LOST MIND GET AGAIN 第七話
『二人のいない日々…静かなナデシコ、一人の目覚めは紅の色』



RURI

ここは……本当にナデシコなんでしょうか?
突如、私はそんな疑問を思い浮かべました……
――オモイカネ……ここはナデシコ…だよね?
『その質問は火星から出て97回目です』
――それでもいいの、教えて。
『この船は、ネルガルが開発した船。形式番号ND−001ナデシコです』
私の前に小さく現れた画面……オモイカネがそう答える。
そう、静かなんです。
あんなに喧しかったみんながしゅんとしてしまったんです。
ユグドラシルの方は、今、魔龍さんとテンカワさんを治すための書物を探しています。
ですけど……ナデシコにはそんなものはありません。
あれから、木星も大打撃を受けたせいか……こちらに攻撃してきません。
いい事なんですが……なんだか辛いです。
食堂の方もなんだか元気ありません、あの、ホウメイさんでさえから回りしています。
「どうしたの?ルリルリ?」
ミナトさんが無理に笑って私に話し掛けます……
今、ミナトさんはツクモさんと付き合っています、その証拠に……左手の薬指にダイヤモンドの指輪をはめています。
「何でもありません……ただ……」
「心配……なんだ?」
「はい……」
私は、少し落ち込み気味に言う。
……実際落ち込んでいたのかもしれません、私は黙り込んでしまいました。
メグミさんもいつもどうり雑誌を読んでいます……ですけど、最近やっぱり心配で医療室に入り浸っているのか疲れた表情をしています。
今更ながら思います……ナデシコは、あの二人の元気を中心にしてこそナデシコだったと言うことを……
「ねぇ……ルリルリ……」
「………………」
私は、少しばかりですけど顔を上げる。
私が少しだけ見たミナトさんの表情は……ものすごく優しく微笑んでいました。
驚いて顔を上げる。
ミナトさんはもっと優しく微笑み言った……
「ルリルリ、魔龍さんがアキト君がさ、こんなナデシコ見たらどう思うかな?」
「………………」
あの二人が今のナデシコを見たらなんていうだろう……
『な〜に元気のない顔してんだ、お前等!もっと笑えよ!ナデシコらしくねぇぜ!』
『そうだな……みんなが笑っていられる所がナデシコだろう?ここは、世界一すばらしい場所なんだから!』
二人の言葉がよみがえるように私には想像できた……
もしあの二人が見たら……こう言うだろう。
「そう…ですね」
私の隣りからミナトさんの言葉を聞いていたメグミさんが言った。
「そうですよね、今のナデシコはナデシコらしくないですよね!もっと、前向きに考えなくちゃ!」
「そ〜よ!」
メグミさんの言葉に、ミナトさんが満面の笑顔で答える。
いつのまにか私も少し笑えた……
これは……あの二人からもらった大切なプレゼントなのかもしれません。




SNOW

魔龍が倒れてからルリが元気ないなぁ〜
私はそう考えながら溜息を付く。
元気がなりのは仕方ないか……だって、ルリにとって魔龍は……
「ふう……」
もう一度溜息を吐く。
ニュ−さんもフィセアさんも今、無限の書やらクレアバイブルなんかを読み漁っている。
これも魔龍を治すためだよ。
「スノウさん?どうしました」
「ん?ああ…ニュ−さんね」
私はそう言いながら後ろを見る。
そこにいたのはニュ−さんだった。
ニュ−さんは寝てないのか目の下に隈を作っている。
「……休みなよ、ニュ−さん」
「大丈夫ですよ、このくらい、慣れてます」
そう言いわずかに微笑む。
だけど、私にはすぐに見抜けた。
「だめだよぅ……ニュ−すっごく疲れてるもの」
「……誤魔化せないですね、魔龍さんと同レベルの方は……」
今度の言葉はすごく眠そうだった。
「それじゃあ、お言葉に甘えさせてもらいます」
「うん、しっかり寝てきなよ」
私は手をひらひらと振った。




