青い海

白い砂浜

降り注ぐ太陽

そして・・・

 

 

 

 

 

機動戦艦ナデシコ Re Try 第10話 「女らしく」が危ない

 

 

 

 

 

 

 

私達は今、調査の為テニシアン島に向かっています。

ブリッジでは何やらキノコが叫んでいるみたいです。

私達は今回の任務にあたり途中、香港シティに立ち寄り

ネルガルホンコン支社に発注していた、あるものを受取っています。

 

 

 

 

「ルリルリ、こっちの水色のワンピースなんてどう?」

「そうですね、でもこの赤いビキニタイプもいいと思いませんか?」

「えぇー?でもそれだと逆に子供っぽく見えるわよ。」

「それじゃあ・・・」

私とミナトさんの水着ショーは夜中まで続きました。

私の隣ではラピスがスヤスヤと穏やかな寝息を立てています。

と、その時でした。

 

 

 

 

 

ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

 

 

 

 

 

あ、そういえばユリカさんの手料理を食べるのは今日でしたね。

 

 

 

 

 

どぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!

 

 

 

 

 

そういえばメグミさんの特性ジュース・・・

 

 

 

 

「イネスさん。」

私はイネスさんに通信を入れました。

『なぁに?ルリちゃん。』

イネスさんはピンク色のパジャマを着ていました。

「食堂とアキトさんの部屋の消毒をお願いします。」

『はい、はい。まったく・・・少しは自分で味見してみたのかしら?

それとも新しい化学兵器として軍に売り飛ばしてしまおうかしら?』

イネスさんなら本当にやりそうです。

「確かに・・・劇薬ですからね。」

『お兄ちゃんも、問答無用で逃げ出したらよかったのに。』

「それが出来ないのがアキトさんですよ。」

私は少し不機嫌な面持ちでイネスさんに言います。

『そうよね。』

「ルリルリ・・・今の悲鳴は一体・・・」

おずおずとミナトさんが聞いてきます。

「ミナトさん・・・世の中には、知らないほうが幸せということもあるんですよ。」

「そ、そう?」

「それより手伝ってください。」

「え、なにを?」

「アキトさんをここに避難させます。」

そう言うと私とミナトさんの二人で、アキトさんを私の部屋に連れてきました。

アキトさんの部屋に行くと、泡を吹いてピクピクと痙攣しているアキトさんの前で

ユリカさんとメグミさんが口論をしていました。

私達はアキトさんを抱き起こし、アキトさんの部屋から連れ出そうとしました。

その途中でミナトさんが、ユリカさんとメグミさんに説教をしました。

「い〜い?艦長、メグちゃん・・・

料理を作るときに味見をしたの?」

ミナトさん、少し青筋が立っています。

ユリカさんとメグミさんの作った物体を見て言いました。

でも、ミナトさん。味見と言うより毒見じゃあ・・・

「だって、一番最初にアキトに味わって欲しかったんだもん。」

「うん。」

は〜。この二人は・・・

「じゃあ、メグちゃん。」

「はい。」

「艦長の作ったもの食べてみて。」

・・・ミナトさん・・・すごい発想です

毒をもって毒を制する

まさに真髄です。

 

パク

 

メグミさんは躊躇せずに、ユリカさんの作った物体Xを口の中に入れます。

私は次の瞬間、メグミさんが絶叫する場面を想像していましたが・・・

「ユリカさん、少し味が薄いですよ?」

「えー?そうかなぁ?メグちゃんのジュースは

少し甘味が足らないと思うんだけれどなぁ。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・ミナトさんも呆然としています。

フグは自分の毒では死なないと言いますが・・・

「イネスさん。」

再びイネスさんを呼び出します。

『今度はなぁに?ルリちゃん。』

人体実験してみませんか?」

『どんな素材?』

「毒を食べる舌をもつ女です。」

『興味深いわね。』

イネスさんがユリカさん達を見ています。しかし

「へ〜、毒を食べることが出来るなんて凄いよね〜。」

「そうですね、ホントにそんな人が居るんだったら見てみたいですよねぇ」

「・・・と、とにかく!

