フサの集落がある森を抜けて、約数分・・・アキト達は頂の少々手前に待機していた。

 

エンフィールドより西にある山はそれほど標高がなく、頂といっても台地のようになっているのだ。

それゆえに・・・大型であるドラゴンが、頂に住むという行為がとれるのである。

 

アキトは今・・・その三匹のドラゴンから発せられる荒々しいまでの闘氣と氣の波動を感じ取っていた。

同時に・・・そのすぐ傍に存在する、トリーシャの氣の波動も・・・

 

 

ドラゴンが三体・・・感じる闘氣の強さから、どれも生半可な相手じゃない・・・

さらに問題なのは、あの三体の竜が、どれ程の魔術を扱うかだな・・・)

 

 

ドラゴンという種族は、その強靱な肉体や、ブレスなどの特殊能力もさることながら、

一番の厄介なのは、人とは桁違いの魔力を持つことだと云うことを、アキトは前の世界の知識で持っていた。

 

さすがに、この世界でも通用するかはわからない知識ではあるが・・・

用心に越したことはない・・・と、考えていた。

 

 

「リサさんに司狼、アルベルト・・・あのドラゴン達がどんな種類かわかるか?」

 

 

この世界のドラゴンについて知識がないアキトは、素直に知識のありそうな三人に訊いた。

戦闘などを主とする職業の三人なら、ある程度、魔獣などの知識があると思ってのことだ。

 

だが・・・それに答えたのは、金色の髪をした少女・・・マリアだった。

 

 

「え〜っとね・・・右にいる赤い色の鱗をしたのが火竜ファイアー・ドラゴンで、

左側の、浅黒い鱗で、背中に背鰭みたいにトゲがいっぱい生えているのが雷竜サンダー・ドラゴンかな?」

 

「よく知ってるな、マリア」

「ぶ〜☆マリアが学生だっていうこと忘れてない?司狼」

「すっかり忘れてたよ。魔法の腕が上がらないから」

「も〜!そんな事言うわけ!?もう怒った!!」

 

 

司狼の台詞に怒ったマリアは、ルーン・バレットの詠唱を始める!

・・・が、その前に、アキトがマリアの頭に手をおいて、優しく撫でた。

 

 

「教えてくれてありがとう、マリアちゃん。お礼に今度、魔術の練習に付き合うよ」

「本当!?やったー!」

 

 

表情がころっと変わったマリアにあきれつつも、司狼は内心『なんて無謀なことを・・・』と考えていた。

思いっきり失礼だが・・・周囲の皆も、ほぼ同様のことを考えていたりする。

 

日頃のマリアの行動・・・というか、魔術暴走率がよく解るというものだ。

 

 

「それで?奥にいるドラゴンはどんな種類なんだい?」

「え〜っと・・・知らない」

 

 

アキトに褒めてもらった後なのに、知らないという返事が心苦しいのか、俯いて気落ちするマリア・・・

そんなマリアに、アキトは頭を優しく撫でる。

 

 

「落ち込むことはないよ。俺なんて、ドラゴンの知識なんてほとんど無いんだからね」

「でも〜・・・うん・・・」

「で?司狼達は知っているのか?」

「いや、残念ながら」

「右に同じだ」

「俺も知らん。そもそも、自警団がドラゴンと立ち向かうことがそうそうあってたまるか!!」

 

 

堂々と言い放つアルベルト・・・情けないような気もするが・・・誰もそのドラゴンを知らないのでつっこみはない。

 

アキトは岩陰から顔を覗かせ、一番奥にいるドラゴンを見た・・・

皆も、アキトと同様、思い思いの場所より顔を覗かせ、竜達とトリーシャを見た。

 

アキト達から見て、手前に火竜ファイアー・ドラゴン雷竜サンダー・ドラゴンの二匹が鎮座しており、

その奥に、輝くような白い鱗をしたドラゴンが寝そべっていた。

 

そのドラゴンの横手・・・少々離れている場所に、トリーシャが光の球体に閉じ込められていた。

 

 

「マリアちゃん、この世界のドラゴンは、魔法が使えるのかい?」

「え〜っと・・・確か、使えるんじゃなかったかな?ねぇクレア」

「はい、齢を重ね、高い知性を得た竜は、ほとんど使えるはず・・・と、聞き及んでおります」

「そうか・・・」

 

 

アキトはトリーシャを閉じ込めている光の球体を思い浮かべる・・・間違いなく、魔法による束縛によるもの。

ドラゴンが魔術を使えるのであれば、第三者の介入がない事となる。

 

 

「しかし・・・どうするつもりだ?強行突破でもするか?」

 

 

司狼は腰に下げてある愛刀『深雪』に手をかけながらアキトに問う・・・

それに対するアキトの答えは・・・

 

 

「いや、下手に刺激してドラゴンが暴れだすと、トリーシャちゃんが危険だ。

大きく迂回して、気づかれないようにトリーシャちゃんに近づこう」

 