FEI

「う〜ん、こっちにもないですね」
そう言い、先生は通算125冊目の本を机の上に置く。
すごい数だな……
「先生、少し休んだ方がいいよ、エリィも休むって言ってたし……」
「いえいえ……これくらいじゃ……」
と、言ったところで先生がガクッと力が抜けたみたいになる。
「と!先生、大丈夫か!?」
「いけませんねぇ……眠いです。すいません、すこし、休ませてもらい、ます。」
そう言いユグドラシルの書物庫の畳のまで横になった。
ちなみに、エリィは俺の膝枕で睡眠中。
エメラダは、自室のベットの上だし、ビリ−は今、そこで読みふけっている。
それに、バルトとリコは例外だ。
バルトは書物などを見る派じゃないし……それに、ユグドラの艦長としての仕事もある。
リコは…………(汗)
ま、かく言う俺も少ししか読んでいない。
でも、内容は理解できる。
キムだった頃の記憶が役に立っているのかすぐに理解……いや、思い出す事が出来た。
「ふう……」
だが、一番の心配の種は他でもないマリアだった……
今の彼女の心境ははっきり言って想像できる。
俺も同じような状況になったからだ。
だが、俺とは状況が違う……
彼女は自室にこもってしまっている。
時折、泣き声らしきものが聞こえてて非常に心配だ。
15歳の少女にとって……これほどの辛い事はないだろう。
魔龍……早く、戻ってきてくれ……俺達では……




EMERADA

私は……一つのペンダントを見ていた。
これは、魔龍さんがくれたものだった……
『女の子がアクセサリ−の一つもしないなんて駄目だよ!』
そう言いながら笑って私が始めて興味を示した『ペンダント』をくれた……
その時は、私は湧き上がるその感情がなにか気付かなかった。
でも、今知っている……いえ、気付いている。
その感情は……嬉しさと恥ずかしさだった……
前者は『始めてもらったもの』に対する喜び。
後者は『始めてもらったこと』に対する恥ずかしさ。
その時はあの人の顔が見れなかった……
だから……感謝したい……お礼をいいたい……
あの人は……私の父親だから……多分……そうだと思うから……
心の奥底からおもう、私とみんなもそうだとおもうから……
「早く……目覚めてね」
私は口に出してそう言った。




RURI

「……テンカワさん……魔龍さん……」
いつもの時間、いつもの時に私は医療室にきていた。
ここはナデシコの医療室です。
勿論、ガ−ベラやユグドラシルからも定期的に人が訪れます……でも……全く変化がないんです……
私たちでは……どうする事も出来ません……
今は必死に皆さんで資料を集めてますけど……駄目みたいです。
どうやら、決定的な物が欠けているらしいんです。
例えば……そう、二人の意識の戻らない理由。
今、必死にイネスさんとシタンさんがその理由を解明しています。
ですが、解明は絶望的だそうです。
本人達の意志の強さに願うしかありません……
お二人とも……早く目覚めてください……
あなた達は私を変えてくれた人……なんですから。
失って…始めて気付くなんて……結局、私もバカなんだな……