ホウメイさんの許可が出るまで

艦長とメグちゃんは料理を作っちゃあダメ!」

ホウメイさんが少し気の毒に思えてきました。

私達は未だに気絶しているアキトさんを抱えて、私の部屋に帰りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

「アキト君、大丈夫?」

私の部屋に緊急避難したアキトさんを見舞いに、ミサキさんが尋ねてきました。

「ミサキさん、わざわざありがとうございます。

でも、まだアキトさんは目がさめなくって・・・」

「何があったの?」

「大量の毒物を摂取した結果です。」

アキトさんの体の中にあるナノマシンは

毒物を浄化する機能があるのですが

それが追いつかないようです。

「そ、そう。・・・あ、これ私が作ったものだけれど・・・」

そう言うとミサキさんは鍋を私達の前に差し出しました。

「あ、味の保証は・・・」

ミナトさん、トラウマになっていなければ良いんですけれど・・・

「大丈夫よ、私の家に伝わる特製ブイヤベースよ。

これだけは私の得意料理だから。」

私はミナトさんを見ました。

ミナトさんは、私としばらく水面下での争いを続けましたが

やがて意を決して、ミサキさん特製ブイヤベースを口に入れました。

「!!・・・おいしい・・・ルリルリも食べてみなよ!」

「そうですか?」

私もスープをスプーンですくい口の中に入れます。

すると口の中がとろけるような感じがしました。

「おいしい・・・おいしいですよ!」

隠れた才能とでも言うんでしょうね。

ミサキさんがこんなに料理が得意だったなんて。

「まぁ、このブイヤベースだけしか作れないんだけれどね。それよりも・・・」

ミサキさんは、私の部屋の隅にある水着を目ざとく見つけると

「ルリちゃん、もしかしてこれ・・・この前ホンコンで補給した中にあった・・・」

「そうです、やはり水着選びは第三者の方にしてもらった方がいいですからね。」

「そうよね〜、私もさっきまで水着を選んでたんだけれど、中々決らなくって・・・」

「じゃあ、ここでルリルリと一緒に選んであげましょうか?」

「そうですか?お願いします。」

ミサキさんは嬉しそうです。

ミナトさんも、新しいおもちゃを手に入れた子供のような目をしています。

「じゃあ私は水着を持ってきます・・・」

そう言うとミサキさんは部屋を出て行きました。

「じゃあルリルリ、さっきの続きをしましょうか。」

「はい。」

やっぱりミナトさんは私の頼れるお姉さんです。

「あの、アキトさんの容態は・・・」

プルセルさんが尋ねてきました。

「あ、プルセルさん。大丈夫ですよ、頑丈に出来ていますから。」

「そうですか。」

プルセルさんはアキトさんのことが心配で来たみたいですね。

「あら、あなたもここに来たの?」

そう言って入ってきたのはアヤさん。

彼女はラピスの後見人という立場をとっているみたいで

私に対するミナトさんみたいな関係です。

どうやらラピスを迎えにきたみたいですね。

「あ、アヤさん達も一緒にどう?今、水着選んでいるの。」

ミナトさんが言うと、プルセルさんとアヤさんも一緒に水着を選びはじめました。

途中でミサキさんも加わり水着選びは明け方まで続きました。

 

 

 

 

 

その後、アキトさんは朝まで目覚めることも無く

テニシアン島に着く頃になって、ようやく目を覚まし

ミサキさんの作ったブイヤベースを食べて元気になってくれました。

ミサキさんのブイヤベースも、食堂のメニューに載せたいですね。

 

 

 

 

 

「ビーチ手前で着水。各自、上陸用意させて。」

「は〜い。」

「ルリルリ、ラピス、あんた達肌が白いんだから、日焼け止めはコレ使いなさい。」

「ありがとうございます。ミナトさん。・・・海、2回目なんです。」

「ふ〜ん、アキト君と一緒だったのかな?」

ギン!!

ミナトさんとアヤさん以外の女性から、突き刺すような視線が私に集まります。

「はい、そうですよ。」

少なくとも嘘は言っていませんね。

隣ではラピスが一生懸命、日焼け止めの説明書を見ています。

 

 

 

 

 

「パラソル部隊急げ〜!!」

「お〜う!」

リョーコさんの掛け声でヒカルさん達が水辺を走っていきます。

「女子に負けるな〜!」

「お〜う!」

アカツキさん達も元気に走っていきます。

アカツキさんも相当ストレスがたまっているんでしょうか?

最近エリナさんから渡される、書類の数が多いって愚痴をこぼしてました。

でも、12歳の女の子に愚痴をこぼすネルガル会長って・・・

「ちょっと待ちなさい貴方達!

貴方達解っているんでしょうね!!

