開けちゃいけないパンドラの箱・・・

それでも開けずにいられないのが人間って訳で、

開いてみたら出て来たのはゲキガンガー・・・

あれ?これってリアルロボットアニメじゃなかったっけ?

ってのが前の歴史だったけれど・・・

白鳥さんも無事ナデシコに侵入したようですし、

ミナトさん・・・今度は悲しませたりしませんから・・・

 

 

 

 

機動戦艦ナデシコ Re Try 第15話 遠い星からきた『彼氏

 

 

 

 

 

 

 

格納庫では捕獲したゲキガンタイプに、コックピットらしきものがあると判明した事でキノコが叫んでいます。

「確かに、何者かが乗っていた形跡があるわね。」

「しかし提督、そんな事があるのでしょうか?

木星蜥蜴は基本的に無人兵器ですし・・・

イネス先生の話では普通の人間ではボソンジャンプは耐えられないって・・・」

・・・何だか、本当にお久しぶりって感じでこの二人の台詞を聞いたような気がします。

「おだまんなさい!とにかく、艦内で敵パイロットを探し出すの!

私たちの手で、極秘にね。」

キノコがキレています。まぁ、白鳥さんの安全は私がサポートしていますから、大丈夫でしょう。

「どうぞご勝手に。」

セイヤさんが座り込んで反対しています。

「何で俺達整備班がそんなことしなくちゃいけねぇんだ?

ま、保安部にでも任せなよ。」

周りの整備員から感嘆の声があがっています。

「そんな事したら周りの皆にばれちゃうでしょ?

パニックになるじゃない!

上からも内密にってお達しが来てるのよ!」

「まさか、このデカ物・・・軍の新兵器って事はねぇだろうな?」

「へ?」

「俺達ナデシコと戦わせて実験データを取ろうとか・・・」

「そうなのかしら?」

・・・相変わらず冷遇されているみたいですね。何も情報を得ていないようです。

「しゃぁねぇなぁ、俺達の艦は俺達で守るか!」

セイヤさんの言葉に整備班の皆が拍手を送っています。

まぁ、整備班程度では白鳥さんの実力に敵いませんから大丈夫でしょう。

「何や、おもろい事話しとるな?」

「しかも、私たちに内緒で。」

「私は別に興味は無いが・・・」

カズマさん、ミサキさん、アヤさん・・・拙いですね。この三人に見つかれば、いかに白鳥さんといえど・・・

計画を早めなければ・・・

白鳥さんの行方は常にオモイカネによりトレースしていますから

そこにミナトさんを連れて行ってご対面と行きましょうか。

「ミナトさん、そろそろ交代の時間です。」

「あ、そうね。じゃあ、後は宜しく。」

私はラピスと、ミナトさんはエリナさんと交代します。

「ラピス、月の表面に注意しておいて下さい。

敵はまだ居ますよ。」

「わかった。」

「艦内は今のところ異常ありませんから」

「了解。」

私はラピスとの引継ぎを済ませます。

「どうしようか、ルリルリ。」

・・・白鳥さんは・・・お風呂場でしたね・・・中々刺激的なところに潜んでいますね。

「少し汗をかきましたからお風呂に行きましょう。」

「そうね、そうしましょうか。」

私はミナトさんと二人でお風呂場に向かいます。

ネルガルは日系企業でもあるので戦艦に大浴場を作ったそうです。

そう言えばナデシコCにもありましたね。

ハーリー君がよく覗いていたようですけれど・・・

もちろん、ハーリー君は即殲滅しましたけれどね。

「あれ、ルリルリ・・・まだブラ着けてないんだ。」

グサ・・・

ミナトさん・・・言葉の暴力って知ってます?