「そして、助け出した後は?」

「倒す・・・しかないだろうな。後を追われて、エンフィールドの街にでも来たら、大惨事になる」

「確かにな・・・」

 

「俺が囮になるから、みんなはその隙にトリーシャちゃんを助け出してくれ」

「一人でですか!?危険すぎますわ、アキト様!」

 

「囮をするだけなら、俺一人の方が何かと都合が良いしね・・・それに・・・

手前の二匹を率いているのはあの竜だ。おそらく・・・いや、間違いなく、三匹の中でも一番強い・・・」

 

 

身を隠している岩陰から、アキトは一番奥にいるドラゴンを覗き見た・・・

気配を完全に絶ったまま・・・用心深く・・・だが、

 

 

「―――――ッ!!」

 

 

アキトは弾かれるように身を隠した!

その様子に、皆は一様に驚く!!

 

 

「おい、どうした!」

「気づかれた!」

「何!?」

「目があった・・・完全にこちらを見ていた・・・」

「偶々というか・・・気のせいじゃないのか?」

 

 

アレフが希望的なことを述べるが、次の瞬間にあっさりと打ち砕かれた・・・

 

 

『そこにいる人間達よ!出てこい!!』

 

 

ドラゴンと人との声帯の違いか、その声音は奇妙ながらも、流暢な人語であった。

 

 

「どうやら・・・気のせいなんかじゃないようだな・・・どうする?」

「・・・出ていくしかないだろう。ただ暴れるだけのドラゴンじゃ無さそうだ。話し合ってみるしかない」

「心強いお言葉で・・・んじゃぁ、気を引き締めていきますか!!」

ドラゴンの一匹や二匹、ハルバードの餌食にしてくれる」

 

 

自警団二人組が、先だってドラゴン達の前に出る。

曲がりなりにも、守るべき住民よりも後から出るわけにはいかない。と、考えてのことだろう。

 

アキトもそれに続き、表に出ながら、後ろにいる皆に言葉をかける。

 

 

「戦闘準備をきっちりしておくんだ。この先・・・いつ戦闘になってもおかしくないからね」

「わかっている」

 

 

リサの返答と共に、シーラ達も力強く頷いていた。

そして、自分の扱う武器の不具合を確かめてから、アキトの後を追った。

 

閉じ込められたままのトリーシャは、姿を現せたアキト達に向かって必死に何かを言っていたが、

音すらも遮断しているのか、内部から何かが伝わることはなかった。

 

ただ・・・アキトはその口の動きから『逃げて』と言っていると読んだ。

そして・・・その言葉は、アキトを初めとし、誰にも聞き入れるはずもない。

 

 

(トリーシャちゃん・・・必ず助けるからね・・・・)

 

 

そう、決意したアキトの体から、不可視レベルで赤と蒼銀の光が立ち上る!

寝そべっていたドラゴンは、そんなアキトを面白そうに見ていた。

 

 

『人間達よ・・・如何なる用でこの場に来た』

「貴方達が生け贄として要求したその少女を返してほしいからだ」

 

 

奥にいるドラゴンの問いに、先頭に立ったアキトが答えた。

その他の皆は、手前にいる二匹のドラゴンに向かって武器を構え、警戒している。

 

当のドラゴン達は、人間などまったく相手にしていなかったが・・・

 

 

『答えは《否》だ。生け贄を返す気はない』

「・・・なぜ生け贄が必要だ。貴方達ドラゴンが生け贄を要求する理由がわからない」

『ほう?なぜそう思う。食料という可能性もあるだろう・・・』

 

「以前、知り合いにある程度成長したドラゴンは外氣などを吸収し、栄養とする・・・と聞いた。

そして、今まさに貴方達は外氣を吸収している・・・

充分な栄養が確保できているのに、人間を食料とする理由はないはずだ」

 

 

前にも述べたとおり、アキトの知識はあくまで前の世界のモノ。

だが、アキトの氣の流れを感じる感覚が、その知識がこの世界でも通じる事の裏付けになっていた。

 

 

『なるほどな・・・そう言う考えもあるだろう。だが、一つの可能性を忘れているな』

「何?」

『人間にもあるのだろう?食を楽しむという感覚が』

 

「き、貴様!楽しむだけでトリーシャちゃんを食う気か!!」

 

 

ドラゴンの言葉を聞いたアルベルトが、ハルバードを構えて皆の先頭に立った!

トリーシャを楽しみながら食うと言う以上、早く助け出す必要がある・・・と、焦っているのだろう。

ただ単に栄養補給のためであれば、空腹時まで余裕があると考えていたから、その焦りもかなり強い。

 

 

『我らの王に武器を向けるとは無礼な!!』

『矮小なる人間が!身の程を知れ!!』

 

 

左右にいた火竜ファイアー・ドラゴン雷竜サンダー・ドラゴンが、アルベルトの行為に激昂し、息を大きく吸い込む!!