貴方達はネルガル重工に雇われているのよ!!!」

皆がエリナさんを注目します。

「だから・・・遊ぶ時間は給料から引くからね。」

全員がエリナさんを、あきれた目で見ています。

エリナさんは、何時の間にか作ったしおりを持ち出して

「はい、これ私が作ったしおり。

よく読んでよね。まず、海の深いところには・・・」

エリナさんが話を続けていますがみんな聞いていません。

「・・・解った?って誰もいないじゃあない!もう!私も遊ぶからね!!」

そう言うと、エリナさんは自分が作ったしおりを投げ出して

制服を脱ぐと中には水着を着込んでいました。

「十分遊ぶつもりじゃあなかったんじゃぁ・・・」

ミサキさんが隣で呟いています。

「そう見たいですね。」

「アキト君大丈夫?」

「ミナトさんにミサキさん、プルセルさん、アヤさん。ご迷惑をおかけしたみたいで・・・」

「いいのよ、別に。それよりも・・・」

ミナトさん、目が怖いです。

「な、なんでしょう・・・」

「私達の水着はどう?」

私は結局ミナトさんの意見を取り入れ水色のワンピースを、

ミサキさんは黒のセパレートタイプの水着を

ラピスは自身の髪と同じ色のビキニタイプを着ています。

ちなみにミナトさんは黄色のビキニを着ています。

相変わらず見事なプロポーションです。

さらに、プロポーションのいいのが二人。

アヤさんはスポーツタイプの水着。

体が締まっている所為か見事です。

プルセルさんは花柄のビキニ。

こちらも見事なプロポーションです。

・・・私には絶望的ですがね・・・

「あ・・・き、綺麗だと思います・・・」

「それだけ〜?」

アキトさんは顔を赤くしています。

・・・ミナトさん、アキトさんに接近しすぎです!

「お兄ちゃん!」

アキトさんの後ろに現れたのは説明オバ・・・お姉さんのイネスさん。

そのまま、アキトさんに抱きつきます。

白を基調としたワンピースタイプを着ています。

・・・どうして私の周りは、プロポーションのいい人たちばかりなのでしょう?

アキトさんは顔を赤くさせたまま、目のやり場に困っています。

「アキトさん!早く行きましょう!」

「あ、ああ。」

私はアキトさんの手を引き、浜辺へ歩き出しました。

「ダメですよ、ミナトさん。アキト君を誘惑しようだなんて。」

「そんなつもりじゃあ、なかったんだけどな〜」

「他の人から見ればそう見えますよ。」

「あ〜!ひょっとしてミサキちゃん、嫉妬してる〜?」

「そんなんじゃぁありません!」

「照れちゃって・・・か〜わいい〜。」

ミナトさん・・・白鳥さんが来たら、私なりの歓迎を覚悟して置いてください・・・

 

 

 

 

 

 

「おい!アキト!いっしょにやらないか!」

私とアキトさんが木陰で休んでいると、ヤマダさんが声をかけてきました。

「何をするんです?」

「ビーチバレーだ!浜辺と言ったらこれが無くっちゃぁな!」

「よし、やろう。」

そう言うとアキトさんは私の手を取り

「ルリとパートナーを組む。それで良いな?」

「オッケー、オッケー。・・・お〜い!アキトも参加決定だ!」

私たちはヤマダさんの後を追いかけていきました。

ちなみに何時も煩いキノコは、すでに穴に埋められて顔だけが砂浜から覗いています。

 

 

 

 

 

 

「じゃあ、テンカワ君とルリ君がパートナーと言う事で・・・やはりここは男女混合チームにしようか。」

アカツキさんが提案します。

「じゃあ、私はヤマダ君と!」

「おう!いいぜ!」

ヤマダさんとヒカルさんがパートナーみたいですね。

・・・あれ?そういえばヤマダさんと呼んでも今までは

「ダイゴウジ=ガイだ!」

と言っていたのに・・・何か心境の変化でもあったのでしょうか?

「じゃあ俺はロン毛と組もうか。

アキトがルリに取られてしまっているからな。」

「おいおい、僕と組むのがそんなにイヤなのかい?」

「イヤだ!」

「・・・」

はっきり宣言されちゃってますね。

「じゃあ私はプロスさんと組もうかな。」

「私で宜しいのですか?ミサキさん。」

「またまた〜、謙遜しちゃって。」

「何の事だかわかりませんが、勝負となれば真剣にやらさせていただきますよ。

・・・ゴート君、これで詰みです。」

・・・浜辺で将棋をする意味なんてあるのかな?

