赤き力の世界にて・・・

 

 

 

 

 

第36話「旅立ち・・・・・因果を断つために・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

アキトがルナに付き合ってもらったリハビリ(という名の戦闘)から四日後・・・・・

今は、まだ日が昇らぬほどの早朝・・・いや、夜といった方が正確か・・・・・

 

そんな時間帯に、街門を少々離れたところで眺めている、一人の男が居た・・・・・

 

 

(やはり・・・こんな朝早くは閉まっているか・・・・・当たり前といえば、当たり前だよな・・・・・)

 

 

街門とは、文字通り、街に出入りするための門。

夕方のある一定の時刻になると、野党などの襲撃から街を守るため、問答無用で閉められる。

そして、朝になれば、その街門は再び開かれる。

それはどこの街でも、大方変わることのない一日のサイクルといってもいい。

 

だが、今はまだ夜・・・街門が開くまでにはまだまだ時間が必要だった。

男は、数十メートルほど先にある巨大な街門を見ながら、心の中で呟いた・・・・・

 

(ぐずぐずしていたら皆が目を覚ましてしまう・・・・・・・悪いけど、無断で行かせてもらうとするか・・・・・)

 

男は軽く身を低くすると、まるで風のように猛然と疾走した。

気配を絶ち、足音も立てず走るその姿は、夜の暗闇も手伝って、真横をすれ違っても気がつかないだろう。

 

グングン近づいてくる街門!男は走る勢いを緩めることなく、十数歩手前で軽く地面を蹴った!

すると、男の身体は街門よりも高く跳躍し、跳び越え、そして音も立てずに着地した。

それはまるで、重力というものをまるっきり無視したような動きだった・・・・・

 

まさに非常識・・・・・・

街壁で警戒している人達も、まさかわざわざ門を跳び越える人間がいるとは思ってもいないだろう・・・

目の届きにくい所を重点的に見ているため、男に気がつくことはなかった。

 

誰にも気がつかれていないことを確認した男は、気配を絶ったまま街から離れるように歩き始める。

数歩ほど歩いただろうか・・・男は後ろを振り返ると、街門を見ながら小さな声で呟いた。

 

 

「すみません・・・・・・・・これは俺の問題だから、俺がきっちりと片をつけます」

 

 

男・・・・アキトは、それだけ言うと、今度は振り返ることなく街道に沿って早足で歩き始めた・・・・

 

 

 

 

 

事の起こりは、この日の前日・・・・・

朝、いつも鍛錬している場所に向かっているアキトの元を訪れた、一人の男からだった・・・

 

薄い霧の中を歩いているアキトに、突如として声がかけられた。

 

 

「テンカワ アキト殿ですね」

「そうだ」

 

 

アキトが返事をするのと同時に、霧の中から姿を現せる一人の男・・・・

その穏行の術は大したもので、声を上げなければ一切気がつかれることはなかったかもしれない。

ただし、普通の人が得られる範囲の実力の持ち主には・・・・・・

 

無論、人外レベルの実力者であるアキトには通用しない。

実際に、アキトは男の接近をかなり前から感じていたので、驚いた様子は些かもなかった。

 

 

「このような早朝に失礼します。私は空竜騎士団の者です」

「・・・・・・アリスちゃんの?」

 

「はい。団長より、伝言を承ってまいりました。

『頼まれていたモノらしき情報が入ったので、会いに来てほしい・・・・』とのことです」

 

 

その言葉に、アキトが発していた緩やかな気配が、研ぎ澄まされたものへと変化した!

が、それはホンの一瞬だけ・・・・すぐさま元に戻った。

 

常人には、否、それなりに武術に精通していたとしてもまったく気がつかないほどの変化・・・・・

だが、男は一瞬だけ感じた氣の圧力プレッシャーに、全身の肌が泡立っていた。

 

 

(なんという凄まじき気配・・・・これが、『漆黒の戦神』テンカワ・アキトの実力の一端なのか・・・・

いや、一端というのもおこがましいのかもしれない・・・・・・・)

 

 

アキトの底知れない実力に、少しだけ触れた男は、敵として相対しなかったことに心底感謝していた・・・

当の本人は、それを気にすることもなく、男に声をかけた。

 

 

「それで?何時いけばいいのかな?別に今すぐでも良いけど・・・」

「あ、いえ、申し訳ありませんが、本日の昼以降にしていただけませんか」

「・・・・・??アリスちゃんに何かあったのか?」

 

「団長は、二日ほど前から睡眠をとっておられませんでしたので・・・・・

今朝方まで、ずっと仕事にかかりっきりだったのです。

本当なら、この場に来ていたのも団長だったのですが・・・私の権限を用いまして、無理に休んでもらいました」

 

「貴方は一体・・・・」

 

 

騎士団長空竜のトップであるアリスを、無理にでも休ませる権限を持つ男に、アキトは疑問をぶつけた。

先程の穏行術、そして物腰から感じる実力の片鱗が、アキトの疑問に拍車をかけていた。

 

 

「申し遅れました。私は空竜騎士団・副団長を務めさせてもらっております、カインと申します」

「なるほど・・・それで、アリスちゃんの様子は?」

「心配無用です。少々の睡眠不足ですので・・・・」

 