火竜ファイアー・ドラゴンの口から溢れ出る炎、雷竜サンダー・ドラゴンの背鰭のようなトゲからほどばしる雷から、

それぞれの竜がもっとも得意とし、名前の由来となっている攻撃がくると予測された!!

 

 

『『消え去れ!!』』

 

 

二匹のドラゴンの顎が大きく開かれ、口内より雷と炎が吐き出される!!

ドラゴンとの間合い、『吐息ブレス』の範囲などから、先頭にいるアルベルトはもちろん、クレア達が避ける時間はない!

 

 

『―――――ッ!!』

 

 

クレア達は眼前に迫った激しい雷と炎が運ぶ絶望と死から逃れようと、目を瞑る!

そんな皆を守るように、アルベルトはその身を盾にするかのように立ちふさがり、

司狼は斬り裂こうとでもいうのか、愛刀『深雪』を抜き放とうとする!!

 

―――――だが!!

その誰よりも早く、アキトは皆の前に跳びだした!!

その右手には、いつの間に具現化したのか、刀身だけで身の丈をも超える大剣グレート・ソードを握っていた!!

 

 

「―――――カァッッ!!」

 

 

裂帛の気合いと共に、アキトは赤竜の大剣グレート・ソードを薙ぐように振るう!!

剣圧か・・・それとも純粋な剣の力か、その一撃により、襲いかかってきた雷と炎は霧散して消え去った!!

 

 

『ほう・・・神の力で創り出したつるぎとはいえ、ドラゴン吐息ブレスを一振りで散らすか・・・面白い!』

 

 

今まで寝ていた竜が起き上がると、背にある巨大な翼を大きく広げた。

おそらく、寝起きに人間が身体を伸ばそうとするのと、同じ様な感覚なのだろう。

 

 

『神の欠片をその身に宿す人間よ、名は?』

「何でも屋『ジョート・ショップ』の店員、テンカワ・アキト」

『ではテンカワ・アキトよ。一つ、賭をしようではないか』

「賭?」

『そうだ・・・我と汝が戦い、敗者は勝者に隷属するのだ』

「どう言うことだ?そんな事をして、お前になんの利点がある!」

 

『別に・・・ただの余興よ。汝のように、人の枠を超えた者を従えるのもまた一興・・・

汝が勝てば、汝は我の支配者となり、何なりと命令すればよい。この人間を解放しろ・・・とでもな』

 

「その約束を守るという保証は?」

『《神竜王》の誇りと、我が名《セイフォート》に賭けて・・・』

 

 

神竜・・・それが、一番奥にいる竜の種族名なのだろう。王というのは、種族の長ということか・・・

だが、リサ達は『神竜』という種族の知識がなかった。聞いたことすらも・・・

そんな首を捻っているリサ達を余所に、アキトと神竜王の話は進んでゆく・・・

 

 

「わかった・・・どちらにしろ、俺達はそっちの言うことに従うしかないからな・・・」

『その通り・・・では、此処まで来るがいい』

 

 

神竜王の言葉に一つ頷くと、アキトはそちらに向けて歩き・・・始めようとした途端、

後ろにいたアルベルトに肩を掴まれた。

 

 

「いいか!トリーシャちゃんを人質にとられているから、俺達は何も手出しができん・・・

この場はお前に任せるしかないだろう。だがな、こうなった以上、絶対にトリーシャちゃんを助け出せ!」

 

「わかっている。トリーシャちゃんは、絶対に助け出す」

「わ、わかっているならいい・・・」

「みんなのことを頼む、アルベルト、司狼」

 

 

アキトより発せられる闘氣に、アルベルトと司狼は気圧されながら頷いた・・・

そして・・・振り向いて、皆の後方を見た。

 

 

「トリーシャちゃんは必ず助けます。此処は任せてください」

「わかった・・・色々と迷惑をかける娘ですまない」

 

 

 

居るはずのない人物の声に、皆は驚いて後ろを振り向く!

するとそこには・・・トリーシャの父親、リカルドが居た。

 

 

「何を言っているんですか・・・今回の件、元を正せばリカルドさんが原因でしょうに・・・

トリーシャちゃんを泣かせたんです。ちゃんと謝ってくださいよ」

 

「う、うむ・・・わかった」

 

 

アキトの、言わなければ力ずくでも・・・と言わんばかりの視線に、リカルドはどもりながら肯いた。

その返事に満足したのか、アキトはまた振り返ると、神竜王に向かって歩き始めた・・・

 

その途中・・・アキトが司狼の横を通り過ぎるとき、誰にも聞こえない小さな声で呟いた・・・

 

 

「司狼・・・いざというときは・・・すまないが頼む」

「わかった・・・なぁ『深雪』」

 

 

司狼の言葉に、腰に下げてある刀『深雪』は、リィィ…ン、という澄んだ音を立てた。

その返事に、アキトは優しい笑みを浮かべ、神竜王に向かって歩き始めた。

 

