─ 西暦2120年12月1日 日本横須賀・ナギ自宅 ─

「いい、明人くん。もし・・・もしもね、アタシの身に何かあった時には・・・リースを連れて渡良瀬分子生物研究所の教授を訪ねて。必ず力になってくれるから」


ナギさんの視線の先には小さな布団にくるまれて寝ている銀色の髪をした少女がいる。

彼女はリースの頭を優しく撫でながらそう俺に言った。2人でリースの寝顔を見る、一緒に暮らすようになってから必ず行う事になっていた。


「なぜそんな事を言うんですか?」


俺は突然そんな事を言いだした彼女の真意が分からず理由を聞いてみる。


「ん〜、なんとなくカナ。あの事があってから心配性になっちゃったのかもネ」


彼女は苦笑しながらすやすやと眠っているリースを見ている。


「俺が護衛では心配ですか?」

「そんな事ないヨ、明人君はとっても強いし信頼できる人だから・・・安心してる」

「なら・・・俺にまかせておいてください」


だがプリムローズを巡る軍とのトラブルで研究所を辞めたという彼女としては心配なのかもしれない。

俺は彼女を守る為、軍との戦闘も想定し子飼いとも言える〈プロミネンス〉の陸戦隊を彼女の家の周りに配しておいた。


だが・・・その時にはこんな結末になるとは夢にも思わなかった。





連合海軍物語

外伝5「襲撃」


─ 西暦2120年12月8日 超兵器〈プロミネンス〉航空機材格納庫 ─

明人は赤城副長を連れ最終テストが終わり格納庫に搬入されて整備が始まった機体を見ていた。彼の左腕は真っ白い三角巾で吊られていた。


「しかしなあ」

「どうされました?」


明人のぼやきに近い言葉に赤城副長が聞いてくる。


「いや、まさか戦艦に航空戦力じゃなくこんな物・・・・を積み込む事になるとは想像してなかったからさ」

「確かにそうですね」


明人の言葉に赤城副長もまったくという感じで頷いた。


「最近の技術革新は凄いよな、戦艦や武器だけじゃないが」

「ええ、その技術の大本となる《遺跡》を独占していたのがテュランヌスだった訳ですから」

「広まれば革新は早いか」

「でも艦長、アレ・・・・・実は気に入っているでしょう?」


副長が鼻を鳴らすような笑い方をし目の前にある物を見上げる。


「まあな。ある意味・・・男のロマンだろ」


明人もそれに習い視線を下から上へ向け目の前にそびえ立つ巨人を見上げた。


「マーストリヒ製〈エステバリス〉とアスカインダストリー製〈プロト-オセラリス〉か」


明人と赤城副長の目の前には白黒2体の人型機動兵器が立っている。《遺跡》の技術は艦船だけでなく“空の超兵器”とも呼べる装甲爆撃機アルケオプテリクスや“陸の超兵器”たる人型機動兵器アルストロメリアをも出現させる事になった。


白い機体が〈エステバリス〉、黒い機体が〈プロト−オセラリス〉という。どちらも第二世代と呼ばれる機体で重力波推進により陸戦だけではなく空戦も行えるようになっていた。もっとも機体の形状ゆえ、空力特性を改善できるDFを使用しても速度は航空機に及ばなかった。それでもヘリコプターに勝る速度と機動力でアクロバティックな動きが可能となっており、低空域での戦闘能力は航空機より優れていた。


〈エステバリス〉は全高約7m。この機体の特長はアサルトピットと呼ばれるコクピットを兼ねたコアをベースにし、様々な仕様に特化されたボディに換装する事で用途を制限される事がなく様々任務を行えるようになっている。機動兵器をいち早く実用化させ他のメーカーより1日の長をもつ米マーストリヒの自信作だった。


〈プロト-オセラリス〉は日本企業・アスカインダストリーが作り上げた機体だ。アスカは日本動乱や超兵器大戦で疲弊した他の重工会社、三菱や石川島播磨、ネルガルなどを買収・合併した日本最大、世界有数の重工会社で米マーストリヒの独占している機動兵器市場に食いこむべくこの機体が開発された。

だが艦艇建造では名の知られたアスカだが機動兵器は〈プロト-オセラリス〉が初の機体で、この機体がどれだけマーストリヒの牙城を崩せるかアスカの上層部は戦々恐々といった思いで送り込んできた機体だった。


〈プロト-オセラリス〉は〈エステバリス〉と比べると一回り大きく8mになっている。名前の〈オセラリス〉とはオーストラリアに棲むカクレクマノミという海水魚の学名Amphiprion ocellaris から取られた。体色は黒で頭部、胴体、尾びれ根元に入っている白いバンドがこの機体の塗り分けに似ているのでその名がつけられたという。

だが名前の元となった魚は可愛らしくてもこの機体は凶悪な外観を持っていた。漆黒の機体は名前の由来通り頭部の一部、腰部、脚部の一部が白く塗られていた。

頭部には角に似せた2本のブレードアンテナ、デュアルアイは目つきが悪くみえるようにデザインされ、顔面にある一対のカメラも赤く染められていた。機体全体がトゲトゲしくまとめられ〈プロト-オセラリス〉をデザインした人間は本当に機動兵器で“鬼”を作りあげるつもりだったのではないかと疑わせるほど執拗に凶悪にデザインしており、この機体に比べれば〈エステバリス〉がシンプルに見えるほどだった。