「そうですか・・・・もしかして、俺の頼んでいたことで?」

「それを言うことはできません。団長に直接お聞き下さい。では、私はこれで・・・・」

 

 

男は、再び霧に溶け込むように姿をかき消した・・・・

 

 

「ありがとうございます。アリスちゃんにも、そういっておいてください」

「それは直接本人に仰って下さい。きっと喜ぶでしょうから・・・・・」

 

 

姿を見せることなく、声だけがアキトに答えてきた・・・・

アキトは、男の氣が遠ざかったことを確認すると、その足を一路、リア・ランサーに向けた。

とりあえず、本日のアルバイトを休むという旨を伝えるために・・・・・・

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

空竜騎士団・事務所・・・・・・文字通り、空竜騎士団が使う、事務所。

その中で、一番大きな個人部屋である団長の事務室に、寝ぼけ眼の少女が姿を現した。

 

 

「ふぁ〜〜・・・・よく寝た・・・・・」

 

 

事務室の隣にある専用仮眠室で眠っていたアリスが、大きな欠伸をしながら直通の扉を開けた。

髪は寝癖そのままに、寝間着を着たままで・・・・・・緩んだ顔にかなり愛嬌があったが・・・・

 

厳重な警備をしている事務所・・・その中でもっとも安全な場所にいるためか、警戒心が薄れているようだ。

しかし、そこは騎士団長をつとめるほどの実力者。

人の気配、特に殺意などを感じれば、瞬時にして覚醒、戦闘状態に移行できる訓練を受けている。

 

が、今回は、相手が悪かった・・・・

 

 

「おはよう、アリスちゃん。よく眠れた?」

「あ〜〜、まぁまぁね・・・・・ん?」

 

 

アリスは、訊ねてきた声に返事をしてから、その声の主を凝視した。

自分の見間違いか?とも思い、二、三度ほど目を擦ってみるが、その光景は変わらなかった・・・・

 

 

「アキト・・・・何やってんの?」

「俺の所為せいで無理させたみたいだからね。お詫びに昼食でもと思って作ったんだけど・・・」

 

 

アキトは、事務所にある厨房を借り、アリスのために昼食を作ったのだ。

今は丁度、その料理を運んできて、机に並べているところだったのだ・・・・・

 

 

「あ、ありがと・・・・」

「どういたしまして。もうちょっとで並べ終わるからさ、その間に着替えてくると良いよ」

「へ?・・・・・・・・・・キャッ!!」

 

 

自分のはしたない姿に気がついたアリスは、普段は使わないような可愛らしい悲鳴をあげながら、

仮眠室へと飛び込んで、大急ぎで身支度を整え始めた。

顔を真っ赤にしながら、素早く着替え、必死に髪を梳かし始める。

 

(あんな姿を見られるなんて!恥ずかしいぃーー!!アキトもなんで気配を消してるのよ!!)

 

アキトが気配を消していたのは、人の気配を感じれば目を覚ますアリスの為・・・・・

無論、アリスもその事はわかっている。が、乙女の恥じらいの前にはそんな問題は些細なものなのだろう。

 

いつもより早く・・・・そして念入りに身支度をしたアリスは、恐る恐る自分の事務室に入った。

 

 

「お、おまたせ・・・・・・」

「うん、じゃあ、お腹も空いているだろうしさ、先にお昼を食べようか」

「う、うん・・・・・・・」

 

 

普段とは違う態度をとるアリスをおかしく思ったものの、アキトはあまり深くは気にせずに昼食をとる。

アリスも、アキトと二人きりということで恥ずかしがる思考を、無理矢理にでも頭の片隅に追いやりながら、

平静を装いつつ、手作り料理に手を伸ばした・・・・・・・ただし、頬は今だ赤い。

 

言葉少なげに、昼食の時間は過ぎてゆく・・・・

そして、料理はあっという間になくなっていった。

 

 

「ごちそうさま、美味しかったよ、アキト。(いつもよりもね・・・・)」

 

 

アキトに礼を言いながら、ニッコリと微笑むアリス。その笑顔は掛け値なしに可愛い。

先代の空竜騎士団長育ての親や、ルナでさえも滅多に見ることのない、本当に嬉しそうな、心からの笑顔だった。

 

アキトも、アリスに対して微笑みを返す。

 

 

「お粗末様。喜んでくれて嬉しいよ」

 

 

そういいながら、アキトは食器などを次々と片づける。アリスも一緒に片づけ、二人そろって食堂に返しに行った。

丁度食事時だったため、空竜の皆から見られていることに恥ずかしがったアリス・・・

その初々しい顔に、あらためて惚れ直すもの・・・

そして、その原因となったアキトに強い感情のこもった視線を向けるもの・・・・様々な人がいた。

 

二人は、その様なことをまったく気にせず(というか、今のアリスには気にかける余裕がない)、

食器を返すと、再びアリスの事務室へと向かった・・・・・

 

 

「そういえばさ・・・・アキトはどうやってアタイの部屋に入ったの?鍵はかけてあったし・・・・・」

 

