真っ白な光! 一瞬目が眩んだものの、目はすぐにそれへと適応する。

 辺り一面が真っ白な空間。何もかもが白くて、明るくて、私だけ。

 あれ? 私は何をしようとしていたのだろうか。

 頭の中がぼんやりとして、霧がかかっているかのようだ。

 ……アキト?

 私は、彼の姿を探す。






 
 * * *






 気が付くと、見知らぬ土地にいた。

 沢山の花。花。花。花畑。


 「アキト?」

 辺りを見回す。

 一人。一人だけだ。ここには自分以外誰もいない。
 風で揺れる花は、何時か何処かでアキトと一緒に見たときのように綺麗だったけれど。

 「…………」

 頭の中が真っ白になった。


 少し前の記憶ははっきりしている。 私は確かに、あそこに座っていた。

 それなのに――ユーチャリスの中ではなく、何故ここにいるのか。

 心に過ぎったのは圧倒的な不安感。 けれど、、、


 ……アキトがいないのなら、自力で乗り切るしかない。

 私は歩き出した。

 まずは『装置』を見つける。それが無ければ話にならない。



 探しているものは『あるもの』だった。

 それさえ見つかれば、自分はまた、彼に会える。
 目的が見つかる――私の命が。



 しばらく歩くと、乱雑した建物が遠目から確認できた。

 一息。

 私はそのままその『集合』へと歩き出した。



 ここはどこだろうか。

 解答不能。全てUNKNOWNだ。

 全く知らぬ見慣れぬ土地。

 蠢いている雑多な影が時折珍しげに視線を遣すのが、堪らなく不愉快。

 少しため息。


 ふと、一瞬目で追いつつも通り過ぎてしまった建物。 ちょっと戻ってその建物に潜り込む。

 中に色々な機械が乱雑しているのを確認したためだ。

 「いらっしゃいませ」

 そんな、どこかで聞いたような口調。

 広さの割に、中には人がいなかった。 アキトと行ったこんな場所は人がいっぱいいたのだが。

 私は辺りを見渡すと、見慣れた箱型の物体を見つけた。

 塵防止のためなのか、置いてある物体にはビニールのようなものが被せられている。

 見るにIFS形式ではなく、一般の方々が使用するきーぼーどとかを使う奴だ。

 この際贅沢は言っていられない。

 起動させようとスイッチを入れたが、何故か起動しない。どういうことだ。

 何度試してもうまくいかない。 それなら――と、私は稼動している『装置』を見つける。

 それは、暇そうに私をこっそり伺う女性の向こう側にあった。

 先ほどからこっそり私をちらちら見てくるその女性に言う。

 「使わせて」

 「え?」

 私は指で指し示す。

 「あれを使わせて」


 「ちょ、ちょっと待ってくださいね」

 困惑したような表情で微笑みながら、彼女は言った。





 困った。

 うちではそのようなサービスはやっていない。

 そんなことを言われ、どうすればいいか困りきった私に向かって地図を渡してくれた。

 見慣れぬ場所を地図どおりに進み、それでも少し不安感を感じつつ、目的の場所へと着く。

 そこは確かにそのためのサービスがあるらしく、沢山の『装置』が置いてあった。

 が、、、、

 私はそこで留まらざるを得なかった。

 紙と金属を交換しているその光景。
 お金がない。 前に、手に入れるにはどんなことでもお金が必要と教えられたことを思い出す。




 ……そうだ。 思い出した。

 そしてもう一つ、もっと簡単に手に入れる方法。
 単純で。 何度も見てきた手法。 何度も手伝ってきた方法。



 私は服の中を探り当て、ピストルを取り出した。


 目線の先には男の人。

 何か紙のようなものを数えている。たぶん、あれがお金だ。

 ジャストタイミング。

 こういうのは、他に誰もいない時にやるのがBESTだと、アキトが言っていた。

 状況もパーフェクトだ。 

 私は気づかれぬよう、男の背後へと移動した。

 







 火星。

 アキトの故郷であり、色々な発端らしかった場所。

 404 - File not found

 私が知っていたはずのURLは、それで埋め尽くされた。

 心が縮み上がり、次第に焦ってくる。
 幾度かの試行錯誤を繰り返すと、焦りは失われた。
 逆にくらっと眩暈を覚えて何時もの冷静さを取り戻し、そこで、初めて私は気づいた。 

 2194、、、、、、

 え?