機体設計は機関の重力波を使用した外部、高出力ジェネレータを使用した動力内部型が計画されており、それを見越した上で余裕のある設計が行われた。ベースとなるフレームは第一世代と言われるマーストリヒ社製〈アルストロメリア〉のフレームをアスカが入手し徹底的に解析、それ自体をある程度装甲化したものが開発、極めて機体剛性が高いフレームが完成した。余裕を持たされた機体は〈アルストロメリア〉や〈エステバリス〉と比べて若干大型化したが外部型実験機は2基の重力波ユニットを搭載する事で機動力の低下を補った。


テスト時、〈プロト-オセラリス〉にはアスカが〈エステバリスイメージフィードバックシステム〉より反応速度が優れていると主張した新型操縦機構“感覚置換リアクションシステム”が搭載されていたが日本で行われたテスト後、急遽IFS搭載機として改修された。


リアクションシステム(以下リアクト)はパイロットの脳からの指令を自分の脊髄を通さず機体に直接伝えるシステムで、機体の反応性はIFSを通して反応アクションが行われるIFSより2割ほど早くなっている。

リアクトは人間の身体の感覚を8mサイズに直接投影することで機体その物と同化し操る事ができる。反応速度も速く人間の動きをそのままトレースでき(もちろん機体はトレースできるだけの性能が必要)、機動兵器を用いた細かい作業や戦闘行動を伴わない操縦にはもってこいのシステムだったがそれ以外の、端的に言えば戦闘行動を行うシステムとしては難が有りすぎた。

感覚置換リアクトという名前の通り人間の視覚・聴覚・嗅覚・感覚・触覚を機体に電子変換し投影している。当然機体が被弾し腕などが失われた場合、感覚が投影されているため生身と同じように“喪失感”が起こる。それがもし頭部や胴体だったらどうなるか?

パイロットの精神と安全を護る為、被弾時にはナノセコンド単位の時間でリンクシステムをカットしていたが、あまりにも酷い破損をするとダメージがパイロットにリバースする可能性があった。特にシステムとの親和度が高いパイロットは機体の反応性が顕著になる分、リバースが発生すると酷い感覚喪失が起こり戦闘力が低下する事が確認された。

もちろんリンクシステムを解除する事でパイロットの擬似的に喪失した感覚は治るが重度な障害だと数時間から数日間喪失感が去らない事もあり、アスカの子会社で開発元のマーベリック社ではより短時間でのリンクカットを求められ必死に改修に追わているという状況だった。

明人の左腕が三角巾で吊られていたのは実戦ばりの模擬戦で〈エステバリス〉にわずかな隙を突かれ不覚を取り、左腕に被弾・破損したために起きた負傷だった。


そういった事情もあり〈プロト-オセラリス〉は均一な装甲が施されている〈エステバリス〉とは違った装甲比率が採用されていた。人間の急所とも言える頭部・胴体への被弾・破壊を防ぐ為、頭部は胴体部と比べて小さく設計され、各種素材を複合化した分厚い装甲に覆われた胴体に埋め込まれるようなデザインにして被弾率を下げている。胴体部も被弾係数の高いデザインを採用し、さらにピンポイントディストーションフィールドPDF発生装置を頭部に1基、胸部に2基、腰部に1基設置された。

このPDFポイントデフはエネルギーの都合もあり常に展開はされておらず、機体に搭載された“ニモ”と呼ばれるAIが被弾の可能性のある攻撃と判断した場合のみ展開するようになっていた。前面に集中された4重のPDFと胴体正面の重装甲により手持ちのレールガンの直撃を数度防ぐ事ができる強度持たせてあった。

装甲をバイタルパートに集中した分、他の部位は軽量化を求められ、背面装甲は“蜂の巣鋼板”と言われる一定の間隔で穴を開け重量を軽減させた特殊装甲を使用。手足は壊れる物と割り切られ、フレーム自体がある程度装甲化されたこともあり、フレームを保護する程度の装甲、もしくは部分的にフレームそのものが露出していた。

この方式は戦艦の集中防御理論と同じで、バイタルパートを護る為に他の部分を薄くする事で重量軽減を行うという設計思想だった。推力重量比に関しては3割ほど〈エステバリス〉の方が高かったが〈エステバリス〉は主防御をDFに依存する事で成しえた数値の為、比較するのはナンセンスだった。 

機体の固定武装は背部にアンチディストーションフィールドソードADFSと呼ばれるDFを無効化させる実剣を装備。手持ち武装は“物干し竿”と渾名されたハンドレールガン、頭部に後付型20ミリ機関砲ユニットを用意。その他、対艦用パンツァーファウスト、近距離戦用ラピッドライフル、弾幕形成用ミサイルランチャーなど多彩なオプション兵装が予定されていた。