 

アリスの事務室の鍵はもの凄く特殊で、鍵開けの呪文アン・ロックや、並の技術では手に負えないものだった。

こじ開けられようものなら、事務所中にけたたましい音を発するような仕掛けさえしてあったりする。

 

 

「ああ、副騎士団長の・・・カインさんだったかな?頼んだら開けてくれたんだ」

 

「カインが?確かに、あいつしかあの部屋の鍵のスペアを持ってないからね・・・・・・・

(おかげでアタイは恥ずかしいところを見られたし・・・・おぼえてろよ・・・・・)」

 

 

アリスは、心の内で仕事を山ほど押し付けてやる事を決心した。

 

後日、本当に押し付けようとした際、本当に要らぬお世話だったのか?と、真面目に追求され、

反論もできないまま負けてしまうのだが・・・・・アキトには関係のない話だろう。

ちなみに、色々とあったものの、最終的には(自分の)仕事を押し付けることに成功したことを、ここに記しておく。

 

 

 

 

 

事務室に戻った二人は、先程まで食事をとっていたテーブルに、対面するように座った。

二人の顔は、先程までとは裏腹に、冷静で真剣な顔をしている・・・・・・

 

 

「まず・・・・順を追って話した方が良いね・・・

事の始まりは三日前。ゼフィーリアから南に隣接するエルメキア帝国・・・・

『そこの首都が何かによって襲撃、壊滅させられた』との情報がアタイの元に届いたのよ。

アタイがここ二日間、かかりっきりだったがこの事件なんだけどね・・・・・」

 

「そうなんだ・・・・で?被害は?」

 

「死傷者は数百人。あくまでアタイの予想なんだけど、死者は二百人前後、重軽傷者が五百人程度だと思うわ。

首都の総人口の一割にも満たない程度なんだけど・・・・不幸中の幸いと言うべきなのかな」

 

「そんなにも・・・・・」

 

「アキトには悪いけど、その程度で済んだのが奇跡じゃない?

首都が丸々吹き飛んだっていうのに、その程度の被害なんだから」

 

「首都が?でも、それじゃあ人間の被害が・・・・・・」

「どうやらね、今回の襲撃者が数日前に予告していたみたい。皇帝やら側近は鼻で笑っていたらしいけどね」

「だったら・・・・・余計に」

 

「だけど、住人の方が賢かったらしいのよね。多少混乱があったようだけど、住民はみんな避難したらしいよ。

隣国ゼフィーリアでの襲撃事件が噂程度に伝わっててね、それで逃げ出したんだって」

 

「怪我の功名というか、なんというか・・・・・」

 

「そうだね。話を元に戻すけど・・・その当日。さっきも言ったとおり三日前の事。

街の上空にくろがねのゴーレムが何処からともなく飛来してきたらしいわ」

 

 

くろがねのゴーレム・・・というくだりに、アキトはピクリ・・・と、体を震わせる。

アリスはそれに気がついたものの、何事もなかったかのように話を続けた。

 

 

「半信半疑だった帝国の騎士達は皆騒然としたらしいよ・・・でも、さすが音に聞こえた騎士団。

すぐに冷静になって、市街地の中心に降りてきたくろがねのゴーレムを対処しようとしたらしいわ・・・・・

帝国の秘蔵、『聖槍騎士団グングニル・ナイツ』を筆頭にね・・・当然、強力な魔導士達も参戦したみたい」

 

 

アリスはそこまで言うと、喉を湿らせるために、机の上に置いてあったコップに入った水を一口飲む。

アキトはその少しの間に、頭の中に叩き込んだ情報を整理していた・・・・

 

くろがねのゴーレム・・・・どうやって動かしたのかはわからないが、おそらくアレだ。

だが、まだ断定するのには情報が少ない・・・・・結論を出すのは最後まで話を聞いてからだな)

 

「話を続けても良い?」

「ああ、ごめん。続けてくれるかな?」

 

「じゃあ、続けるよ・・・・・話によると、くろがねのゴーレムが攻撃したのは最後の一回だけ。

それまでは、動きもせずにジッとしていたみたい。もちろん、騎士団もただ見ているわけじゃない。

だけど、そのゴーレムの周囲に張られた赤い色をした結界の前に、まるで歯が立たなかったらしいわ。

うちのレニスやガウリイが持っている魔剣程じゃないけど、それなりに強力なものがあったにもかかわらずにね。

普通のなまくら剣程度じゃあ、逆にへし折れたって話だよ。

聖槍騎士団グングニル・ナイツ』が誇る聖槍も、一つ残らず折れ曲がったらしいって。

まあ、元々、私からすれば胡散臭いことこの上ない代物だったんだけどね・・・・

ちょっと話がずれたね・・・・・とにかく、その街に住む魔導士達も色々やったけど、全くの無駄。

火炎球ファイアー・ボールはおろか、烈火球バースト・フレアも効果無し。というか、精霊魔術全般がまったく通じない。

巨大な岩人形ロック・ゴーレムを作り出して、攻撃する奴もいたらしいけど、逆に岩人形ロック・ゴーレムの腕が砕ける始末・・・

それで自棄ヤケになったんだろうね、最後の手段として、数名の宮廷魔導士が竜破斬ドラグ・スレイブを連発したんだけど・・・・・」

 

