「アキト!!

 また皆を置いて行くの!!

 あの火星の後継者との戦い後で、私とルリちゃんを置いて行ったみたいに!!」

 

 ユリカの言葉を聞き、俺は顔を上げ―――

 

『ユリカ!! 俺が何時、諦めると言った!!

 皆は地球に帰るべき場所がある、だからこそ俺は一人で消える!!

 それでも!!』

 

 

 

 ブリッジに居る人達に視線をあわせ。

 

 

 

 全てを残さず記憶する為に、皆を見詰めた後・・・

 

 

 


『俺が帰るべき場所は・・・ナデシコだ!!

 皆が揃っているナデシコだ!!

 何処に跳ばされ様と、俺は絶対に帰って来る!!

 例え、遥かな距離だろうと、時を超えても―――』

 

 

 

 

 パシュゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!

 

 

 

 

 

 約束の言葉を残しつつ・・・

 ブローディアは・・・世界から跳んだ。







チェ ンジ!!ナデゲッター

  序章 ゲッターの導き






 白く・・・ 黒く・・・ 歪んだ世界・・・








 不自然に揺らめく世界の中で・・・ 俺は目覚めた。







 段々と意識がはっきりしてくる。



 「俺は・・・ここは何処だ!?
 
  ディア!!、ブロス!!無事か!?」



 ここがブローディアの中なのかどうかも判然としないが、

 意外とはっきりとした応答が有った。



 『アキト兄!! 私もブロスも無事だよ!!』


 『アキト兄!! 無事で良かったー!!』



 元気な返事が返って来る、一応無事だった様だ。

 だが五感があやふやで、立っているのか座っているのかも判然としない。



 「ディア、ここが何処だか分かるか?」



 『うん! 

  ここは時空の狭間だよ!いろんな世界に繋がってるの!』



 「どうしてそんなことが分かるんだ?」



 『遺跡のデーターが少し流れ込んで来たんだ、

  ここは人類が生まれた後に分岐した、

  幾つかの平行世界に繋がってるんだって!』



 遺跡か・・・俺は少し顔が渋くなるのを感じた。



 「帰る方法は分かるか?」



 『うん・・・

  でも来た時は遺跡のほぼ全力で跳んだみたいなの、

  だけど私達はそんな力使えないから、

  幾つかの世界を経由していく事になると思う。』



 「そうか・・・」



 『大丈夫だよアキト兄!

  アキト兄は強いんだし、私達だって・・・

  てあれ・・・?』



 『そりゃあさ僕は運動系を司るAIだよ、だけどさ僕にも何か聞いてくれたっていんじゃないかな・・・だってさ・・・だってさ・・・』


 ブロスがいじけているようだ、

 ディアだけに聞いたのが気に食わないらしいが、

 これはもしやハーリーに似たのだろうか・・・

 少し苦笑してブロスに声をかけようとしたその時!



 フィィィィィィィィィーーーーーーーーーン

  
 「うお!!?」

 『なに!?』

 『まぶしい!!』






 突然全てが緑色の光に包まれた・・・


 

 










 

 周囲を圧して存在する活火山

  浅間山に鎮座する大きな施設、その中にある観測所の様な部屋で

  今緊迫した不陰気が漂っていた。



 ビィーーーッ!! ビィーーーッ!! ビィーーーッ!! 




 「如何なっておるのだ!?

   この異常なゲッター値は!!

   この浅間山に何か現れようとしているのか!?」




 けたたましい音が鳴り響く中、

 壮年に差し掛かった白衣の男が、

 驚きの声も顕に叫んでいた。



 その時、シュッという音とともにドアが開き、

 土木作業用ヘルメットを被り赤マントをした、筋肉質でどっしりとした男と

  セミロングの髪ををバンダナで纏めた、ほっそりとしてメリハリのある体の少女

  野球帽を被り短パンをはいた、子供の三人が入室してきた。



 「博士!何かあったんですか!?」


 「父さん!(ちゃん!)」


 
 その声に博士と呼ばれた白衣の壮年が振り向き、勢い良く言い放つ!



 「研究所前の空間に亀裂が見られる!

  そこからゲッター線がすさまじい勢いで放出されておる!」



 それを聞き子供が頭をひねり



 「それって危険なの?」

 

 「わからん、この様なことは今までで初めてなんじゃ。
 
 しかし、よりにもよって竜馬の奴らが不在の時に!」



 「なあに!

 リョウの奴らが居なくてもゲッターが有る!!

 研究所ぐらい守って見せまさあ!!」



 筋肉質の男が胸をドンと叩いて言う。



 「そうだよ!

  ボクとミチル姉ちゃん達が居れば

  メカザウルスの一匹や二匹敵じゃないよ!!」




 子供にミチルと呼ばれた少女が少しうつむくと、

 気勢を上げる子供に近寄り、

 しゃがみこんで諭すように言う。



 「コラ!元気! 

  まだ敵と決まった訳ではないでしょう?

  それにゲッター線が出ているんだもの

  メカザウルスという事は有り得ないわ。」


 
 元気と呼ばれた子供はミチルに諭されしゅんとする。

 周りの空気が少し和らいだ。

 その空気に合わせてか、幾らか落ち着きを取り戻した白衣の壮年が命令した。


 「武蔵!

  ゲッター線も納まってきたようだ

  ゲットマシンで偵察に出てくれ。」


 「了解!

  そんじゃちょっと行って来まさあ!」



 武蔵と呼ばれた筋肉質の男は、

 その声とともにに部屋を駆け出していった・・・



 残った者はモニターを食入る様に見つめていた。



 緑色の光が薄くなって来たころ・・・

 光の下から何かの影が見え始めた。



 「何、あれ・・

  黒い人!?・・・

  いえ、ロボット!!・・・」



 しんとした部屋に、ミチルの呟きが響き渡った・・・・









 次回予告

 早乙女研究所の前に突如現れるブローディア

 事情を話す間も無く、戦いに巻き込まれるアキト

 爬虫人を前にアキトが下す決断とは!?

 次回 第一話 無敵!!ゲッターロボ発進に

 チェンジゲッター!!









 あとがき

 どうも始めまして黒い鳩という者です。

 これは、アキトにゲキガンガーの原作である(賛否両論有るでしょうが)

 ゲッターの世界に行かせてみたいと思い、書いてみたものです。

 更新は亀の歩みに成るでしょうが、どうか長い目で、見てやってください。



 

代理人の感想

んー、取りあえず保留。

これだけではにんともかんとも。

 

後、石川賢のマンガはともかく、真ゲッター以降のOVA作品は原作じゃなくて二次創作ッス。

あんなオリジナリティのかけらもないげふんげふん。