鬼のような外見や実剣装備からアニメロボットそのものといった感じで、超兵器大戦前はゲーム・アニメ大国日本を感じさせるイロモノ的魅力に満ちていた。だがイロモノ的外観とは裏腹に装甲比率の割には軽量に作られ高機動、重火力を実現させる機体の造りなど、職人芸的なバランスがとられている点こそもっとも日本的なのだ、と開発主任が主張していると〈プロト−オセラリス〉主任整備士・三田技師補は明人に語っている。さらに言えば〈オセラリス〉シリーズの外見は全て開発主任の趣味・・で作られているのはアスカインダストリー機動兵器開発部内だけの秘密である。


〈プロト-オセラリス〉〈エステバリス〉どちらも大気圏内での稼動・評価試験と日本への売り込み、機密保持の為、この“真紅の夜明けライジングサン”でもっとも強力で大きな艦〈プロミネンス〉に搬入されたという次第だった。



「艦長の好みは・・・〈プロト-オセラリス〉ですか」

「なんでだ?」

「分かりますよ、“異形の黒”ですから(笑)」


彼はわかってますよと言わんばかりにニヤニヤしていた。赤城副長は明人が“黒”という色を好んでいるというのを知っていた。


「それを考えるとどちらかは分かるでしょう?
今の子供たちはゲキガンガーですから・・・とげとげしいデザインで悪役顔・・・した〈プロト-オセラリス〉は正義の味方に見えないからシンプルデザインの〈エステバリス〉を選ぶでしょうけど。

で、乗っているんですか?」

「ああ、忙しいけど時間を割いて〈プロト-オセラリス〉の搭乗訓練を受けているよ」

「そうなんですか、私も受けようかな」


赤城副長が羨ましそうに明人を見てぼそりと言った。

明人は〈プロミネンス〉艦長として、搭載される事が決まっている機動兵器を使いこなすべく、まず自分で搭乗してみて機体特性を掴もうと考えていた。その為、忙しい艦長職の他にテストパイロットにも志願していたのだった。その上で艦船に搭載された機動兵器の運用方法を確立しようと考えていたのは現場の責任者ゆえだろう。

艦長職の合間を縫ってテストパイロットもやる、その両立は大変だったが(それ以外に彼はプライベートでは古流道場に通い、リースの育児もしていたが公私とも充実していたので満足だったようだ)生来生真面目な明人は何とかこれをこなしていた。また明人が“真紅の夜明けライジングサン”幹部である事も続けてこれた理由の一つだろう。


マーストリヒ・アスカ両社とも明人の立場を考慮し直接自社の機動兵器を扱ってもらう事で機体の優秀さを認めてもらい、日本政府や軍の中で独自の勢力をもっている“真紅の夜明けライジングサン”上層部に売り込こもうと画策していた。セールスマンが売り込むより身内が経験した報告が伝わる方が遥かに契約が容易になると考えていたからだったが。もちろん悪い部分も伝わるだろうが両社ともそれをフォローする為の準備を進めていた。

いつの間にかキーマンとなっていた明人だったが、最初は両社とも彼の事を単に新しい物好きな艦長としか見ていなかった。だが明人が機体を乗りこなしていくうちに操縦システムのIFS、リアクト共に適正がずば抜けており、正規のテストパイロットと比べても遜色のない事を認めた。

特にアスカ側が機体と一緒に送り込んできた三田卓郎技師補は明人の反応速度の速さとその腕に惚れ込み、明人の都合に対して積極的に融通を利かせ評価テストを進めていった。そういった事情もあり明人はいつの間にか〈プロト−オセラリス〉専属に近いテストパイロットになっていた。


「結構大変だぞ? 動かすだけならリアクトという操縦方法で簡単なんだが・・・戦闘となるとな」


明人が言い淀んだのは〈プロト−オセラリス〉が採用していたリアクトに問題があるからだった。致命的ともいえる欠点とは・・・この機体が一般兵ではとても扱いきれない事だった。アスカは新規参入の気負いがあったのか技術に走りすぎ、さらに人間を軽視しすぎていた。

確かにリアクションシステムが完全に使いこなせればIFS搭載機より遥かに高性能を示す事はテストパイロットを務めた桜樹明人により実証されていた。〈プロト-オセラリス〉は〈エステバリス〉との模擬戦闘において8割近い勝率を上げていた。

リアクトは戦闘行動を伴わないなら新兵でも易々と機動兵器を扱う事はできる。が、戦闘行動となると状況が一変した。身を護るPDFや厚い装甲を施されていても、感覚が機体そのものになっているので敵機から直接・・狙われるというプレッシャーを受ける。こういった特殊な状況はよほど実戦を経験し麻痺させない限り馴れない。いや実戦経験をした人間でさえ銃を突きつけられたり自分自身を直に狙われて動揺しない人間はなかなかいない。そのせいで実戦を経験していないテストパイロットから数人精神に変調をきたした者が出てしまった。

そのプレッシャーに耐えられる修練を積んだ精神力の強い明人ベテランしか使えない。高性能だが乗り手を選ぶ、これでは兵器として使い物にならなかった。ましてやリバースによる身体の喪失感を味わった人間はその記憶トラウマが残り、再びこの機体に乗れる可能性はIFS搭載機に比べると低いという予想が出ていた。