「効かなかった・・・・・か。しかし、市街地の中心で竜破斬ドラグ・スレイブを使うなんて・・・・かなり思いきったことをするな・・・

(しかし妙だな・・・もし、アレの結界が、俺が思っているものだったら、竜破斬ドラグ・スレイブを遮断できるはずないのに・・・・・)」

 

「確かにね。でもまぁ、あちらさんにも面子メンツってものがあるからね。

此処ゼフィーリアの襲撃事件のように、獣人やら人魔やらに襲われるのならまだしも、

妙なゴーレム一体に負けたとなったら、いい笑い者になる・・・とでも思ったんでしょ?

ちなみに、この時点で市街地は半分以上廃墟になってるんだけどね・・・・・」

 

 

くろがねのゴーレムの性能を、おおよそ把握しているアキトにとっては、それは自殺行為にしか感じない。

生身でアレに挑もうなど、それこそルナやニースのレベルでない限りは無茶もいいところ・・・と考えていた。

 

 

「例え笑われても、死ぬよりかはましだ・・・・・・」

 

「そうだね・・・・皇帝とかもそう思ったんでしょ、竜破斬ドラグ・スレイブが効果ないって時点で逃げ出したんだってさ。

当然、騎士団の連中も撤退を始めた・・・・・そこで、初めてくろがねのゴーレムは動きを見せた。

くろがねのゴーレムは再び空に飛び、手を上に向かってかかげた・・・・・そして・・・・

赤いエネルギー球を数個造り出し・・・・半分廃墟だった街を、消滅させた・・・・・

今では、街のあった場所に大きなクレーターが数個ほどあるだけだってさ・・・・・」

 

 

そこまで言い切ったアリスは、再び水を飲み、首を後ろに反らせて天井を見た・・・・・

その顔は、何かを考えているような・・・それでいて、悲しそうな・・・・そういう複雑な表情だった・・・・

 

 

「正確な被害の情報はまだ入ってきてないんだけど・・・・大まかな被害と、帝都の規模から逆算して、

赤い光球一個につき、最低でも竜破斬ドラグ・スレイブ並の威力は間違いなくあるね・・・・・

それが数発同時に襲いかかってくるんだから・・・・普通の人間には防ぎようがないよ・・・・

エルメキアの連中には悪いけど、正直言ってうちゼフィーリアを襲いにこなくてホッとしているよ。

全戦力を用いれば、勝てるかもしれないけど、被害は洒落になんないだろうからね・・・・・・」

 

「確かに・・・アレと相対したら、相当の被害を覚悟しなくちゃね・・・・・」

 

 

アキトのその言葉に、アリスはさらに表情を曇らせる・・・・・

そして、アキトの目を見ると、ジッと見つめながら口を開いた。

 

 

「アキト・・・あんたがなんで『アレ』のことを気にしているのかは訊かない・・・・

おそらく、あんたのことだから、何とかしようと動くんだろうね・・・・

でも、お願いだから一人で何とかしようとするのは止めて。いくらなんでも危険すぎる」

 

「大丈夫。アレの力の事は俺が一番よく知っている」

 

 

アキトはアリスに笑いかけるものの、アリスの顔から不安が消えることはなかった・・・・・

むしろ、その度合いは酷くなっている。

止めても無駄だということが、解っている為なのかもしれない・・・・・・

 

 

「アリスちゃん。アレの手がかりは無いのかい?どちらに飛んでいったのかとか・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

アリスは、暗い顔のまま俯いていた・・・・・・

アキトも、何も言うことなく、ただ静かにアリスの喋ってくれる時を待った・・・・・・

 

 

「・・・・・・・・・・・十日後、セイルーンにアレが現れる」

「十日後?」

「うん・・・昨日、予告があったって。セイルーンに・・・・派遣していた部下から報告があった」

 

「ありがとう、アリスちゃん。大丈夫!必ず生きて帰ってくるって。それとも、俺のこと信用できない?」

「・・・・・・・卑怯だね、アキトって・・・・そう言われれば、頷くしかないじゃない・・・・・」

 

 

アリスは、儚いながらも微笑んだ。アキトはそんな笑顔に、優しい笑顔で応えた。

 

 

「約束だからね、絶対に帰ってくるって・・・死んだり、勝手に自分の世界に帰ったりしたら、許さないからね」

「ああ、約束は絶対に守るよ。絶対にね・・・・・」

「うん・・・・・・とりあえず、旅に必要なものはうち空竜騎士団がそろえるから、ちょっと待ってて」

「ありがとう、そんなに大きなものは要らないから・・・・・」

「解ってるって。後、資金とかも入れとくから遠慮無く使って」

「え、悪いよ・・・それぐらいは・・・・」

「気にしない気にしない。アタイからのせめてもの餞別だって。有って困るものじゃないしね」

「わかった・・・でも、何時か返すからね」

「ちゃんと返してね。手渡しで・・・・・」

「わかってるって」

 

 