それを横目に、アルベルトは直属の上司リカルドに近寄った。

 

 

「た、隊長!どうして此処に!!」

「仕事の途中だ。こちらの方面の調査を、ノイマンさんに頼まれたんだ」

「そうですか・・・」

 

 

アルベルトは一応納得すると、隣にいる司狼を見た。何かやったのか?と言う意味合いを込めて・・・

すると、司狼は、ニヤリ・・・と笑っただけだった。

実は司狼、自分がすぐに帰らなかったら、トリーシャは西の山岳部にいる可能性あり・・・・

との伝言をノイマンに伝えるよう、門番の一人に頼んでおいたのだ。

 

 

「余所見をしている暇はないぞ、アル」

「は、はい!隊長」

 

「アキト君が戦闘に入り次第、我々はあの二頭の竜達の相手をする。

誠に心苦しいのだが、リサ君達は我々が戦っている隙に、トリーシャの救出に向かってくれたまえ」

 

「ああ、わかった」

「任せておけって、おっさん」

「できる限りやらせてもらいますわ。リカルド様」

 

「くれぐれも頼む・・・」

(全てはアキト君次第・・・頼む・・・そして、死なないでくれ)

 

 

リカルド達は、赤い大剣グレート・ソードを片手に待ったまま歩いているアキトを見た・・・

途中にいる火竜ファイアー・ドラゴン雷竜サンダー・ドラゴンは、アキトが間を通ろうとも、少しも動かず、見ているだけであった。

 

そして・・・アキトは程なくして、神竜王の前に立った。

 

 

「戦いを始める前に・・・場所を移さないか?みんなが近くにいると、気になって戦えない」

 

 

光球に閉じ込められているトリーシャは、アキトに向かって、涙目で必死に『逃げてくれ』と叫んでいた。

そんなトリーシャに向かって、アキトは安心させるように微笑みをみせた。

 

 

『力の余波で傷つけかねないからか?』

「そうだ・・・」

『その心配は無用』

「何?」

 

 

その直後、アキトと神竜王、そしてトリーシャを含めるほどの巨大な魔法陣が、大地に描かれる!

しかも、その魔法陣の上に、さらに別の魔法陣が、今度は空中に描かれた!!

それが完成するとまたその上に・・・次々に魔法陣が完成してゆく!!

しかも、魔法陣の直径は上に行くほど徐々に狭まり、最終的には魔法陣によるドームが形成された!!

 

 

「これは!!」

『積層型魔法陣・・・我らの戦場を創り出す結界よ・・・さぁ、存分に闘おうぞ!!』

 

 

神竜王の声と共に、積み重なった魔法陣は完全に黒いドームとなり、外部の光景を遮断した!!

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

「そんな、マリアにだってできないのに!!」

「信じられませんわ・・・あのような短時間で・・・」

 

 

アキト達を取り囲む魔法陣の展開に、魔法を少なからず知っているマリアとクレアは驚愕の表情で見ていた!

リサやアルベルト達も、見たことのない魔法陣に、半ば呆然として眺めていた・・・

 

それもそうだろう・・・つい最近、一流の魔術師だけで構成される宮廷魔術師達が、太古の書物を解き明かし、

積層型の魔法陣の存在を発見したばかり・・・というのが、魔術を知る者達の認識なのだ。

しかも、その一流達全員で起動させても、積層はせいぜい四重・・・

そして、今クレア達の目の前で形成されているのは十五・・・しかもほぼ一瞬。桁もスケールも違いすぎる!

 

 

目の前に起きている出来事に、クレアとマリアは目を見開いて呆然としていた・・・

その様な中、あることに気がついたリカルドが声をあげた!

 

 

「いかん!!あのままでは!!」

 

 

リカルドは腰に下げてあった剣を抜き放つと、アキト達に向かって疾走する!!

だが、今まで沈黙を守っていた二頭のドラゴンが、それぞれの吐息ブレスでリカルドの進路を塞ぎ、

それ以上、アキト達に近づくことを許さなかった!!

 

 

『我が王の行うことに、邪魔立ては無用・・・』

『ゆえに、それ以上進むことはまかりならん』

 

 

リカルドが足止めを喰らっている間に、アキト達を囲む魔法陣は完成し、三者を隔離してしまった・・・

その様子を、リカルドはほんの少しだけ、苦々しい表情で見ていた・・・

己が内にある感情を、抑えきれなかったゆえに・・・

 

 

「おっさん!どうするんだよ、トリーシャが・・・」

 

 

後から追いかけてきたアレフ達が、リカルドに話しかける・・・

竜達に武器を構えつつ・・・

 

 

「わかっている・・・だが、今はあのドラゴンを倒すことが先決だ」

「ですが隊長!あいつがやられたらトリーシャちゃんは・・・」

 

「落ち着け、アル。アキト君に助勢するにしても、トリーシャを助けるにしても、あの結界を破らなければならない。

そして・・・結界を破るためには、邪魔をするドラゴンを倒さなければならないのだ。

いくら焦ろうとも、順序が変わることはありえない」

 

「そういうことだ、アルベルト・・・今、俺達にできるのは、目の前のある障害を一つ一つ取り除くだけだ。

そういうわけで・・・リカルド隊長、二頭のドラゴンに対して、どういう振り分けにしますか?

