機動戦艦ナデシコANDマスタ−クロス 序章『始まりは光から』

『YOU GET TO BURNING』をかけながら読んでみよう!


MAIN A




木星蜥蜴の攻撃が激化していく中。
それぞれの人を、スカウトするネルガル人々……
そんな中、俺は八宝菜を作りながら震えていた……




からからからからからからから……
先程、おじさんに言われたように逃げている……
だけど!
「はぁ……ちくしょう!」
俺は、大急ぎで自転車をこぎながら坂を上っていた。
「にげてちゃいけねぇのかよ!怖いものは仕方ないんだ!」
はじめまして……かな?
俺は、テンカワ=アキト、十七歳。
とりあえず、出身地は火星……だが、今は、地球にいる。
火星にいた時……第一次の戦争があった、それに、俺の故郷が…ユ−トピアコロニ−が巻き込まれて……
思い出すだけでも身震いがするほどの怒りを感じる。
……それはともかくとして、俺は……と、そこまで考えていた時……
前の車から、いきなり荷物が俺の元にふってきた……




先程よりも更に勢いのある感じで自転車を漕ぐ。
「あってるぞ!会ってるぞ、ユリカ……ミスマルユリカ!」
パッと、アキトの中で小さい頃の思い出が何度か瞬く。
「知ってるぞ!知ってるぞ!」
俺は、思わず叫んでいた。
先程、その荷物を降らせた人物……ミスマル・ユリカを追いかけていた。
更に俺の心は大きく脈打ち思わず大声を出した。
「俺はお前を知っているぞッ!確かめなきゃ…!確かめなきゃ!」
俺のなかでは、強い感情で一杯だった。
それは……怒りと、喜び。
「待ってろよ!ユリカァッ!ユリカァッ……!」
俺は、そう叫びながら自転車を漕ぐ勢いを増した。
……しばらくし、目の前に広がる空間で俺は漕ぐ足を止める。
キキィ!
そんな音と共に、目の前にある戦艦のドッグの前で自転車を止めた。
俺は、ほとんど倒れるようにその中……ネルガルの千巻ドッグに向かって行く。
「何者だ!?」
「曲者だ!ひっとらえろ!」
そんな声が聞こえるが構わず俺は中を走る。
だが、所詮コックの足だ、すぐに追いつかれて取り押さえられてしまう。
「畜生ッ!放せ!放せぇぇぇぇ!」
俺は、抵抗しながら叫んだ。




突然だが、情けないことに俺は、捕らえられていた。
目の前にいるのは、警備員ともう一人の……上官らしい男だ。
「……と言うわけで、入り口前で暴れていた自転車男を保護しました」
「ほぉ……パイロット、かね?」
「違う!俺は……コックだ!!!」
いつにもまして、強い調子で言う。
俺は……認めたくない!自分がパイロットだと言う事に……
「と、言うように、先程からわけのわからないことを言って……」
「ふぅむ……」
上官らしい男は、しばらく思案しているとおもむろに懐から機械を取り出した。
「舌を出してくれんかね?」
「舌……?何でだ!?」
俺は突然の言葉に、訳がわからない風に答える。
最も……全然訳がわからないが……
とりあえず信頼して見た。
素直に舌を出す。
その舌に機械を当てる。
「イタッ!」
俺は、舌に多少の痛みを覚える。
「あなたのお名前探しましょ〜っと♪」
上官らしい男が、歌いながら機械を見る。
そこに出たのは俺の顔。
「遺伝子デ−タ!?」
「そうです。……全滅した、ユ−トピアコロニ−からどうやって……!?」
彼の言葉に、俺は答えた。
「分かりません……火星から地球に来るまで前後のことは…よく、覚えてないんです……」
「そうですか……あなたも大変ですねぇ……」
そう言い、彼は、ポンッ!と妙案がうかんだっ……と言う風に言った。
「そうです!あなたは今日から、このナデシコのコックとして働いてください!」
「はっ……はいぃ〜???」
俺は、思わず目を丸くした。