アリスの言いたい意味を理解し、アキトは苦笑と共にしっかりと肯いた。

それを見たアリスは、今度こそ元気な笑顔でアキトに返事をした。

 

 

旅の準備が終わり、アキトが空竜騎士団の事務所からでていったのは、それから程なくしてのことだった・・・・

 

それからのアキトの行動は迅速だった。

ルナ達に気づかれないようにリア・ランサーに赴き、店長にアルバイトを辞めることを伝えた。

店長は、アキトの態度に何かを感じ、しばらく考えたものの、特に何も言うことなく、それを受け入れた。

 

その後は、家に戻り、ルナ達の前では何事もなかったかのように過ごした・・・・・

 

そして、街の中が完全に寝静まった時刻・・・・

アキトは気配を完全に消し、氣を感知されないように誤魔化し、人知れず家から出ていった・・・・・・

 

自分のやるべき事に・・・・他人を巻き込みたくない為に・・・・・

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

アキトが旅に出たその日の昼すぎ・・・・・

 

街道沿いにある小さな町で、アキトはやや遅いながらも昼食をとっていた。

色々なことを考えながらではあるが・・・・・・・

 

 

(このまま街道沿いに進んで、一旦、エルメキア帝国に入ってから、セイルーンに行くのが一番早いか・・・・)

 

 

こう聞けば、かなり遠回りのように感じるが、アキトの言うとおり、実際にはかなりの近道になる。

ゼフィーリアからセイルーンの領地内に入るのは、ほぼ同じ距離なのだが、

セイルーン王都に直接向かうというのであれば、アキトの言った道が一番近くなる。

地図上ならば、直線か、それともちょっとした回り道か?程度ぐらいにしか見えないが、

実際には、約一日・・・・悪ければそれ以上の差がでてくる・・・・・・

 

少しでも早くセイルーンに直行したいアキトにとって、どちらを選ぶかは・・・・決まっているも同然だった。

 

 

(このまま行けば、明々後日三日後の夕刻にはセイルーン国内には入れるだろう・・・・・

できるのなら、アメリアちゃんに連絡をつけて、アレの対処を考えたい・・・・・・)

 

 

アキトは、『アレ』と呼んでいるくろがねのゴーレムを思い浮かべていた。

それと同時に、空竜騎士団・事務所をでる間際にとどいた、ゴーレムの姿図を・・・・・

 

 

(寸分違わずかどうかまでは判別できなかったが、外観は特に変わった様子はない。だが、性能は別物だ。

赤い結界・・・・確かに、ディストーション・フィールドを高出力で発生させれば作り出すことは不可能ではない・・・

だが、アレにはそこまでのモノを作り出せるようにはできていない。

仮に、できたとしても、それはあくまで物理的なもの・・・・精神世界面アストラル・サイドを渡るような攻撃は絶対に防げない。

ましてや、竜破斬ドラグ・スレイブを受けようものなら、跡形もなく消滅するはずだ。絶対に・・・・)

 

 

竜破斬ドラグ・スレイブ・・・・この世界において、人の身で扱う魔法の中で最強といわれる呪。

発動すれば、対象物に赤い閃光が集束し、精神世界面アストラル・サイドにて相手にダメージを与え、

その余ったエネルギーがこちら側に漏れ出て、大爆発をおこし、物理的にも破壊をする・・・・

並の城はおろか、小規模な町なら一撃で灰塵かいじんに帰すぐらいの威力をもっている魔術・・・・

 

ゆえに、物理的防御しかできないディストーション・フィールドでは防ぐことはできない。

アキトはそう考えているのだ・・・・そして、その考えは間違ってはいない。

しかし、くろがねのゴーレムが張った赤い結界は、竜破斬ドラグ・スレイブを防御した。

 

どうやって防御したのか・・・・アキトには推測すらできないでいた。

 

 

(それに・・・解らないことはまだある。最後に作り出した赤い光球・・・・

おそらくは、ディストーション・フィールドを集束させたものだろう。が、アレにはそこまでの機能はない。

DFSでもあれば話は別だが・・・・アレが持っているということは、万が一にでも無い。

しかし、現にアレはやってのけている。威力も、それ相応のものだ・・・・

一体何がどうなっているのか・・・・わからないことだらけだ・・・・・・・)

 

 

アキトは、考えを中断すると、何となく窓の外を見る・・・・・

そこには、家族連れと思われる者達と、大きな荷物を積んだ馬車が通り過ぎていた。

 

 

(あの街道は、俺が通ってきた道・・・・ということは、ゼフィーリアに行くつもりなのか・・・・

おそらく、エルメキアの帝都に住んでいた家族なんだろうな・・・・・・)

 

 

アキトの胸中に、暗く、深い影のようなものがわき出てくる・・・・

 

 

(俺の不始末の所為で、何人もの人生を乱してしまった・・・・・

アレがこの世界に来ることさえなければ、幸せに過ごすことができた人達は、もっと多いはずだったのに・・・・・

これ以上、アレを好き勝手にさせるわけにはいかない!セイルーンで、アレを破壊する。完全に・・・・・・)

 

 

