「どうもこんにちは。僕はジェイル・スカリエッティ」


「お初にお目にかかる。私はゼスト・グランガイツと申す者」


「お久しぶりです」


「おお、これはご丁寧に。高町司郎です」


「月村恭也。今日はよろしく。ザフィーラ、久しぶりだな」


 地球にやってきた横島とスカリエッティ、そしてスカリエッティの監視のゼストとザフィーラ。
 迎えるは、エースオブエースの父と兄、司郎と恭也。いったい何が始まると言うのか!?


「……うん。やっぱり本場の赤提灯は一味違うね。一見雑だが、洗練されているよ」


「うむ。それにしても、半信半疑であったが内臓の煮込みがこうも味わい深いとはな。酒が進む」


「飲み屋もいいが、何か中華の内臓料理は無いのか、横島」


「やっぱり家ではそうそうこういう料理は出てこないからねぇ」


「忍さんに頼めよ……。つーかザフィーラ。なんか台詞ねーの?」


「味わうのに忙しい」


「お前本編で台詞どころか名前も一切出てこなかったんだぞ」


「……それを言うな」





 あれー? 食べてるだけ!?








「くうっ……不覚……」


「へっへっへ、音に聞こえた御神流の女剣士も、こうなっちまったらどうにもならねぇだろ。
さて、売り飛ばす前にちょいと味見してやるkぶふぉあっ!?」


「美由希ちゃんの帰りが遅いからって迎えに来て見れば……。こいつはめちゃ許せんよなぁ……」


「た、忠夫ちゃん!」


 卑劣な罠にかかった美由希の危機に颯爽と(ただし偶然)駆けつけた横島!
 出待ちじゃないよ!


「ただいま、美由希ちゃん」


(忠夫ちゃん……女はね、待ってた人にそんな風に助けられたらね、その人を好きになっちゃうんだよ……)


(!? なんか美由希ちゃんがいつもより可愛いような……。
 つーかなんで老けてないの!? プレシアさんも、心労がなくなったせいか、老けるどころか若返って見えたし)




 珍しく普通にフラグがたった! 果たして回収されるのか!?




「ふっふっふ、こうして会うのは初めてか。横島忠夫。そして、ジェイル・スカリエッティ」


「!? お前らは……?」


「闇統べる王、ロード・ディアーチェ!」


「雷刃の襲撃者、レヴィ・ザ・スラッシャー!」


「星光の殲滅者、シュテル・ザ・デストラクター」


 ついに横島と邂逅するマテリアルたち!
 かつてなのはらと敵対した彼女らの真意は!?


「どことなく、はやてちゃんに似ている!?」


「フフ、さすがに気付くか。その通り。八神はやては我がオリジナルよ。とは言え、オリジナルより数段優れているがな?」


「ならそっちの子は、フェイト……じゃなくアリシア?」


「フェイトであってるよー。ま、確かに性格はオリジナルと似てないけどね!」


「そして私は言うまでもなく、」


「…………誰? えっと、シュテルちゃんだっけ?」


「えっ」


「んー、スカさんわかる?」


「いや、わからないが……。しかし彼女ほどの力を持つ者のオリジナルだからね。かなり強力な魔導師のはずだよ」


「いえ、あの、高町なのはが私のオリジナルなんですが」


「「えっ」」


「いや、その何言ってんだコイツみたいな顔しないで下さい。ああ、髪形が違いますもんね。それに表情もオリジナルより乏しいようですし……」


「それを踏まえても似てない」


「えっ」ガーン


「この人たち、タブー中のタブーに触れちゃったよ王様!」


「えっ」


「シュテルよ、気にすることはない。重要なのは力。オリジナルと似ていないことなど瑣末なことだ」


「」


「それ以上いけない」


「て言うか、ハンコ絵で輪郭が同じなだけって、それほとんど別人じゃんw」


「スカさん、本当にそれ以上いけない」




「くっ、早々とシュテルを無力化するとは、噂通り侮れんヤツよ!」


「」


「トドメ刺したの君らだけどね」


「うるさいぞスカリエッティ!」


「そう言えば、なのはちゃんたちがモデルの割には、何処とは言わんが発育悪いよな……。レヴィちゃん以外」


「言ってやるなよ横島君(笑)」


「括弧で笑うな! 仕方なかろう、一度消滅したから、再構成が遅れて肉体年齢がオリジナルに追いついていないのだ!」


「でもレヴィは大きいけどね。どこがとは言わないけど(笑)」


(フェイトは15歳くらいですでにデカかったのか……)


