・・・・・・・誰?

「あのさぁ枝織ちゃん」
「ん?何、たー君?」
「前から聞きたかったんだけど、その巻き毛くるクルって何時からしてるの?」
「この縦巻き髪?ん〜5年位前かな。零ちゃんが初めて結ってくれたんだよ?」
{ちょっと横島さんっ貴方何言い出すつもり!?}
「へぇ?・・でも、運動する時邪魔くさくないの?」
{よよ横島さんっ!?なんて事をっ!!}
「え〜、別に気にした事ないよ。・・・・もしかしてたー君、これ嫌い?」
{死にたいんですか貴方はぁっっ!!?(激怒)}
「あっイヤイヤとんでもないっ!枝織ちゃんらしくてとっても可愛いよっいや本当!」
「えへへ、そうでしょ?何せお父様もお気に入りなんだこれ!」(ニッコリ)
「はへっ!?・・そ・そ〜なの?」
{ちっ、命拾いしたわね横島さん・・・}
「うん!本当だよね、零ちゃん?」
「へっ?あ・あそ〜ね、確かに・・(汗)」
{へへ〜?あのトカゲ男がねぇ・・あの面(つら)でどんなセリフ口にしたやら(汗)」
「あれ?・・ん〜と、ん〜と、どんなだっけ零ちゃん?(汗)」
「アタシっ!?そそ・そぉねぇ、・・あれはお昼の寛ぎ時だったかしら?枝織ちゃんの髪のお手入れしてる時にちょっとした冒険心っと言うか、茶目っ気で巻き髪をあしらってみたの。」
「昔から仲いいのね・・(汗)でも、枝織ちゃんがよくむずがらなかったなぁ?」
「あら、枝織ちゃんは大喜びしてくれたわよ?その時は2人してはしゃいでたんだけど・・」
「あっ思い出した!いつの間にかお父様が背後に立ってて、・・そうそ、「童女の戯れも、稀に粋な事をする」っとか言われたんだ!」
「粋ですかい・・(汗) あれ?だけど、ゲキガンガーに巻き毛キャラっていたっけか?」
「あ・・そういえばいないや。」
「ゲキガンガー万歳(マンセー)なこの国で、他に粋なものってあったかなぁ?・・まぁいいや。」
{まだ何か言い出すつもり?横島さん!}
「だとすっと、尚更訳分らん事があるなぁ。」
「??何か変?」
「いやさ、あの北斗がよくその縦巻きロールを放置してると思って・・」
「そ〜言えば・・愚痴一つ聞いた事ないや。零ちゃんある?」
「いえ、私もないです。」
{聞きたくもないわそんなもんっ!!折角巻き髪で上手くいってるのにぃ・・(涙)}
「そっかー・・よし、今度北斗に直接聞いてみるわ。」
「うん、そうしてくれる?」
{やめんかアンタワァアーッッ!!(怒)}
「おっそろそろ夕飯の支度せにゃいかん。そんじゃ枝織ちゃん、又来るね〜!」
「うん、たー君、零ちゃん、又来てねーっ!」

ーーバタン・・ぱたパタぱたっ・・くるりっーー

「・・さて横島さん、お話があります。」
「へっ?あの〜俺これから料理が・・」
「いいからさっさと路地裏へ逝きますよ?」

ーーずるズルずる・・ーー

「ちょちょっとっ、今のセリフ怪しくなかった!?ねぇっ?」
「心配しなくても大丈夫です。私は痛くも痒くもありませんから(邪笑)。」
「ひいいっ!?痛いのは嫌じゃ〜っ!!何か知らんが勘弁して〜っ」