しばらく、船内のを歩いていた時。
俺は、格納庫に来ていた。
上から格納庫の様子を見つめる。
格納庫では、ロボットが……エステバリスというらしい……が、動いている。
「レッツゴ−!ゲキガンガ−!」
などと言葉を叫びながら……
更に続いて叫んでいる……
「ちょっと…ちょっと……あんた、なんなんだよ?パイロットは3日後に乗船の予定だろう?」
下の、整備士らしき人が、言う。
それにその期待の人物は……こう言った。
「だはははははは!いやぁ、本物のロボットに乗れると聞いて、一足先に来ちゃいました!いやん、ばかん、、あどっかっ〜ん!なははは!」
そんな事を言いながら機体を動かしている……
本当にパイロットなのか…?
そんな事を思っている俺を無視して、パイロットはテンションをあげて行く。
「ふっ……諸君等にだけお見せしよう!この、ガイ様の超ウルトラス−パ−必殺技!ガイ、スゥパ−ナッパァァァッ!!!」
変なポ−ズをつけながら、右ストレ−トを決め……
しかし、ポ−ズを決めたため思いっきりバランスを崩した。
ドガァァァァ……ン……
そして、転倒……
慌てた調子で、パイロットを救出に向かう整備員たち。
さっきの人……えぇ〜と……ダイゴウジ・ガイ……?だっけ、その人はおもむろに立ち上がると顔を青ざめた。
どうしたのだろう……?
あ、そう言えば足があらぬ方向に曲がってる。
「いや、…その…あしがね、痛かったりするんだな……」
「あ、おたく!すまんが、あそこのコクピッとに俺の宝物があるんだ!すま〜ん、とってきてくれぇ!」
そういうと、運ばれていった……




「なんだよ……宝物って、ゲキガンガ−の人形かよ?」
俺は、そう毒ずくとはぁ……と溜息を付く。
「ん…たく……」
そこまで言った時だった……
どがぁぁ……ン……
突如爆撃音と共に、すごい振動が俺にまで伝わってくる……
「な、なんだ……?」
おれは、困惑気味に言う。
そして、何故こんな事……振動がおきたのかを館内放送で知る。
『現在、敵機動兵器と地上軍と交戦中』
「奴等が…!奴等が来たんだ!」
俺は、そのままエステバリスに乗り込む。
IFSが光った。




「もう閉じ込められるなんてゴメンだ!俺は……コックになるんだ!戦いで死ぬなんてゴメンだ……!」
そう叫び、俺は、発射準備をした。
ここから逃げ出すため……
「誰だ、君は!?」
「えっ!」
思わず声が裏返る。
突然、目の前に画像が現れる。
その画面に出てきた男は、俺に言う。
「パイロットか!?」
「あ……いや……」
俺は、困惑気味に答えると、その男が更に問い詰める。
「付属と名前を言いたまえ!」
俺は、逆らいがたいものを感じ正直に答える。
「…テンカワ・アキト、コックです!」




「ねぇ……ユリカあの人……」
「うん…………テンカワ……」
ユリカは、呪文のように口の中で繰り返す。
『テンカワ』と……
そして、プロスペクタ−さんの言葉を聞き思い出す。
「彼は、火星出身なんですよ」
得意満面に言う。
そして、同時にユリカの中でも彼がつながる。
「アキトォッ!?」




「アキト、アキトだぁっ!!」
「へっ!?」
俺は、いきなり現れた画面に驚いた。
そこにいたのは見間違うはずもない……
先程トランクを転がしてきた張本人……ミスマル・ユリカだ。
「懐かしい!そうか、アキトかぁ……!!!」
「へ?」
俺は、思わぬ人物にいきなり現れた事によって思わずほおけてしまった。
「何でさっき知らん振りしてたの?そうかぁ……アキトって、テレやさんだもんね!そうかぁ!」
彼女は、とことんうれしそうに頷く。
しかも、こちらから見ても分かるが少し頬が上気している。
「ちょ……まてぇ!お前ここで何してんだよ!?」
そして、先程の男……プロスペクタ−も出てくる。
丁寧にも、彼女の説明もかねて。
「彼女は、ナデシコの艦長なんです」
ニコニコ笑顔で言う。
「な、なにぃ―――――――!」
俺は、思わぬ言葉に叫んでしまう。
ま…まじか!?