「あった!ありましたよ!皆さん!」
突如ガ−ベラの方が騒がしくなりました。
どうやら、ニュ−さんがガ−ベラのほうで目的の物を探し当てたみたいです、その例の本をニュ−さんはコミュニケの前にかざす。
今時紙製の本です。
ですけど、相当古い本みたいです。
千年……いえ、もっと前のものですね、私はそう推測した。
「本当なんですか!?」
艦長や、ブリッジのみんなの瞳が輝いた、皆さん必死なんですね……二人に戻ってきてほしいんですね。
「はい!ですが……」
そこでニュ−さんは少し肩を落とす……
私達はそれに怪訝な顔をした。
「どうしたんですか?」
「いえ……実はですね……テンカワさんのは『ギア・バ−ラ−』の『力』の解放による『過負荷』が原因らしいんですよ」
≪『過負荷』!?≫
この言葉にはバルトさん達が驚いた顔をしています。
当然です、自分たちも同じ存在【もの】に乗っているんですから。
でも……他の皆さんには変化は……そんな重度な変化は見えませんが……
「皆さん、ただの『ギア・バ−ラ−』なら魔龍さんがあれを封印すると思います?」
「それは……適合者がいなかったからなんじゃ……」
エリィさんの言葉に皆さんが頷いています、ですがフィセアさんは首を振りました。
「知ってのとおり、魔龍様は『全てのギア・バ−ラ−』に適応できます、あの方が『素』な訳ですから」
「そのとおりです、ですから『封印する理由』がそれでは『不適切』なんです」
確かに……それなら納得です。
でも、それじゃあ何故?
「なんでなんですか?」
メグミさんがニュ−さんに聞きます。
みんなもそれに頷いています。
ニュ−さんはその言葉に渋い顔をしながら……
「あの機体は……今言ったように『過負荷』がものすごく大きいんです。本来『ギア・バ−ラ−』は『アニマ』と『アニムス』で構成されるわけですが……アキトさんの場合『アニマの器』と完全な『同調【シンクロ】』せずに動かしたため『調整』ができていないんです」
「ちょっと待てよ!だがよ、俺はあっさりと『E・アンドヴァリ』と……『ギア・バ−ラ−』と簡単に『同調』できたぞ!」
バルトさんはそう言いながら納得のいかない顔をしています。
ですが、ニュ−さんはあっさりとその疑問に答えました。
「あなたの場合とは違うんです。あなたの場合は『先代が使っていた』物をそのまま使っているんです。だから『先代の波長』と『あなたの波長』が同じでもおかしくなく波長の『誤差』もほぼ『0』に等しかったんです」
「うっ……」
そう言われれば何も言い返せません。
しかし、今ので一つだけ疑問が出来ました。
「ニュ−さん、あなたは矛盾した事を言っていますよ」
いつになく私の口調はきつかったと思います。
ニュ−さんはコミュニケを私のほうに向ける。
「何故です?」
「先程のお話によると『器』は『アニマ』と『アニムス』が『同調』して初めて『ギア・バ−ラ−』と言うものになるんですよね?」
「そうですよ」
ニュ−さんは頷きました、私は言葉を続ける。
「ならば、何故そのギアは『アニマ』なしで『同調』出来たんですか?」
「……最初の話を思い出してください」
ニュ−さんは自分で考えろと言わんばかりに言った。
最初……あっ……
「魔龍さんが……『同調』したんですね」
「そうですよ、ですから『ギア・バ−ラ−』になったわけです」
確かにそうですね……私としたことが聞き落としていました。
ニュ−さんは続けます。
「ですから、本来なら『魔龍さん専用』に『超高出力で精神を消費』する『あれ』は他の『ギア・バ−ラ』に比べれば一重も二重も『強い』わけですが……その半面『精神力』を非常に『多く消費』します、考えても見てください、あの『魔龍さんの超精神力』が元になっている『ギア・バ−ラ−』ですよ?その精神力の消費は凄まじい物になるでしょう、波よりもかなり上の人でも耐えられない……それこそ、私やフィセアさんクラスでないと無理です」
そうです……あの、『魔龍さんの精神力』にアキトさんがついていけるわけがありません。
あの人の精神力は人間を軽く超えていると思いますし……
その人の精神力分をアキトさんは取られた……あっ……
「じゃあ、アキトさんは……」
「はい、『重度の精神消費』ですね。精神力さえ治れば復活しますよ」
ナデシコやガ−ベラ……それにユグドラシルに喜びの声がとどろきます。
ですけど……私と後、数人の人は喜べませんでした。
実際、ニュ−さんも渋い顔をしています。
「ですが……魔龍さんは別です」
「!?」
全員がその言葉で凍りつく、別……
その言葉が意味している物は『最悪の物』だった。
「魔龍さんは……デスピア−から受けた『呪い』である種の強い『呪縛』に落ちています……つまり、今の彼が目覚める事はな……」
「誰が……目覚めないって?」
突如、コミュニケが開く。
そこに映ったのは……
≪魔龍さん!?≫
「よう、みんな元気か?」
そう言う魔龍さんの口調は……なんだか元気が余りありません……
???
「確かに、俺は奴から『呪縛』を受けた……ただ、それは『眠りにつくもの』ではなかった……ある種、それ以上に酷いものだ」
彼の言葉は全員を凍りつかせた。
そして、彼は服を脱ぐ。(真っ赤)
ですが……その服の下に合ったのは……全員が一瞬凍りつきます。
赤くなった顔は青くなっています……
そこにあったのは……『刻印』でした……
真っ赤な『刻印』……すごく、血に近い色をしています。
「この『刻印』は……『俺を殺す刻印』……この『刻印』は突如痛みが走る……それは……ぐっ……ごほっ…ごほっ…」
そう言い、魔龍さんが膝を突きます。
慌ててイネスさんが魔龍さんの様子をみにいきます……
コミュニケは魔龍さんを捕らえていなかったせいで私には何が起きているのかわかりませんでした。
ですが、次の言葉でそれを理解する。
「ちょ……あなた…それ…!?」
「平気だ……吐血くらい……馴れてる……ぐぅ……」
私は、横目を見る間もなく走っていきました。




