみる。

 そしてあることに気がついた。




 (うん。何処も異常ないな。よし・・・あれなんで俺は布団で寝てるんだ?)




 そう、今まで俺は布団で寝ていたのだ。

 体を少し起こし辺りを見回してみると綺麗にかたずけられていた。

 まあそれは当たり前だ。

 物がほぼ何にもないのだから。

 第一ある物といえば俺の持ち物と服とバイザーだけだし・・・枕もとに。

 俺の持ち物を紹介しておくと、DFSとDFS充電器・・・




 (今、気がついたが、なんで俺充電器なんか・・・持ってるんだ?まあいいか、役に立つし。)




 あと服だがいつもの黒い戦闘服・・・っていま俺は何を着ているんだ!!




 (・・・感じからして俺の今身に付けているものは、トランクスだけか・・・

  ・・・誰が脱がしたんだろう?・・・深くは考えないようにしよう)




 それより俺は今までのことを少し思い出してみることにした。




 (遺跡を回収しようとした時に遺跡に触れて、話して、同情されて、ディアとブロスと跳んで

  ・・・それから俺はどうなったんだ?)




 そのあとどうなったのかと思考をめぐらしていると、外から声が聞こえた。

 






 「・・・姉ちゃんまて〜」

 「まちませんよ。こっちまできてつかまえてみなさい。」

 「そんな〜いじわる〜。こら〜ブロス大人しくつかまれ〜。」

 「なんで僕にはそんな言い方なんだよ〜(涙)」


 





 「んっ、ディアとブロスは外にいるのか」

 そう呟くと俺は考えるのをやめにして外に出てみることにした。

 布団から抜け出し三つ折りでたたんでおく。




 (かたずける場所がわからないのでとりあえず隅においといてと。)




 そして服(戦闘服)を身に付けバイザーは置いておく武器は・・・




 (あの二人が懐いてるからまあ危険はないか。)

 と思い気楽にそのまま置いておく。




 そして戸を開けて外に出て驚いた。

 外には・・・




 「ラ、ラピス」




 ラピスがいたのだった。




 (なぜ、なぜラピスがここに。なぜなんだ〜〜〜!!)

 と俺が心の中で頭を抱えて(現実では呆然としている)いるところに・・・姉ちゃんと

 呼ばれていたであろう人物が俺に気がついて近寄ってきた。


 
 

 「あの、もう大丈夫ですか?」  

 「・・・」(あぁ、目の前に死んだお父さん、お母さんが見えているよ。)

 「あの、どうかしました?」

 「・・・」(お父さん、お母さん俺もそっちに行くね。アハ、アハハハハ。)




 俺が立ったまま固まったことに女性はどうしたんだろう?と困り果ててしまった。

 そこに例の女の子(ラピス似)と男の子も俺に気がつき駆け寄って来た。




 「アキト兄、おっはよう。」X2




 「・・・って、何でかたまっちゃてるのよ?」

 「・・・もしかしてディアのことをラピ姉と間違えてるんじゃないの?

  僕も初め見たときはびっくりしたし。」

 「あっ、なるほどね!アキト兄はみんなから逃げてきたんだからこの反応が当たり前か。」

 「そうだよ。せっかくあの地獄(他の男からは天国?)から遺跡に手伝ってもらって逃げてきたのに、

  ラピ姉がこんなところにいたら意識がとんじゃうに決まってるよ。」

 「そうかもね〜」




 前の世界から逃げてきたことをディアとブロスがしみじみ話しているところに、

 さっぱり話の内容についていけてなかった女性が何の話なのか気になり聞いてきた。




 「ねえディアちゃん、それ何の話?」

 「えっ、ん〜とねぇ。前の世界のアキト兄の話だよ。すごかったんだよ小竜姉ちゃん。

  まあ、詳しいことはアキト兄に聞いてね。」

 「そっ、そうなの?わかったわ。」




 超適当な説明?であまり話しの内容が理解できなかった女性は

 (何がすごかったんだろう?)

 と思いながら、かならずアキトから聞こうと決意した。




 「それよりブロスちゃん、ディアちゃん。この人、こっちの世界(現実世界)に戻せる?」

 「できると思うよ。アキト兄にラピ姉じゃなくってディアだってわからせれば。」

 「そう。それじゃあ、やってみてくれる?」

 「うん、わかった。お〜い!アキト兄!ここにいるのはラピ姉じゃないよ!ディアだよ〜!」




 その一言でようやく俺の意識が現実世界に帰ってこれた。

 そして一言。



 「遺跡よ!ほんとにありがとう!!」

 と涙を流しながら俺はラピスがいないことに心から喜んだ。




 五分後

 「あの〜。」




 やっとおれが落ちつき始めたので女性が声をかけてきた。




 「はい。どうしました?」




 俺はまだ少し興奮状態?だったので笑顔(テンカワスマイル)で答えた。




 「体のほうはもう大丈夫ですか?」




 少し赤くなりながら女性は俺の体のことを聞いてきた。




 「はい。大丈夫です。・・・ところであの〜あなたは?それにここは?」

 「あっ、はい。私はここの管理人をしています小竜姫(しょうりゅうき)といいます。

 後ここは妙神山(みょうじんざん)です。」

 「小竜姫さん、ですね。俺の名前は」(小竜姫・・・ということは無事にこれたみたいだな)