「私はねぇ、10歳の時だったのよ。」

グサ、グサ・・・

も、もう立ち直れそうに有りません・・・

私が初めてブラを着けたのは・・・14歳のときでした・・・

「あ、あれ?ルリルリ・・・どうしたの?」

「い、いえ・・・ミナトさん・・・何でもありません・・・」

まさか、ミナトさんから精神攻撃を受けるとは・・・

「それより、チョッとだけでも着けてみない?」

うう・・・私にはまだ必要無いんです・・・

その時でした、ミナトさんのコミュニケが鳴ったのは。

「あ、チョッとゴメンね、ルリルリ。はい、ミナトです。」

ミナトさんは映像をオフにして昔の電話みたいに名乗ってからコミュニケに出ました。

「ミナトか。俺だ。」

ゴートさんですね。

「ミナト・・・この間の話なんだが・・・」

「なぁに?これからお風呂に入るところなんだけど。」

「・・・」

ゴートさん、多分耳まで真っ赤になっていますね。

「また、私のためを思ってとか言うんでしょ。どうして俺のために残れとか言えないの?」

「バカな事を言うな。俺は本当にお前の事が心配で・・・」

「あ〜あ。嫌だ嫌だ。素直になれない男なんて最低!」

「ゴート君、ここに居ましたか。緊急事態です。」

プロスさんの声ですね。

「分りました。・・・また後で話そう。」

それだけ言うとゴートさんは通信を切りました。

「男って・・・」

そう言うとミナトさんは無造作にコミュニケを外し、脱衣籠の中に入れました。

「ゴメンね、ルリルリ。」

「いえ、大人の話はよく分りませんから。」

ミナトさんの顔は・・・何処か寂しそうでした・・・

 

 

さて・・・白鳥さんは・・・

あれ?姿が見えません・・・

どこかに移動したのでしょうか?

脱衣場にも姿を見せませんでしたし、

浴場にも気配を感じ取る事は出来ません。

・・・まぁ、チャンスはこれから幾らでもあります。

とりあえずお風呂に入って汗でも流す事にしましょうか・・・

広いお風呂って好きです。

私の世界が、無限に広がっていくような感じがします。

ミナトさんは、頭に手ぬぐいを乗せて鼻歌を歌っています。

「ふぅ、何度入っても気持ち良いわね。」

「ええ、後でフルーツ牛乳飲みませんか?」

「手を腰に持っていってね。」

私とミナトさん・・・他人から見たらどう思うのでしょうか?

姉妹?親友同士?親子?まぁ、親子って言うのはミナトさんに対して失礼ですね。

でも、ミナトさんは尊敬しています。

私に笑顔をくれた人、悲しみの意味を教えてくれた人、私を誰よりも理解してくれた人・・・

もし、ミナトさんがアキトさんを好きになったら・・・私はミナトさんに敵わない・・・

かつて、ユリカさんがアキトさんと結婚した時は、素直に祝福する事が出来ませんでした。

でも、ミナトさんなら・・・

「あれ?ルリルリ・・・あそこになんか黒っぽい物が揺れているんだけれど・・・」

ミナトさんが湯船の隅を指します。

「え?そう言えば・・・」

まさか・・・白鳥さん?

「何?これ・・・海藻?」

「ミナトさん、お風呂に海藻は生えないと思いますけれど・・・」

「それもそうね。でも何かばっちい感じね。」

ミナトさんがもじゃもじゃをツンツンと突付く。

すると、その黒いもじゃもじゃが、いきなり浮かび上がりました。

「きゃっ!」

ミナトさんが少しビックリします。

立ち上がったのは、少し・・・と言うかヤマダさんに似た顔で黒髪黒瞳の

アジア系の顔、ゲキガンガーのパイロットスーツに身を包み

手には木連が使う拳銃を握っています・・・

「ま、待てっ!自分は怪しいものではない。抵抗しなければ手荒い真似は・・・」

白鳥さん・・・十分怪しいんですけれど・・・

それに、自分から怪しくないって言っている人が一番怪しいんですけれど・・・

「あんた、だぁれ?」

ミナトさん・・・私を庇うように、いきなり立ち上がります・・・大胆ですね。

お風呂場ですから、私とミナトさんは当然何も身に着けていません。

「ぶっ!」

白鳥さんは盛大に鼻血を出して、そのまま湯船の中に身を静めてしまいました。

どこぞのプロレスラー?