もちろん、隊違いの俺にも、遠慮なく命令してください」

 

 

司狼は、仕事中ということで、いつものぞんざいな口のきき方ではなく、丁寧な口調で訊ねた。

その言葉に、リカルドは一度肯くと、

 

 

雷竜サンダー・ドラゴンは私とアル、それにリサ君とパティ君、アレフ君の五人で対処する。

火竜ファイアー・ドラゴンは、残りのメンバーで当たってくれたまえ。こちらがはドラゴンを倒し次第、そちらの援護に行く」

 

 

戦力バランス的には、やや・・・いや、かなりリカルド側に傾いた編成だった。

いわば、リカルド側は戦闘力重視、司狼側はスピード・スキル重視となっている。

無論、その事について司狼は気がついていた・・・が、もう一つの考えにも気がついていた。

すなわち、自分達はリカルド達が雷竜サンダー・ドラゴンを倒すまでの時間稼ぎをして、

倒した後、全員で残った火竜ファイアー・ドラゴンを一気に殲滅。ということに・・・

 

 

「(ま、そう簡単に物事が進めば苦労はないし、アレをしなくていいんだがな・・・)

了解、リカルド隊長。でも気をつけなよ・・・もし誰か一人でも重傷を負えば・・・

例えこの場で生き残っても、後でアキトに病院送りされますよ」

 

「肝に銘じておこう」

「一つ、勘違いしないでくださいよ・・・その中には、貴方も入ってるんですから」

 

 

司狼はそういうと、『深雪』を抜刀して火竜ファイアー・ドラゴンに向かう。

シーラ、クレア、マリアの三人は、司狼を援護すべく、後について走っていった。

 

司狼の最後の台詞に、アルベルトは軽く鼻で笑った。

 

 

「あいつが隊長を倒せるはずないのに・・・冗談にしても笑えないな」

「冗談・・・ですめばいいがな」

「は?それは・・・」

「後で考えるといい。くるぞ!!」

 

 

リカルドの声に、アルベルト達はその場から跳びずさった!

その直後、今までリカルド達が居た空間を凄まじい雷撃が通り過ぎた!!

 

 

「さっきのお返しだ!!」

 

 

アルベルトはハルバードの切っ先を雷竜サンダー・ドラゴンに向けて構え、突進する!!

 

それを見た雷竜サンダー・ドラゴンは、長い尻尾を振り回し、アルベルトを攻撃する。

だが、アルベルトはその攻撃をかいくぐり、さらにスピードをあげた!!

 

 

「オォォォオオオオーーーッ!!!」

 

 

ハルバードの切っ先が、雷竜サンダー・ドラゴンの右足に突き刺さる!!

 

 

「よしっ!俺も!!」

 

 

キィィーーン!!

 

アルベルトの攻撃に続こうというのか、アレフは反対側から攻撃を繰りだすが、

その渾身の刺突攻撃は、金属を打ち合わせたような甲高い音と共に弾かれた!!

 

 

「竜族の鱗は、鍛えられた鋼よりも硬い!気をつけるんだ!!」

「そういうことは早く言ってくれ!!」

 

 

リカルドの忠告に、アレフは涙目で抗議する!

剣が弾かれた際に生じた振動で手が痺れたのだ。

 

 

「アレフ!上!!」

「なっ!!」

 

 

リサの警告に従い、アレフは上を見ると、雷竜サンダー・ドラゴンが左手を振り上げているのが目に写った!

 

リサは注意を引くため、投擲用の短剣を数本構えると、雷竜サンダー・ドラゴンの頭部に向かって投げた!!

全身を鱗に覆われている以上、頭部だろうと、短剣が突き刺さるはずはない・・・

だが、リサの狙ったのは、鱗のない部位である・・・『目』であった!!

 

しかし、それに気が付いた雷竜サンダー・ドラゴンは頭を動かして、短剣が目に刺さるのを防いだ!

その甲斐あってか、攻撃の手が一瞬止まり、アレフはその隙に退避できた!!