決意を改めるアキト・・・・・・真剣な顔をして窓の外を眺めるその姿は、店内にいた女性達を魅了している・・・

男達も、決意をした男の強さ的なものを、感じ取っていた。

 

 

その時、店に三人の女性が入ってきた。

その女性達は、どれも絶世の・・・・という言葉をつけなければならないほどの、美女ぞろいだった。

まあ、若干一名ほど、美女・・・というよりは、美少女・・・といった方が適切な女性もいたが・・・・・

 

しかし、店の中にる人達は彼女達を特に気にすることはなかった。

これほどの美女が三人もそろえば、ちょっとした騒ぎになっても可笑しくないというのに・・・・

 

その三人は店内を見回すと、真っ直ぐに、迷いのない足取りで窓際にあるテーブルに向かって歩き始めた。

他にも空いている席はあるのに、わざわざ人が座っているテーブルに向かって・・・・である。

 

三人のうちの一人・・・・赤みのかかった金髪をしている美女が、

先に座っていた男・・・・アキトに向かって声をかけた。

 

 

「相席してもよろしいですか?」

「え、ええ。いいです・・・・よ!?!

「ありがとう。アキト君」

 

 

人が近づいたのに気づかないなんて、考え事に集中しすぎたかな?などと考えつつ、振り向いた先には・・・・

アキトがとってもよく知っている三人の女性達がいた・・・・・

 

予期していなかった再会に、アキトはただ呆然としていた・・・・・

そんな様子を面白そうに見ながら、三人の女性達は思い思いの席に座った。

 

 

「な、なんで・・・・・・ルナさん達が此処にいるんですか!?」

 

 

アキトはやっとのことで言葉を発するが、対するルナ、ニース、メアテナは平然としたものだった。

一緒に昼食でもとるつもりなのか、A定食を三人前、注文していたりもする・・・・

 

 

「なんでって・・・・働いた分の給料を、もらい忘れたうっかりさんに届けに来たの。それと、ついでに旅行かな」

「私も〜!見聞を広げるための旅にでたの」

「ちなみに私は、その護衛役兼保護者だ」

「この世界では、旅行をするのに、わざわざ気配を消すんですか・・・・・」

「まさか。あれはただ単にアキト君を驚かせたかっただけ」

「そうですか・・・・・・」

 

 

人が気配を完全に消すと、例え目で見ても認識されなくなることがある。

『路傍の石』・・・・・道に落ちている石を、わざわざ気にする人はいない・・・

目で見ても、認識されなければ、そこには何も無いのと同様なのだ。

 

普段のアキトならば気がついたかもしれないが・・・・完全に考え事に没頭していたので、気がつかなかったのだ。

 

 

「一つ聞いておきますけど・・・・旅行先はどこですか?」

「アキト君の行くところ」

「それは旅行とはいいませんよ・・・・ルナさん」

 

 

アキトは深い溜息を吐く・・・・・もう何を言っても無駄なことを悟ったのだ。

それでも、儚い抵抗を試みる。今行動している目的は、完全に自分事なのだから・・・・

 

 

「ルナさん・・・ニースとメアテナちゃんもよく聞いて下さい。

俺がゼフィーリアを出たのは、俺がこの世界に来た理由らしきものを片づけるためです。

ルナさん達には関わりのないことなんです。それに、かなり危険なんです。

此処まで来たルナさん達には悪いかもしれませんが、素直に帰ってくれませんか?」

 

 

嘘などを織り交ぜても、ルナ達にはすぐばれる・・・そう考えたアキトは、自分の心の内を全てさらけ出した。

それを知っているのか、ルナ達も、真剣な表情でアキトの目を真っ直ぐに見る。

 

 

「アキト君の言いたいことは解ったわ。では、逆に聞くけど、

この前、カタート山脈での戦いの時、なんでアキト君は私達について来てくれたの?

この世界とは何の関わりもなかった、アキト君は・・・・・・・・・なぜ?」

 

「そ、それは・・・・・世話になった恩もありますし、放っておけるはず無いじゃないですか」

「なら、私も同じ言葉をアキト君に返すわ」

「しかし!」

 

「アキト君。心配してくれるのは嬉しい・・・けど、私は女であると同時に戦士なの。

横に並べるだけの力がある。と自負しているわ」

 

「それは・・・・否定しません」

 

「アキト君はアキト君の目的を果たすといいわ。私は・・・・私達は、その目的のために力を貸す。

アキト君のために、全力をもってね。そうよね、ニース、メアテナちゃん」

 

「ああ。アキト、私は闘うことでしか、おまえに恩を返す方法を知らないからな」

「恩・・・といわれても・・・俺は何も」

 

「アキトのおかげで、私は親友ともとの約束を果たすことができた。それによって、アーウィンも安らかに逝けた。

アキトとっては、小さなことかもしれないが、私にとってはとても大きなことなのだ。

別に深くは考えなくてもいい。私はただ、アキトの為に剣を振るう。それを憶えておいてほしい」

 

「ニース・・・・・・・」

 

 

ニースの冷静な態度の裏に隠れている熱い想い・・・・・

アキトには、それを押し通すだけの言葉を持ってはいなかった。

 