逆に〈エステバリス〉は周りをDFや装甲(あってなきではあるが)などに囲まれ精神的にまだ余裕があり、被弾し負傷しても再び機体に乗れるようになる可能性が高い点や慣れ親しんだIFSでの操縦による安心感などが考慮され第一回目のテスト兼デモンストレーションではマーストリヒの〈エステバリス〉が優位という判定が下された。

また余談ではあるが〈プロト-オセラリス〉の外観が悪の親玉のようで正義の味方らしくなく、国を護る兵器として相応しくないというしょうもない理由もあったようだ。


アスカはこの失敗を教訓に日本でのテスト兼デモンストレーション終了後、外部搭載型〈プロト-オセラリス〉と内部高出力ジェネレータ搭載型〈オセラリス〉はIFS搭載機として改修される事になる。さらに増加試作された機体はより兵器らしいデザインに変更される事となった。〈オセラリス〉をデザインした技師長は不満たらたらだったそうだが。

こうしてお蔵入りとなった曰く付きのリアクションシステムだが、後日この技師長が趣味・・で作り上げたocellaris ver. ブラック-オセラリスに搭載され日の目を見ることになる。



「〈エステバリス〉と〈プロト-オセラリス〉両方に乗ったが、操縦性は〈エステバリス〉の方が良いな。動力を重力波エネルギーに頼り、推力重量比が良い分機体が軽く機動性は抜群だよ。ただDFを主防御にしているせいか装甲が薄い、DFを抜かれたらミサイルどころか機関砲が直撃しても危ない」

「ほうほう、昔の零式軽戦闘機みたいなものですか」

「ああ。エステの運用方法は空母と艦載機の関係だと思えば良いよ。エネルギーの届く範囲で活動して攻撃し、自艦を防衛する」

「それじゃあ今の空母と変わらない運用しかできないんじゃないですか? わざわざ人型でやる必要性はないと思いますが」

「確かにな。今回のトライアルは将来作られる“宇宙軍”の為らしいぞ」


今までは便宜上、空軍や海軍の延長として存在していた“宇宙軍”だったが、本格的な宇宙専用艦艇が計画・試作に入ったため世界各国では宇宙軍の建軍が相次いでいた。ようやく超兵器大戦の被害を回復させた各国は超兵器の技術を転用した宇宙空間での使用を前提とした本格的な軍艦の試作・建造が始まりかけていた。

また月におけるコロニー開発が活発になり自国の権益を護るため宇宙軍を整備する必要性があった。その中には宇宙海賊と呼ばれる武装集団が登場し、採掘した宇宙資源の強奪事件が発生、早急に対策が求められていたからだ。

宇宙海賊などの武装集団には従来の小型シャトルや輸送船に武装を取り付けただけの艦を用いていて対抗としていた。酷いものになると“戦闘空母”とは名ばかりのミサイルラックをつけただけの装甲皆無な輸送船にこれまた機銃を据え付けただけの小型シャトルを少数搭載していた訳だ。敵も本格的な装備を整えはじめると戦力が拮抗、最終的には敵艦に乗り込み白兵戦になることもままあった。


それ以外に裏の事情も存在する。

月の独立派の動きが不穏という理由がそれである。地球にとって月も含めた地球外資源は必要不可欠な存在になりつつあり、月が独立した場合、独立派によって資源を止められてしまうと地球側は頭を抑えられたも同然になる。彼ら独立運動派を叩き潰す、もしくは無謀に走らせないための威嚇として本格的な軍備を整備する必要があると考えられていた。

それゆえ各国では本格的な専用の艦艇を揃えた宇宙軍の設立が急がれており、第二世代の機動兵器はその一環として開発されていた。


「ほう、じゃあいよいよ日本も宇宙軍の建軍ですか、海軍の印象が薄くなりそうなんですが」


国民の興味が軍の主役とも言える艦隊を擁している海軍から他軍へ移るというのは海軍軍人としては寂しいものだが世の中の流れがそうなっている以上、仕方ないのかもしれなかった。


「仕方ないさ、これからは月やそれ以外の惑星への進出が主になってくるろうしな。それと〈プロト-オセラリス〉だな」

「どうなんです? 私としてはこっちの方が気になるんですがね、どういった操縦性なんですか?」


明人は少し考え込んだ。


「まず感覚置換だけど操縦者本人の感覚を8mのサイズに反映させるんだ」

「投影ですか?」

「ああ、言ってみれば8mサイズの巨人になる」

「ほうほう」

「身体をそのまま動かすような感じだからな、身体を動かす癖をつけておかないといざって時に動けない。さらに言えば白兵戦技術があった方が良いかな」

「うはー、白兵戦ですか。じゃあ私には無理ですね」


明人の言葉に赤城副長はため息を漏らしがっくりとうなだれた。彼は生粋の水兵であり身体を動かすという事自体が苦手だった。もちろん軍人ゆえ一般人に比べれば遥かに鍛えていたが、普段から古流道場に通い、無意識に身体を動かす癖つけている明人と比べれば苦手と思うのも不思議ではなかった。