 

 

「サンキュー!リサ」

「礼を言うのは後にしな!まだ戦闘中だよ!」

「わかってるよ」

 

 

そういうと、アレフとリサは一旦後ろに下がり、岩陰に身を隠した。

前衛は、アルベルトとリカルドに任せるつもりなのだろう。

 

 

「いいかいよくお聞き、あたし達の武器じゃあ、傷はおろか、鱗に弾かれるのがオチだ」

「アルベルトのは刺さってたじゃねぇかよ」

 

「さっきの突進あれは、アルベルトの力と体格があってこそできるんだよ。

それに技術もね・・・ああ見えても、リカルドの部下だからね。腕はピカ一だ。

あたし達が同じ事をやっても、あれ程の威力はでないだろうね」

 

「ならどうするんだよ」

 

「あたし達にできるのは、戦闘の補助だ。リカルドとアルベルト・・・特にリカルドが攻撃しやすい状況を作るんだ。

この事はもうパティに言ってある。パティを見てみろ、攻撃して注意をひいているだろう」

 

 

リサの言うとおり、パティは棍で攻撃した後、すぐさま逃げるように走り回っている。

なんのダメージもないため、雷竜サンダー・ドラゴンは無視しようとするのだが、

その都度、パティは鱗が少ない関節部などに渾身の一撃を繰り出していた!

 

少なからずダメージがあるのだろう、雷竜サンダー・ドラゴンも関節部に攻撃が当たるたびに、パティに攻撃を繰りだす。

だが、それこそ本当の狙い目、その隙にリカルド達は鱗すら斬り裂く攻撃を繰りだしていた!!

 

 

「なるほど・・・」

「わかったらさっさといくよ!パティ一人じゃいずれ限界がくる」

「わ、わかった!!」

 

 

アレフとリサは、パティと同じく、雷竜サンダー・ドラゴンの注意を引くべく攻撃を始める!

囮の数が三人になったためか、リカルド達の攻撃回数もかなり増え、

それに応じて雷竜サンダー・ドラゴンの裂傷なども増えていった!

 

 

「セイッ!!」

「ヌンッ!!」

 

 

アルベルトが繰り出すハルバートの一撃が雷竜サンダー・ドラゴンの胴体にある鱗を削ると、

リカルドが、その防御力が落ちた部位にめがけて渾身の一撃を加える!

 

 

『小賢しい真似を!!』

 

 

自らの周りをうろちょろして、徐々に・・・だが確実に傷を負わせる人間を腹立たしく思ったのか、

雷竜サンダー・ドラゴンは咆吼を上げると同時に、背中にあるトゲが帯電する!

 

 

「―――――ッ!!雷の吐息サンダー・ブレスがくる!気をつけるんだ!!」

 

 

リカルドの注意に、皆は一旦後ろに下がって退避しようとする。

雷竜サンダー・ドラゴンはそれに気にすることもなく、大きく息を吸い込み・・・全てを一気に解き放った!!

 

 

『―――――ッ!!』

 

 

雷竜サンダー・ドラゴン声のない咆吼裂迫の気合いと共に、背のトゲに溜めてあった雷を一気に放出した!!

解き放たれたエネルギー波・・・・つまり、雷の衝撃波は全方位に襲いかかり、リカルド達全員を吹き飛ばした!!

 

 

「グ・・・油断した。まさかあのような攻撃方法があったとは・・・」

 

 

リカルドが身体の痺れを気合いで抑えながら、すぐさま立ち上がる・・・

アルベルトもなんとか立ち上がろうとしているが・・・痺れのせいで、うまく立ち上がれないでいた・・・

リサ達も言うに及ばず・・・その中でも、鋼鉄製の剣を持っていたアレフが一番痺れが酷かったりする。

 

雷を全方位の衝撃波として放ったため、威力が格段に落ちていたから助かったものの、被害は大きい・・・

 

(このままでは負けるのは必死・・・だが・・・)

 

リカルドは構えている剣の刀身に目をやる・・・

リカルドが仕事時に愛用しているだけあって、そこそこの名剣・・・だが、あくまでそこそこ。

魔剣でもなければ神剣でもない・・・ごく普通の精製法で、人間の職人によって作られた、ただの剣・・・

 

さすがに雷竜サンダー・ドラゴンとの戦いには耐えられず、所々刃こぼれをおこしていた・・・

 

(この剣が、どこまで私の実力についてこれるのかが勝負の分かれ目か・・・

私も司狼君のように、自分の武器を持ち歩くようにしなければならないな)

 

リカルドは小さく笑うと、剣を強く握りしめ、全身に力を漲らせる!

それに応じて、闘氣も今までとは桁違いに放たれ、アレフはもちろん、アルベルトですら気圧されていた!

 

 

『人の身でありながら、大した闘氣・・・面白い!』

「いくぞっ!!」

 

 

腰を少し落としたと思った瞬間、凄まじいスピードで疾走するリカルド!!

その速さ、まさに疾風迅雷のごとし!!

 

あまりのスピードに、雷竜サンダー・ドラゴンの攻撃は掠りもしない!

対して、リカルドの攻撃は必ず当たるのはもちろん、一撃で深く斬り裂いていた!

 

 

「なんて速さだ・・・これじゃあ、迂闊なまねはできない・・・」

「ああ、下手な攻撃は、足手まといにしかならない・・・」

 

 

あまりの速さに、痺れが消えたアルベルトやリサ達は、迂闊に攻撃ができない・・・

 

―――――その時!