「な、なんなの?この人・・・」

「さ、さぁ・・・」

木連の人にミナトさんのヌードはチョッと刺激が強すぎましたね・・・

 

 

 

私たちは白鳥さんをとりあえず脱衣所のほうに運びます。

・・・白鳥さん、結構重たいですね。

私とミナトさんはとりあえず着替えて、白鳥さんの目が覚めるのを待ちます。

「ねぇ?ルリルリ、この人が着ている服って

ヤマダ君が見ていたマンガに似ていない?」

「そうみたいですね。」

「てことは、ヤマダ君の知合い?」

「でも、ヤマダさんは何も言っていませんでしたよ?」

ああ見えてもヤマダさんは結構律儀で、筋を通すべきところはきちんと筋を通します。

・・・煩いのは何時もの事ですけれどね。

「じゃぁ、一体・・・」

ミナトさんが白鳥さんの顔を覗き込んだその時でした。

気絶した白鳥さんが最初に見たのは、ミナトさんのアップ・・・

「うわぁ!」

慌てて起き上がる白鳥さんの顔がミナトさんの顔にぶつかって・・・

「あ、キスしてます・・・」

私は誰に言うまでも無く呟きます。

二人の顔が真っ赤になります。

いつまでキスしているんでしょうか?

ミナトさんは白鳥さんから慌てて離れると

「な、ななななな何するのよ!」

ぱち〜ん!

ミナトさんの平手打ちが白鳥さんを直撃します。

もしかして、これって最悪の出会いって奴ですか?

「ああああああの、そのこれは事故と言うかなんと言うか・・・

とにかくすみません、この通り謝ります!」

いきなり土下座をする白鳥さんを見て、ミナトさんは

「も、もう良いわよ。そんなに謝られると、かえってこっちが悪者みたいじゃないの。」

「いえ、婦女子の裸体を見て、尚且つ、せ・・・せせせせせせせ接吻まで・・・いかような処分も受けます!」

「私が許すって言っているんだから良いわよ。」

「あ、ありがとうございます・・・え〜っと・・・」

白鳥さんはミナトさんしか見ていません・・・チョッと悔しいですね。

「私は、ハルカ=ミナト。こっちはホシノ=ルリ。」

「どうも。」

私はピョコンとお辞儀をします。

「そうですか、失礼しました。」

いきなり立ち上がり、敬礼をする白鳥さん。

「自分は、木星圏ガニメデ・カリスト・エウロパ・及び多衛星国家間反地球共同連合体

突撃優人宇宙部隊所属、白鳥 九十九少佐であります。」

・・・舌噛まないのでしょうか?

「木星・・・なんだって?」

「木星圏ガニメデ・カリスト・エウロパ・及び多衛星国家間反地球共同連合体であります。」

「長いから、省略して木連で良いんじゃありませんか?」

「いえ、木星圏ガニメデ・カリスト・エウロパ・及び多衛星国家間反地球共同連合体と呼んで頂きたい。」

「嫌です。長い名前って嫌いです。」

「・・・」

言葉を無くす白鳥さん。

「あの・・・コスミケの会場だったら違うんだけれど?」

「コスミケ?なんです?それは・・・」

「それに、マンガの話はもうしなくて良いからさぁ。」

「いえ、マンガの話では有りません。」

白鳥さんがはっきり言います。

「あのねぇ、人類はまだ火星より向こうに行った事無いのよ。

なのに、どうして木星なんたら連合なんて言うのよ。マンガ以外の何なの?」

「それは、一部の人間により歪められた歴史です。

現に私は木星からやってきました。」

白鳥さんの言葉に嘘が無いことを見抜いたミナトさんはとりあえず話を聞く事にします。

「で?どうするの?私たちを人質にでも取るつもり?こう見えてもルリルリは強いわよ。」

「大丈夫ですよ、ミナトさん。この人はそんな事しません。」

私の確信めいた言葉にミナトさんは不思議な顔をします。

「どうしてそんな事がわかるの?」

「簡単な推理ですよ。さっき、この人は私たちを人質に取ることが出来たはずです。

それなのに、そうしなかった。」

「当然です、女性は慈しむべしと私たちは教えられていますから。」

私の言葉を白鳥さんが続けます。

「そ、そうなの?」

ミナトさんは少し、白鳥さんに興味が出てきたようです。

「ところで、どうやって帰るつもりですか?