「それじゃあ、私はウリバタケさんとペアを組みます。」

「くぅぅぅぅ、燃えるね〜。よっしゃ、メグミちゃん!俺達が優勝してやるぜ!」

メグミさんとセイヤさん・・・なんだか異色の組み合わせって感じがします・・・

「は〜い!しつも〜ん!」

「なんだい?艦長?」

「優勝特典はなんですか〜?」

「テンカワ君を一日中独り占めできる権利。」

何ですって〜!アカツキさん、聞いていません。

「ちゃんとテンカワ君のサインもある。」

「え?」

アキトさん、まさか・・・

「そういえばあの時、ネルガルの新しいサインペンのモニターを頼まれて・・・」

「そう!あの時君が書いた紙はちゃんとここにある。」

アカツキさん・・・後でお仕置きです。

「まぁ、しょうがないか。俺達が優勝したらどうなるんだ?」

「君達が優勝してしまった場合は、一日ほど休暇を上げよう。もちろんデート代はタダ!」

「やります!」

あ・・・思わず叫んでしまいました・・・

「ふっふっふっふっふっふっふっ・・・

私が優勝したらアキトとデートできる・・・

ジュン君!私たちも参加するわよ。」

「ま、いいけどね・・・それよりユリカ、バレー出来たっけ?」

もちろん出来るわけありません。

はっきり言って安全牌です。

「なら、私はゴートさんと組むわね。」

「むぅ。」

エリナさんとゴートさんのペアね・・・

エリナさんを狙えば良いみたいですね。

「私は・・・お兄ちゃんと組みたかったんだけれど

・・・いいわ!私はこれをやります。」

と言って取り出したのは『解説者』のプラカード・・・説明がしたいんですね。

隣にはげすとと書かれたプラカードを持ってニコニコしているラピス・・・

「じゃあ、審判は主審がイズミ君で副審がプルセル君っと・・・

組み合わせを今から決めるから・・・」

アカツキさんの目がなにやら怪しいです。

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ、一回戦 ヤマダ・アマノペア対テンカワ・ホシノペア」

何時の間にかナデシコのクルーが集まってきています。

「ルリルリ〜!頑張ってね〜!」

「アキト、頑張りな。」

ミナトさんがホウメイさんと一緒に私たちを応援してくれています。

「アキト!おめぇには何も恨みは無いんだが

優勝したら、ゲキガンガープレミアムグッズを貰えるとあっちゃあ後には引けない!」

「そうよ!ルリちゃん!私の作家デビューが掛かっているんだから!」

ヒカルさん・・・あれだけ手伝わせておいてその台詞ですか・・・

容赦はしません。

それにしても優勝商品は各個人で違うみたいですね。

「それでは一回戦!始め!」

「おりゃぁ〜!熱血サーブ!」

ヤマダさん・・・天井サーブの何処が熱血サーブなんですか!

「アキトさん!」

私が軽々レシーブするとアキトさんがそのままスパイクを叩き込みました。

ヤマダさんの顔面めがけて・・・

「ふごぉ!」

「ヤマダ君戦闘不能・・・テンカワ・ホシノ組・・・WIN!」

ふっ・・・戦いは何時もむなしいです・・・

 

 

 

 

 

 

 

「第2回戦!ゴート・エリナ組対テンカワ・ホシノ組!」

「ちょっと待て!何で続けて俺達の試合なんだ!」

アキトさんが抗議します。しかし・・・

「テンカワ君、よく見てごらんよ。」

アカツキさんは看板を指します。

「なに?ナデシコ杯争奪ビーチバレーボール勝ち抜き大会・・・」

「そう!すべてのペアに勝つ事が出来ない限り優勝はありえない!」

卑怯です・・・アカツキさん。

この時点でお仕置きフルコース決定ですね。

「は〜、解った。すべて勝ち抜けば良いんだろう?」

「そう!テンカワ君、私が勝ったら一日付き合ってもらえるんだから・・・」

エリナさん、目が危ないです。

そんなに殺人スパイクの餌食になりたいんですか?

ゴートさんは防御力高そうですし・・・ここはやはり!

「エリナさん!覚悟!」

私の放ったスパイク(少し手加減モード)はエリナさんの顔面に直撃する・・・はずでした。

「むん!」

ゴートさんがとっさに手を出して私のスパイクをレシーブしました。

今度は私達がピンチです!

手加減なんかせずに、本気でエリナさんを瞬殺しておくべきでした。

「たぁ!」

エリナさんが放ったスパイクは・・・

見事にネットのワイヤーにはじかれて・・・

自分の顔面に直撃しました・・・

周りの皆がなんて言って良いのかわからない・・・と言った表情を浮かべています。

イズミさんがエリナさんのところに駆け寄って・・・手を大きく振りました。

「テンカワ・ホシノペア・・・WIN!」

イズミさん・・・一人冷静なんですね・・・

「・・・無様ね・・・」

イネスさん、解説者なんだから・・・その台詞はちょっと・・・

それに、キャラクターが違います。

 

 

 

 

 

 

 

「3回戦、リョーコ・アカツキペア対テンカワ・ホシノペア!」

「よっしゃぁ!」

気合入りまくりですね・・・リョーコさん。

「アカツキ君の表情はちょっと険しいわね。」

「どうして?」

「前の2組で、お兄ちゃんの体力が消耗されればと思っていたんでしょうけれど・・・」

「見事に殲滅されたから、少しも体力が消耗していないって事?」

おお!解説らしい事をしている!ラピスも中々ゲストらしいコメントです。

でもアカツキさん・・・お仕置きは何が良いですか?

