_お名前とご職業をお聞かせ願えますか

 

アルフレット・ワイズマンと申します、定年間際の一教師です。

 

 

 

 

 

 

 

「漆黒の戦神」アナザー

アルフレット・ワイズマンの場合

 

 

 

 

 

_「彼」をおぼえていますか?

 

ハイハイ、よおっくおぼえていますとも、いまどき珍しい良い若者でしたからなぁ・・・

 

あれはいつのことだったか・・・

その日も授業中に空襲警報が鳴り響き、(・・・そんな事は日常茶飯事でしたが)

生徒達を連れて近くのシェルターに非難していたのです。

 

時々遠くから爆音が響いていましたが皆、慣れっこになっていましたから緊張感のかけらもありませんでなぁ、

一部の生徒など持ちこんだゲームに夢中になっておりました。

 

かく言うわたしも、その日の前日に行ったテストの採点をしながら、少々退屈を持て余しておりましたが・・・

そんな時でした、一部の防衛線が破られて何体かのバッタがこのシェルターに侵入してきたのは。

 

目の前で破られた外壁からバッタが入りこんできた時も、わたし達は事態が呑みこめず、唖然としていました。

そのうちバッタが動き出し、それに釣られるように生徒達の悲鳴が上がり、

後は連鎖反応的にパニックが起きました。

逃げ惑う生徒のうちの一人が転げ、バッタがその生徒に近づいた時も、

皆自分を守るのに精一杯で誰もその事に気がついておりませんでした、

 

わたしもそんな中の一人でしたが老い先短いせいでしょうか、

心の中のどこか冷めた部分がその時の状況を冷静に見詰めておりました、

 

その時、その生徒のすぐ近くで虹色の光が生まれ、その直後の轟音と共にバッタはスクラップになっており、

その生徒は黒尽くめの若者の腕の中で呆然となったいたのです。

 

_それが「彼」だったと?

 

ええ、どうやって現れたのかは判りませんがね。

面白いのはその後でした、「彼」はその生徒を強く抱きしめると急に泣き出したのです。

 

あとで聞いたのですがその生徒によると「彼」は

 

「今度は守れた・・・」

 

と呟いていたそうです、なにか昔あったのかもしれませんなぁ。

 

_ほかに何か気付いた事はありませんか?

 

私が知っているのはこれくらいですな、そういえば子供たちがずいぶん懐いてたようですが、

そうそう子供達といえば今年の卒業文集で・・・

 

_卒業文集がどうしました?

 

いえいえ止めておきましょう、なにぶんにも子供達のプライベートのことですし。

 

_はぁ、そうですか・・・何はともあれ本日はどうもありがとうございました。

 

 

 

 

民明書房刊「新説 漆黒の戦神、新たなる軌跡」より抜粋

 

 

 

 

 

 

 

 

「どういうことですかアカツキさん、あの出版社は私が凍結したはずです、

 ネルガルの資金まで使って復活させた意味はなんなのですか?」

 

「落ち着きたまえルリ君、これが何かわかるかい」

 

アカツキが手にしていたものは薄い小冊子だった。

 

「それはこの間発売されていたアキトさんの暴露本(偽)」

 

「そう、どうやらこの本はクリムゾンの連中が出版したものらしいんだ、

 うちのシークレットサービスが調べたことだからソースは確かだよ、

 どうやら連中テンカワ君のイメージダウンを狙っているようだね、それはウチとしても困るという事で、

 目には目を、な訳さ、内容の方も問題無いレベルだろ?」

 

「・・・分かりました、今回は目をつぶりましょう、ただし、これからも同じとは思わないで下さい」

 

「もちろん心得てるさ、ああ、所でルリ君、テンカワ君宛に荷物が届いてるんだ、

 すまないが渡しておいてくれないかい」

 

「荷物ですか? 分かりましたお預かりします」

 

大きめの辞書ほどの小包を受け取り、去っていくルリを見送るアカツキの背後に人影が現れた、

ナデシコ提督シュン・オオサキである。

 

「流石は今をときめくネルガル会長だ、お見事な演技力」

 

「な〜に、提督の忠告どうりに演じたまでですよ、それにしてもまさかこんなにうまくいくとはね・・・」

 

「人ってのは自分の信じたい事を信じるものだからな、それなりの説得力さえあれば案外行けるものさ」

 

「流石はたたきあげの軍人、言葉に説得力があるね」

 

「ところでアカツキ君、今後この件に関しての連絡はカズシを通じてにしてくれないか」

 

「そりゃまたなんで?」

 

「なに、あいつも巻き込んだ方が面白いだろ?