 既存の検索ツールを使い、様々な所を回る。

 これは、オカシイ。 そしてもっとオカシナ事に、どこも一つの年代しか示していない。


 眩暈がした。

 これは何の夢か。それとも冗談か。


 「何時かさ、たぶん俺はお前と離れる時が来る」
 「そうね。そうなのかもしれない。でも、今は居る。それに、先なんてない」
 「ああ、確かに。先はどうでもいいな」


 アキトと交わしたそんな言葉が、頭を過ぎる。そうなのだ。


 私は、本当に一人になってしまった。

 私は、本当に一人で見つけなければ。

 私は、本当に一人で生きないと……


 どうすればいい? どうすればいいというのか。

 アキトはいるか。 NOだ。

 私は知っている。 アキトはこの世界にいない。

 アキトは行ってしまった。 連れられて行ってしまった。

 だがそれでも、私はすぐに会えると確信していた。

 信じていたのだ.......





 、、、これから何をするのか。何をすればいいのかがわからない。

 今まではとかく誰かが教えてくれた。誰かが私に有用性を見つけた。

 しかし、ここには自分以外見当たらない。自分だけで目的を持たなければならない。

 寒気がした。が、すぐにその感覚を消し、歩き出す。



 くらくらする。

 私はぼーっと一人、道を歩いている。



 これからどうすればいいのか。

 目的はない。目的をつくることは考えられなかった。

 「アキト……」

 彼は私の全てだった。 私は彼のものだった。 けれど、彼はいなくなってしまった。


 私は彼に捨てられたのだろうかという考えが一瞬頭を過ぎり、すぐに私はそれを打ち消す。

 わかっている。

 彼は私を捨てたりなどはしない。

 だけれど、持ち主に戻ることができない存在にとっては同じことだ。


 私はくらくらする頭を抑え、道を歩いていた。

 意思も、目的も、まるでぼんやりとした霧に包まれているかのようだ。




 と、、、、


 「アキ、ト?」

 疑問というよりも問いかけのような言葉を呟く。


 私の先にある野原には人間が一人、寝ていた。

 本当に気持ちよさそうに。

 本当に幸せそうに。

 それは、彼が決して見せることのなかった、知っている彼の一面。


 いつものように涼しい気配を持ってはいなかったけれど。

 いつものように死んでいるかのような眠りではなかったけれど。

 そこにいたのは間違いなくアキトだった。 私の命だった。


 私は肩を抑えた。

 アキトが居た。

 それだけで私の全身に力が巡ってくる。

 頭がクリアになる。


 私は寝ている彼の傍に腰を降ろす。

 なるほど...と、思う。

 前のアキトと、私の知っているアキトは、寝姿からして雰囲気が違う。

 写真で見たときにはそれほどの違いはわからなかったけれど。

 涼しさと、暖かさ。

 まるで正反対だ。



 それを見ているうちに、何だか私も眠くなってきた。

 とろんとした景色に翻弄されるかのように、私は彼の腹へと頭を乗せた。




 アキトの匂い。






 そして、私は静かに眠りへと誘われていく。


 体はすっかり休眠モード。









 静かで柔らかい光が、空にある。














 機動戦艦ナデシコ
   〜守護者の使命あるいは守護を受けし男の話〜


    ぷろろーぐ:巡り会いは宇宙の果てで













 「……まぁ、何時かはこうなるとわかっていたが」

 呟かれた声が私の耳に届く。

 所属不明。戦艦ユーチャリス。秘匿製造ネルガルの、実験艦である。

 艦は通常、何人ものクルーが乗っており、様々な要所要所に配置されるという話を聞く。

 だが、この艦は二人で動く。 アキトが命令し、私が動かす。

 後は、A.I.がやってくれる。 アキトの命令を私が伝達し、A.I.と共に機能する。

 アキトが目的のために手に入れたもの。 そして、私の場所。


 そんな空間で私とアキトは長い時間をここで過ごす。
 大地という場所は非常に面白いところだったけれど、しっくり来るのはこの空間だった。

 ネルガルからの要請に従って開発された試作品の、『モニター』と呼ばれる操作実験。
 現状まだ活動を続けている火星の後継者を狩り出す、あるいはその罠から脱出する、そんな環境。
 または、ネルガルから手を出せない位置にある存在の非合法な抹消。