「おいおい、艦に籠もってないで少しは身体を動かせよ?」

「あははは、まあそれは置いといて、と」


赤城副長は苦笑し両手で何かを動かすようなリアクションをした。随分古典的な話の逸らせ方だろう。


「ああ、それと今は〈エステバリス〉と同じ重力波による外部からのエネルギー供給だが・・・いずれ内部機関搭載になるって整備が言っていたな」


明人は三田技師補との会話を思い出すように説明していく。


「内部ですか? あのサイズじゃあジェットかターボプロップ、いや高出力ジェネレータですかね?」

「試作3号機は高出力ジェネレータ搭載型と言っていたが、その後は相転移機関だとさ」



「・・・・・・はい?」





明人のなんでもないような言葉が理解できるにつれ見る見る青くなっていく赤城副長の顔。


「あ、あの相転移機関を機動兵器にですか!? ば、馬鹿な、馬鹿げている! 狂ってるとしか思えませんよ、ソレ!!

しかも幾ら駆逐艦にも乗せられるサイズになったとは言え、機動兵器に乗せるだけのダウンサイジングが出来てないんじゃ・・・」

「ダウンサイジングはようやく見込みがついたそうだ、相転移機関が発見されてから10年近くたっているから遅すぎるという気もしない訳じゃないが・・・」

「そりゃ戦時中ならともかく今は平時ですよ」


明人の物言いに呆れたように首を振る赤城副長。アスカは艦艇建造で相転移機関の扱いに馴れており、より小さな艦艇搭載の為に、日夜ダウンサイジングを求め続けてきた結果だった。この分野に関しては機動兵器市場を牛耳り、その他の兵器市場でも有力なマーストリヒでも及ばなかった。


「まあそうなんだがなあ。さすがに相転移機関はともかく今回のトライアルは試作3号機を出す予定だったそうだ。ただ機体のバランス調整でトライアルに間に合わないんで、間合わせの為に先行していた外部型を持ち込む事になったんだとさ。とりあえずアスカとしては機動兵器市場参入へ名乗りの為だけに出してきたんだろうな」


明人は苦笑しつつさらにアスカ側の事情を説明していく。


「そんな中途半端な機体を投入しても採用されるとは思えませんけど」

「俺もそう思うよ。ただ〈エステバリス〉と〈プロト-オセラリス〉は機体開発の方向性が違う。〈エステバリス〉は汎用、〈プロト-オセラリス〉は基本的にレールガンを用いた砲撃用の重機動兵器だからな。機体反応速度の速さがあるからソフトを変えれば近距離格闘も可能なんだが。

まあ今の時点では〈エステバリス〉が優位としか言えないんだよな、俺としては〈プロト-オセラリス〉の方が扱いやすいんだが」

「他の一般兵を艦長と一緒にされたら困りますよ」


リアクションシステムの弊害を聞いた副長がさらに呆れたように明人を見た。


「ま、それはともかく。副長、少しは身体を動かした方がいいぞ?」 

「はははは・・・努力・・・します」


苦笑した副長の肩ををポンポンと叩き格納庫を後にしようとしたその時 ───。




─ 同日 超兵器〈プロミネンス〉航空機材格納庫 ─


その時俺の携帯電話が鳴った、それも緊急度大のメロディで鳴り響いたのだ。


これは! ───ナギさんの警護に回してある部隊からだった。 


慌てて電話に出ると同時に射撃音が聞こえた。


「おい、どうした!」

「艦長!! 敵襲です、増援を回してください! 強すぎて持ちこたえられ・・・
ドゴォン!!


電話の向こうでは爆発音が響き電話が切れた。

敵襲・・・だと? どういう事だ。まさか・・・他の海軍部隊が襲撃してきたのか? 理由は?

なぜそんな事が行われているのか今の時点ではまったく分からない。分かっている事、それはナギさん宅が襲撃を受けているという一点だけだった。


どちらにしろこのままではナギさんやリースが危ない。


「くそっ、どうなっているんだ。副長! 緊急事態だ、ナギさんが襲撃を受けている。俺は自宅へ向かうぞ」

「な、なんですって!! あ、艦長! 待ってください、陸戦隊を・・・」

「急いでくれ!! 俺は先に行っている」

「了解!!」


俺は自分の車に飛び乗り自宅へ急行する。

途中で左腕を吊っていた三角巾をむしり取り、拳を握り締めるが腕全体に痺れが残っていた。


(くそッ、これじゃあ右手しか使えないか)


信号など待ってられない!! 赤信号を無視しどんどん飛ばしていく。

辿りついた時、すでに家は燃えはじめており、警護に当たらせていた兵たちが倒れていた。抱き起こすと護衛隊長の呉少尉だった。呻き声があがり目を開いた。

良かった、何とか息はあるようだ。


「おい、ナギさんとリースは!」

「か、艦長、ヤツラが・・・黒いコートを着たやつらがいきなり。二人は・・・はまだ中に」

「分かった、すぐに援軍が来る、少し待っていろ」


俺は呉少尉を静かに寝かせると腰に下げていた銃を抜き、燃えさかっているその中に飛び込みナギさんとリースを探す。


「ナギさん!! どこですか! リース、返事をしろ!!」


「おにいちゃーん!! はぅ!」



「リース!!」


リースの声とナギさんの叫び声が一番奥の部屋から聞こえてきた。

俺は奥の部屋に飛び込もうとしたその時、射撃音が聞こえ俺の銃が弾き飛ばれる。


「ちぃ!!」


その場所から飛びすさると同時に元いた場所に着弾し壁に穴を開けた。銃が飛ばされた方向から射撃方向を見極める・・・敵は・・・2人!!

