<時の流れに>外伝アナザー

(外伝にアナザーなんてあっていいのだろうか・・・・・)

恋の予感

 

 

 

 

 

 

 

「ふう・・・・喉が乾いたな・・・・」

 

確か冷蔵庫に飲み物があった筈だ・・・・・・そう考え、冷蔵庫の中から一本取り出す。

 

「・・・・・なんか微妙に甘いような辛いような変な味だな・・・・?」

 

だが、かなり喉が乾いていたので、さほど気にならなかった。

そこに、イネスが通りかかった。

 

「あら、アキト君・・・・・・その瓶は!」

 

「え、飲んじゃまずかったんですか?!」

 

イネスの驚きように不安が募った。

 

「ええ・・・・・実験中の新薬なんだけど」

 

それを聞いて思わず吹き出してしまった。

 

「まさか・・・・・飲んだの?」

 

「・・・・・・どんな薬なんですか?」

 

「それは・・・・・・」

 

 

ドクン!

 

確実に自分の身体に何かが起こっている。

骨が軋み、肉が溶けるような感覚を覚える。

だんだん意識が遠のいていく。

 

「う・・・・」

 

「アキト君!!」

 

そして、視界が闇に包まれた。

 

 

 

 

「うっ・・・・・」

 

気付いたときは、医務室のベットの上の様だった。

 

「アキト君大丈夫?何処か具合の悪いところは・・・・・」

 

そう言いかけたイネスが「やっぱり・・・・」と小声で呟いた。

 

「・・・・・何がやっぱりなんですか?」

 

「いい?・・・・・アキト君。冷静になってね」

 

「はい・・・・?」

 

「・・・・まず、頭を触ってみて」

 

言われるままにイネスの指示に従う。

とてもサラサラしていて触り心地が良かった。

 

「?」

 

自分の髪が妙に長い。

 

「・・・・これって毛はえ薬だったんですか?」

 

「・・・・・違うわ」

 

おもむろにイネスが鏡を持ってきた。

 

「覗いてみて」

 

鏡の中を覗いてみると、そこにはいかにも可愛らしいといった感じの少女が映し出されていた。

 

「あの・・・・これって普通の鏡ですよね?」

 

「ええ」

 

「じゃあ・・・・これは・・・・」

 

「その鏡に映し出されているのは紛れもなくあなたの姿よ」

 

驚きのあまり、声も出なかった。

 

 

 

『どうゆうことなんですか?!』

 

アキト女性化の話を聞きつけ、TA同盟が即座に集合した。

 

 

「今、説明するわ」

 

どこか嬉しげに語るイネス。

 

「つまり・・・・・・」

 

 

 

十五分経過・・・・・(爆)

 

 

 

「と言うわけで、アキト君の身体が女性化してしまったのよ」

 

「それで・・・・・治るんですか?」

 

メグミが心配そうに聞いた。

 

「ええ・・・・・ワクチンさえ作ればね・・・・・・ただ、ワクチンの製造にちょっと時間がかかるけど」

 

「良かったね、アキト!」

 

ユリカが素直に喜ぶ。

 

「ワクチンは何時出来るんですか?」

 

「そうねえ・・・・あまりはっきりしたことも言えないけど・・・・一ヶ月もすれば出来上がると思うわ」

 

一ヶ月・・・・・その言葉がアキトに重くのし掛かった。

 

「俺、一ヶ月もこのままなのか・・・・」

 

呆然とするアキトにサラが何かを見せる。

 

「・・・・・それって例のドレス・・・・?」

 

サラが見せたのは、例の・・・・薄藍色のドレスだった。

 

「そう!でも、結局パーティでは一緒に踊れなかったけどね・・・・」

 

「まさか・・・・・」

 

汗が、アキトの頬をつたった。

 

「アキト、着て♪」

 

予感的中

 

「ちょっと、それなら私にだって権利があるわ。ねえ、アキト君・・・・・?」

 

エリナが負けじと主張する。

 

アキト・・・・・危うし(爆)

 

と、その時・・・・

 

艦内に警報が鳴り響いた。

 

 

 

「そろそろ傷も癒えた頃だろう・・・・・再戦といこうじゃないか・・・・・」

 

真紅の機体の中で、北斗は好敵手に向かいそう呟いた。

 

 

「くっ・・・・・流石だな」

 

ダリアの攻撃を避けながら、アキトは北斗の実力に改めて舌を巻いた。

 

互いに五分五分・・・・・

 

例え援護しようとしても付け入る隙が無いだろう。

 

鮮やかな赤と黒の攻防。

 

それはあたかも互いに踊りを楽しむような・・・・・そんな感じでさえあった。

 

 

 

「いいぞ・・・・テンカワ・アキト!!」

 

戦いの中で、北斗は例えようのない高揚感に包まれていた。

 

自分と互角に渡り合える相手・・・・・・

 

ひたすら捜し求めた相手・・・・

 

あたかも・・・・運命の恋人に出会ったかのような・・・・・・

 

「まったく・・・・お前と戦っていると退屈しないな・・・・」

 

『確かにな・・・・・北斗』

 

北斗は、目の前のウィンドウに写っている人物に、自分の眼を疑った。

 

長い、艶やかな髪が特徴の、凛とした顔立ち。

 

それは・・・・懐かしい人を思い起こさせた。

 

「お前は・・・・・誰だ!」

 

 

 

『お前は・・・・・誰だ!』

 

北斗の問いかけに、アキトは今、自分が女性になっていると言うことを思い出した。

 

(しまった・・・・・・)

 

慌てて通信を切るが、後の祭りだった。

 

 

 

「何なんだ・・・・あいつは・・・・」

 

北斗は・・・・・・混乱していた。

 

(あいつはテンカワ・アキトではなかった・・・・・

 だが、奴以外に俺と互角に渡り合える奴がいるのか・・・?それとも・・・・)

 

だが、北斗が困惑している原因は、もう一つあった。

 

あの少女の事を思い浮かべると・・・・・何となく落ち着かなくなる。

 

(何なんだ・・・・これは・・)

 

逢いたい。

 

漠然とした感情がこみ上げてくる。

生まれて初めて感じた感覚。

それは・・・・・「初恋」というものであることに北斗は知らない・・・・・

 

 

THE END

 

 

後書きっぽいもの(爆)

・・・・・御免なさい、こんなのばっかり書いて(死)

コンセプトは「北斗はヒーローにしてヒロインにあらず」

そして・・・・

「アキトはヒロインにしてヒーローにあらず(爆)」です(笑)

北斗がヒ−ローなら・・・・ヒロインは誰?

 

そう思ったのが、この話のきっかけです(爆)

ヒロインは・・・・・アキトしかいないでしょう!

どうです!北斗はヒーローでしょう(水爆)

ヒーローたるもの敵方のヒロインを愛してしまうのは必須です(核爆)

 

・・・・・・本気にしないで下さいね。

 

 

 

 

管理人の感想

 

 

森田正義さんから投稿小説です!!

今度は北斗×アキト(女性)バージョンっすか?

もう、凄い事を思いつきますね〜

しかし、北斗まで壊れてるよ・・・

今後どんな展開になるんでしょうね(苦笑)

でも、一発モノみたいだし、残念だ(爆)

 

では、森田正義さん!! 投稿有難うございました!!

 

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