「ぬあああ! これからだ! これからのはずだ!」


「ああ大丈夫大丈夫。はやてちゃんもなのはちゃんもちゃんとでかかったぞ」


「ほ、本当か!?」


「君らが成長するかどうかはわからないけどね(笑)」


「貴様ー!」




 結局何しに来たんだろう。









 そして。







「……さくらさん?」


「よ、横島君? ほ、本当に?」









 鳴海に、再び暖かい風が吹き始める。








 続編案其の一:鳴海の一番長い日(仮)
 主な登場キャラ:横島、スカリエッティ、美由希、恭也、ゼスト、ザフィーラ、アリサ、すずか、プレシア、マテリアルズ、さくら。

 平均年齢高ぇw

















「わーん! おとうさーん!」


「おいおい、どうしたヴィヴィオ。誰かにいじめられたのか?」


 ミッドで平和に暮らす横島。
 と、そこに愛娘のヴィヴィオが泣きながら帰ってきた。

 話を聞くと、覇王の子孫を名乗る女の子が、聖王に連なる者として、ヴィヴィオに勝負を挑んできたという。
 と言っても、ヴィヴィオは戦いは全くの素人。それが相手になるはずも無く……。


「一方的にボコられた、と」


「ううん、殴られてはないけど、ものすごーくがっかりしてた。それで失望したって」


「あー」


「おとうさん! ヴィヴィオ強くなりたい!」


 潤んだオッドアイで横島を見上げるヴィヴィオ。しかし。


「なんで強くなりたいんだ?」


「え?」


「別に過去の因縁に付き合うこたぁないぞ。がっかりさせたのがモヤモヤするか?
だがそのためだけに強くなるって、何か違くないか?」


「……」


「俺は、お前がやりたいことをやればいいと思う。強くなることが本当にやりたいことか?
それに、正直俺は、ヴィヴィオは可愛いだけでいいんだが。可愛いは正義だ。つまり可愛いヴィヴィオは正義。それの何が問題なんだ?」


「も、もう! 娘にフラグ立ててどうするつもり!?」


「? なんのこっちゃ」


「……はぁ。フェイトおば……お姉さんも苦労するよ……」


「??」


「それはともかく、正直、強くなることにその子ほど思い入れは無いよ。でも思ったの。この子と仲良くなりたいって。
でも、がっかりされたまんまじゃ、きっと話も聞いてもらえない。だから……」


「ふーむ」


「それにほら、ヴィヴィオ結構才能あるかもしれないよ? なーんて」


「……なるほど。ま、ヴィヴィオがどうしても、ってんなら止めねーけど。
ま、やるんだったらデバイスが必要だな。スカさんかアリシアに相談してみるか」


「ありがとう! おとうさん大好き!」


「やはり俺の娘は世界一可愛い」


 花が咲いたように笑うヴィヴィオに、横島はしみじみと呟くのだった。




「久しぶりだね、アインハルトさん!」


「……もうあなたに用は無いのですが」


「確かに私は弱いよ。でも、今にあなたに追いついてみせる!」


「甘く見られたものですね。仮にあなたに類稀なる才能があったとして、一朝一夕で追いつけるほど柔な鍛錬は積んでいないつもりです」




「この子がアインハルトちゃんか。なかなかストイックそうな感じやな」


 付き添いの横島は、暢気にそんなことを言った。


「でも横島さん、ホンマにええの?」


「若いうちはなんでも試したらえーやん」


「横島君は、過保護なくせに放任主義なところがあるねぇ」


「でもなぁ、ヴィヴィオのあのデバイス、スカリエッティが作ったんやろ? なーんか不安やな」


 知り合いでたまたま休みだったはやてが、胡乱な目で横のスカリエッティを見た。


「心配はいらない。ただ最初から強いと言うわけじゃなく、使い手と共に強くなっていく自信作さ。ただ、」


「なんよ、やっぱりなんかあるん?」


「……まぁ見ていれば分かるさ」





「それで? 保護者同伴でなにをしてくれるのです?」


「今日はただの宣戦布告! がっかりさせたままじゃ終わりたくないもの!」


「……」


「行くよ、アインハルトさん! まだ使ったことは無いけど、今日はこれのお披露目!」


「! デバイス!?」


 ヴィヴィオはどこからかステッキ状のデバイスを取り出し振りかざす。そして、





「リリカルマジカル、トランスマジカル! チェーンジ!!」





 ヴィヴィオが眩いばかりの光に包まれる。








「超空天神! トランセイザー!!」←(CV.若本○夫)