私の視線に気が付いたのでしょうか?

アカツキさんは少し青い顔をしています。

そして・・・

私の放った最初のスパイク(ちょっと本気モード)が、アカツキさんのすぐ側を掠め

大きな砂柱があがり、やがて砂煙が晴れると砂浜にボールが突き刺さっています。

それを見たアカツキさんは

「すまない、棄権する。」

そう言うとくるりと背を向けました。

「ちょっと待て!何なんだそれは!」

僕はまだ死にたくない!

そう言うとアカツキさんは走り去っていきました。

後には呆然とするギャラリーと私達がいました・・・

「・・・次は誰です?」

私が残りの人たちを見ます。

皆顔を見合わせています。

どうやら私の誠意が伝わったようですね。

皆さん続々と棄権を表明しました。

「それでは私達がお相手しましょう。」

そう言って立ち上がったのはプロスさん、ミサキさんのペアです。

この二人には脅しは通用しませんね・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「次の試合です。

プロスペクター・ナグモペア対テンカワ・ホシノペア!」

・・・さすがに強いです・・・この二人・・・

プロスさんは飄々としていながらちゃっかり良い所にポジションを取っていますし

ミサキさんも私達のスパイクを難なく受けています。

おそらく『神気』を使っているのでしょうが・・・

やがて試合のほうはお互いが1セット取って残り1ポイントで私たちが勝ち、

逆に1ポイント取られてしまうとジュースに持ち込まれてしまいます。

こうなってくると、この中で一番体力の無い私が不利ですね・・・

既に3セット目の途中からアキトさんに任せっきりになっています・・・

「まずいな・・・」

「ええ、このままジュースに持ち込まれてしまうと私たちが不利です。」

長時間、太陽の中で動きつづけた私は、既に体力が限界に近づいています。

「アキトさん、ここは心理戦を仕掛けます・・・」

「何か考えがあるのか?」

「ええ、任せてください。」

そう言うと私は最後のサーブを打つ為ボールを持ちました。

「ミサキさん、優勝してアキトさんを独り占めしようって思ってますね?」

ミサキさんは露骨に顔を赤くして抗議してきました。

「そ、そんなこと無いわよ・・・わ、わたしはただ・・・」

「言っておきますけれどアキトさん・・・夜は激しいですよ。」

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

「「「「「「ええ〜〜〜〜〜〜!!!」」」」」

「テンカワさん、どういうことですか?」

「アキト!まさかルリちゃんに・・・」

「テンカワ!おめぇはやっぱり鬼畜王だ!!」

「アキト君、いくらルリルリとラブラブだからってまだ早いわよ。」

皆さん大混乱しています。プロスさんとミサキさんの意識が

完全にアキトさんの方に向けられています。

ちゃ〜んす!

私はポヨンとしたサーブを打ち、ボールはそのままミサキさんたちのコートに落ちました。

「勝者、テンカワ・ホシノペア!」

イズミさんの冷静な声が辺りを支配しました。

「私たちの勝ち・・・ですね。」

「ルリちゃん・・・もしかして・・・」

ミサキさんが確信したように尋ねてきます。

「はい、心理作戦です。」

「じゃあ、あの言葉は・・・」

「アキトさん・・・寝相が激しいんです。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

皆さん燃え尽きちゃいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

「次はもういないのか?」

アキトさんはぐるりと周りを見渡します。

ユリカさんとジュンさんのペアが私達の体力が減ってきたところに

試合を申し込んできましたが私達の敵ではありません。

少してこずりましたけれど・・・

まぁ、こちらの体力がなくなっていたのも原因でしょうが。

メグミさんとセイヤさんはこちらの体力がほとんど無くなって来た所を

狙って来ましたが、アキトさん一人の活躍で

あっという間に勝負がついてしまいました。

 

 

 

