逆行者+突破者
第六話「火星−真実」

 えー、前回勇んで戦闘に飛び出したのですが、
 アキトさんがもー少し手加減しろよなオイッ!て感じなまでに戦艦三つも落としてしまったので何もやることありませんでした。
 いや、僕も護衛艦とか雑魚は結構倒したんですけどね。
 おまけにガイさんは三人娘さんにフクロにされるし。
 すみませんガイさん、先祖代々女には逆らうなと言われてきたもので。(泣)
 そんなこんなで油断してたら、
 あっさり殺られました。アイツに。


 そしてナデシコは火星に降り立った。
 ナデシコはネルガルの研究所に行くみたいだった。
 だが俺はそんなところに行く気にはなれなかった。

「すみません、俺にエステを貸してもらえないですか?
故郷を…ユートピア・コロニーを見に行きたいんです」

 アキトがそんなことを言ったので便乗することにした。

「俺もちょっと見に行きたい所があるんですけど」

 まあ、さすがに無理だろうなと思っていたら、

「……かまわん。行ってきたまえ。
誰にでも故郷を見る権利はある。ツバキ君もそこに行かねばならんのだろう」

 フクベ提督が了承してくれた。
 それほど深い意味は無かったのだが、いいと言ってくれたのだからいいのだ。


 俺はエステを駆り火星を疾走している。
 特に行きたい所が在るわけじゃなかった。
それでもこの火星は何かがある。
何故そう思うかは………あの呼び声だ。
馬鹿げている。空耳かもしれないことでこんな事をしているのは。
それでも、ある人の言葉が思い出される。

「…おまえは真っ直ぐ進め。下など見るな。道など気にするな
アヤトが矛盾だらけだから、
おまえがそうやらないと釣り合いが取れない…」

 おそらく俺が最も信頼を置ける人達の一人の言葉。
 そうだな、俺は前だけを見よう。
 そう思い直し、俺は火星を走る。


 そして当てもなく走っていき地図上に火星の極冠が見えた頃、
 突然、通信が入ってきた。

『ツバキさん。チューリップが現れました。
至急ナデシコまで戻ってきてください』

 現れたホシノさんの顔を見て苦笑する。

「…どうにもならない事は、いつも突発的に訪れる…、か」

『?……………何のことですか?』

「なんでもない。今すぐナデシコに帰艦する」

 結局収穫は無しか。
 そんなことを思いながら俺は来た道を引き返していった。


 俺がブリッジに着いてみると場の空気が壊れていた。
 ……なんか、俺が来る時いつもこんな感じだな。

「プロスさん。何があったんですか?」

「おお、ツバキさん、戻られましたか。いや実はかくかくしかじかでして……」

 ……日本語は便利だと痛感した瞬間だった。
 要約するとアキトがイネスさんという女性を連れてきてしまい、
 ついでに一緒に食堂へ行ってしまったかららしい。
 無意識でよくもまあ。いや、無意識ゆえか?
 意識してこんなこと出来る奴なんて………………
 ………いかんっ!一人、浮かんできてしまった!!

 その後以前チューリップに吸い込まれたクロッカスと言う護衛艦が発見され、
 事態は急展開を迎える。
 アキトの独白には皆驚いていたようだが、俺は特に驚かなかった。
 本来なら憎むべき提督の船に居る。それがどうしたというのだ?
 アキトはもっと傷ついている。だからそんな傷は痛くない。
 ただそれだけの、単純な理由。
 そしてアキトたちが先行偵察をして、
 研究所がチューリップ五個に取り囲まれていると分かり、
 さらにクロッカスを調べに行き、
 最後に出た結論は、
 ……ナデシコがチューリップに進入するという事だった。


 フクベ提督の最後の言葉……

『………アキト君。
 私は君の言葉に救われたよ。
 確かに私がいくら謝罪した所で、ユートピア・コロニーの人達は生き返らない。
 今、行ってる事も私のエゴかもしれん……
 だが、これから先に未来が必要なのは、君達若い者だ!!
 君達が何を悩み、何を考え、何を求めているかは解らん!!
 だが、その人生は………まだ……始まった………ば………』

 ……皆はこの言葉に何を感じたのだろう?
 そんな場違いなことを考えながら意識を白い光に飲み込まれかけた時、

 声が聞こえた。

………前と同じ、八ヶ月………

………大丈夫、上手くいってる………

 誰だ、お前は。

………?…空耳かな………

 何者なんだ!お前は!

………気のせいだよね………

 だからっ!話し…………

 叫んでいた俺を、アイツが殺した。

 

 全ての始まりである火星………
 何も分からず去るのは滑稽な事か………
 それでも声は助けを求める………
 ……それは本当に意味のあることなのか………

 

後書き?
無識:今回は特急で進みました。
ツバキ:ネタが切れたか?
無:ち、ちがーーう(泣)
  はっきりいって火星には答えがあるんだけれど、
今回は何も得られなかったという描写にしたかったの。
ツ:だがエンタイトルツーベース君も出なかったな。
無:今回は入れてる暇無かったからね。
ツ:しかし、それでは読んでくれた人たちも面白くないだろう。
  そこでだ。(ニヤッ)
無:まさかっ!その手に持っているのは!?
ツ:くっくっくっくっくっ!軽量化することにより剣技が可能と言う
ご機嫌なチェーンナップをしたエンタイトルツーベース君B(ブレード)!
無:ちょっとまてぃ!!作者に手を上げるか!普通っ?!
ツ:気にするな、ここでは良くあることだ。いくぞっ!!!一人連携!

  乱れ雪!月!!花!!!

  カキィンッ!ズバッッ!!ズガァァァァァァン!!!

無:…………………………(LP−1)
ツ:ふっ。では皆さん、次回またお会いしましょう。

 

 

 

代理人の感想

 

おお、わざわざ後書きで出してくれるとは。

サービス精神旺盛なのはいい事です(笑)。

読者が喜ぶし私も喜ぶ。

なにより感想が書き易い(核爆)。

 

 

 

追伸

結局、初期バージョンはまだまだ現役のようで(笑)。