「……えっ」←(CV.若本○夫)


 光が収まった後に現れたのは、銀に輝く鋼の体躯、そして頭部を覆うはフルフェイス。そして背丈もなぜか伸びている。
 有体に言えば、何処からどう見ても特撮ヒーローであった。ついでに声が野太くなっている。


「「よっしゃー!!」」


「……は?」


 横島とスカリエッティが、すごくイイ笑顔でガッツポーズをとった。はやてはあまりの光景に、顎がかくん、と落ちた。


「どういうことよジェイルおじさん!!」←(CV.若本○夫)


 ヴィヴィオ改め、トランセイザーの拳がスカリエッティに鈍い音と共にめり込んだ。


「ぐふぅ、トランスナックルは無事発動……いいぞ、仕上がりは上々だ」


「トランスナックルとか言うなー! おとうさんもどゆこと!?
ヴィヴィオはメタルヒーローのスーツアクターになりたかったわけじゃないのに!」←(CV.若本○夫)


「いやー、ワイも昔はメタルヒーローが好きでなぁ。ジ○ンとかソルブ○インとか。
戦闘後にヘルメットとって汗だくの素顔をさらす演出好きやったのに、いつからせーへんくなったんやったっけ」


「はっはっは、歳がバレるよ、横島君」


「聞いてよ人の話!」←(CV.以下略)


「や、でもヴィヴィオ、使い手と共に成長するって言うとったし、元ネタを鑑みるに、最終形態はたぶん美少女やで!」


「あ、はやてちゃんネタバレ」


「いつの話しなのー!?」


「……そこまで嫌がるなら、もう一個案があるんだけど」


「この際メタルヒーローじゃなければなんでもいいよ!」


「超感覚ANALマンで」


「トランセイザーでいいです……」


(でもANALマンって女は変身できないんじゃなかったけか)


「ヴィヴィオ、もっと怒ってもええんやで?」


「この状態のジェイルおじさんには、何言っても無駄だもん……」


「……」


「あ、そう言えば件のアインハルト某のこと放置してたね」


「あっ」


「……」


 変身してからと言うもの、一言も発さずに立ち尽くしていたアインハルトが、全員の注目を浴びると口を開いた。










「か、かっこいい」


「えっ」←全員









 続編案其の二:横島ヴィヴィオ改め、トランセイザー転神!(仮)
 主な登場キャラ:ヴィヴィオ、横島、アインハルト、スカリエッティ、元六課メンバー、元ナンバーズ、ルーテシア、ヴィヴィオの学友等。




「終わらせましょう。聖王ヴィヴィオ…………否、超空転神トランセイザー」


「イクスちゃん、その名前で呼ばないでー!」













 言うまでもなく全てネタであり、続編の予定は一切ありません。
駄菓子菓子。実はアフターの短編の構想は一応ありました。↓がそのダイジェスト。




 構想だけある短編の流れ


ナンバーズの中で唯一横島に反感を持っているクアットロ。でも賛同者はおらず自身はリミッターがかけられ、歯噛みしながら日々を過ごしていた。
ある日、クアットロは一人の行き倒れを拾う。放っておいても良かったが、気まぐれで連れ帰ってしまう。

体を洗い身なりを整えてみると、その男は横島に瓜二つであった。しかも記憶喪失。
その記憶喪失はかなり重度で、名前や出身地どころか、常識さえ殆ど忘れており、まるで小学生のようであった。

詳しく調べると、横島とはDNAが100%一致していることが判明。何者かが作成したクローンであると結論づけた。
そこでクアットロは、この男を懐柔し、文珠を定期的に供給させることを画策する。
男にアルバ(アラビア語で4)と名付けたクアットロ。だがしかし、横島のそれと比べ、文珠の質は悪かった。
出は悪く、出力も低く、長時間形を維持できないものもあった。クアットロも苦心したが、及第点と呼べるものは10%程度の確率でしか作れなかった。
時には成人指定の本を与え、時に密着したりもしたが、効果はあるもののそこまで大きな効果は得られなかった。

