<絢爛舞踏を超えし者>

 プロローグ

 

 

 

 

 火星での戦いの後俺は遺跡と跳んだ・・・

 なぜかアカツキと一緒に・・・

 そして今は亜空間で遺跡と名乗る男と話しをしていた。


「天川アキト。そして招かざるもの。

 ・・・いや、キザロンゲよ。」


「ちがう!僕の名前はアカツキ・ナガレだ!」


 遺跡にキザロンゲと言われて訂正するアカツキ。

「・・・まあそれはどうでもいい。天川アキトよ。

 お前に頼みたいことがある。」

 

 そのアカツキの訂正をさらりと流した遺跡は

 俺に頼み事をしてきた。


「なんだ?」

 

 遺跡に訂正を流されたのがショックで涙を流している

 アカツキを横目に俺は遺跡に聞き返した。


「人々を救ってくれないか?」

 

 俺は少し考えた後

 

「・・・話を聞かせろ。」


 と言った。    

 その後、遺跡の話を聞きしばらく考えた後・・・

 俺はその世界に行くことにした。

 

「・・・わかった。その世界に行ってやる。」


「すまない。ではお前達にこいつをプレゼントしてやる。」


 遺跡の言葉を聞いたアカツキは

 

「えっ!ちょっと待ってくれよ。達って・・・僕も行くのかい?」


「・・・行かないのか?」


「行かないよ!」


「ふむ。・・・一つ言っておくがもう帰れないぞ。」

 

 ピシィィィィィィ!!

 

 全く予期せぬ一言

 それを聞いた俺とアカツキは・・・石化した。

 七分後

 

 石化がなんとか解けた俺は遺跡に聞いた。

 

「帰れないって・・・俺も?」


「無論そうだが。・・・何か不都合があるか?」


「ある!俺はみんなに帰ってくるって」


「・・・言う前にこっちにきたはずだが?」


「・・・あっ!」


 そうなのだ俺はみんなに    


『俺が帰るべき場所は・・・ナデシコだ!!

 皆が揃っているナデシコだ!!           

 何処に跳ばされ様と、俺は絶対に帰って来る!!   

 例え、遥かな距離だろうと、時を超えても―――』


 と言おうとして

 初めの「俺が」で跳んでしまったのだ。

 

「それに帰って何がしたい。赤髪の娘と戦うのか?

 それとも女達に追いかけられたいのか?」


「・・・」


ちょっとまって!天川君はそうかもしれないが僕は」


 アカツキがいつのまにか石化を解き遺跡に叫んだ。


「あっすまん。お前はちとミスっちまったんだ。

 だからここに来たのは私のミスだ。」

 

 遺跡からの何気ない謝罪。

 それを聞いたアカツキは、なぜか

 プシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!

 という効果音と共に白くなった。

 

「それよりも天川アキトよ。行ってくれるんだな?」


「・・・あぁ。いまさらなんだかんだ言ったところで

 変わらないんだ。行くしかないだろう。」


「ふむ。すまないな。ところでキザロン(キザロンゲ改良版)

 お前もここにいることを何かの縁だと思って天川の手伝いを

 してくれないか?お前だけじゃなく後二人つけるから。」


「・・・誰だい?」


 アカツキはいつの間にか元に戻っていた。


「この機体、ブローディアといったか?この機体のAIを

 つけようと思うが・・・どうだ?」


 そういって遺跡はブローディアを何もないところから出した。

 

「別に僕はかまわないけど。ブローディアはどうするんだい?」


「この機体か?この機体は向こうの世界では完全に

 オーバーテクノロジーだからもって行かす事はできない。

 そのかわりに、さっき言おうとしたんだが向こうで

 乗られている機動兵器を二人にプレゼントしてやる。

 まあいわゆる餞別だな。」


 そういうと遺跡は何処からともなくエステとぜんぜん違う機体を

 二機出した。


 「この機動兵器の名前は向こうで士魂号というらしい。」


 「それでこの機体はどうやって動かすんだ?」


 俺のもっともな意見。

 なぜなら俺達は手動の機体を動かしたことがないのだから。


「うん?これか?これは自分の思うまま動くぞ。

 お前達の機体からそれほど変わりないから

 楽勝だと思うが?」


「あぁ。まあ自分の思ったとおりに動くんだったら。」


「ねえ。・・・さっきブロス君とディア君にも

 手伝いをさせるって言ったけど二人の承諾は取ったのかい?」

 