 

「アキト兄さんは、初めて会ったとき、出会ったばかりの私の言葉を信じてくれた。

それまで戦っていた敵の娘なのに・・・・私、とても嬉しかった。

そして、何も知らない私に、アキト兄さんは色々と面倒も見てくれた。私はその恩が返したい。

アキト兄さんは、気にすることはない・・・と言うだろうけど、私にはとっても大切な事。

だから、アキト兄さんがダメだっていっても、私は絶対について行く!」

 

「メアテナちゃん・・・・・」

「それに・・・・アキト兄さんが探しているモノは、お父さんが調べていたやつなんでしょ?」

「・・・・・・・・・・・・」

 

 

アキトは、なぜ知っているのか?と、ルナに目配せで事情を求めると、

短くただ一言、『アリスに全てを聞いた・・・・』と、話した。

それは当然、『くろがねのゴーレム』と呼ばれているものの姿図を見たということになる。

 

生まれてこの方、アーウィンと共にいたメアテナなら、知っていても不思議ではない。

 

 

「だったら、私にも関係はある。お父さんの不始末を、私が責任を持って片づけたい。

アキト兄さんが片づけると言うのなら、私は全てを見届けたいの」

 

「・・・・・・・・・・・わかった。三人とも・・・・改めて、俺に力を貸して下さい」

「喜んで。私がもつ全ての力を、アキト君の為に使うわ」

「右に同じだ。全力をもって、アキトのために剣を振るおう」

「私も!一生懸命頑張るからね!」

 

「ありがとう・・・・ルナさん、ニース、メアテナちゃん」

 

 

アキトは、三人に向かって深く礼を言った。

自分の為なんかに、全力を尽くしてくれると言う言葉を、嬉しく思いながら・・・・・・

 

ルナ達三人は、アキトに拒まれなかったことに安堵しながら、改めて全力を尽くす事を、心に刻みつけていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちなみに・・・・以前、聞いた話なんですけど、

ルナさんはそうそう簡単にゼフィーリアを離れられないはずじゃなかったんですか?」

 

「ああ、その事?あれはあくまで、私が巻き込まれなければ・・・・の話し。

この場合は、私と縁のあるアキト君が、事件に深く関わっているから問題はないわ。

だから、気にしなくても大丈夫。それに・・・・」

 

「それに?」

 

「おそらく、この一件には覇王ダイナストも絡んでいるはずだからね。

丁度いい機会だから、きっちり片をつけようと思ったの」

 

「そうですか・・・・・」

 

 

何をどうきっちり片をつけるのか・・・・それは深く聞いてはならない。そう思ったアキトだった。

 

 

「あ、それと・・・・三人、俺も入れれば四人ですけど、アルバイトが一気に抜けて、大丈夫なんですか?

いくらなんでも、あの現状を店長一人で切り盛りするのはちょっと無理なような気が・・・・・・」

 

「それも大丈夫。身代わり置いてきたから」

「身代わり・・・・ですか?」

「そう、身代わり。今頃、一生懸命働いている頃でしょうね・・・・・・」

「一体誰なんですか?身代わりって・・・・」

「それはね・・・・・・・」

 

 

 

アキトは、身代わりの名前を聞き、安堵と同時に、大丈夫なのか、あの四人で・・・・と、本気で思った。

ルナは、アキトのそんな様子に、ただ微笑むだけだった。頬に一筋、汗を流しつつ・・・・・

 

 

 

一方、アキトが半ば本気で心配している、リア・ランサーでは・・・・・・・・

 

 

「は〜い。焼き魚定食二人前追加〜」

「こちらも、チキンステーキセット追加です」

「店長〜、こっちは野菜の盛り合わせ追加ね〜」

 

 

アリス、エルネシア、リナの三人がウェイトレスをやっていた・・・・・

三人とも、それぞれの特長によく似合ったウェイトレス服を着ており、、

アリスとリナは可愛らしさを・・・・エルネシアは清楚な美しさをかもし出すような服を着ていた。

そう、三人とも、今まで見たことのない、オリジナルのウェイトレス服なのだ。用意したのはもちろん店長。

いきなりの飛び入りアルバイトなのに、いとも簡単に用意できるとは、なにげに凄い人かもしれない・・・

 

全くの余談だが・・・・・四人の騎士団長の内、二人もが身代わりアルバイトに引っぱり出されたため、

仕事を肩代わりしている副騎士団長と、女王の護衛を休み無しでしているレニスとガイウスは、

あまりの理不尽さに、涙を流しながら仕事をしていたりする・・・・・

 

 

話は戻して、注文を受けた厨房では・・・・・

 

 

「焼き魚定食2に、チキンステーキセット、野菜の盛り合わせ追加ね!

ガウリイ君、そこの食材を言った通りに斬ってくれ」

 

「よっしゃぁ!!任せろ!!」

 

 

コックらしい格好をして厨房に立つガウリイは、変哲もない包丁を大きく振りかぶる!!