「どうやら、ワイらの出番見たいやな。」

そう言いながら出て来たのはカズマさんとアヤさん。

一番手強い相手が残っていたみたいですね。

「カズマ・・・手加減はしない。」

「望むところや。」

アキトさんとカズマさんが勝手に盛り上がっています。

「アヤさん、あなたが勝っても何の利益も無いのでは?」

「私が勝てばラピスは一日中アキトの傍にいられる。」

ふとラピスを見ると、ニコニコしながらこちらを見ています。

どうやら、ラピスのお願いをアヤさんが聞いたみたいですね。

ふふふ・・・そうですか・・・あくまでも私たちを邪魔するというのですね・・・

そっちがその気なら・・・もう容赦はしません。

「や、やばい・・・カズマ・・・五体満足で帰れないかも知れないぞ。」

私の様子に気がついたのかアキトさんがカズマさんに忠告します。

「なんやて?」

訝しがるカズマさんに対して私は全力でプレーしました。

途中、5回ほどボールが破裂したのはご愛嬌でしょう。

プロスさんが何やら計算しています。

恐らくボールの経費でも計算しているのでしょう。

それに、さすがカズマさんです。普通の人だと3発も食らえば

気絶するのですが、まだ立ち続けています。

しかし、その顔面は見る影も無く腫上がり

元の顔が判らないまでになりました。

「どうやらルリちゃんの逆鱗に触れたみたいね。」

「そうだね、ルリ姉・・・怒ったら怖いから。」

冷静に解説するイネスさんとラピスを尻目に

私はアヤさんに問い掛けます。

「まだ続けますか?」

「ええ、カズマならこの程度の事くらい大丈夫だから。」

「ちょ・・・まて・・・」

・・・かなりダメージを受けているのでは・・・

周りで観戦している皆も同じような思いがあるのでしょう。

結局、私達はカズマさんを戦闘不能に追いやることで勝利しました。

そのときは私も体力の限界だったらしく、

試合が終わると崩れ落ちるように倒れこんでしまいました。

「ルリ・・・ルリ・・・」

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・

私の意識はそこで途切れていました。

 

 

 

 

 

 

 

「う・・・」

私はうっすらと目を開けると

「大丈夫?ルリルリ。」

ミナトさんが居てくれました。

「あ・・・私は・・・」

「軽い日射病だって。」

そうですか・・・

「しばらく休んでなよ。」

「アキトさんは?」

「ホウメイさんに借り出されてバーベキューの準備。

ルリルリが倒れたときは、本当に慌てていたのよ。

イネスさんが何度も落ち着いてって言っているのに

あたふたと・・・」

私がミナトさんが見ているほうに視線を向けると

アキトさんがバーベキューの準備をしているところが見えます。

「ふぅ、駄目ですね。私って・・・」

「どうしたの?ルリルリ。」

「アキトさんの足手まといにならないように、頑張って来たんですが

何時の間にか、アキトさんの重荷になっているような気がするんです。」

ミナトさんは少しアキトさんを見て

「そうじゃないでしょう?アキト君が頑張れるのはルリルリのお陰だよ。」

「そうでしょうか?」

「そうだよ。う〜ん・・・なんでだろう、時々アキト君って

物凄く暗い影を見せるんだけれど

ルリルリが傍によるとそれがなくなるんだよね。」

ミナトさん、結構アキトさんのこと見てたんだ。

「ねぇ、アキト君って何者なの?」

ミナトさんが私に尋ねてきます。

「普通の人ですよ。」

「でも、アレだけの戦闘能力なんて普通の人には習得できないわよ?」

「・・・全てが終われば・・・私もアキトさんも・・・

笑顔で話せるときが来ると思いますよ。」

ミナトさん・・・私があなたを不幸にさせたりしません。

「そう・・・だったら一つだけ、約束させて。」

「はい、何でしょう。」

「絶対、幸せになりなさい。」

「そのつもりです。」

私が答えるとミナトさんは笑っていました。

私もつられて笑いました。

ミナトさん・・・その台詞は私からも言いたいんです。

幸せになってください。

前回の歴史では被害者の一人でもあるんですから・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

『チューリップ発見、これより破壊する。』

私たちが一通り浜辺で楽しんだ後本来の目的でもある

チューリップの調査及び破壊を行うこととなりました。

カズマさんも脅威の回復力を見せて今回の作戦に参加しています。

「う〜ん、もう一日だけここに居たいわね〜。」

「そうですよねぇ、せめてもう一日あれば

アキトさんを誘い出して・・・」

メグミさん、そういう独り言は誰も居ないところで言うべきだと思うのですが・・・

「テンカワ機、アカツキ機、ヤマダ機。攻撃に入ります。

スバル機、アマノ機、イズミ機、アヤ機、カズマ機は後方支援中です。

・・・そうですね、もう一日くらいここにいても良いんじゃあないですか?」

私はユリカさんに尋ねます。

「う〜ん・・・」

ユリカさんは何か考え事をしているみたいです。

「どうしたの?艦長?」

ミナトさんも、いつもと様子が違うユリカさんを見て心配しています。

「ねぇ、ルリちゃん・・・」

「何ですか?艦長?」

アキトの寝相が悪いって事・・・なんで知ってるの?