体勢を低くして一人目の懐に飛び込み、持っている銃を蹴り飛ばす。


「破ッ!!」


その回転を勢いにして鳩尾に掌底を打ち込んだ。その瞬間、二人目から至近距離で射撃を受け、弾が頬に掠った。鋭い痛みがあるが無視しそのまま体を落とし低い回し蹴りで2人目の足元をすくい、どさりと倒れたところで喉を踏み抜いた。

二人とも倒した事を確認した俺は弾き飛ばされた自分の銃を拾いすぐさまドアを蹴破り中に入った。ナギさんがコートを着た男に向け銃を構えている。

そんな状況にも関わらずコートの男は気を失ったリースを片手に抱え悠然としていた。

黒いコートと合わせたように長い黒髪をしており、その顔は女と見間違えられそうなくらいの優男だった。


「おや、予想以上に早かったですね、桜樹大佐」

「明人クン、リースをお願い!」

「お前は・・・相馬少佐!!」


目の前にいたのは今日模擬戦で対戦し〈プロト-オセラリス〉を被弾させた〈エステバリス〉のテストパイロット、相馬祐樹という少佐だった。俺は銃を相馬少佐に向ける。


「桜樹さん、やめておいた方が良いですよ。貴方の左腕が動かないのを知っています。無茶して娘さんが怪我をしても良いんですかね?

もっとも貴方がたに娘さんなどいない・・・・・・・・のですから怪我をしても構わないでしょうけど」


相馬少佐が冷たい微笑みを浮べながら言ったその言葉にナギさんの顔が強張った。

コイツ・・・リースの素性を、プリムローズだという事を知っている?

この襲撃と合わせてますます分からない事が増えた。


だがそんな事情は後にすれば良い! まずはコイツを倒しリースを救出する!!


「・・・相馬、リースを返してもらうぞ」


底冷えする声が響き相馬とのジリジリと距離を詰めていく。ナギさんも援護体制をとりつつ相馬を狙っている。彼女もオペレータという役職だったとはいえ、元“真紅の夜明け”メンバー、射撃訓練は十分に受けている。


「やれやれ、困った人たちだなあ」


相馬はこの場に合わない口調と呟くとリースを壊れた人形を扱うようにポイと窓の外へ投げ捨てた。



ゆっくりとリースの姿が舞い、窓の外へ消え・・・ドサリという音が聞こえた。




「なッ!!」

「リース!!」



ナギさんの悲痛な叫び声が屋内に響く。

その一瞬の隙を突かれ相馬の接近を許してしまった。

ヤツは動きの鈍い左腕側から攻撃を繰り出す。いつもの癖で左腕で攻撃を受け流そうと思ったが身体が自分の思考についていかなかった。痺れて動きの鈍い左腕を軽々と弾き飛ばされ顎にヒット。さらに相馬の右腕が手刀を形作り銃を叩き落とした。


「ぐっ!!」

「人形ごときに心を奪われる、それが貴方の弱さですよ」


崩れ落ちそうになった俺の襟ぐらを掴んだ相馬は冷ややかに言い捨て、窓辺に向け投げつけた。女のような外観とは裏腹の凄まじい腕力で、投げられた俺は激しく壁に叩きつけられその衝撃に息が詰まった。


あまりの攻防の早さにナギさんは呆気にとられて見ているだけになっている。



「おにいちゃん!!」



ふらつく足を踏みしめ何とか立ち上がろうとしたその時、突然窓の外に放りだされたリースの声が聞こえた。その声に気を取られた瞬間、相馬は懐から素早く銃を抜き俺を狙い撃った。



ドン! ドン! ドン!




「明人クン!!」




その瞬間ナギさんが俺を突き飛ばし代わりに相馬に撃たれた。



「あうっ!!」




小さな悲鳴を上げてスローモーションのようにゆっくり倒れていく彼女。

なんでだ! なんでナギさんが!!



「ナギさんっ!!」

「ママぁ!!」




相馬は銃をナギさんに向けた。

俺は咄嗟に彼女を庇いに覆い被さる。

彼女から流れ出した真っ赤な血が目の前の床を染み込み赤く染めていく。


銃を向けた相馬を睨みつけたがその目は冷たく感情を伺わせることなく俺を見下ろしているだけだった。


(くそっ、これで終わりなのかよ!)


俺は覚悟を決め目を閉じた。




ドン! ドン! ドン!!





複数の銃撃音が聞こえたが痛みを感じ・・・ない?