 

 

「おぉぉりゃぁぁっっっ!!!」

 

 

かけ声と共に、厨房にきらめく銀閃!!その後には、店長の言いつけ通りに斬られた食材が並んでいた。

ただ単に斬るだけの行為なのだが、その事にだけ関しては、一流シェフに近い程の才能を発揮していた!

リナから言わせれば、斬るだけしか脳のない、剣術バカ・・・・だそうだが・・・・・・

 

 

「ガウリイ君、良い腕してるね。自分の包丁を使わせてくれなんて言ったときには、

どうしたものかと思ったが・・・いやはや、大助かりだよ」

 

「はっはっはっ!いや〜、俺も厨房に入ってくれなんて言われたときには、どうしたものかと思ったけどな」

「やはり、客にとって、ウェイターよりは、ウェイトレスの方が良いだろうと思ってね」

「まぁ・・・・男としてはそうなんだろうな」

 

 

ガウリイと店長は、二人そろって店の方に目を向け、働いている三人娘をみた。

三人とも元が良いため、一日目からして結構な人気がある。

 

 

「しかし、久々にこの包丁振るったけど、やっぱり良い切れ味してるよな〜。

さすがドラゴンを斬っても刃こぼれしないだけはあるな」

 

「そんなの使っていたのかい?ガウリイ君・・・・・・」

 

 

ガウリイの使っている包丁は、以前、修行前にルナより手渡された一品だった。

ルナの頼みで、シンヤが特殊合金を用いて作ったため、えらく頑丈な上、切れ味は良い。

 

 

「これがなかなか使いやすくて・・・・下手な剣より扱いやすいしな」

 

 

そう言いながら、ガウリイは目の前に置いてあったキャベツを、一気に千切りにした。

千切りされた一本一本は、まるで糸のように細い・・・・・・・

 

 

「まあ、程々にね・・・・・・」

 

 

次々に材料を切るガウリイを見ながら、店長は、ちょっと冷や汗をかきつつ、料理を作ることに集中した。

 

少々問題はあるものの、アキトの心配ははずれていた・・・・・

 

 

「お客様〜、当店ではウェイトレスにさわるのは禁止ですよ〜」

「ギャァァァーーーー」

「あらあら、アリスったら。全治一ヶ月程度で済ますなんて、ずいぶんと優しいのね」

 

 

 

事もなかったらしい・・・・・・

まぁ・・・・ニース達がいても同じ様な結果のような気もしないでもないが・・・・・・

とにかく、今日もレストラン『リア・ランサー』は盛況らしい。

 

 

 

 

(三十七話に続く・・・・・)

 

 

 

―――――あとがき―――――

 

どうも、二週間働き詰めだったケインです。

やはり、日曜日に仕事しないと疲れが酷いですね・・・

一週目はそうでもないですけど、二週目にはいると仕事から帰ってからはSS書く気がしませんし・・・・

 

閑話休題それはさておき・・・・・

 

次回は少々ダークな話となる予定です。といっても、本当に少々です。(自分的に・・・・)

基本的に、私は暗い話は書けませんので・・・

(人によれば、どこがダークだ!という言葉もでてくるでしょうね。それくらいのレベルです、はい・・・・)

 

 

では最後に・・・・K・Oさん、1トンさん、Dahliaさん、shinjiさん、m-yositoさん、TAGUROさん、ホワイトさん、

危険地域さん、時の番人さん、浅川さん、谷城さん、道雪さん、百華さん、魔導戦士さん、柳紳さん、

チクさん、憂鬱なプログラマさん、ノバさん、ナイツさん、HYPERIONさん、展性さん、GPO3さん、零さん。

 

感想、どうもありがとうございます!!

 

それでは・・・次回の・・・更新は悠久になりますね。ストックがありますし・・・・

悠久の後書きにて会いましょう!では!!

 

 

 

半年以上の間を置いて、感想書き by皐月

 

 

悠久……いいねぇ。

前作のエタメロ(エターナルメロディの略)ではレミット・帰還EDの直前でセーブしたり(良く消えるサターンメモリに号泣しました)

悠久では金の続く限りサターン版とプレステ版を買ったりしたけど栞がダブって泣く羽目になったり(ちなみにサターン、プレステ版合わせて計6本所持)

買ったのは仕方がないと、サターン、プレステ版両方クリアしたり(キャラのラストシナリオが違う)

悠久2ではクレアEDを見るために何周もしたり(アルベルトは邪魔なんだよっ!!)

イブはちょっと某ファーストチルドレン入りすぎだろ? と突っ込みたくなったし(いや、色々と)

あー、そう言えばマスクマンに勝てなかったなあ(悠久の小箱にて)

最強のキャラは絶対アリサだよなあ、と思ったり。
アリサは絶対若い頃、不可思議な力を持っていた為、戦う羽目になったという裏設定が有るに違いないっ!!
自分てめえの遙か過去の悠久SSのネタ披露してねえでよぉ……)

ちなみに悠久3はエンフィールドから離れたのでやる気が無くなりました(爆)

蛇足としてウィザーズハーモニーはデイル先輩が最高っす(核爆)

 

……。

 

…………。

 

………………。

 

全然感想じゃない上に、話題がディープすぎるというツッコミは受け付けませんので、悪しからず。