偽典･時の流れに第１２．９話

ダッシュの計略

｢おはよう､ラピス､ダッシュ…､あれ､ラピスは？｣『ラピスは定期検査だよ｡』｢え？でもこの時間から始めるって､連絡くれたじゃないか｡｣『ちょっと相談したい事があるんだ､ラピス抜きで｡』｢へえ､ダッシュでもラピスに隠し事するんだ｡｣『もうすぐクリスマスだろ､いきなりプレゼントして驚かそうと思ってさ｡』｢確かに本人の前では話せないよね｡それで相談したい事って何？｣『一つ目はプレゼントをラピスに手渡して欲しいんだ｡』｢何で？研究所宛に配達してもらえばいいじゃないか？｣『駄目だよ､ラピスの手に渡る前に処分される可能性が高すぎる｡』｢そっか､そこには頼れる人間がいないんだったね…｡｣『そういう事｡だから､ハーリーの家に届くよう手配するから
例の日に､持って来てもらいたいんだ｡』｢了解｡で､他には？｣『実は､服をプレゼントしようと思ってるんだけど候補が多くて
迷ってるんだ｡だから､ハーリーの意見を聞かしてくれないかな？』｢お安いご用だよ！｣

偽典･時の流れに第１２．９話ダッシュの｢贈り物｣

３ＤＣＧラピス(ダッシュ製作)によるファッションショー

｢で､どうして犬の着ぐるみなんだよ！しかも妙に露出度高いし…｣『ラピスって犬ちっくな処があるから似合うと思うよ｡』｢似合う､似合わない以前の問題｡まあパジャマとしてなら使えなくは
無いと思うけど…､普通そんな格好で人前に出ないよ｡｣『じゃあコレは？ラピスの神秘的な雰囲気にピッタリ！』｢巫女装束も却下！｣『ああ､ハーリーはこっちの系統の方が好きそうだよね｡』｢修道衣でも同じ！宗教関係の服は社や寺院でしか着用しないの！｣『それなら､コレはどう？時も場所も選ばないよ｡』｢確かにそうかもしれないけど､メイド服は“立場”を選ぶんだよ！｣『変な所でこだわるね｡それじゃあ…』｢先に言っておくけど､ナースやスチュワーデス､婦警等の制服職業系､
セーラー服や体操服＆ブルマといった学園系､チャイナドレスや
サリー等の民族衣装系も全部駄目だよ！｣『そんな！それでは着る服が無くなってしまう！』｢だから､もっと日常的な服とか沢山あるだろぉぉぉ！｣『……判った｡コレはラピスには早過ぎると思ったんだけど…｡』｢そこで､何で裸エプロンになるんだよう(泣)｡｣『これ以上､布地を減らすとなるとなると…｡』｢縄はヤバイよ､縄は！第一、誰が縛るんだよ｣『確かに､ラピスに痛い思いをさせたら意味がないよね｡
となるとコレかな？』｢首輪だけってのはもっと駄目ぇぇぇっ！｣『成程、完全装備ならＯＫなんだね！』｢──────ッ！｣

アキト限定サンタクロース

『…と､まあ冗談はここまでにして｡』｢…すみませんごめんなさいでもぼくはとめたんです
でもだっしゅがどうしてもぼんてーじがいいって…｣『……あ､ホシノルリだ｡』｢ああっ､ルリさん｡助けてくださーい…って､アレ？｣『よし､正気に戻ったね｡じゃあ次行くよ｡』｢も…もう､勘弁してよう…｡｣『だから､さっきまでのは冗談だってば｡ほら､本命はコレ｡
赤のワンピース｡』｢…驚いた｡ダッシュって結構正統派なんだ｡｣『失敬な｡で､どう思う？』｢いいと思う｡でも､今は冬なんだから､ミニはきついと思うよ？｣『ラピスならこの程度の寒さなら何とも無いんだけど…｡
そうだね､一応白タイツを追加っと｡』｢後､屋外用に､揃いの上着と靴が欲しいね｡｣『赤に白の縁取りをしたダッフルコートに､同じくブーツを追加｡
おまけに､手袋と耳当てもつけちゃおう｡』｢これでＯＫ…かな｡だけど…｣『だけど？』｢いや､これで耳当ての代わりに赤のナイトキャップを被ったら､
サンタのコスプレって言われても仕方ないなと思ってね｡｣『だから､さっきのは冗談だってば｡根に持つ男は嫌われるよ？』｢ハイハイ｣

ショーツは黒のレース…ハーリーに相談するまでもないね！

『じゃあ､これらのアイテムに､ポシェット､ハンカチ､ショーツを
追加して発注…｡よし､これで明日にはハーリーの家に届くよ｡』｢…あのさ､ポシェットとハンカチは良いとして､ショーツって何？｣『女性用の下着｡パンツ…､いや､パンティーと表現したら良かったかな』｢そんな事は判ってるよ！僕が聞きたいのは､下着まで頼む理由！｣『フフフ…､やはり勝負パンツとして気合を入れないとね｡』｢一体､何を勝負するんだよおぉぉぉ！｣『…冗談だよ｡そんな慟哭しなくても…｡』｢……ダッシュの冗談は笑えないよ｡｣『それは､ハーリーに余裕が無いからだと思うな｡』｢誰の所為だと思ってるんだよ！｣『自分の修行不足を棚に上げて責任転嫁にはしるのは良くないよ｡』｢………(泣)｡｣