「「魔龍さんっ!!」」
ほとんど同じタイミングで私とマリアさんは動いていました。
マリアさんも慌てて飛んできたのでしょう。
医療室の魔龍さんのベッド……そこで、彼は少し血を吐いていました……医療室の一角が少しだけ赤くなっています.
魔龍さんの容姿は……驚くくべきほど完璧な日本人だった。
一般の男の人の髪の毛より少し長い真っ黒な髪の毛……漆黒を思わす想像させるような……それでいて、輝くような不思議なブラックの瞳。
容姿は一言で言うのなら『かっこいい』や『凛々しい』でした……
ですが……その魔龍さんは今……酷く脆そうでした……触ったらすぐ壊れてしまう……そんな雰囲気があった……
私は……今、この人がいなくなるのが怖かった。
失うのが……やるせないほどに嫌だった……
「二人とも……俺は大丈夫だよ」
魔龍さんは私達にやんわりと微笑みかけます。
その微笑みはいつもよりもずっと優しい……そう、魔龍さんが私に始めてご飯を作ってくれた時のような笑みでした。
「「魔龍さんっ」」
私とマリアさんは思わず泣きながら魔龍さんに抱きついてしまいました。




その日から、ナデシコ、ガ−ベラ、ユグドラシルの内部は変わりました。
あの、静かだったナデシコも急に騒がしくなりました。
魔龍さんが復活したと言うことはみんなにすさまじいまでの安心感を与えたようです。
そこにいるだけで、みんなの不安が取り除かれる……
そんな、強い安心感を私達に与えてくれました。
そして……魔龍さんがいるからアキトさんもきっと大丈夫と思えてしまう……
ですが、私にとっての別の意味での戦いは始まりました。
マリアさんとの戦いです。
二人でいる時は結構仲良しなですけど……
これに、魔龍さんの事が入ると話しが変わります。
その様子を常に魔龍さんは見守ってきましたが……最近妙に私達の前に現れなくなりました。