 

 

ピシッ!!

 

 

音としては非常に小さいが、なぜか皆の耳にはっきりと聞こえた。

何かに、亀裂が入る音を・・・

そして・・・それは何か、すぐさま察することができた!

 

 

「おい、やばいぞ!おっさんが持っている剣が!!」

「隊長の攻撃に、剣がもたないんだ!」

 

 

 

アレフ達の焦った様子とは裏腹に、リカルドは亀裂の入った剣を強く握りしめ、闘氣を体内で集束させる。

そして、雷竜サンダー・ドラゴン雷の吐息サンダー・ブレスを範囲外ギリギリで避け、一気に近づいて、剣を振りかぶる!!

 

 

「ファイナル・ストライク!!」

 

 

ファイナル・ストライク・・・体内に蓄積した氣を、裂帛の気合いによって爆発させ、

凄まじく強力な一撃を生み出す技・・・・・・この世界にある戦闘術の奥義の一つだ。

それが、『剣聖』リカルド・フォスターの手によって発動し、雷竜サンダー・ドラゴンの胸部を斬り裂いた!

 

―――――だが!!

 

 

パキィィーーーン!!

 

 

「剣の限界か・・・傷が浅い」

 

 

リカルドが繰り出す技に耐えきれなかった剣は、無惨にも攻撃途中で微塵に砕け散ってしまったのだ。

その為、雷竜サンダー・ドラゴンの傷は予想以上に浅かったのだ・・・

 

 

『惜しかったな、人間の戦士よ・・・これで、終わりだ!!』

 

 

雷竜サンダー・ドラゴンの咆吼が雷雲を呼び、太陽を覆い隠す!

 

雷雲といっても、それほど大きさはなく、真上だけに存在する程度のもの・・・だが、

そこより発せられる稲光は尋常ではなく、まるで雷の塊でできているといわれても納得してしまう程だった!!

 

 

『とくと見よ!我が最高の一撃を!!』

 

 

雷竜サンダー・ドラゴンが二度目の咆吼を上げる!!

それに応じて、天空にある雷雲より、凄まじいほどの雷が雷竜サンダー・ドラゴンの背にあるトゲに落ちてきた!

 

 

「こいつはやばい!アルベルト、あいつのやることを邪魔しないと!!」

「言われなくてもわかっている!!」

 

 

リサは残っている投擲用の短剣を全て取り出すと、両手に持って構えた!

アルベルトも、ハルバートを大上段に構え、全力で突進する!

 

 

「私も!」

「パティは下がれって!俺達程度じゃ邪魔になるだけだ!」

「そんなっ!!」

 

 

アレフの指摘に、パティは悔しそうに歯を食いしばる・・・

今までさんざん練習しておいて、いざというときに何の役にもたたないと云う事実に・・・

実際は、ドラゴン相手に、棍でここまで善戦すれば大したもの。なのだが、それでも悔しいものは悔しい・・・

 

 

『喰らえ!!』

 

 

雷竜サンダー・ドラゴンの大きくあけた顎より、全てを焼き尽くすほどの荷電粒子砲レーザーが発せられる!!

―――――その寸前!!

 

 

「させるか!!」

 

 

リサの投擲された短剣の内、一本が雷竜サンダー・ドラゴンの右目に突き刺さり、

アルベルトがリカルドの攻撃痕を狙い、傷をさらに深くえぐる!!

 

その為、雷竜サンダー・ドラゴンの狙いは大きく外れ、リカルドの背後にある山の一角を蒸発させた!

 

 

「(良いフォローだ。おかげで最後の一手が打てる!)

炎の精霊よ 汝の荒ぶるその力 我に貸し与えよ!!イフリータ・キッス!!

 

 

リカルドの精霊魔術に反応し、眼前に炎が逆巻くと、その内より赤い宝玉が現れる!

そして、その宝玉は、リカルドの体内に吸い込まれるように消えていった!

 

その宝玉に見えるものは炎の精霊の純粋な力!それを取り込むことにより、一時的に攻撃力を上げたのだ!

 

 

「おいおっさん!これを使え!!」

 

 

最後の一撃を加えようとするリカルドに、アレフはもっていた鋼鉄製の剣を投げ渡した!

 

 

「ありがたく使わせてもらう!!」

 

 

リカルドはアレフの剣を構えると、雷竜サンダー・ドラゴンに向かって疾走する!!

アルベルトとリサは、リカルドの一撃を確実なものとするため、雷竜サンダー・ドラゴンの注意を引こうと攻撃を繰り返す!

 

 

『小賢しい!もう一度吹き飛べ!』

 

 

その言葉に、皆は雷竜サンダー・ドラゴンの次の攻撃が予測できた!

アルベルトとリサは攻撃の手を止め、急いで後ろに回避する!