目を開けると相馬の銃が飛ばされ肩を撃たれよろめいた。


その瞬間、俺は勝機を見出しヤツ目がけて飛び込む。だが左腕が動かないハンデと先ほどのダメージで動きにキレがなかった。余裕でかわされた俺は首筋に手刀を喰らい倒れる。

遠くからサイレンの音が響き重々しいトラックの音が聞こえた、援軍が到着したようだ。


「くっ、余裕が過ぎたようですね」


そう言って相馬は窓に駆け寄り飛び出すと暴れるリースを抱えた兵を先に行かせ、懐から手榴弾のようなものを取り出し足元に投げつけた。

俺はふらつく脚を踏みしめ何とか立ち上がる。

刹那、真っ白な光が俺の視界を染め上げた。



「おにいちゃーーーん!!」



リースの泣き声が聞こえた。

光が消えた時、ヤツとリースは消えていた。



くそっ、俺がいながらリースをさらわれるとは!!

俺は行き場のない怒りを拳にこめて床に叩き付けた。



「大佐、ご無事ですか!!」

「暁副長!!」



相馬から俺を助け部屋に踏み込んできたのは現在は記念艦となっている〈近江〉元副長の暁泰山特務大尉だった。四補の信頼も厚く自分の右腕とも頼む歴戦の古参兵。


「ああ、なんで大尉がいるんだ?」

「赤城のヤツから連絡を受けたんです」

「副長から?」

「ええ、新城さんが襲われている、艦長も向かったんで援護してくれと」

「そうか助かった。あ、ナギさん!」


倒れていたナギさんを抱き起こし撃たれた部分の止血を施す。俺の顔を見たナギさんは弱弱しく笑った。


「あ、明人クン・・・大丈夫だった?」

「俺より自分の心配を!」

「ねぇ・・・リースは?」


苦しそうな顔をしながらもリースの心配をしている。

俺は唇を噛みしめ無言で頭を振る。


「そう・・・なんだ。明人クン、リースをお願い。あの子を・・・」


けふっけふっと咳をしたナギさんの口から血が跳ね、俺の顔についた。

まずい、このままじゃナギさんが!


「暁! 救急車は」

「手配してあります!!」


ナギさんの様子に顔を蒼白にしながら暁大尉が返事をした。


「ネェ、明人クン。アタシね・・・貴方に嘘、ついてたの」

「今はそんな事、どうでも良いですから」

「駄目ダヨ、今言わないと・・・たぶん・・・ずっと言え・・・ないから」


その言葉に俺の背筋に寒気が走った。ナギさんが・・・死ぬ?


「アタシは・・・“新城ナギ”なんて・・・名前じゃ・・・ないの」

「え?」


ナギさんが言い出した事に俺は戸惑う。目の前の女性が“新城ナギ”じゃないって・・・?









「ホントの名前は・・・ネ、御劔・・・瑞葉って・・の。ゴメンね・・・明・・・クン」







苦しい息の下ナギさんは絞り出すようにその名前を告げ意識を失ってしまった。


ナギさんの言った“御劔瑞葉”、俺はその名前を知っていた。


その名はこの国を“テュランヌス”に売り渡した元日本首相、売国奴と言われた御劔省吾の娘の名前。


御劔の一族は昔から政治家の家系として有名だった。日本動乱の際、日本をテュランヌスに売り渡したとして暴徒と化した国民が御劔邸の焼き討ちを行い、御劔省吾を除く祖母、妻、大学院生の長女・瑞葉、中学生で次女の水音、小学生の鈴華が暴行を受け死亡。当主の御劔省吾は何とか逃げおおせたが“テュランヌス”が日本を占領した際にアレスに即日処刑されていた。


そういった事情もあり、 御劔の名前は日本では禁句だった。 


ナギさんが死んだはずの“御劔瑞葉”だって・・・?


自分の頭は混乱しているのか? それとも彼女がおかしいのか?

俺の知っている“新城ナギ”という人間は・・・一体誰なんだ?


タンカに乗せられ救急車に運び込まれるナギさんを見ながら俺は呆然としていた。






黒いコートの男、相馬祐樹に誘拐されたリースを奪回すべく明人は動き出す。

明人は倒した兵を苛烈な尋問で自供させ日本政府とは別の、独自の諜報網を持つ“真紅の夜明け”の力を使い相馬祐樹という少佐の素性を調べあげた。確かに相馬という少佐は存在したがリースをさらった男とは全くの別人だった。

それでも明人は諦めずリースがプリムローズという事実を知っていた事を考え匿われていると思われるのは研究施設ではないかと予測した。それを元に再度尋問しようやく得られた情報を分析した結果、目標になった研究所は5つあった。いずれも表向きは普通の生化学研究所で日本の会社が出資していたが、資金の流れを追い調べあげるにつれ、裏で米マーストリヒ社の支援を受けている事が分かった。


一人でリースを助け出そうとする明人を心配し、赤城や暁は一緒に行動することを申し出たが断った。彼らには彼らの生活があり、巻き込む訳にはいかなった。それに明人には“ナギとリースを自分の全てをかけて護る”という誓いがあった。すでに明人の誓いはナギを護りきれなかった事で破られている。