MARYU

(汗)
一言で俺の様子を表すとそれだった。
最近、俺は恐怖の対象が二つに増えた事をじかに感じていた。
つまり、『マリア』と『ルリ』だ。
しかも、何故かこの二人には逆らいがたいものがある。
だから、俺は今、完全な『逃げ』の一手をこうじている。
だが、それに最近ユリカがルリちゃんたちの手助けをし俺の安住の地はなくなりつつあった。
ガ−ベラには『フィセア』と『ルリ』がいる……しかも、『ニュ−』がからかいついでに二人に居場所を簡単に教えてくれるものだから……即座に場所を移動しなければいけない。
これで、四人に追いかけられているわけだが……
あの作者めぇ!ぜってぇまだ増やそうと考えてるな!!
そんなこんなで今はユグドラシルの☆エメラダの部屋☆にいる。
……見つかったら、今度こそ本当に終身刑だろう。
だが、一番彼女たちから身を隠せそうな場所にいるのは彼女の部屋しかいない。
フェイだったらエリィがいてエリィに他のものに居場所を教えてしまうかもしれない。
だからと言って口が軽いバルトの所に行くのは自殺行為だ。
シタンの所に行けばある一定までは稼げるだろうが……間違いなく、情報操作や端末が多い分電子の妖精たるルリには軽く見つかってしまうだろ。
リコは口は堅そうだが案外乗せられやすい。
ビリ−は論外だ、一日中説教されそうだし……
……と、言うわけで俺はそのどれにも該当しないエメラダの部屋の中にいた。
「ふう……ありがとう。エメラダ、助かったぜ……」
俺は、安堵の溜息を漏らす。
ここはどこの場所からも孤立しているため安心できた。
エメラダ自身もそう思っているからここにしたんだろう。
「うん……」
エメラダは心ここにあらずと言う感じだ、先程からそわそうわしている。
うん?
その時気づいた、俺は……彼女の胸に光るペンダント……美しい、光を放つ淡い緑色の……ドリ−ム・ペンダントに……
「ああ……そのペンダント、本当に持っててくれたんだな……」
俺は、嬉しさからそんな風に言っていた。
「えっ!?」
エメラダはビックリしたように声を出した。
俺は、笑みを浮かべながら言葉を続ける。
「似合ってるじゃないか、エメラダの髪の毛の色とばっちりあってるしね。うん、かわいいと思うよ」
その言葉に真っ赤になってしまうエメラダ。
そして、俺はそんな彼女をほほえましそうに見る。
うんうん……これで、キムも……フェイも報われるだろう。
『なにか……呪われていない、真っ白な命……なにか…………』
そう言い、ゼボイムの人々に絶望した彼……だが、彼も最後にこのエメラダと言う魂の器と新たな命を創り出す事で呪縛を断ち切ろうとしていた。
今、その命は優しい心持っていた……それは、キムの言っていた『呪縛を断ち切る』そう言うことなんだとおもう。
俺は、そんな事を思いながら微笑んだ。




SNOW

私は感じていた……これからの魔龍の運命を。
それは、女難のそうが出ているといっても過言じゃない。
だから、私はこう言った。
「ふっ……某ホ−ムペ−ジの某テンカワ・アキト(漆黒の戦神)と同じ運命をたどるな魔龍ともう一人の彼は」
ちなみに魔龍の場合は相手が、一般の女性よりも遥に強い者が多い。
精神的にも肉体的にも。
まず、Wルリだけど……言うまでもないほど精神攻撃が強烈である。
で、次にマリアだけど……彼女も相当怖いらしい。
あの、魔龍が手も足も出ないのだそうだ(^^;
あいつ……ああ言う境遇の娘に弱いからなぁ……
エメラダも……魔龍の話になるとああ(真っ赤に)なるからきっと気があるんだろう。
うう〜ん、他には……あっ!フィセアがいた。
彼女は、魔龍が少しばかり後ろめたい所が合ってああいう創られかたしたからな……魔龍としては迂闊に逆らえないんだろうなぁ……
「魔龍……君の女難は続きそうだね……ま、陰ながらちょっとだけ応援してあげるよ……お葬式には出てあげるからね……」
そして私はナンマンダブ……ナンマンダブ……と、念仏を唱え始めた。
だから、洒落になってないって(笑)




MARYU

因果……それは存在する。
俺なんてそれの塊のようなものだ。
「う…ん…」
人とは時として過ちを犯す……そして、俺はその過ちを何度も繰り返してきた……
「ふぅ……」
人を殺し……戒め、戦い……己の魂を削る。
「はう……」
だが、俺にはそれだけしかなかったわけではない……
「んぅ……」
時には友と共に戦い、その傷を分かち合い、幸せを何倍にも増幅した。
……時には恋もした……俺は、そんな自分が好きだ……が……
「むぅ……にゃ……」
そんな言葉が空虚に思えるような光景が合った……
「俺は……何をしているんだ?」
「ん……にゅう…」
思わず自問してみる……が、答えが帰ってくるわけがない……
俺の隣りにはエメラダがいた……いつのまにか俺はエメラダの部屋でかなりぐっすりと寝ていたらしい。
エメラダは丁度俺を抱き枕にして寝ている。(超激滝汗)
「ふふ……う……ん…」
彼女は少しばかり微笑みながら寝ている。よっぽどいい夢を見ているのだろうか?
それとも……昨日された事を思い出して笑っているのだろうか?(超滝汗)
俺には……その時の記憶が全く欠落しているのだが……
「ふふふ……俺は…男として……責任を取らなきゃいけないかもな……」
俺は、後悔の渦に飲まれながら絶望的なことを考えていた。