「ちょっ……ユリカ!そいつ誰なの!?」
先程ユリカを車に乗せていた男が、慌て気味に言う。
だが、ユリカはさも当然と言う顔をしていった。
「テンカワ・アキト!ユリカがピンチな時にいつもきてくれる、ユリカの王子様!」
その言葉を聞き、唖然とする、男。
……てぇ!なに言ってんだ!?
「な……俺は、そんなんじゃ!」
だが、俺の言葉を全く聞いてないのかユリカはマシンガンのように言う。
「でも……アキトを危険な目にあわせるなんて……」
「へっ……?」
ユリカの言葉に、俺は思わず身を凍りつかせた……




MAIN B

光の時間が過ぎ、闇夜が舞う時間となる。
俺は、その中空から襲撃を受けている軍を見ていた。
ただし、心の目で、だ。
俺の名は、魔龍 銀。
自らの乗りしその白い機体に身を静め、俺はゆっくりと眼を開ける。
黒い瞳が、闇を捕らえる。
俺は、自らの愛機に語りかける。
「行くぞ……『ホワイト・エア−【W・A】』」
「はい、魔龍さん」
目の前に、少女の姿をした立体映像が現れる。
そして……俺は、動く。
一機のエステバリスの発信を確かめながら……




MAIN A

「うわぁ!」
俺は、思わぬ攻撃に合い、下に落下しそうになる。
「アキトォ!」
ユリカの悲惨な悲鳴が聞こえる。
俺は、地面への激突を覚悟した……
「おっと」
ゆったりとした動きで、謎の機体がエステバリスを抱える。
その機体は、白き翼を持っていた。
六対の大きな翼……
「ふっ……赤いエステバリスのパイロット、大丈夫か?」
その男は、実に楽しそうにそう言う。
「あ、あなたは……?」
「魔龍 銀……そう呼んでくれ…と、さっさとこいつらを片付けるか……フィム。エネルギ−チャ−ジ……プラズマ・ライフル発動」
「はい、マスタ−」
男の声に答える女の声。そう言った後から強大な……大砲のような、すさまじい大きさのバスタ−を構える。
そして、そのバスタ−にエネルギ−がたまる。
「W・A、サイコ・エナジ−【S・E】、送転移エンジン共に100%です!マスタ−、プラズマ・ライフル発動可能っ!」
「ちょっ……魔龍さん!」
「よし……!プラズマ・ライフル発射!!!」
通信機から、その声が聞こえてきた次の瞬間……
バチバチバチバチバチバチバチバチッ!!!!
すさまじいプラズマの波動が敵全体を覆い……そして……
ボガァァァァァァァァァァン!!
その瞬間、全ての、敵機が消え去った……




「………………」
艦内は静まり返っていた。
流石の冷静な、先程の少女も唖然としている。
その少女は、声を絞り出すようにいった。
「……て、敵機…全滅です。白い…機体と、天川さんのエステバリスが、こちらに向かっています」
「う、うん……直ちにアキトのエステバリスと、謎の白い機体を収納してください」
ユリカも唖然としてまま言った。




MAIN B

俺は、彼の所望どうりここに来た。
……過ちを繰り返させないために。
「ナデシコ……か」
俺は、思わずそう囁く。
「あいつは……アキトは……まだ、昔のままだな……」
その意味深な自分の言葉に、思わず自分自身で苦笑してしまう。
馬鹿だな……と。
「フィム……ニュ−に連絡いれとけ」
「はい」
フィムは素直に頷くと俺の言った通りにした。
「さて、行きますかね……挨拶に」
俺は、そう囁くとW・Aのコクピッとを開けて飛び降りた。




「にゅああああああ!?!?」
「おわぁぁぁぁぁぁっ!?」
「どわぁぁぁぁ!?」
「きゃあああああ!?」
「……………!?」
色々な人が、俺の無茶苦茶な降り方を見て色々な反応を示す。
……この光景は久しぶりだ。
俺が以前、こいつに乗ってた頃の初めてのクル−の反応だ。
スタッ……と見事に着地する。
「始めまして、魔龍 銀だ。……プロスペクタ−、俺の話は会長から聞いてるな?」
そうそう、この場にいるのは、アキト、ユリカ、ルリ、プロス、ミナト、ゴ−ト、メグミだ。
その言葉に、プロスペクタ−はおおっ!と今更ながら思い出した風に言う。
「そうでしたな、彼は魔龍 銀副提督……このナデシコのために協力してくれる……副提督兼パイロット兼コックです」
「そう言うことだ、よろしく」
俺は、にやりと意味ありげに笑う。