真紅のバスローブ…､別名“赤襦袢"

『ええっと､下着を頼む理由だったね｡簡単な事だよ､ラピスは一枚も
下着を持ってないんだ｡』｢……はい？｣『だから､ラピスは下着を持ってないし､着けた事もないんだ｡』｢まさか…｣『本当だよ｡私が起動してからの記録にある限りでは､ラピスが身に
着けたのは､“ＩＦＳ補助スーツ”とバスローブだけだよ｡』｢じゃあ､普段は何を着ているんだよ！｣『だから､バスローブさ｡なにせ､実験か検査以外の時は部屋に閉じ込める
から､まともに服を着せる必要性を認めないんだと思うよ｡』｢非道過ぎるよ､それって！｣『人間扱いされないという表現は決して誇張なんかじゃないんだよ｡』｢………｡｣『ま､だからこそのプレゼントであり､下着なのさ｡納得した？』｢うん……｡｣『あ､ラピスが戻ってきた｡それじゃあ､よろしくね､ハーリー｡』｢了解……｡｣

子は親の鏡…

｢ハリ君宛の荷物…､何かしら？｣｢どうしたんだ？何か届いたようだが｡｣｢あら､あなた｡いえね､あのコ宛に荷物が届いたんだけど…｡｣｢ハリに？一体誰から…｡｣｢ネルガル百貨店から送られてきてるわ｡ハリ君が自分で頼んだみたい｡｣｢ちょっと貸してみなさい｡………､大きさの割りに軽いな｡服かな？｣｢気になります…｡ちょっと開けてみましょう｡｣｢あ､こら､やめなさい｡｣｢あら､これも親の務めですわ｡｣｢ハリに泣かれても知らないぞ？｣｢あなたの所為にして､私が慰めますから大丈夫です｡｣｢オイ………｡｣｢まあ､可愛いワンピース｡それにコートやブーツもあるわ｡｣｢………どう見ても女児用にしか見えんが？｣｢でも､ハリ君に似合うと思いません？｣｢ッ！女装癖があるというのか､ハリに！｣｢あら､この下着…､シルクだわ｡｣｢下着まで｡もう､手遅れなのか(泣)｡｣

親の愛と書いて｢親愛｣

｢ただいま～！｣｢｢おかえり｡｣｣｢あれ､何で二人とも玄関にいるの？｣｢ねえ､ハリくん､何かお母さん達に隠してる事ない？｣｢えっ…､べ､別に何も悪い事なんかしてないよ｡｣｢そうか､悪い事をしているという自覚はあるんだな｡｣｢お父さん､誤解だよ｡本当に何でもないんだってば！｣｢そうよ､あなた｡女装は何も悪いことじゃないわ｡｣｢……へ？｣｢お母さんね､女の子も欲しいと思ってたの｡だから歓迎するわよ｡｣｢駄目だ､駄目だ､駄目だ！ハリは男の子なんだぞ！｣｢……お父さん､お母さん｡僕は女装なんかしないよ？｣｢｢じゃあ､アレは何(だ)？｣｣｢え…､あ…｡あ､あれはプレゼントだよ｡女の子への｡｣｢｢…………｣｣｢ハリ君､嘘はいけないわ｡｣｢そうだぞ､ハリ｡お前に女ッ気がない事は､誰よりも父さん達が
よく知っているからな｡｣｢う､うわあぁぁぁぁん！｣｢…ねえ､あなた｡いっその事､あのコの遺伝子を書き換えて本当に
女の子にしちゃいましょうか？幸い､第二次性徴前ですし…｡｣｢う､ううむ｡将来､後指をさされる事を考えたらそれがベターか｡｣

“ＩＦＳ補助スーツ”
第１話において､ホシノ家でルリが着ていたレオタードもどき｡

作者感動・・・何と！！　マルよ師匠から投稿を頂きました！！

う～ん、言ってみるものだな（爆）

掲示板で何時もの如く、素晴らしい文を披露された師匠にＢｅｎが掲載の話しをしたんですよ。

その翌日にパワーアップして投稿されるとは！！

流石ですぜ師匠！！

何だかハーリーの両親まで登場してるし（笑）

う～ん、ハーリーには不幸が似合うな、うん！！（力説）

さて感想のメールを出す時には、この マルよさんの名前をクリックして下さいね！！

もし、メールが出来ない方は（皆さん都合がありますから（ニヤリ））。

この掲示板に出来れば一言でも感想を書き込んで下さいね！！

なんせ師匠ですし（笑）

それでは、マルよさん投稿有難うございました！！

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