ルリ(17)

「ふふふ……魔龍さん……」
私は笑みを浮かべていた、ただし……目は笑っていないけど。
それは一つの画像を見たからだ。
ユグドラシルにハッキングしてユグドラシル内の画像を手に入れたのだ。
そこにはエメラダさんの部屋に入っていく魔龍さんが……
「覚悟してくださいね?」




AKITO

ここは……どこだろう……?
俺は、自分が正直どこにいるのかが分からなかった。
明らかに俺の記憶にはない場所にいた。
『お前を倒す!インフィニティっ!この身に変えてもな!!』
俺は、そう言いながら剣を握る……否、これは俺じゃない。
この体……この剣は……魔龍だった。
俺は、彼の視点で今のこの様子を見ていた。
『ふふふ……この私を倒せるかな?カオスよ』
『絶対……倒す!!』
そう言い、俺は……魔龍はダッシュをかける。
は…速い!
だが、その男は難なくそれを避けた。
『くくく……その程度で、この私を倒せるかな?』
『うるせぇ!』
そう言い、魔龍は剣を振った。





座談会




銀:ふっ……
魔龍;てめぇ……
銀:運命とは皮肉だよな……
魔龍:……………
銀:時として後悔する時もあれば幸せな時もある……
魔龍:言いてぇことはそれだけか?(カオス・ブレ−ド装備)
銀:ま、待て!誤解だ!!
魔龍:誤解もなにもあるか!!なんだ今回のこの小説は!?
銀:い、いやぁね、やっぱりさぁあんだけ大きいシリアスやったんだからさぁ、ギャグもやりたくなっただけだよ!ほ、ほんの出来心なんだ!!
魔龍:るせぇ!そんな出来心で終身刑に去れてたまるかぁぁぁぁぁぁぁ!!(カオス・アルティメットブレ−ド装備)
ドガガガガガガガガガガガガバガァァボガァァァァン!!
銀:グワァァァァァァァッ!!(無限のダメ−ジ)
魔龍:ふっ……悪は滅びた……
ルリ11:まだですよ。(にっこり)
魔龍:ル、ル、ル、ルリちゃん!?
ルリ17:ええ……(にっこり)
魔龍:ルリ!?えっと……
マリア:ふふふ……(満面の笑み)
魔龍:マ、マ、マ……
フィセア:魔龍様ぁ(泣)
魔龍:フィセア(汗)
ルリ11:覚悟は出来てますよね(目が笑ってない)
ルリ17:ふふふ……(上に同じ)
マリア:今日は、無事に帰れると思わない方がいいですよ。
魔龍:……はい……

四人の女性に連行されていく魔龍……彼の運命はいかに!?

銀:ふっ……俺だけがやられるわけないだろう……(ガクッ)
エメラダ:はぁ……バカばっか……




今回から、文章の構成が変わりました。
ギャグは……上の通りです。
シリアスは今までどおりです。
さてさて……遂に本編が始まった『LOST MIND GET AGAIN』……これからどうなるやら?
まず間違いなく、彼は幸せな不幸になるだろう。


 

管理人の感想

 

 

魔龍さんからの投稿第七話です!!

何とか二人共目覚めましたね。

しかし、魔龍の女難は続く、と(苦笑)

あれだけの美女に囲まれているのですから、まあ本望でしょう(爆)

しかし、エメラダとの間には無はナニがあったのだろうか?(ニヤリ)

そこんとこ、気になりますね〜(笑)

 

では魔龍さん、投稿有り難う御座いました!!

次の投稿を楽しみに待ってますね!!

 

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