「副提督……助かりました」
彼は手を差し出す。
「おう……アキト、か。俺のことは魔龍でいいぜ」
俺は、多少困惑気味に答えた。
彼の言葉に多少疑問を覚える。
……復讐に燃える、鬼。
闇の中大切な人を守ろうとして……そして、自らも大切なものを失ってしまい……
復讐に燃えた……
心が痛い……
そう、しばらくぶりに感じた。
「……どうしたんですか?魔龍さん」
アキトは困惑気味に言う。
「いや……なんでもない」
そう言い、手を握り返す。
「よろしく」
「よろしくお願いします!!」
アキトは元気よく答えた。




「予定どうりですね、兄さん」
「……その言い方は止めろ、ルリ」
俺は、そう言うと俺にあてがわれた一室で自らの義理の妹を見る。
「でも…兄さんは兄さんです」
ルリは、そう言い俺を見つめる。
ホシノ=ルリ……16歳、いや……17歳。
彼女は、少し微笑みながら言った。
「そこにはアキトさんがいるんですよね?」
俺は、にやりと笑いながら言う。
「ああ、お前の大好きな、な?」
その言葉を聞き、顔を真っ赤にする。
「に、兄さん!!」
「ははは……ところで、ラピスは?」
「……そちらに向かっています」
ルリの言葉に俺は大きく頷いた。
そして、更に優しく微笑む。
すると、ルリはうつむく。
???
「お前はいつ来る?」
俺は、ルリにそう問い掛ける。
ルリは一瞬途惑うが……
「すぐです」
と、答えた。
しかも付け足してこう言う。
「迎えにきてくださいね?」
「はいはい……」
俺は、呆れ気味に答えた。













説明しましょう!


W・A【ホワイト・エア−】

魔龍 銀という謎の多い男によって駆られる機体。
とてつもなく強い。
六対の翼を持つとても美しい機体……流線型のボディでまさに、大天使の名を欲しいままにしてしまう機体だろう。
彼の説明に寄れば、武器は多種多様で余りにも多すぎるため解説不可能だと言う事だ。
ちなみに、今のところ分かっている武器は『プラズマ・ライフル』を搭載している。
ちなみに、フィアというAI『オモイカネと似たようなもの、ただし、立体映像で彼女は形を作ることができる』を搭載している。


フィア

魔龍のサポ−ト用のAI。
かなり賢い頭脳を持っている。
AIとしてだけじゃなくて少女としての心ももっている。
ので、迂闊に怒らせると魔龍にも手におえない。
つまり、じゃじゃ馬。


プラズマ・ライフル

神坂一様の超有名作『ロストユニバ−ス』のプラズマブラストの応用編。
ちなみ言えば、魔龍はケイン達とも認識がある。




登場人物たちによる、座談会。


魔龍:どうも、始めまして。魔龍です……とりあえず、言えといわれてるから……19歳だ。
ルリ:始めまして、魔龍 銀さんの妹のホシノ・ルリ、17歳です。
魔龍:むぅ〜……気付いてる方もいるかもしれませんねぇ……
ルリ:て、いうか、気付いてると思いますよ、兄さん。
魔龍:やっぱりか……?
ルリ:でも、一応、伏せておくんですよね?
魔龍:ま、な……
ルリ:……次回はどうするんですか?
魔龍:ラピスの登場……かな?
ルリ:アキトさん……大変ですね。
魔龍:ずっとくっついてるだろうな……今から言い訳考えないと……
ルリ:一つ思ったんですけど……
魔龍:なんだ?
ルリ:これ……座談会ってよりも……最後の所の続きって感じですね。
魔龍:うぐ……それ言われると辛い……
ルリ:そう言えば、アキトさんはともかく。魔龍さん、私達のようなキャラの恋愛路線はどうするんですか?
魔龍:う〜ん……厳しいかな?なんなら、俺と恋愛する?(ま、冗談だがな……)
ルリ:!!!オモイカネ!グラビティ・ブラスト、発射!!!
魔龍:!?はいぃ!?
ドガァァァァァァァン!!!!
魔龍:…な、何故……?ガク……
ルリ:………………バカなんだから……(真っ赤)

少し変わりました。




 

管理人の感想

 

 

魔龍さんからの初投稿です!!

おお、何だか本編再構成ものみたいですね?

それにしても、問答無用の強さです・・・『W・A』

あれ、でもルリ(17歳)が出てるし?

・・・これは先を読まない事には、謎は解けないでしょう。

幸いにも、続編はもう投稿して頂いてますしね!!

 

では魔龍さん、投稿有り難う御座いました!!

 

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