 「天川アキトさんですね。」

 「えっ、はい。」

 「何でって顔をしていますね。この子達から聞きました。二人ともとても心配してましたよ。」

 「そうだよ。アキト兄。私(僕)達とっても心配したんだから。」X2




 見事に二人はハモった。

 俺は綺麗にハモったなぁ。

 と少し感激しつつ二人に礼を言った。




 「そうか。ディア、ブロスありがとな。」




 礼を言った後の二人はというと・・・

 「てへへへ〜」X2

 と照れていた。

 そんな二人を見ていたアキトは。




 (可愛い妹と弟ができたみたいだ。)

 と思っていた。




 ここでとりあえず二人の容姿を教えておこう。

 まずディアだが・・・ラピスを思い浮かべてもらえればいいと思う・・・ちなみに目の色は青だ。

 そしてブロスのほうはというと・・・整った顔立ちに金の髪、目の色は青色。

 まあ、間違いなく美少年といえるだろう。あとは・・・まあ、こんなもんか。

 ちなみに着ているものといえば二人とも着物といえばいいのだろうか?それに似たものを着ている。

 以上!てなわけで説明は終わり。・・・byアキト




 その暖かい光景を見ていた小竜姫はアキトが起きたら聞こうと思っていたことを、ふと思い出し

 アキトに聞いてみた。




 「ところで天川さん。どうやって門の前にいきなり姿をあらわしたんですか?」

 「あっ、俺のことはアキトでいいですよ。それで、そのことは話さないと駄目ですか?」

 「では、私のことも好きに呼んでください。あと話ですが、できればしてもらえませんか?

  駄目でしょうか?」




 小竜姫が少し俺を見上げ首を少し傾けて聞いてくる。


 

 「(うっ)・・・わかりました。」

 


 俺は、何処に逃げても無駄かもしれないと少し思った・・・




 「アキト兄変わらないね〜」

 「もうこれは直らないんじゃない?」

 「でも、もし女性に口答えしたりしたらアキト兄じゃないよね〜。」

 「そりゃぁね〜。」




 俺はそんな会話があったとは知らずに、小竜姫に連れられて俺が寝ていたのとはちがう別の部屋に

 向かっていた。

 






 俺が案内されたのは小竜姫の部屋だった。




 「散らかっていてすみません。どうぞここに座ってください。お茶も準備しますね。」

 そういって小竜姫は座布団をひいてくれた後、お茶の準備を始めた。




 「はい。ありがとうございます。」

 俺は礼を言った後、部屋の中を見回しずっと同じことを考えていた。




 (散らかってるか?)




 俺がそう思うのも仕方がないだろうだって・・・

 なぜなら俺が寝ていた部屋と大して変わらないんだから。

 そんなことを考えているうちに小竜姫はお茶をいれおえた。




 「では、話を聞かせて下さい。」

 そう言って俺の向かいに座り、いれてきたばかりのお茶を俺に差し出す。

 俺は彼女の瞳を見て思った。




 (嘘はつけないな。)




 俺がそう思うくらいに彼女の瞳は全てを見通してそうな気がしたからだ。




 「・・・わかりました。これから話すのは全て事実です。この話を信じるかどうかは

  あなたが決めてください。」

 そして俺は話し始めた。

 俺達が何処から来たか、そして来た理由、目的を・・・




 「俺、ディア、ブロス。俺達三人は別の世界。異世界から来ました。」






 あとがき

 
    ども!ジュンです。こんにちわ。
 
    アキトGS世界に来ちゃいましたね〜。

    この先・・・どうしようかな〜。

    霊力をアキトにつけたり、学校行かしたり・・・などなど考えてます。

    はぁ〜まあ気長にがんばっていきたいと思います。

    次回はアキトの今までを書きたいと思います。

    書けるかな〜?(笑)

    まあできる限りがんばりたいと思います。

    では次回の話でまた会いましょう!!

 

管理人の感想
ジュンさんからの投稿です。
・・・ラピスの姿(中身ディア)を見ただけで現実逃避って。
本当に追い詰められているんだな、コイツ(苦笑)
何故、ディアとブロスが生身になっているのか、その点を疑問に思わないアキト君。
どうやら、逃げ出すことだけで一杯一杯なんですねぇ(爆)
まずは小竜姫との邂逅ですが、この後はどうなるんでしょ?
横島は出てくるんでしょうかねぇ?