 それが日常。 変わり映えの無い生活。 けれど有意義に満ちた、そんな日々。


 そんないつものような日常とはかけ離れた白い艦。

 私から手を出すのは憚られたし、また、向こうから手を出す気も無いらしい。

 ただ、交信の要請――信号がしつこいくらいに送られてくる。


 モニターには、一隻の戦艦の画像が映し出されていた。

 試験艦、ナデシコB。

 宇宙軍の鬼札(ジョーカー)、そして、アキトの心残りだとか何とか聞いた覚えがある。


 『こちらは、連合宇宙軍連合艦隊所属、試験戦艦ナデシコB艦長、ホシノ=ルリ。
 貴艦に対し、交信を要請します』

 私は目を瞑る。

 前に一度話したことがあった。

 アキトの......、、、いや。 私に考える必要は無い。それは、私の仕事じゃない。


 「アキト」

 「何だ」

 「交信要請」


 アキトは一瞬虚空を見て、一度口を開きかけ、再び沈黙し、やがて下を向きながら、

 「開いてくれ」




 「こんにちわ。連合宇宙軍連合艦隊所属、試験戦艦ナデシコB艦長、ホシノ=ルリです。
 アキトさん、、、ですね?」

 モニターに映る彼女は、淡々と、無表情に、

 「迎えに来ました」


 アキトは、何も言わなかった。

 本当に何も言わずに固まっていた。


 「迷惑でしたか?」


 苦笑。

 アキトが微笑んで、そして、、


 「ああ、もう代われ! ……ちょ、ちょっと何やってるんですか?ぇぇ、だってサブロウ……」

 喧騒をBGMに、不意にモニターの向こう側から、少し長めの黒髪の女性が映り、

 「おい、アキト! いつまでぐじぐじやってんだ!
 オメーがそういう態度取ってると、こっちまで辛気臭くなるんだよ!
 わがまま言ってねーで、さっさと戻ってきやがれ!」

 「アキト君、ごめんねー。
 ちなみに通訳すると、愛しいアキト君が戻ってきてくれなくて、リョーコ寂し……」

 眼鏡をかけた女性が不意に飛び出してきて、

 「ば、てめ。何言っていやがるっ、ヒカル」

 「ああ、俺との関係は遊びだったのね」

 どこぞから声が入り、

 「おお〜、サブちゃん爆弾発言」

 楽しそうな声が聞こえ、

 「ひゅーひゅー」


 次第に顔がほんのり桜色に染まっていき、

 「うるっせーっ! てめーら、、だーってろっ!!」



 ……そんな、場景を、モニターの向こう側の景色を、


 アキトは見ていた。


 何も言わずに、本当に何も言わずに。


 モニターでは様々な掛け合いのもと、アキトに向かって呼びかけている。


 やがて、、、、


 「話は、それだけか」
 と、アキトは言った。


 モニターの向こう側。 そこでは様々な顔。


 「悪いが、こちらも用事がある。 すまないが、回線を切らせてもらうぞ」
 そう言って、アキトはこちらに口を開きかけ、

 「アキトさん、何時まで逃げるつもりですか?」

 モニターの向こう側。

 お、おい、、、などのBGM。ツインテールの少女が、淡々と言う。

 「私は言いました。『迎えに来ました』と」

 そんな彼女に向かい、アキトは言う。 唇の両端ををわずかに上へと歪め、

 「何処へ行くって? コックで屋台を引く生活にかい?
 冗談はよしてくれよ。ルリちゃん。 
 俺は、もう、……どこにも帰るつもりは無い」

 「いいえ。私はそんな虚像を描くほどに少女ではありません、、、もう、、」 


 アキトが微笑する。


 「ですから、私は、そのために、彼女を連れてきました」

 「何っ?」


 モニターの向こう側。 そこに、一人の女性が映っていた。
       、 、、 、 、
 その人は知っていた。 エリナからも見せられたし、作戦行動中にも、姿を見かけた女の人。