ーーガスッゴスッドコッーー

「ぐぎゃあぁぁぁ〜っっ・・・」

ーーボスッゴスッゴツッドボッボコンッッ・・・−−


ーー翌朝ーー

「ああそう・・それで夕べは零夜が晩餐の用意をした分けね(溜息)」
「はぁ、申し訳ないっす(汗)」
「済みませんでした舞歌様・・」
{不穏な事口走った当然の報いですっ!!}
「貴方も災難だったわねぇ横島君・・」
「あははははっ(虚ろな目)・・・・いや本当っすよ」
{何言ってんですっ!釘バットで滅多打ちしたのにもうピンシャンしてる木連七不思議男がぁっ!!}
「でも、面白そうな話よねそれ(邪笑)」
「「舞歌様(さん)!?」」
「実際のとこ、その辺どうなの北斗殿?」
「何を今更だな。」
「「はいぃっ!?」」
「ななな何で北ちゃんがここにっ!?」
「アアーッ俺の朝食〜っ!?」
「ふん、俺の分を用意しとらんからだ。」
「そうそ、そんな些細な事より・・」
「些細って・・(涙)」
「別にどうと言うこともあるまい?頭髪ごときで後れを取る俺ではないぞ!」
「う〜ん、そりゃそうだけど・・何かこう、以外っつーか・・」
「うん・・?横島貴様っ、俺には巻き髪が相応しくないと!?」
「ヒイイッ滅相もないっっ豪胆実直で鋭敏な方には気品溢れる縦巻きロールがとってもお似合いですう〜っ(半泣)」
「ふふん、当然よな。」
「へえ?」
{気に入ってるのか!}
{気に入ってんだ!?}
{気に入ってるのね♪}
「ほっ(安堵)・・それにしても、よく巻き髪なんかあしらえたな〜・・。そんな髪型してるヤツ、他にいるの?」
「あら、そういえばいないわ。・・零夜、貴方どうして知ってたの?」
「え、私は・その、幼い頃に何かの書物で見かけた事があったので・・」
「俺もだ。零夜と共に読んだのを覚えている。」
「へぇ、何の本だったの?」
「ご免なさい、巻き髪の印象が強くて他は覚えてないんです(汗)」
「ふむ・・ゲキガンガーのような娯楽本だったのは確かなんだがな。」
「娯楽本!?そんなものがゲキガンガー以外にあったと言うの!?」
「分らん、何しろ幼かったのでな。第一、零夜が覚えてないのに俺が思い出せるとでも?」
「それは・・まぁ・・(汗)」
「あははは、そりゃ最もだ。万年迷子で一人歩き出来ない北斗じゃね〜。」
「ほう、いい度胸だ横島・・(怒)」
「はうあっ!?しし・しまった、つい本音が・・!」
「・・今日こそ引導を渡してやる(殺)」
「ひいいいいいっっもう勘弁して〜っ(涙)」

ーーダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッッーー

「・・あ〜、何と言うか。朝晩飯抜きでご苦労な事ね横島君(汗)」
{ふん、ちょっとはこれに懲りて欲しいわっ!}


ーーその晩ーー

「む、北辰か。」
「は・・お呼びにより参上仕りました。」
「ご苦労。先日、お主より預かった娯楽本の事でな。」
「・・女性挺身隊向けに如何なものかと具申した次第でござる。」
「うむ、是非もない。早速挺身隊本部に配布してみるとしよう。」
「おお、それは良き哉!我も秘伝の家宝を人目に晒した甲斐があったと申すもの・・」
「だが、一つ気がかりがある。」
「ぬ・・何か?」
「わが国は、空間の問題で娯楽球技が民間に普及していない。
娯楽に飢えてるとは言え、知識も経験もない球技ものに果たして感情移入出来るであろうか・・?」
「ふむ・・そればかりは実践あるのみかと・・。」
「そうだな・・否そうだ!上手くすれば女性市民間で熱血風潮が盛り上がるかやも知れぬ。」
「誠にもって・・然り!」
「何はともあれ、よく家宝を差し出してくれた!お主の忠義には心より感謝する!」
「ハッ!有難きお言葉・・!」
「この「エースをねらえ!」は今暫く預かりおくぞ。」
「構いませぬ!存分にご利用下さりませ閣下。」
「おお、そう言えばお主の息女、北斗と申したな。あれの髪型、もしやこのお蝶夫人を模したものか?」
「・・左様。本人は知る術もなき事ながら・・」
「ふふ、闇に生きる者が随分と粋な事をするものよ。」
「お分かり頂けるとは恐悦至極。」
「将来が頼もしき事よの・・・・では往くがいい、全ては木連のためにっ!」
「承知っ!」


ーーそれは、横島がラピス・ラズリ改め<<ももタン>>と出会う、前日の出来事であったーー

 

 

 

代理人の感想

う〜〜〜むw

それはそれとして、どうして舞歌さんは「北斗殿」と呼ぶんでしょう?

時ナデ本編では、舞歌さんは北斗は「北斗」と呼び捨てするはずなんですが。

ゴールドアームさんの作品とかだと、そこらへん設定が違ってるんで殿づけでも問題ないんですけどね。