運命の糸

 

第一話 出会い

 

 

 

目が覚めたとき、私は研究施設のようなところにいた。

計画がうまくいっているのならここは・・・・

 

「ちょっと、そこの君!」

 

少し離れたところから男性に話しかけられた

 

「ねぇ、君どうしてこんなところにいるのかな?ご両親はどこにいるんだい?」

「・・・・・・・」

 

弱ったなぁどうしたものだろうか・・・・

俺の前にいる女の子は全然答えてくれる様子がない

俺が途方にくれていたとき、

 

「あら、どうかしたのタクミさん?」

 

俺の妻であるミズホがこちらへやってくる。

 

「あぁミズホか、ちょうどよかったどうやら迷子みたいなんだ」

「・・・・時間が無い」

 

ミズホは少ししゃがみ女の子と目線を合わせる。

 

「何、時間が無いって?」

「もう時間がないの、早く逃げて!!」

「え・・・逃げるって?」

 

 

ドォーン

 

 

俺が言い終わるか終わらないかで爆発が起こり

三人の黒服の男たちが目の前に立っていた。

黒服の一人が口を開く

 

「テンカワタクミ博士だな」

「だったらどうした!」

「死んでもらう・・・・」

 

別の一人が銃を構えた、ミズホは突然の出来事に動揺を隠せないでいる。

恐らく相手はプロだろう、それに逃げ道は炎でふさがれている。

もうダメかと思ったとき、

ドサッ・・・・

銃を構えていた男が倒れていた。

 

「この人たちを傷つけることは私が許さない・・・!」

 

そう、この二人は守らないといけない、それが私の意志だから、そして新しい未来を作るために!

 

「この・・・ガキがぁ!」

 

バン、バン・・・

 

「風障壁!」

 

私の目の前で強烈な突風が吹き荒れ、銃弾を弾き飛ばす。

 

「こんどはこっちの番」

 

手のひらに を集中させ男に向けて・・・・放つ!

 

「気攻衝!」

 

ドゴォ・・・・・

 

私の放った が男の腹部に当たり数メートルほど吹っ飛んだ。

残りは、あと一人・・・

 

「ひ、ひぃぃぃぃ」

「そんなに怯えなくても、命は助けてあげる。 一つ頼まれてくれたらね。」

「わ、わかった!なんでもする!」

「貴方達を雇った人物には『テンカワ夫妻の殺害には成功した』って報告するの、いい?

 それとこのことは一生涯、誰にも話さないこと」

 

コクコク

 

男は怯えた表情でうなずいた。

 

「そう、それならさっさと消えなさい

「は、はいぃぃぃ」

 

男は一目散に逃げていった。

 

「き、君はいったい・・・」

 

タクミさんが私に聞いた。

 

「私は15年後の未来からきたんです」

「未来って、そんな冗談でしょ?」

「すぐには信じられないかもしれない・・・けど信じてください」

「わかった・・・俺は君を信じるよ」

「タクミさん!?」

「ミズホ、俺にはこの子の目が嘘を言っているようには見えないんだよ」

「・・・・そうね、私も信じるわ」

 

嬉しかった・・・さっき会ったばかりなのにその上

こんなにも怪しい私の言ったことを信じてくれたことが、すごく・・・嬉しかった。

 

「けど、どうしてそんなことを俺達にはなすんだい?」

「それは、話すより見てもらったほうが早いわね・・・」

「見るって?」

「少し、目を瞑っていてもらえますか?」

「え?いいけど」

「なにをするつもりなの?」

 

私は二人の額に手をあて、私の記憶を送り込んだ。

 

 

 

 

 

 

「ま、まさか・・・こんなことが」

「今のままでは確実にさっき御見せしたとおりになります」

 

俺にはまだ頭の整理が出来ていなかった。

しかし・・・

 

「俺に出来る事があるのなら手伝わせてくれ、頼む!」

 

それが、今の俺の確かな想いだから

 

「私も手伝わせてくれないかしら?」

「ミズホ、お前・・・」

「私達の子供があんな辛い思いをするかも知れないって言うのに黙っている親はいませんよ」

「ミズホ・・・」

「タクミさん・・・」

「あのぅ・・・・」

「「はっ・・・」」

 

俺としたことが子供の前で何やってんだ・・・

 

「さっきのことなのですが、こちらからもお願いします。

それと、あと一人このことを伝えないといけない人がいるんです」

「誰だい、それは?」

「・・・テンカワアキトさんです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがきのコーナー!!

 

 

黒い月:はい、第一話出会いをお送りいたしました。

いやぁ今までに一度も主人公の名前が出ていないです・・・・

いったいどうなってしまうのでしょうか・・・

タクミ:かなり他人事だなお前・・・

ミズホ:やる気あるんでしょうか?

???:ほんとですよ、主人公にこんな扱いはひどいんじゃないんですか!?

???2号:まったくだ、それに一人称が変わりすぎて読みにくいんじゃないか?

      俺の出番もまだだしさぁ

黒い月:うぅぅぅぅ・・・・

タクミ:プロローグの内容もまだよくわからんしな

黒い月:ち、ちくしょー、覚えてろー!!

ミズホ:あ、逃げましたね・・・

 

 

 

 

代理人の感想

まず、「そうゆう〜」は禁止。

「そう言う」です。「そう言う」。

残っているなら中学高校、小学校でもいい。国語の教科書を読み返してきちんとした文章を身につけること。

 

展開に関しては説明不足ですね。

例えばお父さんが彼女の説明を信じるにしても、

「未来から来ました、信じてください」→「わかった、信じよう」

ではなく

「未来から来ました、信じてください」→父苦悩(嘘だろう? しかし嘘を言ってるようにも見えない)→(それに、何故かは判らないが僕はこの娘の言葉を信じようとしている)→(ここは一つこの娘を信じてみよう)→「わかった、信じよう」

例えばこう言った思考の展開が必ず存在するはずです。

これらの思考展開が現実の時間では一瞬のうちに完了してしまうこともありますが、それはそれでその展開を匂わす描写なり何なりが必要です。

小説において地の文というのはそう言う役目を持つのですね。