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

ブリッジを静寂が支配します。

「そう言えば・・・」

「アキト君も否定していなかったみたいだし・・・」

「ルリ姉・・・正直に話して。」

・・・困りました・・・

「そ、そんな事言える訳ないじゃないですか!」

私は少し顔が赤くなっているかもしれませんね。

 

 

『実は夜勤の時、あまりにも暇だったからアキトさんの部屋を覗いていました・・・』

 

だなんて・・・

 

 

まるでストーカーのような行為を・・・

 

 

 

い、言えなひ・・・

 

 

 

しかし廻りのみんなは勝手に誤解していきました。

「アキト!ルリちゃんに手を出したなんて!信じていたのに!」

「アキトさん!一体ルリちゃんに、なんて脅されたんですか!」

「アキト、ルリ姉に手を出したって本当?」

「アキトさん、どういう事ですか?」

「お兄ちゃん、さすがにまだ早いわよ。」

アキトさんの廻りにナデシコ女性陣からのウィンドウ通信が

所狭しと並びました。

『な、何だ?一体?』

アキトさん・・・ごめんなさい・・・

『テンカワ君・・・君は・・・敵だ!』

『アキト・・・』

アカツキさんとリョーコさんの怒りのこもった一撃を受けて

巨大バッタはあっという間に叩きのめされました。

 

 

 

『だってリョーコちゃんの顔・・・怖かったもん・・・』

『アカツキの奴も目が完全に据わっていたからな・・・』

とは二人の攻撃を間近で見ていたヒカルさんとヤマダさんの言葉です。

 

 

 

 

そして・・・

「さぁ、ルリちゃん。正直に話してちょうだい。」

「そうよ、ホシノ=ルリ。何があったのか話さない限りここから開放されることは無いと思いなさい。」

「ルリちゃん、逃げようとしても無駄よ。」

現在私はユリカさん、メグミさん、リョーコさん、エリナさん、ミサキさん、プルセルさん、そしてラピスによって尋問を受けています。

「そ、それは・・・」

やっぱり言えません。

しかし、次の瞬間ラピスとルビィにより、私のプライベートファイルがハッキングされてしまいました。

「ルリ姉・・・」

敵にラピスとルビィが居るのでは仕方ありません。

「そうです、この間夜勤の時に暇だったから、アキトさんの部屋を見ていました。」

私が開き直って言うと

「ルリちゃん・・・」

「何ですか?ユリカさん。」

「・・・この画像は私が没収します。」

「あ、ユリカさんずるいです。あとでこっそり見ようとか思っていません?」

「い、いやだなぁ〜メグちゃん。そんな事ないわよ。」

ユリカさんのコメカミに、一筋の冷汗が出ているのを見逃す皆さんではありません。

「あ〜!やっぱり考えてた!」

「ここは公平にみんなで所有するって言うことで・・・」

「そうね、ミサキさんの言い分が正しいわね。

そういう事だからラピス、やっちゃって。」

「わかった。」

エリナさんの言葉を受けてラピスが先ほどの画像ファイルを皆のプライベートフォルダに移していきました。

甘いですよ、ラピス・・・アキトさん関連の画像はそれだけではありませんから。

『あ、この他の画像ファイルはどうするんですか?』

「どういう事?ルビィ?」

『ルリは巧妙に隠しているけれどここをこうすれば・・・』

「これもすべて没収だな。」

リョーコさんの言葉で私は敗北を悟り、ガックリとうな垂れました。

 

 

 

 

 

 

「アキトさん・・・」

私は展望室でアキトさんを発見すると声をかけました。

「ルリか・・・」

「アキトさんもですか・・・」

「ああ、アカツキやウリバタケさん、カズマ・・・整備班の皆・・・」

「ごめんなさい・・・」

「いや、良いんだ。前回に比べればな。」

そう言えば前回はテニシアン島を出た後

再びユリカさんとメグミさんに加えて、リョーコさんの手料理を食べる羽目になりましたから・・・

「アキトさん・・・ひょっとしてトラウマになってませんか?」

「・・・そうかもな・・・」

確かにあの料理というより物体は酷い物があります。

「・・・結局、アクアさんには誰も会わなかったな。」

「そう言えばそうですね。」

私が検索した結果、テニシアン島自体

クリムゾングループが所有しているのですが

アクアさんはテニシアン島に来ていない事になっています。

ひょっとして、歴史に歪ができているのでしょうか?

私はその事をアキトさんに話しました。

「・・・大丈夫だろう、その程度の事は・・・」

「そうでしょうか?」

私は少し不安になりました。

「ああ、だからこそ、こうして二人で居るんだろう?」

私はアキトさんにピッタリと寄り添い

「私も、料理習いましょうか。」

「そうだな、今度一緒に料理してみるか。」

「そうですね。一緒に料理をして、一緒にご飯を食べて・・・」

「何時か・・・そんな時が過ごせる時が来れば良いな。」

「ええ。」

「ルリ、俺は今のナデシコが好きだ。

ユリカが居て、メグミちゃんが居て、リョーコちゃんが居て・・・

ここにジャンプしたのも、偶然ではなく必然だったんじゃないかって・・・

だからこそ、守りたいんだ。みんなの笑顔を。」

アキトさん・・・その気持ちは私も同じです。

私も皆がいて、その中心にアキトさんが居て・・・

一緒に笑い合えれば良いんです。

そう、今を守るために戦う・・・

展望室から見える夕日は赤く染まっていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

 