 私も知っているアキトの最愛の人。


 アキトがこちらを向いた。

 「切れ」


 モニターの向こう側の女性がにっこりと笑いながら、何かを言いかけた。

 その瞬間、

 ぷつっと、画面が消え、

 そして再びナデシコBの画面が映し出された。


 アキトは何も言わなかった。

 アキトは静かに椅子へと座り込んでいる。

 顔をわずかにぼんやりと緑色に発光させながら、

 この暗闇の中で動かなかった。


 そしてわずかな、長い時間の後、


 「ラピス」

 「はい」

 「ジャンプ用意。この宙域から離脱する」


 私は命令を出す。

 ディストーションフィールドを発生。 ジャンプフィールド形成の準備。

 ゲージボソン族の粒子展開。

 準備を進め、後は、自動的に――




 『警告』  『ボース粒子反応』

 不意に白い光。

 ブリッジに光が現れ、やがてそのまま消失する。


 「もう! いきなり切るなんてユリカ、ぷんぷんだぞ」


 モニターの向こう側。

 その彼女が、そこにいる。

 境界線をあっさり越えてきたその彼女はアキトをじっと見ている。

 わずかに内巻きの長い髪。連合宇宙軍の制服を身につけ、頬を膨らましている。


 「ユリ、、か」

 私はアキトを見る。

 顔を発光させ、呆然としたような表情で、アキトは彼女を見ている。


 次の瞬間、彼女がアキトに向かって走り出す。

 あっと思ったその刹那。


 「来るなっ!」


 アキトが叫び、彼女の体が止まる。 立ち止まる。


 「君の知っているテンカワ=アキトは死んだ」

 淡々と、言い放つ。 既に顔は、何の光も発してない。 何時ものアキト。

 何時ものように心を鎧で覆い、

 何時ものように冷めた気配。

 「ここにいるのはただの良く似た人物に過ぎない」


 彼女は微笑んだ。エリナがアキトと会って、時折見せるような微笑み。嬉しいとは違った感じのあの微笑み。

 「私は――聞いたよ。みんなから、沢山の人から、、、全部」

 そう言って、彼女はアキトに向かって歩き出す。


 「……木霊っていうのかな。 おーい…って叫ぶと返って来るあれ。
 それは確かに同じ声だけれど、本当に全く同じものなのかな?
 いや、、、それは確かにそっくりだけれど、同じものじゃない」


 彼女の歩む足が止まる。

 「わかんないよ。そんなの」

 「ユリ……カ?」


 彼女は俯いて地面を見ている。ぶつぶつと、何かを。何を言っているかは聞き取れない。

 「私には全然わかんない! ……ううん、わかんなくていい……わかんなくていいもんっ!」

 「ユリ……」

 アキトが口を閉ざす。 苦しそうに下を向く。


 彼女は翔けた。真っ直ぐに、アキトに向かって真っ直ぐに。


 「アキトの馬鹿っ!」

 飛び込んでいく。


 どさっと、アキトが倒れる。 

 アキトを抱きしめながら、アキトに乗っかりながら、涙を流して、彼女はアキトを見ている。


 「ユリ……」

 「アキトの馬鹿。アキトの馬鹿。アキトの馬鹿ッ!」


 そして、彼女はアキトの唇を唇で塞いだ。


 胸にしこり。

 何故だかわからないけれど、不安が身をよぎるような奇妙な感覚。


 やがて、、、吐息と共に離れる唇。 彼女は微笑んだ。まるで花が咲いたかのようにも見えた。

 「迎えに来たよ。 アキト」

 そう彼女が言った次の瞬間、

 白い光が二人を覆った。


 「あっ!」

 私はそこで初めて声を出した。

 椅子から立ち上がり、


 
 ……そして、わずかな残滓を残し、そのまま消えた。










 再び椅子に腰を降ろし、


 『フェルミオンボソン変換順調』

 私は、そのウィンドゥを見ていた。ぼんやりと見ていた。

 「ジャンプ解除」

 解除命令を出す。


 だが、、、



 『不可』 『駄目』








 わかっている。既に粒子変換は過ぎているし、不思議な混濁が纏わりついているかのような感覚も感じる。


 このまま解除すればどうなるのか。 良いイメージは浮かんでこない。


 けれど、、、














 既にアキトはいないのだから、        。

















 混乱する意識の中で移動しようとした場所は何処だったか。



 真っ白な光を、私は見た。


































































 * * *








 ……いい匂い。

 ほのかな甘さを感じつつ、目を覚ます。

 手に感じた草の感触で、あのまま寝ちゃってたのかと思考する。

 起き上がろうとして、お腹が少し重いことに気付き、



 ん、、、、?