まさか、このナデシコを乗っ取って帰ると言うつもりでは無いですよね?」

私は、ゲキガンタイプの頭部が脱出ポットになっていることを知っていますから

わざと、このような質問をします。

「私に、考えがあります。テツジンが運び込まれたところに行けば・・・」

「テツジン?」

ミナトさんの問いに私は

「さっきウリバタケさんが嬉しそうに解体していたゲキガンタイプの事でしょう。」

私達は、白鳥さんを格納庫まで連れて行くことにしました。

 

 

 

 

「警戒警報発令。警戒警報発令。戦闘員以外は現在の場所から動かず、以上を確認し次第ブリッジに連絡して下さい。」

プルセルさんの声がひっきりなしに流れています。

でも今は・・・

「プルの言っている事って、コレの事よね。」

私は、二人で押しているワゴンを見ます。

洗濯物が大量に詰め込まれたワゴンの中には、白鳥さんが隠れています。

でも、白鳥さん・・・鼻血をショーツで止めないで下さい。

ま、まぁ私とミナトさんの分は抜いてあるから大丈夫ですけれど・・・

「先程、ゴートさん達が緊急事態といっていましたから。」

「それにしても、木星蜥蜴が侵入したって素直に言えば良いのに。」

ミナトさん、少しいらだっています。

「まぁ、正体不明の木星蜥蜴が実は同じ人類だったなんて知られたら

艦内は大パニック。地球側の士気も大幅に下がるでしょうね。

だから、ゴートさん達はひた隠しにしているんでしょうね。」

「大人の理屈よね〜。」

「すみません、私の為にお二人を危険な目に・・・」

私たちの会話を聞いていた白鳥さんが洗濯籠の中から顔を出します。

「あん、顔を出しちゃ駄目よぅ。」

「はっ、はぁ・・・しかし・・・」

「それより、あのロボットは本当に飛べるのね?」

「はい、先程申し上げた通りです。彼らが解体さえしていなければ・・・」

「隠れて!」

小さく、素早く、ミナトさんが言います。

進行方向に何時もの顔のゴートさんが立っています。

「艦内放送が聞こえなかったのか。部屋に戻っていろ!」

「聞こえたわよ。一体、何が起こっているの?まさか、敵でも侵入したんじゃないでしょうね。」

「それは言えん。」

ゴートさんが辺りを警戒しています。

「ふ〜ん、また秘密なんだ。」

「お前の為だ、秘密など知らないほうがいい!」

私の手を握っていたミナトさんの手に力が入ります。

「あなたって、いつもそう。艦を降りろなんて言うけれど、それは私のためだから・・・

そうやって何時も逃げ道を残している。ズルいのよ!あなたは!」

「・・・とにかく、部屋に戻るんだ!」

ゴートさんはミナトさんの手を掴みます。

「やっ!離してよ!」

ミナトさんがゴートさんに掴まれた手を振り解こうとしますが、ゴートさんの力には敵いません。

「いいから、戻るんだ!」

「嫌よ、この手を離してよ。」

仕方有りません・・・

「しつこいですよ、ゴートさん。」

私の神気を篭めた一撃がゴートさんの鳩尾に決まります。

「ぐぅ・・・」

倒れこむゴートさん。白鳥さんは立ち上がり、ゴートさんに拳銃を向けようとしていました。

「行きましょうか、ミナトさん。白鳥さんも、気配を消してください。」

私の行動にミナトさんと白鳥さんが呆然としています。

しょうがないですね・・・

「白鳥さん、ごめんなさい。」

「え?」

ゴス!

私の手刀は白鳥さんの後頭部を直撃し、そのまま気絶させます。

「ミナトさん、今のうちです。」

「え、ええ・・・」

ミナトさんと私は格納庫に向かい、急ぎます。

「何をしてるの?」

まずい・・・最悪の人物に出会ってしまったようです・・・

ネルガル保安部最強のミサキさん・・・

「ちょ、チョッとね・・・」

「何を隠しているの?」

「なんや、ミサキ。何かあったんか?」

くっ、カズマさんまで・・・

「侵入者が潜んでいる恐れがあるわ。部屋に戻りなさい。」

最悪です。アヤさんまで・・・

一人一人が、アキトさんに迫る実力を持っているだけに私一人では・・・

「そうですね、お仕事頑張ってください。」

私はミナトさんを促し、部屋に戻ろうとします。

「ちょい待ちぃや。」

ぎく・・・

ひょっとして・・・気付かれちゃいましたか?