もともとナギは身体が丈夫でなく、明人をかばって受けた銃傷が急激に悪化、生死の境を彷徨っていた。瀕死のナギにリースを託された明人はその約束だけでも守り、リース奪還を成し遂げ一刻も早く彼女にリースを見せてやりたかった。それが彼女を生き延びさせる事になると信じて。


そして今度こそ自分の命と引き換えにしてでもリースを、2人の大事な娘を護り通すと決めた。たとえ多数の人々を殺傷し自分が犯罪者となったとしても───。



こうして“異形の黒”桜樹明人は誘拐されたリースがいると思われる、5つの研究所への襲撃を開始した。

 


− あとがきという名の戯言 −

はい、最後まで読んでいただきありがとうございます。

って事でまずはお礼をば。今回の話中に出てきた宇宙軍の創設と宇宙戦艦の建造、機動兵器の解説に当たっては音威神矢氏が書かれたなぜなにナデシコ特別編のお部屋〜結構知られていない事実〜」の第壱回 「劇場版の機動兵器」、第弐回 「地球の戦艦」を参考にさせていただきました。この場を借りてお礼申し上げます、ありがとうございました。


次に平身低頭をば。

前回の後書きで今回の話は“真紅の夜明け”のワンマンフリート構想の解説と書いていましたが実は次回でした(汗)

あっはっはっは、いや〜まいりましたね(撲殺)


さて、反省したところで今回メインの話は機動兵器の説明とリース誘拐です。作中に登場しているオリジナル機〈プロト-オセラリス〉ですがベースとなっているのは劇場版で不遇な扱いを受けていたステルンクーゲル・・・といいたいところですが違います。小さな頭部や剥き出しのフレームなど全体的なシルエットはクーゲルですが中身はジャンプ機構を廃した分、汎用度を持たせた夜天光を想像してもらえれば良いかと。デザイン的には懐かしい大張氏の刺々しいものを想像してます。シルエットがクーゲル+機体特性は夜天光+デザインは大張=〈プロト-オセラリス〉になります。って想像つかねー!(爆笑)

まあ最初はダンガイオーやバリ(ドラ)グナーとか漫画版ナデシコに出てくるデススカルだったのですが搭載するシステムをリアクトにしたせいで極めて人間の比率に近いデザインを止め、少しずれたクーゲル的なバランスになりました。その辺りについては本編中で適当に書いているんで割愛するとして。オセラリス最終型が相転移機関搭載機って・・・って感じですか。この辺りは煮詰めていないので変更になるかもしれませんけど。

リース誘拐とナギについては当初の予定通り書いてます。ま〜、ナギの本名が瑞葉というのはもしかしたらあの口調から先読みされた方もいるかもしれませんね。これは当初から決まっていたことなんですが新城ナギが御劔瑞葉であった、この事が外伝でも本編でも大きなキーになります。さて本編への1個目の大きな布石も打てましたので、あとはどうやって異形の黒を本編に引きずりだすかです(おい

次回ですがようやく1話の直後、リースを助けナギが死んだ時点に戻ります。で、今度こそプリムローズとワンマンフリート構想、渡良瀬研究所襲撃事件となります。襲撃自体は改訂前の3話「プリムローズ」に収録したものと同じなので細かい改訂はあるものの大きな変化はないと思います。


■代理人氏
>・・・・・・・・・・・・・だめにんげん(ぼそっ)。
>いえ、別に瑞羽さんのことを言ったわけではありませんよ?

赤ペン的感想じゃないと思ったら・・・こういう手でくるとは○| ̄|_←(笑)

 

 

感想代理人プロフィール

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代理人の感想

リアクトシステムの問題点についてはコミック版そのままですな。

コミック版では宇宙空間で素っ裸のアキトが銃を構えている絵(アキト主観)がありました。

まぁ、新兵アキトはともかく、経験を積んだ後のアキトや三人娘は楽々と適応してましたが。

 

 

>それ以外に裏の事情も存在する。

>月の独立派の動きが不穏という理由がそれである。

ここの代名詞「それ」は「事情」を指してますから「理由がそれ」だと「理由が事情である」というわけの分からん文意になります。

大体、「月の独立派の動きが不穏」というのはそれだけでは「理由」じゃなくて「状況」ですので、

「月の独立派の動きが不穏というのがそれである」とかがいいかと。

 

>彼は生粋の水兵であり身体を動かすという事自体が苦手だった。

「明人>>赤城>>>一般人」ということを表現したいだけであればこれは不適切かと。

「苦手」ってのは例えばヤン・ウェンリーみたいに「体を使う事は落第スレスレ」みたいなレベルのそれを表現する言葉です。

「前線で銃を担ぐ歩兵や特殊部隊の隊員じゃないから体を動かすことは比較的不得手」ということですよね?

また「水兵」というと艦の中で肉体労働、のイメージもありますし、これは余分でしょう。

「彼はデスクワーク派の士官であり、一応訓練は積んでいるが自分の体を使う事はあまり得意ではなかった」くらいで。

 

>とりあえずアスカとしては機動兵器市場参入へ名乗りの為だけに出してきたんだろうな

「名乗りをあげるためだけに」がよろしいかと。