だが、リカルドは構うことなく、そのまま雷竜サンダー・ドラゴンに向かった!!

 

相手の攻撃よりも、早く倒せばダメージは少ない・・・そうリカルドは考えたのだ。

だが、事態はリカルドの予想を上回っていた!!

 

 

「イィヤァァァアアーーーッ!!!」

 

 

棍を振りかぶったパティが、リカルドとは別方向から雷竜サンダー・ドラゴンに向かっていたのだ!

 

 

「無茶するんじゃないよ!!」

「止せ!パティ!」

 

 

リサとアレフの制止すら聞かず、パティは棍を強く握りしめる!

ただ見ているだけだったら、今までなんのために努力してきたかわからない・・・その思いに突き動かされて・・・

 

その高まる思い気迫に反応するかのように、パティが持っている棍に変化が現れる!

その表面に、まるで機械の回路図のような線が金色で描かれ、そこから青白い炎のようなモノが噴き出た!

 

ただ一撃に集中しているパティは気がつかなかったが、

それを見たアレフ達は、予想すらしていなかった出来事に驚き、動きが止まってしまう・・・

 

その間にも、棍はパティの闘氣に反応し、金色の線は急速に表面を塗り替え始め、

それと比例するように、青白い炎のような光も、急速に勢いを増してゆく!!

 

 

『クッ!奥の手か!?だが遅い、吹き飛べっ!!」

 

 

雷竜サンダー・ドラゴンの背にあるトゲに発生していた雷が、そのエネルギーを一気に解き放つ!!

前よりも強力な雷の衝撃波が解き放たれ、もっとも前にいたリカルドとパティに一番に襲いかかった!!

 

雷竜サンダー・ドラゴンを含め、誰もが弾き飛ばされるパティとリカルドを予想し・・・驚愕に目を見開いた!

 

「「「―――――なっ!!?」」」

『バカなっ!!』

 

 

リカルドとパティが衝撃波を突き抜けたのだ!

リカルドは剣で斬り裂いたのと、パティは青白い炎を纏った棍で突き破ったのと、方法こそ違いはあれ、

それは誰にとっても信じられない光景であった!!

 

 

「りゃあああああっっっ!!」

『クッ!』

 

 

眼前まで迫ったパティの棍を受け止める雷竜サンダー・ドラゴン!!

硬直した直後なのに、受け止めた反応速度はたいしたものだろう。

 

だが・・・この場合は、それが仇となった!!

 

 

ボシュッ!!

 

 

『グアァァァッッッ!!』

 

 

青白い炎を纏ったパティの棍が、受け止めた雷竜サンダー・ドラゴンの腕を打ち砕いたのだ!!

 

片腕を打ち砕かれ、身悶える雷竜サンダー・ドラゴン!!

完全に隙だらけとなった雷竜サンダー・ドラゴンに、リカルドは剣を振りかぶりながら飛び掛かる!!

 

 

『ファイナル・ストライク!!』

 

 

雷竜サンダー・ドラゴンに向かって袈裟懸けに剣を振り抜いたリカルドは、音もたてずに大地の上に着地した・・・

そして・・・数瞬後、雷竜サンダー・ドラゴンは剣の軌道にそってずれ始め、真っ二つになって大地に落ちた・・・

同時に、アレフの剣も限界だったのか、刀身が粉々に砕け散り、大地に散乱した・・・

 

 

この瞬間、リカルド達対雷竜サンダー・ドラゴンの戦いは、危うい所や不確定要素がありながらも、

リカルド達の勝利という形で勝負がついた・・・

 

それとほぼ同時に、司狼達も、火竜ファイアー・ドラゴンを粉々に打ち砕き、勝利していた・・・

 

 

 

 

(中編へと続く・・・・)

 

 

―――――あとがき―――――

 

 

どうも、ケインです。

前もって言っていた通り、前、中、後編の三つに別れてしまいました。

 

今回はリカルド達の戦いです。

パティの棍の秘密やら、リカルドの実力の一端がでてます・・・(リカルドはほんの四割程度ですけど)

先頭は三連戦で、今回のリカルド達、そして司狼達、最後にアキト・・・と続きます。

次回の前半に司狼達、そして後半まるまるでアキトの戦いになるでしょうか・・・

 

つまり、全部戦闘になりますが・・・勘弁してやってください。

 

 

それでは最後に・・・15さん、haruさん、ryoさん、tomohiroさん、ホワイトさん、やんやんさん、逢川さん、

            時の番人さん、哲さん、肉球魔人さん、夢の竜さん、ノバさん、創竜さん。

 

感想、誠にありがとうございます。

 

それでは・・・次回の中編の投稿は一週間後の予定です。よろしければ読んでやってください。では・・・

 

 

 

 

 

 

 

代理人の感想

ア○レキラーかいっ!(爆死)>リカルド

 

・・・・いやほら、どう見ても・・・ねぇ?(爆)