期待はずれと処分を検討したクアットロだが、無邪気に自分を慕うアルバにペット的愛着を抱いていることに気付き、まぁいいかと放置する。
打倒横島の策を練りながら、アルバの世話もするクアットロ。そんな日々に、いつしか出来の悪い弟のような気持ちに変化していく。

そんなある日、見知らぬ女が訪ねてくる。曰く、横島のクローンを探していると言う。そして処分するとも。
しらばっくれるが、とっくに下調べは終えていたようで強引にアルバを殺そうとしてくる。クアットロは抗うが、リミッターもあり到底歯が立たない。
女は問う。そこまでして守る意味はあるのか? と。そんなものはない。が、不躾な女に従うのは業腹であるし、それなりに愛着が湧いたペットなのだ。

だが女の力は、リミッターを差し引いても圧倒的。クアットロを歯牙にもかけず、もはや彼女に止めも不要とばかりにアルバを処分しようと彼に近づく。
クアットロはアルバに覆い被さりかばう。なぜ彼をかばうのか自分でも解らないが、女はそれにさしたる感動も覚えず、クアットロごとアルバを殺そうとした。

だが、光り輝く壁にそれは弾かれる。アルバの手には、横島のものと遜色ない出力の文珠が。
なぜ今こうもタイミングよく? とクアットロは混乱するが、女は合点がいったようだった。

女は一切の興味を失ったように踵を返した。クアットロはしばし呆然としていたが、我に返ると咳払いをしつつ言った。
10%の当たりをあそこで引くなんて運が良かった。念のためもう一個作ってみろ、と。……結果は失敗。クアットロは大げさにため息をついた。
アルバは今まで抱いたことのない不安に襲われる。クアットロが純粋な善意で自分を養っていたわけではないことは薄々わかっていた。ならば自分は捨てられるのではないか、と。
立ちすくむアルバ。だが、クアットロは怪訝そうに振り返りながら言う。


「なにやってるのぉ。早く帰るわよぉ」





女、メグミ・レイナードは、木連の横島クローンを根絶するために動いていた。
最後の一体まで決して手を緩めないつもりで、実際アルバは最後の一体だった。
なぜミッドにいるかというと、火星にて明乃が撃墜したものの爆発しなかった初期型珠玉が、なんとかチューリップにて帰還しようとしている最中に遺跡の機能がダウンしたため、次元漂流したどり着いたのである。

初期型珠玉の横島クローンは、質の悪いものが使われていたが、確かにあのアルバというクローンは失敗作だった。
まさか煩悩ではなく、誰かを守りたいという想いが霊力の源だとは。横島のクローンとしては、間違いなく失敗だ。
文珠を効率よく生成出来ない粗悪品として初期型に乗せられるのもうなずけるというもの。

メグミは、うん、と背伸びをし、振り返らずに歩み去る。

仲間の元へ、帰るために。









アルバ設定
見た目は原作にもあった記憶喪失状態の横島。初期型クローンなので幼児程度の知識はある。
無邪気で爽やかなので元六課やナンバーズに大人気。横島はそのたびに血の涙を流している。
ただ、みんなは勿論、横島を嫌っていると公言するクアットロでさえ、最後に頼りにするのは横島だと知っているので、それが若干もやもやしている。
クアットロは彼をペットのようなものと公言しているが、実際は言うまでもなくもっと複雑な感情を抱いている。











実は「GS横島ナデシコ大作戦!」の時点で大まかな構想はありました。
前作最終話の前編にて、

一秒が何倍にも引き伸ばされたかのような感覚の中、明乃はさらに一体の敵(実は初期の珠玉の最後の一体)を地面に叩き落した。
爆発はしないが、動く様子もない。

↑爆発せずに残った機体。これが伏線。中の人はアルバです。


ここまで書いておいてなんですが、クアットロが徐々にデレていく文がどうしても書けなかったため断念。ダイジェストのみ公開しました。

 

 

 







感想代理人プロフィール

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代理人の感想
クアットロって、ナンバーズの中でも一番の性悪ですしねえ・・・
他のキャラに多少なりともあるかわいげとか美点とか全くないし(爆)。

後トランセイザーはやめろwwww




・・・・・・・・・・・・・・・ところで今ふっと思ったんですが、
聖王と覇王の設定って、うろつき童子の超神と狂王っぽくね?(ぉ


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