 アカツキのもっともな意見。

 俺はそれを聞いてそういやそうだな、と思った。

 

「あぁ。もう取ってある。」


「そうか。じゃあどうやって連れて行くんだ?二人には

 体なんてないぞ。」


「お前達には機体をやったからこの二人には肉体を

 やるつもりなんだが?問題あるか?」


「・・・ないな。・・・だがそんなことできるのか?」


「本物の肉体ではない。ホムンクルスを作りそれに二人の意識を移す。

 まあ偽者といっても本物とまったく変わりはないがな。」


「そうか。で二人とは何時会うんだ?」


「向こうで会わすつもりだが・・・今会いたいか?」


「そうだね。天川君今のほうがいいんじゃないかな?」


「どうしてだ?」


「・・・なんとなく。」


「・・・はぁ。遺跡すまないが今にしてくれるか?」


「ふむ。まあいいだろう。少し待っていろ。」

 

 そういうと遺跡は姿を消した。

 約三分後遺跡は二人の女の子と男の子の子供を連れて返ってきた。

 多分ディアとブロスだろう。

 

「この二人だ。こっちがお前達がディアと呼んでいた子だ。

 そしてこっちがブロスと呼んでいた子だ。」

 

 先に紹介されたディアの姿は・・・

 長い黒髪を背中に伸ばし、顔立ちはルリやラピスに、

 何処か似ていた。

 後に紹介されたブロスの姿は黒い髪の毛をしていてボサボサ

 というのだろうか?アキトと同じような髪型。

 顔つきもアキトに何処となく似ている。

 俺はディアとブロスから何も

 喋りかけてこないので心配になり遺跡に聞いてみた。


「なあ。二人ともどうしたんだ?何も話さないが?」


「んっ?あぁ、寝てるだけだ。心配するな。」


「・・・ならいい。」


「さてと・・・もうそろそろお前達を送りたいのだが。

 ・・・何か聞きたいことはあるか?」


 俺とアカツキはしばし考える。

 そしてアカツキが。


「向こうに行って初めどういうふうに行動したらいいんだい?」


 と聞いた。


「それならこっちの二人に話してある。」


 と遺跡は言いディアとブロスをさした。


「ならいいんだけど。」


「ふむ。ではもういいな。」


「あぁ。かまわない。」


「あっと、最後のプレゼントを忘れていた。」


「なんだ?」


「お前達の姿を若くする。」


「なぜ?」


「向こうで戦えるのはお前達より下の歳なんでな。

 だからお前達を若くする。」


「・・・そうなのか?」


「あぁ。」


 遺跡と話している時に俺は何か少し違和感を感じた。

 背が低くなるような、体がだるくなるような・・・


「終わったぞ。大体二人とも15歳ぐらいにしたからな。」


「なっ!!」X2

 

 俺はアカツキの顔を見た。

 あいつも俺の顔を見ている。

 そして二人の第一声


「変わらない(な。ね。)」X2


 だった。


「さて。もういいか?」


 遺跡が呼びかけたのは俺たちの姿が若くなって

 二分後のことだった。  


「あぁ。」


「いいよ。」


「ふむ。ではがんばってきてくれ。」


 そう遺跡が満足そうに頷くと同時に俺達は跳んだ。

 自分達にできることをするために・・・

 

 

 

 あとがき

 どうもこんにちわ!ジュンです。

 新しい作品を作ってみたんですが・・・どうでしょうか?

 気に入っていただけたら幸いです。

 あとアカツキですがアキトを助けに出たわけではありません。

 コクピットの中にいたのに気ずいたらアキトと

 一緒に連れていかれてただけです。

 ・・・まあ今回はこの辺で・・・

 それでは!!

 また次回に会いましょう!

 

 

管理人の感想

ジュンさんからの投稿です。

何と言うか・・・アキト、覚悟完了早すぎ(笑)

それほどあの世界に未練が無かったのか?

逆に、巻き込まれたアカツキが、哀れだなぁ

 

・・・ま、奴はあの世界に未練ありまくりだし(苦笑)