 桃色の髪。



 「―――えっ?」

 「ん.....」 


 え?え?―――えっ?


 真っ白い肌。まるで人形のように綺麗な女性。

 そんな女性が、自分に寄りかかって寝ている。


 「あ、あの、、、」

 すーっ、、、と、気持ちよさそうに寝ている。


 「ちょ……」

 ちょっと。


 起こそうとして、逡巡し、でも、起こさないといけないだろと頭の中で命令され、

 肩を揺する。

 「ね、ねぇ。君」


 「ん――っ」

 人形のように綺麗なその女性が、パチッと目を開く。

 眠たそうに瞼を擦る。


 ―――金色の、、、瞳、、?


 まるで魅入られたかのように体が硬直する。

 そして、彼女はこっちをじっと見つめると、


 「アキト」

 そのままぎゅっと、体を軽く抱きしめてきた。







 


 「――えっ?あの、ちょっと。君、あの、」


 自分で言っていて支離滅裂。

 寝起きだからなのか、それとも起こり得ないと予想していた現実に戸惑って
いるのか――おそらく、その両方。

 ようやく、思考がまとまり、

 「ちょっと放してもらえないかな? それで、、、」


 体が離れる。

 白い肌に、自然に染まったかのような桃色の髪、そして金色の瞳――本当に、なんて綺麗。

 まるで――どっかの御伽噺の妖精のような



 「あ、えっと、、、あの……」

 再び思考が歪み、

 「えと、、、君、、、、、誰?」


 彼女は何も言わなかった。

 俯くように下を向く。


 困った。

 何を聞けば良いのかわからないということもある。

 それに、、、、

 彼女は俺の名前を知っていた。

 会ったことがあるのだろうか?そんなことはない……はずだ。

 自分と大してあまり年が離れてないように見えるが、一度会ったらまず忘れない。

 それほどの異様な綺麗ということに突出している。

 
 「どっかで、あったこと……」

 「ラピス」

 「えっ?」

 あるの?と聞こうとして、不意に、、、


 「ラピス=ラズリ、、、それが私の名前」

 「らぴす、、、らずり?」

 聞いた記憶は、やはり無い。


 「私は、ずっと探していた」

 彼女は言った。

 「私は、ずっと探していた」




 それ…は。

 それは、

 「え…その、、俺のことを?」


 こくん、と、彼女は頷いた。








 それが、ラピス=ラズリとの出会いだった。

















後書き

ごきげんよう、物見高い旅人こと、風流です。

ふと思い付いたので、後は気分の命じるまま書いてみました。
自分の主観やら妄想的な意思の絡んだ物語の一つではありますが、愉しんでもらえれば幸いです。

まぁ続きは、基本的にゆっくりと気が向いた時にでも書いていくつもりです。
それでは、また会いましょう。

 





感想代理人プロフィール

戻る

 

 

 

 

代理人の感想

ああ、ラピスが怖い(爆)。

とりあえず最後の一線だけは越えていないことを信じたく(核爆)。

 

それはそれとして、アキト94’だけを見るなら「いきなり目の前に美少女が現れて自分に好意を抱いてくれている」という例のアレな状況なんですよね、これ(爆笑)。

さて、どう転がるやら。

 

>乱雑した建物が見えてきた

「乱雑した建物の群れ」か、「乱雑な建物」のどちらかですね。前後から見て多分前者が正しいと思いますが。

まぁ、そもそも「乱雑する」ってのもかなりグレーゾーンな表現ではありますが(爆)

 

>こういうのは、他に誰もいない時にやるのがBESTだと、アキトが言っていた。

一体ナニを教えてるんだアキトー!(爆笑)

 

>様々な要所要所

「様々な」はこの場合余計かなぁ?

「要所要所」という表現に既にそのニュアンスは含まれていますので。