カズマさんが、つかつかとワゴンに近寄り、

・・・このクマさんパンティはアヤのやな?

な、何であんたがそんなこと知ってるのよ!」

げしぃ!

・・・カズマさんがピクピクと痙攣しています・・・

いつも思うんですけれど、アヤさんの木刀攻撃って容赦ありませんね。

「アヤ・・・可愛い趣味してるわね。」

ミサキさんが言います。

「こ、コレはこの前ラピスと一緒に買いに行ったときにラピスとお揃いで・・・」

慌ててショーツを掴もうとするアヤさん・・・駄目・・・

グニョ・・・

「え?」

「あ。」

アヤさんが掴んだものは・・・白鳥さんの頭でした。

私が気絶させたままですけれど・・・

 

 

 

 

結局、白鳥さんは捕まってしまい、私たちも一緒に取調べを受ける事になりました。

ネルガルに対する利敵行為って事ですが・・・

ここには、プロスさん、イネスさん、ユリカさん、エリナさん、ゴートさん、ジュンさん、キノコと私たちがいます。

アヤさん達はパイロットルームに行っています。

「ほう、多少遺伝子を弄くっていますが、間違いなく地球人ですな。」

「地球人などというな!

俺は誇り高き、木星圏ガニメデ・カリスト・エウロパ・及び多衛星国家間反地球共同連合体の兵士だ。」

白鳥さん・・・

「よく舌を噛みませんね。」

「そうね。」

私とミナトさんが率直な感想を述べます。

『艦長、まもなく月軌道に入ります。現在月面基地ではアキトさんが

敵ゲキガンタイプと交戦しています。』

「あ、ありがとう、メグちゃん。すぐにブリッジに行くわ。

エステバリス隊に発進準備を連絡して。」

ユリカさんの言葉にエリナさんが反応します。

「艦長、二人の処分はどうするの?」

「今はアキトの援護をするのが先です。ルリちゃんたちを、いじめている場合じゃ有りません。」

「男と女の問題じゃないのよ!」

エリナさんがユリカさんに抗議をしています。

「でも、私たち男と女だよね。」

ミナトさんの言葉で皆が黙ります。

「とにかく、この人は監禁してください。

ミナトさんとルリちゃんは、許可が出るまで自室に謹慎していてください。」

ユリカさんの言葉でその場は解散となりました。

 

 

 

 

 

ナデシコの廊下を白鳥さんとアカツキさんが歩いています。

アカツキさんの手には拳銃が握られています。

「艦長も甘いよねぇ。・・・そろそろ良いだろう。」

アカツキさんが歩みを止めます。

「ん?」

白鳥さんが振り向くと、拳銃を構えたアカツキさんの目が光ります。

「木星蜥蜴は正体不明の無人兵器。それで良いじゃない。

せっかくみんなの気持ちが盛り上がっているのに

タイミング悪・・・」

ゲシィ!

「んなぁ」

私の一撃でアカツキさんが倒れます。

「白鳥さん、今のうちに逃げて!」

「し、しかし・・・」

「そうね、逃げるのなら今しかないわね。」

そう言いながら現れたのはイネスさん。

「これ、持って行きなさい。」

そう言いながら白鳥さんに渡したのはゲキガンガーのディスク。

「イネスさん、アキトさんに・・・」

私は小声でイネスさんに言います。

「ええ、伝えとくわ。」

「いえ、私が居ないからと言ってアキトさんを誘惑しなで下さい。」

「さぁ、どうかしら?」

イネスさんが怪しい笑みを浮かべます。

「何をしているんだ!」

あ・・・ジュンさん・・・

「くっ!」

白鳥さんがアカツキさんの持っていた拳銃を拾い上げ

ジュンさんに向けようとします。

それよりも早く、私がジュンさんを殴り倒していました。

「え?」

白鳥さんが呆けていますね。

「今のうちよ。急ぎましょう!」

ミナトさんに促されて、私たちは白鳥さんを連れて格納庫に行きました。

イネスさんはアカツキさんとジュンさんの治療をする為に残りました。

可哀想に・・・しばらく医務室のベットが指定席になりそうですね・・・

色んな意味で・・・

 