 (そろそろきな臭くなってきたとはいえんよなぁ、すまんカズシ、俺とお前は一蓮托生あきらめてくれ)」

 

 

 

 

例によってお仕置き室

診察台に拘束されたアキトがうなっている。

 

「あの・・・イネスさん、俺、今回お仕置き受ける心当たりが無いんスけど」

 

「これが何かわかるかしら? アキト君」

 

イネスが手にしているのは大きめの辞書ほどのいかにも手作りといった装丁の本であった。

 

「これはね、アキト君が助けた学校の本年度卒業生の卒業文集よ、

 この文集の巻末のアンケートのページを見てもらえるかしら」

 

そこには、『私の将来の夢』と書かれていた。

 

「細かいところは省くとして、上位3位を挙げて見ましょう、

 第3位「軍人」

 第2位「エステバリスパイロット」

 ・・・ここらへんはまだ良いのよ、

 問題は第1位よ、「アキトさんのお嫁さん(はぁと)」126票

 これはどういう事かしらね(怒)」

 

「補足しておくけどこの126票という数字は、同卒業生中の女生徒の総人数と完璧に一致するわ」

 

 イネスの言葉を補うようにエリナが注釈をつける、当然その額には怒りの血管が浮かび上がっている。

 

「まさかグロス単位で落とすとはね・・・」

 

「こっ、子供の書いた事じゃないですか、そんな本気に取らなくても!!」

 

「・・・アキト君、ホシノルリとラピス・ラズリが今何歳なのか忘れたのかしら? 

 幼いからと油断出来るほど状況は甘く無いの、というわけでとっととお仕置きされてちょうだい、

 ちなみに今回は「ナインハーフごっこ」よ氷の用意もばっちり出来てるわ」

 

「俺・・・肌弱いからそういうのは・・・」

 

「あら、お仕置きなんだものそんなの関係無いわ(はぁと)」

 

「うっうっ、俺の意見なんて聞いてももらえないんすね・・・」

 

 

 

「ねえルリルリ、今日はなんだか大人しいわね、なにかあったの?」

 

お仕置きされているアキトをぼんやり見ているルリを、不思議そうに見つめるのはミナトさんだ。

 

「少々複雑な気分なんです、腹は立ってるんですけど何故か安心するような・・・」

 

「ふ〜ん、なんでかな〜」

 

「なんというか、自分にもまだ希望はある、みたいな気分というか・・・」

 

その気持ちがこの後一気に激化するアキトロリコン疑惑に根ざしている事を知る物は誰も居ない・・・

 

 

 

 

「アカツキさん、なに見てるんです?」

 

書類の束をニヤニヤ見ているアカツキをハーリーは不思議そうに見つめた。

 

「やあマキビ君丁度良いところに、済まないがこの書類をディスクに落として西欧支部のタップ君の元に

 送り届けておいてくれないか」

 

渡された書類の束を眺めていくうちに、ハーリーの顔が驚愕にゆがむ。

 

「何ですこの書類・・・ってこれ組織の入会申し込み書じゃないですか、うわっ100通以上ある、

 どうしたんですこれ?」

 

「これかい? さっきテンカワ君宛の荷物にまぎれて送られてきたんだよ、

 クラスメイトを取られたのがよっぽど腹に据えかねたんだろうねぇ」

 

「なんで組織の事知ってるんでしょう?」

 

「さあね、でも頼もしい限りじゃあないか、こういう子供達が次の時代を作っていくんだね、

 おっ、これなんか血判押して来てる、気合入ってるねぇ」

 

「いっ、嫌な未来像だなぁ(汗)」

 

頭の中に浮かぶ想像に思わず顔を歪めてしまうハーリーであった。

 

 

 

おわり

 

 

 

 

 

あとがき

今回のテーマ(あったのかそんなの・・・)

「質より量(爆)」

えー次は一応今回の続きの女教師編か。

無駄に設定の増えた(専用エステとか、その後の配属先とかが次々浮かんでしまったんです・・・)

アイシャ・バーナード編の続きを考えてます。

 

それでは、このような駄文にお付き合いいただきどうもありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

管理人の感想

 

 

黒貴宝さんからの投稿第七弾です!!

小学生・・・ふむ、今回は真面目路線か?

と思っていたら、こんな展開でした(爆)

ダースを越えてグロス・・・

アキト、お前って(苦笑)

しかし、もう二度と西欧方面には行けないんじゃないか? お前?(笑)

 

それにしても、ナインハーフごっこときましたか(爆笑)

 

それでは、黒貴宝さん投稿有り難う御座いました!!

 

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