 

 

「ところで、優勝商品の休暇を使って何処に行きましょうか?」

展望室で思い出したかのように言います。

「そうだな、お金は全部アカツキが出してくれるんだったら

思いっきり高級なところに行こうか?」

「でも、私はアキトさんの料理のほうがいいですね。

最近ではアキトさんの作った料理以外で美味しいと感じるのは

ホウメイさんが作った料理しかありません。」

「そうだな・・・って、ちょっと待て。」

アカツキさんから渡された紙を見てアキトさんが言います。

「どうしたんですか?アキトさん。」

「・・・やられた・・・この休暇は今日限定じゃないか!」

私にその紙を見せながらアキトさんが言います。

「え?・・・た、確かに・・・」

そこには確かに今日の日付が・・・

これではデートどころか日付変更線を越えてしまった今では

すでに昨日の事ではないですか!

「ふふふふふふふ・・・・アカツキ・・・よっぽど死にたいらしいな・・・」

アキトさんの全身から神気が噴出します。

「そのようですね。」

アカツキさん・・・やはり、お仕置きしないとだめみたいですね。

「ルリ、オモイカネにアクセス。」

「はい、アカツキさんのプライベートフォルダを全て消去します。」

「ついでにアカツキの仕事量を5倍に増やしておいてくれ。」

「・・・これでアカツキさんは最低一週間は缶詰状態ですね。」

「ああ、エリナさんには苦労を掛けるな。」

「最近では仕事をもっていって、アカツキさんが苦悩しているのを見ると

ストレス解消になるって言ってました。」

「そうか。」

 

 

 

・・・その後、アカツキさんの私室から妙なうめき声が聞こえて来るようになったそうです。

一週間後、アカツキさんが仕事から解放されてみんなの前に姿を現した時は・・・

頬がこけ、目にくまができ、フラフラとした足取りで

時折虚空に向かい呟いている姿を、乗組員の何人かが目撃したようです。

 

 

 

 

 

 

おまけ その2

 

 

「そう言えば、誰か提督知らない?」

ブリッジでユリカさんが言います。

・・・そう言えば・・・埋めたまんまだったような・・・

「まぁ、居ても居なくても一緒ですから。」

「そうだね。」

私とラピスがゲームで対戦しながら言います。

「いかに提督と言えど、ブリッジに居てもらわなくては

給料が出ないと思うのですがねぇ。」

プロスさんが怪しい計算をしながら言います。

「ま、良いか。」

ユリカさんが言います。

「そうですね。あの人がいないと

ブリッジが平和ですね。」

「ええ。あ、メグミさん。このお洋服今度買いに行きませんか?」

プルセルさんとメグミさんが言います。

ブリッジは今日も平和でした。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

ルリ:この頃からすでに私はヒカルさんの手伝いをしていたんですか・・・

作者:こんな面白い状況をヒカルちゃんが見逃す事は無い。同人誌を作って艦内で売りまくっている。

ルリ:アキト×アカツキとか?

作者:それは想像にお任せするよ。

ルリ:エリナさんがバレーボールを顔面にぶつけるって・・・

作者:・・・実話・・・

ルリ:調子に乗るから自爆するんですよ。

作者:おまけに鼻血出して大変だったんだ。

ルリ:ドジですね。

作者:ぐう・・・

ルリ:それより最近何だかアカツキさんをいじめていませんか?

作者:まぁ、出番が無いより良いだろう。

ルリ:そうですね、既に被害に遭われている方が居るみたいですから。

作者:出来る限り全てのキャラに台詞を言わそうって考えているんだけれど・・・

ルリ:それは不可能に近いですよね。

作者:それでは次回 機動戦艦ナデシコ Re Try 第11話 気がつけば『お約束』 です。

ルリ:・・・私の一人称だと私の出番が無いんじゃぁ・・・

作者:・・・どうしよう・・・

ルリ:いっその事、私がナナフシを倒しちゃいましょうか?

作者:まぁ、どうするかは後で考えよう。

 

 

・・・今回の被害者・・・ホウメイガールズ、キノコ、アクア・・・

 

 

 

代理人の感想

ルリがパートナーじゃアキトが相手を瞬殺する以外に勝ち目はない・・・・と思ったら。

そうか、この話のルリはブーステッドマンでしたね(爆)。

 

>騙した

単にアキトたちの方がアタマが悪かっただけと言う気も(爆)。