 

「動くな!動くとこの二人の命は無いぞ!」

格納庫にはパイロットの皆や整備班の皆さんが居ましたが

私とミナトさんが人質となっているので手が出せません。

「卑怯者!」

「国のお母さんは泣いているぞ!」

「君は完全に包囲されている!おとなしく投降しろ!」

ガシャリ

あれは・・・イツキさんのエステバリスでしょうか。

こちらにライフルを向けています。

「止めろ、新入り。人質ごと吹き飛ばすつもりか!」

「しかし!」

「そうよ、ルリルリは大切なアシスタントなんだから!」

・・・ヒカルさん・・・何時から私はアシスタントになったのですか?

「てめぇ!正々堂々と勝負しやがれ!」

ヤマダさん・・・勝負しようにも白鳥さんは攻撃手段が無いのですよ?

結局、エステバリス隊の皆さんは私たちに手が出せないままです。

その間に、私達はゲキガンタイプの頭部に乗り込みます。

「どう?白鳥さん、動きそう?」

「はい、通信系も破壊されていないようですし母艦の近くに行けば何とか・・・」

「そう、良かった。」

「ここで、あなた方を解放します。ありがとうございました。」

「いやよ、このままだとあなたは、ナデシコを出た途端に打ち落とされるわ。

シャトルくらい有るんでしょう?向こうについたらそれを貸して。」

「しかし・・・」

「もう、じれったいなぁ。発射スイッチはコレでしょう?」

ポチ

大正解です。ミナトさん。

脱出ポットはナデシコから発進していきました。

「オモイカネ、ナデシコに連絡。動くと人質の命は無いぞって。」

「ル、ルリルリ!あんたは戻んなさい。」

「もう無理です。」

「どの道、ミナトさんを一人にする訳には行きません。それに・・・」

私はミナトさんと白鳥さんを見て

「美少女は、さらわれるのがお約束ですから。」

私たちを乗せた脱出ポットは月面を飛行していきました。

 

 

 

 


 

ルリ:・・・

作者:あ、あの・・・

ルリ:・・・

作者:いや・・・だから・・・

ルリ:アキトさんの台詞・・・

作者:見事に無いね。

ルリ:簡単に言わないで下さい!アキトさんが出ないなんて!

作者:こ、この話ではアキト君は間に合わないんだ。

ルリ:それに、メグミさんの代りに私が白鳥さんと・・・

作者:ミナトさんのことが気になるだろう?

ルリ:それは・・・

作者:木連側にミナトさんとメグミちゃんを持っていったら描き様がないから・・・

ルリ:それもそうですね・・・ってアキトさんがまた出てこないじゃないですか!

作者:い、いやぁ・・・そうなるのかな?

ルリ:外伝・・・

作者:え?

ルリ:私も外伝を書いて欲しいです。

作者:い、いや・・・外伝はアキト君が一応主役だから・・・

ルリ:アキトさんと私しか出てこない・・・

作者:18禁?

ルリ:書いてくれるんですか!

作者:いや・・・そこまでの技量も無いし・・・

ルリ:そうですか・・・なら、しょうがないですね。

作者:ほっ・・・

ルリ:今から抗議のメール(ウィルス)を・・・

作者:君のせいか!最近、破壊神がやたらと攻撃を仕掛けてくるのは!

ルリ:さぁ、何の事でしょう?

作者:くっ・・・

ルリ:まぁ、18禁はともかく外伝くらいは書いてくれるんでしょうね?

作者:え?あ・・・あはははははは・・・ダッシュ!

ルリ:では、次回 機動戦艦ナデシコ Re Try 第16話 『僕達の戦争』が始まる お楽しみに

 

 

―ルリとアキトの18禁・・・途中まで書いちゃったよ!どうしよう・・・

 

 

 

 

 

代理人の感想

ああっ!

メグたんの最後の見せ場がっ!(爆笑)

可哀想にな〜、時ナデではレイナに奪われ、そしてまたルリに奪われ。

こ〜ゆ〜扱いを見てると議長の義憤もよくわかる(笑)。

 

 

 

 

 

・・・・11歳のルリとアキトの十八禁ですか・・・

 

ペドフィリア野郎って言ってもいい(核爆)?